叶姉妹
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叶姉妹(かのうしまい)は、叶恭子(かのう きょうこ、1962年10月7日 -)と叶美香(かのう みか、1967年9月23日 -)の2人からなるユニット。「トータルビューティーアドバイザー」「トータルライフアドバイザー」を自称するが、その実態は本人たち以外には窺い知ることはできない。
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[編集] プロフィール・来歴
- 2人は設定上は異父姉妹だが、実際の姉妹ではない。また、異父姉妹でもない。まれに誤解されるが、叶姉妹は芸能ユニットであり、メディアでの行動や発言は、あくまで商業上の設定に基づく職務として行っているものである。
- もともとは個別にそれなりに芸能活動をしていたが(後述)、注目を浴びるようになったのは雑誌『25ans』のスーパー読者として登場した事から。芸能活動自体が無名に近かった為、「素人・一般人」という設定が無理なく受け入れられた。写真集、ハウツー本、エッセイなどの書籍類も出版している。
- キッズステーションで放送される小児向け教育番組『モンすたージオ』にCGキャラクター「スーパービューティー」として出演。「ココ」(恭子)と「ミカリン」(美香)
- DHCCMキャラクターとしても活動中。同社の会誌などにも美香が時折掲載される。
[編集] 叶恭子
本名小山恭子。大阪市城東区出身。帝国女子高等学校(現・大阪国際滝井高等学校)中退。身長168cm、B96cm、W56㎝、H90cm。血液型O型。
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- 叶姉妹では姉(長女)の設定。「美香には少し厳しいが、全ての世話を美香にやらせており美香がいなくなると困ってしまう」というように、奔放で世間知らずな姉の役。
- 高校中退後、様々な職種を経て、*本名の小山恭子の名でファッションモデルとして活動。
- モデル名鑑によるとオスカープロモーションに杉本エルザという芸名で所属していた(本人は否定)。当時の活動は、エキストラとして以外は特に経歴に残るものはない。
- 1984年頃から叶恭子と名乗り始め、グラビアやカラオケビデオなど、肌を露出した仕事を始める。
- 本人が憧れているのか定かではないが、年々アンジェリーナ・ジョリーに似てきているとの声がある。
[編集] 叶美香
本名玉井 美香。愛媛県西条市旧東予市地区出身大阪府松原市育ち。樟蔭東高等学校、夙川学院短期大学児童教育学科卒業。身長170㎝、B98cm、W58cm、H91cm。
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- 第20回1988年ミス日本グランプリ。
- 小学校教諭二種免許を所持している。
- 高校時代、本名である玉井 美香の名で阪神タイガースを応援する番組「週刊トラトラタイガース」に番組アシスタントとして出演。
- 1988年、日本テレビ系の深夜番組「11PM」のカバーガールとして月曜日にレギュラー出演。
- その後、某プロデューサーの肝煎りで玉乃ヒカリと改名、グラビアアイドルとして活動していた。当時もテレビ出演などの経験があり、新人としてはそこそこ売れていた(叶恭子に比べれば、芸歴では圧倒している)。
- 叶姉妹では奔放な姉のフォローをするしっかりものの妹(三女)の役。恭子と一緒に出演するだけでなく、単独でのテレビ番組出演も多い。傍若無人ともとれる姉の行動に振り回されることもしばしばだが、それをよくテレビでネタにするなど、したたかな性格でもある。
- 2000年、映画「サルサ」の主題歌を日本語でカバーしたシングル「サルサ!アマイエクスタシー」をインディーズよりリリース(製造元は東芝EMI)。恭子が作詞を担当。オリコン初登場152位、2週目176位。
- 2004年、スーパービューティーミカリン+K with キューティーモンすたーズ名義で「O・SU・SO・WA・KE~プルプルンのキュッのボン!~」をリリース。自身が出演していた教育番組『モンすたージオ』テーマソングの他、DHCのCMソングとしてもオンエアされた。恭子が振り付けを行った。
- 2006年4月3日、美香を被写体に恭子がカメラマンとして撮影したという触れ込み(実際に撮影したのは素人の恭子ではなく、写真集やDVDのパッケージなど叶姉妹関連の仕事の多いカメラマンの大川直人によるもの、と見る向きもある)のヘアヌード写真集「Sweet Goddess」が発売された。男性はもとより女性にも広く支持され、15万部を突破するベストセラーとなる。
[編集] 職業
- 本人達は「トータルビューティーアドバイザー」「トータルライフアドバイザー」と自称する。本人達によると、普段、皆が行っている事を叶姉妹らしくするというもので、ユニット名である「叶姉妹」は自分達の職業の名前でもあるという。
[編集] 特徴
- ユニット結成当初は「三人姉妹」であった。恭子と美香の間に次女 ・晴栄(はるゑ)がおり「叶三姉妹」として取りあげられていた。結婚を理由に脱退したが2000年に離婚。現在は2人のマネージャーをしている(晴栄は恭子の実の妹ともいわれている)。
- ゴージャスな衣服を身にまとい、豪遊しているが芸能活動以外の収入源が謎だということを宣伝することにより、「個人スポンサーが付いているのではないか」「海外セレブ相手の高級娼婦ではないか」という設定が、バブル崩壊後のデフレや質素倹約が叫ばれる世情の中で非常に目立ち、よく受け入れられた。「お金持ちの芸能人」という分かりやすいキャラクタを提示したことが、成功の秘訣だったと言われる。またそれに尾ひれがつき「セレブを1回相手するだけで200万円前後貰っている」「石油王のパトロンだ」など詳細な事が囁かれ始め、イメージダウンするどころか、今までに無い不思議さに一気にブレークした。余談であるが、本人達に「収入源は?」と聞く事は芸能界におけるタブー(野暮な事)となっている(と言うよりは執拗に問おうとする芸能人がいない)。
- 実際は、衣服や宝石などは、その企業が広告主となって宣伝のために提供している。これを叶姉妹が「自分で選んだ」という設定で宣伝している。彼女らが自称する「トータルビューティーアドバイザー」「トータルライフアドバイザー」を分かりやすく言い換えれば、モデルである。
- 男性たちを「メンズ」と呼ぶ。その中でも特別に容姿端麗な男性の事を「グッド・ルッキング・ガイ」と呼んでいる。こういった単純な和製英語・カタカナ言葉も、雰囲気作りに一役かっており、記号化された叶姉妹らしさといえ、魅力のひとつといえる。しかし、亀田興毅の2006年8月2日のタイトル戦に出席しても、亀田をスパーリングで劣勢に追い込み、2006年7月22日のタイトル戦で王座に輝いた名城信男を知らないというマスコミに踊らされた無知が曝け出されてしまう結果となった。
- 2人とも抜群のスタイルとゴージャスな装い、若干浮世離れした言動が特徴で、男性のみならずライフスタイル自体を崇拝する女性からも支持される。ただその人気の一方で極端なゴージャス指向を「気持ち悪い、海外セレブを真似ただけ」と受け止める人も少なくはない(やしきたかじんは「メディア・パンパン」と批判)。また完璧すぎるスタイルは「豊胸サイボーグ」と言われる。2002年7月に青山で開催されたファッションブランド「プレイボーイ」のパーティーに参加。その際フローラン・ダバディーが「どんな姿勢になっても、動かない胸を持つ、叶姉妹。大和にもロボット(ここでは「人工的に作られた美しさを持つ女性」の意味)がいた。」と評している。常々、整形疑惑は絶えず、ネット上で過去と現在の写真を比較するサイトまである。
- テレビ番組などに出演を始めた当初は「親が大変なお金持ちであるため、ゴージャス」という設定を使っていた。これはアメリカで注目されているヒルトン姉妹の日本版ということで叶姉妹を売りたかったためと思われるが、この設定を本気にした多数の人間が二人の実家におしかけ、寄付を求めたりセールスをしたりと大変な騒ぎになったため、この設定は封印された。実際の二人の両親は、普通の生活水準である。
- テレビ番組に出演する事も多く、映画の試写会にはなぜかよく招待されていることが多い。テレビに出演するとき、夏でも冬でも常に露出度の高いノースリーブで出演している。
- 近年は“姉妹”である事を強調するが、テレビに出始めの頃は恭子が「姉妹でも異父姉妹でもありません、それっていけない事ですか?」と笑いを取っていた。
- ゴージャス指向の言動に反感を買う事があるものの、2人のトークは他人を馬鹿にする内容ではなく、自分たちの日常生活などの話で笑いを取っており、一部の人々からは最近の他人を見下して笑いを取るタレントが多い中では感心されている一面がある。また、一般人だけでなく、それ以上に豪華な生活をする芸能人でさえ、毎回トーク内容が自身の日常生活の話であるにも関らず、尽きない身の上話に興味津々である。
- それまで“セレブ”という言葉に馴染みの無かった日本人に、セレブという言葉の意味を知らしめた人物である。但し「ただお金持ちの人」という日本特有の意味合いを知らしめただけで、本来のセレブの定義を定着させた訳では無く、強いて言えば誤解を生じさせ理解させた。また本人達はセレブと言われるが、本来の意味合いを知る人からすれば、疑わしい面があるのが事実である。
[編集] エピソード
※ただし、以下のエピソードは本人談の芸能設定を多分に含む。
- 「デヴィ夫人と不仲」と言われるが、意外に共演回数も多く、社交界の友人の1人だとか。
- 「ロンドンハーツ」(テレビ朝日系)で一回の食事で32万を費やし、好きなものが結果的には高価な物だと発言。「山ほど頼んで、山ほど残す」事も多々あるようで、批判の要因だと言える。
- 様々なプレゼントをされ「超有名某宝石ブランドのVIPルームで宝石を選び放題」「クリスマスツリーに(クレジット)カードがぶら下げてある」等。数々の高級品をプレゼントされている為、並の物では驚かないらしいが、今まで一番嬉しかったプレゼントは島の権利書、株券等。
- 独特の美意識が強く、すっぽんの生き血にまだ鼓動する心臓を沈めて飲み、また肉も毎日食べる。シャンパン風呂、サムゲタン(韓国料理で丸鶏や若鶏を用いた薬膳スープの様なもの)風呂に裸で入る事である。2人曰く体全体でコラーゲンを吸収出来るらしいが、専門的な見解は一切無い。
- 『芸能人格付けチェック』で色々な一流品と一般品を見極めるコーナーで唯一、叶姉妹だけが12問連続正解し「一流芸能人」の座を守った。
[編集] 叶恭子
- いつも連れている男性(メンズ)達にはA、B、Cランクとあるらしく派閥も存在する。スーパーモデル等、総勢100人近くおり「必需品」と語る。大人数な為、名前がよく被り、被り易い名前は「スチュアート」と「リチャード」。被ってしまうと1号、2号と付け区別する。電話がかかってきて、美香が「リチャード1号から電話ですよ」と取り次ぐと、1号にも関らず、3号と勘違いして会話している事もよくある。デートする人も曜日で分かれている。ホテルの大部屋で大勢のメンズ達を裸にさせ「人間チェス」を楽しんだり、カラオケに行き自身も全裸となり歌ったり、メンズに跨り「お馬さんごっこ」をしている(その後複数で夜もこなすそう)。これを「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)で話し、勿論共演者全員驚いていたが平然と「チェスの人間版ってだけの事ですもの」と言い放った。恭子にのめり込み過ぎてノイローゼになり母国に帰ったスーパーモデルもいたそう(美香が「踊る!さんま御殿」(日本テレビ系)に出演した際に暴露)。因みに同時に愛することの出来るメンズの人数について「時間的にも肉体的にも6人までなら、メンズを同時に平等に愛すことができます」と「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)で発言した。
- 自分が不利になると「美香さんがそう言えって」「ねぇ、美香さん」と言う。
- 気に入ったメンズを見つけると美香を使ってナンパさせ、捕まえるまで追わせる。
- 自信に溢れた雰囲気とは裏腹に、意外に照れ屋である。
- 自宅の中では全裸で生活していると語る。
- 変わり者の多い芸能人でも、理解困難な数々の驚くべき発言から「空飛ぶグータン」(フジテレビ系)に出演した際「30秒に1回面白い事を言う女」と紹介された。
- 「結婚はお金の為にする」と豪語しており「踊る!さんま御殿」(日本テレビ系)で明石家さんまに「どんな人と結婚したい?」と聞かれると「小さな国でも構わないので、王様ですかね」と答えた。もし結婚した場合も美香と一緒に暮らし、美香が先に結婚した場合も付いて行くのだとか。
- 「毛皮コートは汚れたら新しいのを買えばいいじゃないですか?」と発言した。
- お腹を露出した衣装でイベントに参加したところ、翌日の新聞に「恭子のお腹が弛んでいる」と掲載され話題となった。この報道があってから、恭子は暫く自身のイベントでお腹を露出した衣装は着なくなった。だが美容関連の書籍を出版しているだけあって直ぐに体形を戻し、再びお腹を露出した衣装を着始めた。
- 深夜に美香がスケジュール管理をしている時に毎晩の様にデートに行くらしく、「爆笑問題の検索ちゃん」(テレビ朝日系)で太田光に「美香さんは大変そうですけど?」と聞かれると「やるべき事をやっているだけ」と答えた。スケジュール管理は妹に任せているが、デートの誘いを勝手に断られるのは嫌らしい(実際のスケジュール管理は、妹でありマネージャーでもある晴栄がやっているので、「妹に任せている」というのは嘘ではない。)。
- 本屋に行くと、昆虫図鑑を中心に10~15万円は購入する。本屋に限らず買い物の荷物持ちはメンズ達である。因みに買い物はいつも衝動買いであり「最終的には買うのが遅いか早いかだけ」と語っている。
- 美野里ふるさと食品公社の「ごぜんやまゆずヨーグルト」が好物の一つで、一日5個は食べるらしい。
[編集] 叶美香
- 着用している物の殆どが、姉のお下がり(無論、設定であると思われる。芸能人としての地位やおそらく収入も、叶美香の方が恭子より上と推測されるため)。
- 好奇心旺盛らしく「爆笑問題の検索ちゃん」に出演した際、恭子に「とにかく事細かに聞いて店員を困らせる事がある」と暴露された。
- ゴルフが得意。芸能人ゴルフコンペに単独で出場している姿がマスコミでもよく取り上げられる。
- 連夜姉の世話に追われ、なかなか彼氏が出来ない。また、男性を恭子によく奪われてしまうらしく、今まで奪われた人数は50人である。「付き合っている人やいいなと思う人は、なぜだか皆、姉に奪われるんです。いいなぁと思う人は、次回食事する時はだいたい姉とピッタリくっついているんです。そして1度奪われたメンズは決して帰ってこないんです。」と発言している。この発言に対して恭子は、「奪っているんではなく、勝手に来るんですよ~」と発言した。ちなみに好みのタイプは「誠実な人」。
[編集] 作品
- 『Kyokokano+Mikakano SUPER BEAUTY』ポニーキャニオン(2003.5)
- 『叶姉妹:MIRAGE』ポニーキャニオン(2002.12)
- 『KanoSisuteha'FABULOUS MAX』ポニーキャニオン(2004.7)
- 『KYOKO KANO+MIKA KANO LOVE&BEAUTYⅱ KISSING』ポニーキャニオン(2001.9)
- 『LOVE&BEAUTY3Loving』ポニーキャニオン(2001.10)
[編集] 叶恭子
- 『叶恭子のスーパービューティー・ボディメイキング』
- 『HEAVENLY BEAUTY Kyoko kano'S Non-Fiotion』発行:ポニーキャニオン、発売:抹桑社
- 『叶恭子・トリオリズム(3P)』小学館(2006.1)
- 『INNOCENTBEAUTY-叶恭子フォトエッセー-』ポニーキャニオン(2000.12)
[編集] 杉本エルザ(叶恭子の旧芸名)
- 『「どうぞこのまま」(丸山圭子)のカラオケのビデオ映像』東映
[編集] 叶美香
- 『MIKA KANO 叶美香 INNOCENTBEAUTY』ポニーキャニオン(2000.11)
- 『叶美香 INNOCENTBEAUTYⅡ~VACANCE WITHANGELIO MIKA~』ポニーキャニオン(2000.12)
- 『Sweet Goddess』バウハウス(2006.4)
- 『サルサ!アマイエクスタシー』(2000.9)
[編集] 玉乃ヒカリ(叶美香の旧芸名)
- 『11PMカバーガール』日本テレビ(1988)
- 『ハラスのいた日々』映画:松竹(1989)
- 『Be Cool!』写真集:大陸書房(1989.10)
- 『どっきんアイランド』ビデオ:大陸書房(1989)
- 『南の島のドッキンハンター』ビデオ:大陸書房(1990)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- SUPER BEAUTY 叶姉妹公認サイト