シマロン (映画)

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シマロン Cimarron
監督	ウェズリー・ラッグルズ
製作	ウィリアム・ルバロンウェズリー・ラッグルズ
脚本	ハワード・エスタブルック
出演者	リチャード・ディックスアイリーン・ダンエステル・テイラー
音楽	マックス・スタイナー
撮影	エドワード・クロンジェガー
編集	ウィリアム・ハミルトン
配給	RKO
公開	1931年1月26日　ニューヨーク
上映時間	131分
製作国	アメリカ合衆国
言語	英語
制作費	約143万ドル（当時）
興行収入	本文参照
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シマロン(Cimarron) は1931年のアメリカ合衆国の映画。RKO製作。第4回（1930〜1931年）アカデミー賞最優秀作品賞、アカデミー賞最優秀脚色賞を受賞した。

原作は、当時ハリウッドでは片っ端から映画化されたベストセラー女流作家エドナ・ファーバーが1929年に発表した壮大なスケールの米国開拓史劇である。同じ原作を元に1960年再映画化もされている。

配役では、ヤンシー・クラバット（リチャード・ディックス）がクレジット上で先になっているが、実はドラマの主役はほとんど彼の妻セーブラ（アイリーン・ダン）といってよく、西部開拓史における女性たちのドラマとして鑑賞した方がよい。当然ながらグレート・ランや無法者たちとの撃ち合いもあり西部劇的な見所も多数あるが、女性が政界に進出したり、原住民が油田の発見で富を得たり、米西戦争が勃発したりということで、近代の米国史の流れが、この作品の厚みと興味を増している従来の西部劇とは一線を画す特異な作品である。

[編集] あらすじ

注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

1889年のオクラホマにおける土地獲得レース、いわゆるグレート・ランが冒頭に出てくる。ウィチタ出身の放浪好きなヤンシー・クラバットがこのレースに参加しようとするが、悪徳一味の情婦ディクシー・リー（エステル・テイラー）にたぶらかされ土地獲得に失敗、故郷に戻って周囲の反対を押し切り妻セーブラと息子を連れて再びオクラホマへ。オセージという街で新聞の発行を試み、無法者たちの天下だった町の浄化に貢献、さらに悪党一味と闘い続け名士となるが、平和になった町を後にして持ち前の放浪癖が出て旅立つ。町に残った妻セーブラは息子シマロン別名シムを育てながら新聞社の経営に努力し、女性たちの社会的地位の向上につとめ、ついに下院議員に選出される。成長した息子シムはネイティヴ・アメリカン（インディアン）の娘と恋に落ち、母の反対を押し切って結婚する。オクラホマには石油が出てオセージもその恩恵で潤い、急速に近代的な町になっていく。そして、時は流れ1931年、老いたヤンシーは油田の事故で人命救助にあたり重傷を負い、急を聞いて駆けつけたセーブラの腕に抱かれて微笑みを浮かべながら死ぬ。

[編集] エピソード

西部劇初のアカデミー賞受賞作品である。

原作、映画共に実在の人物をモデルとしている。

当時映画化権料が当時12万5千ドル支払われた。

映画冒頭のグレート・ラン(land rush)には5000名のエキストラ、28名のカメラマン、6名のスチール・カメラマン、27名のカメラ助手がついて、撮影に1週間かかった。

アカデミー賞最優秀作品賞を獲得したにもかかわらず、この作品でRKOは約55万ドル（インフレを考慮すると現在約5800万ドル）の大赤字であった。1935年再公開した際でも約143万ドルの予算で差し引き56万ドルの赤字が残った。たぶん現在まで最優秀作品賞を獲得したにもかかわらず、赤字となった唯一の作品だろうと言われている。これは、獲得の年に襲った大恐慌の影響もあるという説もある。