漢江の奇跡
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| 漢江の奇跡 | |
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| 各種表記 | |
| ハングル： | 한강의 기적 |
| 漢字： | 漢江의 奇蹟 |
| 平仮名： （日本語読み仮名）： |
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| 片仮名： （現地語読み仮名）： |
ハンガンエ キジョク |
| ラテン文字転写： | {{{latin}}} |
| 英語： | Miracle on the Han River |
漢江の奇跡（ハンガンのきせき）とは朴正煕政権下に於ける大韓民国の急速な経済成長を指す。同国の首都、ソウル特別市を横切る漢江にちなむ。
[編集] 概要
5・16軍事クーデターによって政権を得た朴正煕は、経済開発を掲げることによって大衆の支持を求めた。当時、国内総生産は社会主義体制下で数次にわたる計画経済を押し進めていた北朝鮮が上回っており、併呑の危機に晒されていた。また、朝鮮戦争の痛手からも回復しておらず、一人当たりの国民所得は世界最貧国グループであった。
軍事クーデターという手段で得た政権であったため、アメリカ合衆国との関係が悪く、李承晩政権時のように共産主義を封じ込めるための援助金を得ることが不可能であった。そのため、社会基盤整備に必要な資金が絶対的に不足しており、西ドイツや中東諸国に労働者を派遣することで、その賃金を担保に借款を得るために奔走するなど、苦しい資金繰りを強いられていた。そのような経済状況の下、日韓国交正常化交渉を推進し、1965年6月 日韓基本条約の締結に至った。これにより6億ドルの個人補償費および60億ドルの円借款を得ると供に、技術導入の足掛かりを得ることに成功した。また、アメリカとの関係改善を推し進め、ベトナム戦争に派兵を申し出ることで、この兵士に対する給与や経済援助による外貨を得ることに成功した。これらが同国の経済開発の原資となった。
これらの資金を京釜高速道路や昭陽江多目的ダム等に投入して社会基盤を整備すると共に、国策企業や財閥の重工業分野に集中的に投資し経済開発を推めた。代表的な国策企業は浦項製鉄所や韓国綜合化学等で、朴泰俊や白善燁等の高位の退役軍人を代表に据え、日本からの技術導入交渉に当てた。また、この政策によりサムスングループや現代グループ等の韓国を代表する財閥が成長した。
こうして、韓国経済は急成長を遂げ、国力で北朝鮮を逆転し、公約であった国民所得を10倍にするという目標を目標より3年早く達成した。そして、この政策によりソウル大都市圏への人口・産業の集積が進み、プライメイトシティとなった。
[編集] 問題点
国内に強権的な体制が残ることになり、産業構造においても経済成長から農村や中小企業が取り残されるなどの歪んだ形成をすることになった。また、日本からの個人補償を流用した事を国民に公開しなかったため、後に賠償請求の見解の違いなどで日韓関係に禍根を残すことになった。
