B2-ユニット
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| B-2ユニット | ||
|---|---|---|
| 坂本龍一 の アルバム | ||
| リリース | 1980年 9月21日 | |
| レーベル | アルファレコード | |
| プロデュース | 坂本龍一 | |
| 坂本龍一 年表 | ||
| 千のナイフ (1978年) |
B-2ユニット (1980年) |
左うでの夢 (1981年) |
B-2ユニット（B-2UNIT）とは、1980年9月21日発表の坂本龍一の2作目のソロアルバム。その当時勃興してきた”ダブ”のテクニックを全編徹底的に使っている。『千のナイフ』が西洋音楽のボキャブラリーを多分に使っていたのに対し、このアルバムではメロディーの音色にノイズを混ぜたり、音色の変化そのものが曲であるというように、より音の在り方・音色自体に焦点が合わせられている。その為、音の質感や肌触り・音像など、前作とは一線を画している。XTCのアンディ・パートリッジや大村憲司、エンジニアとしてデニス・ボーヴェル等が参加。レコーディングは東京とロンドンで行われた。ジャケットデザインは井上嗣也。
[編集] 収録曲
- Differencia ( music by Ryuichi Sakamoto )
ビートを刻まない ”ドタドタ”としたドラムと低音のシンセが結果的に独特のグルーヴを生み出している。曲名は「差異」を意味する「difference」をラテン語っぽく発音したもの。ジャック・デリダの思想に影響を受けた作品だという。当初このアルバムの仮タイトルだった。坂本自身は92点くらい仕上がりで意味深いと発言している。 - Thatness And Thereness ( music by Ryuichi Sakamoto, words by Yositaka Goto & Ryuichi Sakamoto, transrated by Peter Barakan )
ソロアルバムでは初の、坂本によるヴォーカル曲。タイトルは「それが何に見えるか、それがどこに見えるか」という心理学用語。歌詞は、坂本が学生運動をやっていた時の記憶に残っている光景を基に作られた。バッキングが6／8拍子と3／4拍子のポリリズムになっている。坂本は、クルト・ワイルの『三文オペラ』からの影響も語っいる。後に、「メディア・バーン・ライヴ」でキーを変えて再演。 - Participation Mystique ( music by Ryuichi Sakamoto )
スネアドラムは坂本自身が叩いている。アンディ・パートリッジのギターソロが16分音符のパルスに切り刻まれて、別の音に加工されている。 - E-3A ( music by Ryuichi Sakamoto )
曲名はアメリカの偵察機の名に由来する。ガムラン風の音は大村憲司によるギター。曲は何度も”立ち止まり”（中断され）、また”歩き出す”（再開する）。 - Iconic Strage ( music by Ryuichi Sakamoto )
メロディーの音色は、楽音とノイズの中間の音を出そうとかなり試行錯誤され、最終的にはプロフェット5（アナログシンセサイザーの名器）で作られた。 - Riot In Lagos ( music by Ryuichi Sakamoto )
当時、ナイジェリアの都市ラゴスで実際にあった暴動にインスパイアされている。坂本の曲の中でもグルーヴ度はかなり高く、アフリカ・バンバータがDJをやった時にこの曲を好んでかけた等、ヒップホップ・ミュージシャンにかなり影響を与えている。楽曲的にはワン・コードでABの繰り返しであるが、細野晴臣に「奇跡的な出来」と言わしめたほどの名曲。細野のお気に入りであると同時にYMOの理想の音でもあったため、YMOのワールドツアーのオープニングで演奏された。また、2004年にリリースされたアルバム「/04」ではピアノ8台による多重録音でセルフカヴァーしている。 - Not The 6 O'clock News ( music by Ryuichi Sakamoto )
FENのラジオ放送を切り刻んで作られたパルスと、アンディ・パートリッジによるアンプを通してないエレキギターのカッティングからなる曲。 - The End Of Europe ( music by Ryuichi Sakamoto )
強力にフランジングされた音色と淡々と刻まれる8分音符のベースが耳に残る。”西洋の終焉”を意味するこの曲は、シェーンベルクとマーラーがモチーフ。"JAPAN TOUR 2005"では、バンドスタイルで演奏された。
