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高速バス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

JRバス関東 かしま号
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JRバス関東 かしま号
西鉄バス とよのくに号
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西鉄バス とよのくに号
初期の高速バス車輌 国鉄・日野RA900P
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初期の高速バス車輌 国鉄・日野RA900P
夜行高速バスの座席の例
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夜行高速バスの座席の例

高速バスこうそくバス)とは、高速道路を主に通行する路線バスのことを指す。以下、特記ない限り、日本国内の高速バスについて記述する。

目次

[編集] 概要

一般的には、距離が数十から数百キロの都市間輸送、ないしは都市観光地を結ぶものの中で、高速道路を利用するものを指す。ただし、高速道路上(道路標識など)では単純に「路線バス」と記載されている。観光バスなどとの識別のため(高速道路の料金区分が大型バスの場合、路線バスは大型車、それ以外は特大車料金になるため)、バスのフロントガラスの運転席寄りに「路線バス」の標識を付けている。

※ただ、ETCの普及で、料金所での人手を介した通行券の受け取りや支払いがなくなったことから、「路線バス」の表示はない場合も出ている。

リムジンバスとも特急バスとも称されることもある都市と空港への連絡バスや、都市内輸送をする路線バスの中にも、経路上高速道路等を常に通過するものも存在するが、それらについては一般に「高速バス」とは呼ばない。ただし、営業案内の中では一般道路を経由するものと区別するためにそれらの事を「高速バス」と明示される場合がある。「はとバス」等定期観光バスで、経路上高速道路を常に通行するものも除かれる。また、高速道路は通過しないが高速バスと同じタイプの車両を使用している路線(例:盛岡宮古間の「106急行バス」や、熊本大分やまびこ号)も「高速バス」とは呼ばれないが、これについては案内上は高速バスと同等に扱っている事業者もある。

なお、特急バスは上記のように、多くは一般道経由の長距離バスだが、事業者によっては高速バスを特急バスと称する場合もあり、路線名としてそのように称する場合もある。

高速道路を通過する際には、法規によりバスの着席定員以上の乗客を乗せて運行することが禁じられているので、所要時間1~2時間程度までの短距離路線など一部を除き、事前に席を予約する座席指定制を採用する事が多い。短距離路線や東名、名神高速バスなど長距離路線の一部では、一般路線バスと同様に予約不要だが、定員以上は乗車できない定員制を採用している。また、ほぼすべての路線で全席禁煙となっている。

他の交通機関と比較して安価であることが多く、人気はあるが、鉄道と異なり道路を利用する関係上、天気などの気象状態のほか、大型連休・旧盆年末年始などの行楽シーズンや、集中工事期間、突発的な交通事故などの発生による渋滞・通行止めなどにより、定時運行ができないリスクがあることを覚悟する必要がある。

客層は、短距離路線ではビジネス客も多いが、中・長距離では女性や学生(いわゆるバックパッカー)など、金銭的な余裕はないが時間的な余裕は取れる層が多い。また近年では、時間的な余裕のある定年退職後の高齢者等が、鉄道に比べて乗換えが少なくてすむことや新幹線と比較して速度が遅いために車窓をより楽しめることを理由に(金銭面は理由とせず)、利用する例が増えつつある。

[編集] 車輌

観光バスタイプの車両に、行き先表示装置・自動放送装置・運賃表示機運賃箱を取り付け、中長距離用の場合は最後部もしくは床下にトイレを設けてあるものが多い。室内のシートは昼行路線が3列(2+1)または4列、夜行路線が3列独立シートが標準となっている。なお2+1タイプの3列シートでは、出入り口側に通路がある車両と運転席側に通路がある車両が混在する。

また、観光バスとして用いていた車輌に、運賃箱や放送装置などを取り付けて、高速バスに転用した車輌も多い。観光バスからの転用の場合、有る程度の距離を走る路線でもトイレ無しの場合がある。西鉄などでは、夜行車を昼行転用したケースも見受けられる。

黎明期の高速バスでは、エンジン出力が大きい専用のものを搭載したバスをメーカーに特別注文したものもあった(その代表例が国鉄専用形式)が、通常の観光バスと比べ価格が高く、また市販の観光バスの車両も出力が大きくなったために、必要性が薄れ、現在では製造されていない。

ただし、前述のように各メーカとも通常の観光バスをベースとして、行き先表示装置など路線バスとしての装備と、車内を最小限の簡素な仕様とした高速バス向けの車輌を用意している。さらに、夜行高速車の場合、3列シート、床下仮眠室など夜行バス向けの装備と、高出力エンジンと制動力に優れたフルエアーブレーキを装備したインターシティ仕様を各メーカが設定している。

近年コストダウンのため、近距離高速バスについては高出力エンジン仕様のトップドア路線バスをベースとした車輌もあり、一部事業者で集中的に導入されている。

[編集] 沿革

[編集] 1960年代・草創期

日本では、以下のバス路線が緒とされている。

これ以降、旧盆や年末に、貸切バスを利用した会員制「帰省バス」と銘打った大都市から地方都市への長距離バスが運行されるようになる。

[編集] 1970年代後半・冬の時代

1970年代後半は、新幹線などの鉄道輸送網が所要時間などの面で優位に立ち、その上2度にわたるオイルショックの影響も重なり、高速バス路線の運営が硬直化していったこともあって、本州の高速バスにとっては厳しい時代を迎える。

[編集] 1980年代前半・現在の原型ができ、盛り返しの兆し

1980年代に入ると、旧国鉄の運賃・料金値上げや夜行列車の削減・廃止が相次ぎ、鉄道輸送網が次第に競争力を下げてゆき、高速バスの運賃面での優位性が際立ってきた。また路線の運営面でもより合理的なシステムが生まれた。そのため次第に高速バス路線が増加の傾向を見せる様になった。

  • クローズドドアシステム(出発地周辺で乗車のみ、目的地周辺で降車のみ取り扱い、途中の経路地では乗降を行わない)導入により、大阪~新見間(阪急バス)に久々の高速バス路線新設が行われた。
  • 中国自動車道では、他に日本交通全但バス国鉄中国地方自動車局(現・中国ジェイアールバス)で高速道への乗せ替えが積極的に行われた。
  • 1983年の大阪~福岡間夜行高速バス「ムーンライト号」では発着地の事業者(阪急バス西日本鉄道)による共同運行方式及び運賃収入のプール精算制(均等配分)といった現在の高速バスの原型となる施策が始められた。
  • さらに東北新幹線接続の「ヨーデル号」、大阪~三次間といった都市間昼行路線の新設も進んだ。
  • 特に1985年に開業した「東京池袋新潟線」は、併走する上越新幹線等の乗客を奪うくらいの路線に成長し、高速バス開業ブームの火付け役の1つとなった。またこの時期は国鉄で夜行列車が削減されていた時代でもあったが、東京池袋~新潟線に対抗して、企画ものの列車として全車指定の臨時快速『ムーンライト』を運転し、安売り切符を発売していった。これが現在の『ムーンライトえちご』である。
  • この頃から、国鉄は並行する鉄道路線への影響を理由として、危機感を抱くようになる。新宿~駒ヶ根飯田間の高速バス路線開設に関する「中央高速バス問題」は、国鉄が公式に路線開設反対を唱えたということで、それが最初に表面化した路線であった。
  • その一方、新宿~駒ヶ根・飯田間の高速バスは、運行開始の翌年度に赤字続きだったバス会社が単年度黒字を計上することになり、高速バスがバス会社にとって重要な位置付けになることが明らかになってくる。
  • この時期までの座席は、昼行・夜行とも4列座席ばかりだった。

[編集] 1980年代後半~1990年代前半・新規路線の激増

この時代は、好景気や高速道路網の拡大と相まって、大都市のバス事業者と地方の事業者が相互乗り入れ(共同運行)する形で路線拡大が急速に進み、全国ネットを確立していった時代である。

  • 「ムーンライト号」で座席を一脚ずつの独立タイプとしてスペースにゆとりを持たせた初の独立3列シートを採用。これが東京発着の新規事業者に採用された。
  • 1986年の品川弘前ノクターン号」では、それまでの夜行高速バスが大都市間を結んだ路線だったのに対し、初めて大都市と地方都市を結ぶ夜行高速バスとなった。「ノクターン号」の成功はバス業界全体にショックを与え、高速バス路線開設ブームへつながってゆく。
  • この時期は「ノクターン号」・新宿~博多「はかた号」など東京と北海道・南九州以外の地方各地とを結ぶ長距離夜行路線が新規開設路線の中心であった。その当時の珍しいルートとしては品川~徳島間の「エディー」で途中の神戸市内~淡路島間ではフェリーを使っていた。
  • その後、新宿~高山間・難波~東京ディズニーランド間など鉄道や飛行機が直行しない路線にも広がりを見せた。
  • 大鳴門橋開通で徳島~津名港(現在の淡路市)に淡路交通徳島バス共同運行として新設され、乗客は津名港発着の神戸中突堤・天保山関西国際空港行き高速船に乗り換える形であった。

[編集] 1990年代後半・淘汰の時代

全国の高速バス路線網が一通り完成して「開設ブーム」が終わり、新規路線拡大が落ち着きを見せる。不況とも相まって、利用者のニーズに合わない路線が淘汰されていった時代といえる。

  • 利用客が伸び悩み、採算の取れない路線の多くが廃止されていった。
  • 運行時間が5時間以上に及ぶ長距離昼行便は全体的に利用が伸びず、廃止されたケースが多かった。
  • 大都市と地方都市を結ぶ夜行高速バスにおいて、大都市側の事業者が運行から撤退するケースが相次いだ。東急バスの様に夜行高速バス自体から完全撤退した例もある。これは大都市側では乗務員の人件費が高いことに加え、一般に大都市と地方都市を結ぶ高速バスは、地方都市の事業者の方が利用者も多く運行に熱心であることも影響しているといわれる。
  • 加えて、首都圏近畿圏ではディーゼル自動車の排気ガスによる大気汚染を規制する自動車NOx法が施行されたことから、主力事業である路線バスで年式の古い車両(おおむね車齢が10年以上)の大量代替を迫られたことも、大都市圏事業者において高速バスの縮小・撤退や子会社移管が進んだ一因と考えられる。
  • 一方では明石海峡大橋1998年に開通したことで京阪神淡路島四国地方を結ぶ路線が次々と開設され、瀬戸大橋とは異なり、平行する鉄道路線が無いため現在に至るまで増便が繰り返されている程の盛況である。尚、徳島~津名港間の特急・急行バスは津名港発着の高速船がすべて廃止されたことから利用客が激減し便数が特急10便・急行6便から特急1便・急行5便に減らされ、淡路交通単独運行に切り替えた。同時に淡路島・四国方面のフェリー航路は次々と廃止に追い込まれ、フェリー会社の離職者対策として高速バス会社が設立された。(本四海峡バス、高松エクスプレスなど)
  • 房総半島方面では東京湾アクアラインが開業し、東京都心部への所要時間が大幅に短縮された。このために品川駅、羽田空港、川崎駅から木更津方面のバスがフェリーの代替で新設された。またこのルートでは通勤客の利用が多いことが特徴であり、2000年代に入って、高速バスの定期券が発売されるようになった。

[編集] 2000年代・新たな生き残りの模索

バス事業の新規参入規制緩和が行われ、バスの運行免許の発給要件が緩和されたことから、高速バスは厳しい競争の時代を迎える。また過剰な設備を排し、高速バスの最大のメリットである低運賃を今までよりさらに追求していく傾向が出て来た。

  • JRバスグループは生き残りのため、従来は考え得なかった夜行便より運賃を下げ(8,610円→6,000円)、550km以上を日中に長距離走行する東京・新宿~大阪・京都間の昼特急を新設。学生など予算は抑えたいが時間は取れる客層に受け、学生の長期休暇などの時期では予約が困難なほどの人気を博す。
  • 長引く不況などによる乗客のニーズの変化により、それまで不人気であった長距離昼行便の需要が高まって来たので、東京~弘前間の「スカイターン号」のようにこれまで夜行便しかなかった路線に昼行便が運行開始された例もある。これらの路線は必ずしも「昼特急」のように夜行便より運賃を下げている訳ではなく、夜行便と同一運賃のものも多い。
  • 東京(周辺)~大阪(京阪神)間をはじめとする主要都市間では、主催旅行(ツアー)の形態を取った格安(東京~大阪間で片道3,000円台から)夜行ツアーバス(貸切バス)の設定が増加している。正規のバスターミナルから発着しない場合が多い、きっぷは当日購入できなかったり、取り消しや変更の制約が大きい場合が多いなど、通常の路線バスと異なる面もあるが、価格の優位性から利用を伸ばしている。
    • これに対抗して、東京~大阪間では1980年代前半以前に主流だった4列座席に戻し、さらに所要乗務員を減らすため運行時間を長く(途中で2時間以上の仮眠時間を設定すればワンマン運行可能)して運賃を下げた(東京~大阪間で5,000円)「青春ドリーム号」「カジュアルツインクル号」「フライングスニーカー大阪号」の夜行便が設定され、逆に座席や車内設備をデラックス化して運賃を少し上乗せした便の運行を始めたりするなど、多様なニーズに対応している。また行き先のニーズによって立ち寄る停留所を増やす傾向もある。
  • 九州地区ではJR九州の特急ネットワークの充実ぶりを意識し、西鉄を先導に既存の高速バス路線の運賃を値下げしたり、運賃を下げず往復乗車券回数乗車券を値下げしたりする事例が相次いだ。特に福岡県内では片道1000円バスを多数走らせるなどして大々的にPRしている。
  • さらに、九州地区では2005年3月1日から高速バス乗り放題乗車券「SUNQパス」を発売した。当初は乗り放題の対象は高速バスのみで、利用できる範囲も福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県に限られていたが、2006年4月1日からは路線バスも乗り放題の対象にするとともに、宮崎県鹿児島県でも使用できるようにした全九州版の発売も開始された。(福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県のみを対象とするパスも、同じく路線バスを乗り放題の対象に加えて北部九州版として発売している。)
  • 四国地方(特に香川県徳島県)では、京阪神方面への高速バスの充実ぶりによって新たなる動きが見られる。高速バス利用者を対象に、バスターミナル付近の駐車場の駐車料金を24時間以内なら無料にするいわゆる「パークアンドライド」のシステムの採用が増えてきている。特に四国東部は公共交通機関が乏しく、マイカーの利用が主流になっている。またマイカーで京阪神方面に行くとなると、高速道路や本州四国連絡橋の料金などで割高(片道でも6000円前後になる)になるので、このように各地から京阪神方面へ安く行こうという利用者を狙っている施策であると考えられる。淡路島内でも、島内の路線バスの便数が少なくマイカー利用が中心であるため、神戸淡路鳴門自動車道上の淡路I.Cと淡路島南I.Cを除くすべてのバスストップや東浦バスターミナル、陸の港西淡に無料の駐車場が設置されている。ただ、問題点として、駐車料金が無料であるため、高速バス利用者以外の駐車や、数日間に渡っての長時間駐車、駐車場によっては未舗装や駐輪場未設置などがある。
  • 南東北では、各都市と東京との間で格安の定期ツアーバスが参入する一方、仙台市を中心とする東北地方内の都市間高速バス路線の値引き競争・新規路線開拓が続いており、陸上交通の再編が起きた(詳細は→仙台経済圏の交通環境の変化)。

[編集] 現状

  • 夜行バスは3列独立座席が主流になった。また西日本地区になると昼行でも長距離を走るバスになると3列独立座席が主流となる。(例;京阪神~高知、松山(西日本ジェイアールバス、ジェイアール四国バス)、大阪~鳥取、米子(日本交通)、福岡市内~鹿児島(南国交通、林田バス)、福岡市内~宮崎県内など) 一方で東日本地区では夜行バスでも比較的短い距離であれば4列シートのバスが運用に就くことがある。
  • 特別シートの設置
    • 以前より、弘南バスの「ノクターン号」に、『スーパーシート』(プラス3870円)が設置されていた。また、ジェイアールバス関東では『Gシート』(プラス500円)も増えている。ここにきて、西日本ジェイアールバスが一階が『プレミアムシート』(プラス1300円)・二階が『スーパーシート』(プラス300円)の改造車を登場させ。さらに『スーパーシート』のみの車両は西日本ジェイアールバスは改造車、ジェイアールバス関東では新車を投入させている。
  • 運賃が鉄道の普通運賃並みで安価なこと、国鉄が分割民営化前に中距離の昼行急行列車を軒並み特急に格上げさせ料金を上げたこと、さらに幹線から支線への直通列車や座席付き夜行列車を国鉄が減便させたのも相まって、特に女性や学生からの人気を獲得している。
  • 安価な都市間交通手段として以下の路線で人気がある。
  • 鉄道利用だと大回り(もしくは本数が稀少)になるためにバスの方が所要時間が短い路線
  • また、規制緩和と引き替えに、交通違反などの各種法令に違反した場合の罰則規定が新たに設定された。

[編集] 罰則規定

違反した場合、道路運送法40条に基づき、状況に応じて事業者・営業所単位で違反点数(使用停止台数と使用停止日数の積を10で割った数値)が付加され、累計違反点数が一定以上になると、50点以上でバス事業の停止、80点以上で取り消しの処分が行われる。そのため違反した事業者は、国土交通大臣及び各運輸局長・運輸支局長・自動車検査登録事務所長の命令により、一定期間違反した事業者・営業所での事業拡大(路線の開設や参入)が禁止される(このことを服喪期間という。但し地元自治体などからの要請があれば特例で路線開設を認める場合もある)。

違反点数の累計期間は3年間で、行政処分から3年経過した時点で消滅する。但し、違反点数が付加されていない営業所において行政処分以前の2年間に違反行為がなく、かつ違反点数が付加された営業所において2年間違反行為がない場合は、行政処分から2年経過した時点で消滅する。なお事業者が分割・譲渡した場合は事業者・営業所単位の累積違反点数が承継される。

なお、2004年8月1日に基準が改正され、事業拡大の禁止期間がそれまでの2年間から、5点以下の処分で3ヶ月、19点以下で6ヶ月、20点以上や悪質違反で1年間に緩和されたが、車両停止の処分については厳格化され、従来は使用停止台数と使用停止日数の積を10で割った数値が整数でない場合は端数を切り上げていたが、改正後は使用停止車両のうち1台の使用停止日数を延長して整数となるように変更された(端数調整により日数が延長されるのでより厳しくなっている)。2006年5月には、飲酒運転を放置した事業者に対しては、違反点数に関係なく事業停止の処分が下せるようにするといった法案が提出され、早ければ同年夏ごろから適用される予定である。

[編集] 乗車券

[編集] 乗車券の発売方法

[編集] 座席定員制

座席指定なしで発売。この場合は事前予約はできないので、乗車時に始発ターミナルの窓口で乗車券を購入するか、一般路線バスの様に車内で直接運賃を支払うことになる。先着順に乗車し、空いている席に自由に座ることができる。満席となった場合はそれ以上乗ることができないが、その場合は補助席を利用することになる。法令により高速道路では立っての乗車はできないため、補助席も埋まると後発の便に廻されてしまう。近距離(100km程度まで)の高速バスはこの方式を採用している路線が多い。

[編集] 予約定員制

基本的には座席定員制と同じだが、事前に乗車する便を指定して予約することが原則である。座席は指定せず、空いている席に自由に座ることができるが、予約していればその便の座席が1席分確保されているので満席で乗れない心配はない。予約せずに乗る場合は予約した乗客が優先されるため満席で乗れないこともあり得る。その場合も座席定員制と同様、補助席を利用する。

予約定員制を採用する主な路線

[編集] 座席指定制

予約指定制ともいう。事前予約を原則とし、発券時に座席も指定するもの。詳細は後述する。乗車券はバスターミナルなどにあるバス事業者の直営窓口や旅行会社で事前に購入する。購入前に電話で予約ができる路線がほとんどである。なお、バスターミナルや旅行会社以外での購入方法として、次のようなシステムがある。

[編集] 座席指定制路線におけるチケットの購入方法

本数の多い都市間路線の場合には、当日に乗り場へ赴いても乗車券(チケット)が買えることが多い(よほどのケースを除いて満席になることがない)が、日中運行する最初の便や最終便、並びに夜行路線の場合には早くから予約を入れないと満席になっていることが多い。

従って、事前に何らかの手段で予約を入れる必要があるが、現在のところ、後述記載の外部リンクの高速バス予約ウェブサイト参加路線以外ではインターネット予約ができない路線が多い。また、共同運行の相手側の会社が参加していない場合もある。この場合はバス会社の予約窓口に電話をかけ、席を押さえた上で、バス会社の直営窓口や大手の旅行会社から乗車券を購入することになるが、旅行会社から購入する場合にはJRや飛行機(航空券)と異なり、規定の運賃以外に「手数料」と称する割増金を取られる場合もある(これはJR以外の有料特急やフェリーも同じ)。なお、系列会社の旅行会社である場合(例えば小田急バスの高速バスなら小田急トラベルサービス)、手数料は徴収されないことが多い。

一部路線では、予約サイトで予約後に、次のような方法で乗車券を購入することもできる。

  • セブンイレブンを除くコンビニエンスストア(ファミリーマート、ローソンなど)の多機能端末機でのチケット購入。ローソンの端末機で予約もできる路線もある。
  • セブンイレブンの収納代行サービスによるチケット購入(控えレシートが乗車券の代わり)
  • 自宅や会社などのパソコンプリンターを使った「インターネット乗車票」サービス(インターネットでバス会社や旅行会社のウェブサイトにアクセスし、乗車票ページを印刷して乗車券の代わりとするもの。支払手段はクレジットカード。)
  • iモードYahoo!ケータイEZwebに対応した携帯電話を利用したチケットレスサービス(バス会社や旅行会社のウェブサイトにアクセスし、二次元バーコードをダウンロードして、電話機にバーコードを表示して乗車する。支払手段はクレジットカード)。

ドリーム号」などJRバスの夜行便や「昼特急」の場合は、JR鉄道駅や大手旅行会社などのみどりの窓口で規定の運賃で乗車券の予約・購入が可能。但し窓口の駅員がバス乗車券の発券操作を知らない場合もあるので、ある程度の覚悟は必要である。

[編集] 日本国外の高速バス

鉄道や航路の未発達な途上国を中心に利用されているが、先進国・準先進国でも、高速道路が発達した地域では、多くの路線が設定されていることが多い。フィリピンペルードイツ台湾韓国はそれぞれの例である。特に鉄道・航空機との競争が激しい台湾では、路線によっては2列シート、按摩、おしぼり、個人TV、バスガール付きの豪華な都市間高速バスが24時間体制で運行されている。

一方アメリカ合衆国では、アラスカを除く本土全土に路線網を有する「グレイハウンド」高速バスがあるが、鉄道のアムトラック同様以下の理由により都市間交通は高速な航空機の独擅場と化し、都市間バスは淘汰されつつある。

  • 国土が広いため、全土の移動手段としては時間が掛かり過ぎる(日本の高速バスの距離程度のサンフランシスコロサンゼルス間で8~10時間程度、大陸横断では乗り継ぎで4日程度要する。)。
  • 1980年代以降の航空自由化により国内線航空運賃の値下げが行われた結果、航空機での移動が一般的になり、高速バスの客層が低所得者層主体になり雰囲気が悪化した。
  • バスターミナル(デポー又はディーポ)周辺環境の悪化。特にニューヨークロサンゼルスなどの都市部では夜間は危険な場所にあることが多い。

[編集] 関連項目

  • 直行便
  • 青春18きっぷ
  • 急行バス
  • 水曜どうでしょうサイコロの旅で夜間の移動手段に好んで夜行バスを利用していた。また、番組内では「深夜バス」と呼んでいるが、深夜バスは通常は通勤バスの深夜便のことである。ただし、夜行高速バスというのは正式な名称ではないため(法的には「路線バス」という以外の呼び方は決められていない)、「深夜に走行するバス」という意味で使用しているものとも思われる。
  • 111番 (沖縄県高速バス) - 路線の系統名そのものが「高速バス」である。

[編集] 外部リンク

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