佐野稔

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この項目では元フィギュアスケート選手の佐野稔について説明しています。神奈川県出身のラーメン店「支那そばや」店主については佐野実をご覧ください。

佐野稔（さのみのる、1955年 6月3日 - ）は、山梨県出身の元フィギュアスケート選手。1970年代から1980年代にかけて、日本を代表するフィギュアスケート選手として活躍する。過去の日本の男子フィギュアスケート選手の中では、最も有名な存在である。

現在は、日本フィギュアインストラクター協会の理事を務める。

[編集] 現役時代

日本大学在学中の20歳のとき、1976年に開催された、インスブルックオリンピックに、松村充・渡部絵美とともに日本代表として出場。男子シングルに出場し、9位に終わる。 1977年、世界選手権後に現役引退。

[編集] 記録

1977年、東京で行われた世界選手権にて3位に入り、日本人初となる銅メダルを獲得。この記録は、2002年に本田武史が世界選手権で銅メダルを獲得するまでの25年間、並ぶ者のなかった日本男子フィギュアスケート界での最高記録である。

また、全日本フィギュアスケート選手権・男子シングルにて、1972年～1976年まで5連覇を果たす。この5連覇という記録は、男子シングルでは佐藤信夫の10連覇に次ぐ歴代2位。

[編集] 引退後

1978年よりプロスケーターに転向し、アイスショー・「VIVA！　ICE　WORLD」を開催。また、渡部絵美とペアを組んでいた時期もある。アイスショーでは伊藤みどりといった五輪出場経験のある有名な女子選手などと一緒に開催している。冬季五輪や世界フィギュアスケート選手権、全日本フィギュアスケート選手権の際、各メディアから解説者としての出演依頼を受け、期間中は解説やインタビューに活躍している。また、JOC（日本オリンピック委員会）フィギュアスケート強化コーチとして、長年に渡り、若手育成に力を注いでいる。90年代～現在活躍中の日本代表になった男女フィギュアスケート選手の多くを指導したことがあるため、日本人選手の長所・短所をよく知る人物である。

また、銀盤上にてバック転をする事でも有名である。さらに、フジテレビ系FNNニュースレポートのスポーツキャスターも過去に勤めた。

[編集] 備考

プロスケーターで、現在ディズニー・オン・アイスに出演している佐野緑は、実娘。

2006年2月24日早朝（JST）、トリノオリンピック・女子シングルで、荒川静香が日本人初の金メダルを獲得した際、荒川のフリー演技の解説者として早朝から各テレビ局に出演しながらも、荒川だけでなく、4位の村主章枝、15位の安藤美姫の活躍にも賛辞を送ることを忘れず、長年に渡って苦労した日本代表選手の指導者としての喜びを隠し切れなかった。　

[編集] 解説者として

ソルトレイクオリンピックからNHKにて、最近はグランプリシリーズファイナルなどの解説でたびたび出演している。フィギュアスケートを知り尽くした佐野ならではの暖かいコメントと、見所のチェック、技術的に細かい解説などは一般視聴者にも好感をもって受け入れられている。

佐野自身はルールや世界的傾向にも熟知していて、4回転時代のときは「4回転飛べないと問題にならないですからね」と協議会の全貌を解説したり、新ジャッジシステムの現在では「今のジャンプはGOE3.0くらいあげたい」とフィギュアスケートファンにも納得のいく深い解説まで幅広く行っている。

[編集] 解説への批判

しかしながら、NHK杯を長らく担当していた五十嵐文男氏等の解説と比較した場合、佐野氏自身がTV出演するのが民放が多いせいか、明らかに「しゃべりすぎ」の場面が散見される。特に、テレビ朝日で解説をしている時は、感情が入りすぎているのかジャンプを失敗したときに「○○になっちゃった」と発言するなど、まるで素人のようなコメントをすることが多い。その結果、演技を鑑賞する雰囲気を損なってしまっている。その他、言葉遣いの点でも、これまでの解説者と比べればくだけすぎており、氏は悪気はないにせよインターネット上を中心に批判をよぶ原因となっている。