ゾラの生涯

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ゾラの生涯 The Life of Emile Zola
監督	ウィリアム・ディターレ
製作	ヘンリー・ブランク
脚本	ノーマン・ライリー・レインハインツ・ヘラルドゲザ・ハーゼック
出演者	ポール・ムニジョセフ・シルドクラウトゲイル・ソンダーガード
音楽	マックス・スタイナー
撮影	トニー・ゴーディオ
編集	ウォーレン・ロウ
配給	ワーナー・ブラザーズ
公開	1937年8月11日　ニューヨーク
上映時間	116分
製作国	アメリカ合衆国
言語	英語
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ゾラの生涯（The Life of Emile Zola）は1937年製作の米国映画。ワーナー・ブラザーズ製作。第10回米国アカデミー賞最優秀作品賞および助演男優賞（ジョーセフ・シルドクラウト）、脚色賞を獲得した作品である。

また2000年米国連邦議会図書館は、この作品をアメリカ国立フィルム登記簿に新規登記した。この作品を含めて美術を担当したアントン・グロットは、2005年度米国美術監督組合(ADG)の生涯功労者に選ばれている。

ギャング映画などで人気のあったワーナー・ブラザーズであったが、プレスティージ映画(prestige picture)として、伝記映画を何本か制作している。この作品の監督ウィリアム・ディターレも『白衣の天使』(1936)でナイチンゲールを、『科学者の道』(1936)ではルイ・パストゥール（主演は本項の作品と同じくポール・ムニ）を主題として取り扱い、矢継ぎ早に制作しており、この作品はその流れの一環の作品である。

フランスの文豪エミール・ゾラの伝記を元にハインツ・ヘラルド、ヘイザ・ゲルツォークらが書き下ろしたストーリーで、脚本も前半は名作「ナナ」をはじめとする連作「ルーゴン・マッカール叢書」によって名声を得るまで、後半はスパイ容疑で投獄される参謀将校ドレフュスの潔白を信じて世論に訴え、無罪を証明した実話をドラマ化している。

伝記映画には実績のあるディターレ監督と多彩なメイクアップを得意としていたポール・ムニが、自由と正義を貫いた人として映画化したものである。

また、伝記映画ながらも、ワーナー・ブラザーズのギャング映画と同じようなかっちりした音声の付け方、そして編集のタイミングの良さも界間見られ、興味深い。

なお、日本公開は1948年6月公開である。

[編集] ストーリー

注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

パリの屋根裏部屋で画家セザンヌと同居していたゾラ（ポール・ムニ）は、小説「女優ナナ」で評判をとる。やがて貧乏暮らしを抜け出して、大作家の道を進んでいった彼は、ライフワークの「ルーゴン・マッカール叢書」20巻を発表し、自然主義作家の総帥として論陣を張った。パリ郊外のメダンの別荘にはユイスマンスら新進作家が集った。ゾラは、プルードン、マルクスらの著作を読んで社会主義への関心を深めていく。

その頃、参謀部将校ドレフュス（ジョセフ・シルドクラフト）がスパイ容疑で投獄された。彼の無罪を信じる妻（ゲイル・ソンダーガード）などの姿に心を渋々動かされたゾラは、世論を喚起するために「われ弾劾す」という公開状を新聞に投稿する。だが、その態度を苦々しく思った軍首脳部に激しい迫害を受け、やむなく英国に亡命する。やがてスパイ事件の真犯人が逮捕された。帰国したゾラは愛国者と讃えられるが、ドレフュスの軍籍復帰を喜ぶ間もなく、ガス中毒で急死する。彼の遺骸は作家仲間であったアナトール・フランスの弔辞に送られパンテオンに葬られた。