慶應義塾女子高等学校
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慶應義塾女子高等学校(けいおうぎじゅくじょしこうとうがっこう、英語名: Keio Girls Senior High School)は、東京都港区三田に位置する私立高等学校。当校の生徒や関係者からは女子高と呼ばれる事も多い。
慶應義塾女子高等学校 | |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人慶應義塾 |
設立年月日 | 1950年 |
建学の精神 | 独立自尊 |
校訓 | 自由・開発・創造 |
創立者 | 福澤諭吉 |
共学・別学 | 男女別学(女子校) |
中高一貫教育 | 連携型 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制による教育 |
学科 | 普通科 |
所在地 | 〒108-0073 |
東京都港区三田2-17-23 | |
電話番号 | 03-5427-1674 |
FAX番号 | 03-5427-1675 |
外部リンク | 公式サイト |
目次 |
[編集] 教育環境
私立の女子高校においては入学の難易度は高いといわれている。 校舎は徳川邸の跡地に建てられたため、校内に日本庭園が残り、都心ながら落ち着いた環境にある。校舎前の通りは桜田通りで交通量が多いが、校舎と道路の間に日産レッドステージのビルが建っているため防音になり、かなり静かな環境である。教室からは東京タワーが一望できる。
戦後、女子を受け入れ始めた慶應義塾であるが、中学校にいれた女子の進学先がないという消極的理由により、設立された。校訓は「自由」(女性を一段低くみる社会の偏見から自由になる、の意)「開発」(能力を)「創造」の3つであるが、まったく生徒に対して説かれないため知名度は低い。
[編集] 校風
校風は私立女子校としては自由で、寄り道もバイトも問題なし。制服はあるが指定品は少なく、セーターも紺色なら自前でOK。ブラウスも自前。靴下も自由。髪の毛に関する規則もいっさいない。鞄も自由である。靴やコートも一定の規則の範囲内で自分で用意することになる。 教員は服装、アクセサリー、髪型について意見することは殆どなく、基本的に生徒会が規制している。一学期に何回か生徒会による登校時の異装チェックがあり、アクセサリーの没収やマニキュアの除去が行われる。
[編集] 特徴
特徴は行事が非常に盛んなことであろう。演劇会では宝塚並みの舞台を披露し、木工作業もなんのその、並々ならぬ努力をもって準備を行う。文化祭である十月祭(かんなさい)でも、大きな予算を組んで本格的な運営が行われる。修学旅行が毎年あるのも特徴といえよう。運動会では女子高でありながら「棒倒し」や「騎馬戦」が行われ、白熱した戦いが繰り広げられるが、準備は一週間程度しか行わない。
[編集] 部活動
一部のクラブでは慶應義塾高等学校や慶應義塾志木高等学校と提携し共同で活動を行っている。大学と活動をともにするクラブもある。
[編集] 教育
教育は教科書中心にきわめてオーソドックスな授業が行われているが、選択科目が多いのが特徴といえる。生徒たちは自分の希望する学部にあわせて履修をしていくことになる。近年では海外と中継して会議をするなど新しい試みも行われてきている。教員は大学院修了以上しか採用していない。
卒業すれば原則として全員が慶應義塾大学に進学できる。ただし定員が設けられている。とくに医学部志望者は他大学に進学する人が多い。
礼法の授業やテーブルマナー実習などもなく、「女性らしさ」を出す方針ではないため、自立した経済力のある女性を多く送り出している。お嬢様学校のイメージがあるが、お嬢様はいても雰囲気はむしろ男子校的である。生徒たちが自称するところの「三田の養豚場」は、この雰囲気を言い得て妙である。
学費が高いが、大学受験のための出費をゼロに出来ることを考え合わせると、場合によっては割安である。
[編集] 主な卒業生
- 向井千秋(宇宙飛行士)
- 菊池麻衣子(女優)
- 千住真理子(バイオリニスト)
- 萩野志保子(テレビ朝日アナウンサー)
- 河野明子(テレビ朝日アナウンサー)
- 末武里佳子(テレビ東京アナウンサー)
- 外山恵理(TBSアナウンサー)
- 根本美緒(フリーアナウンサー・気象予報士)
- 紺野美紗子(女優)
- 二谷友里恵(元女優)
- 小宮山泰子(政治家)
- 柴本幸(女優)
- 園原ゆかり(モデル・タレント)
- 下村満子(元朝日新聞社記者、元朝日ジャーナル編集長)