六者会合
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六者会合(ろくしゃかいごう, 韓国語・朝鮮語: 육자 회담 , 中国語: 六方会谈! ?, 英語: Six-Party Talks、ロシア語:Ядерная программа КНДР)は、主に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発問題に関して、解決のため関係各国が直接協議を行なう会議。六者協議、六カ国協議とも呼ばれる。
目次 |
[編集] 6カ国協議(六者会合)の各国主席代表メンバー
- 日本:佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長
- アメリカ:クリストファー・ヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)
- 北朝鮮:金桂寛外務次官
- 中国:武大偉外務次官
- 韓国:千英宇外交通商省平和交渉本部長
- ロシア:セルゲイ・ラゾフ駐中国大使
[編集] 6カ国協議(六者会合)の内容
- 2002年10月米政府により、北朝鮮が核開発計画を認めたとの報告。
- 2003年1月北朝鮮が核拡散防止条約(NPT)脱退を発表した。
- 2003年8月に第一回6カ国協議(六者会合)が行われる。
- 2004年2月第二回6カ国協議(六者会合)が行われる。
- 2004年6月第三回6カ国協議(六者会合)が行われる。
- 2005年2月には北朝鮮が核兵器保有を公式宣言し、協議の無期限中断を発表したために中断。
- 2005年5月にはアメリカが協議復帰を促す接触を開始。
- 2005年7月26日第四回6カ国協議(六者会合)が行われる。
- 2005年9月アメリカが、北朝鮮に金融制裁を発動。
- 2005年11月9日第五回6カ国協議(六者会合)が行われる。
- 2005年3月7日ニューヨークでアメリカと北朝鮮が接触。
- 2006年7月5日北朝鮮が、7発のミサイルを発射。
- 2006年10月9日に北朝鮮が第一回核実験を行った。(失敗)
- 2006年10月20日に北朝鮮が、第2回目の核実験準備が判明したため、、世界各国から批判を浴びることになった。それにより、北朝鮮は今まで離脱していたが、やむをえず、六者会合(六ヵ国協議)に加わることになった。
- 2006年10月31日アメリカ、中国、北朝鮮が6カ国協議再開。
その後、北京で開かれたが、まとまった会議ができず、2006年12月18日に再開する予定。
[編集] 経過
- 第一回
- 2003年8月27日~29日。北京で開催。
- 第二回
- 2004年2月25日~28日。北京で開催。
- 第三回
- 2004年6月23日~26日。北京で開催。
- 第四回
- 2005年7月26日~8月7日、9月13日~19日。北京で開催。
- 9月19日 六カ国が初めての共同声明を発表。
- 北朝鮮の核兵器の放棄に合意。
- 第五回
- 2005年11月9日~11日。北京で開催し、全体会で議長声明を発表。
- 共同声明
- 各国が第四回共同声明を如何に履行するかについて真剣・建設的に討議し、「約束対約束、行動対行動」の原則の下で、早期に検証可能な形で朝鮮半島非核化の目標を実現し、朝鮮半島、北東アジアの持続的平和と安定を再確認した。また、各国は、共同声明履行に向けた具体的計画と措置、手順を作成することで合意した。そして、各国は出来るだけ早期に第五回協議会第二ラウンドを開催することでも合意した。
[編集] 第4回 六者会合声明文
第4回六者会合は、北京において、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、日本国、大韓民国、ロシア連邦及びアメリカ合衆国の間で、2005年7月26日から8月7日まで及び9月13日から19日まで開催された。
武大偉中華人民共和国外交部副部長、金桂冠朝鮮民主主義人民共和国外務副相、佐々江賢一郎日本国外務省アジア大洋州局長、宋旻淳大韓民国外交通商部次官補、アレクサンドル・アレクセーエフ・ロシア連邦外務次官及びクリストファー・ヒル・アメリカ合衆国東アジア太平洋問題担当国務次官補が、それぞれの代表団の団長として会合に参加した。
武大偉外交部副部長が会合の議長を務めた。
朝鮮半島及び北東アジア地域全体の平和と安定のため、六者は、相互尊重及び平等の精神の下、過去三回の会合における共通の理解に基づいて、朝鮮半島の非核化に関する真剣かつ実務的な協議を行い、この文脈において、以下のとおり意見の一致をみた。
1.六者は、六者会合の目標は、平和的な方法による、朝鮮半島の検証可能な非核化であることを一致して再確認した。
朝鮮民主主義人民共和国は、すべての核兵器及び既存の核計画を放棄すること、並びに、核兵器不拡散条約及びIAEA保障措置に早期に復帰することを約束した。
アメリカ合衆国は、朝鮮半島において核兵器を有しないこと、及び、朝鮮民主主義人民共和国に対して核兵器又は通常兵器による攻撃又は侵略を行う意図を有しないことを確認した。
大韓民国は、その領域内において核兵器が存在しないことを確認するとともに、1992年の朝鮮半島の非核化に関する共同宣言に従って核兵器を受領せず、かつ、配備しないとの約束を再確認した。
1992年の朝鮮半島の非核化に関する共同宣言は、遵守され、かつ、実施されるべきである。
朝鮮民主主義人民共和国は、原子力の平和的利用の権利を有する旨発言した。他の参加者は、この発言を尊重する旨述べるとともに、適当な時期に、朝鮮民主主義人民共和国への軽水炉提供問題について議論を行うことに合意した。
2.六者は、その関係において、国連憲章の目的及び原則並びに国際関係について認められた規範を遵守することを約束した。
朝鮮民主主義人民共和国及びアメリカ合衆国は、相互の主権を尊重すること、平和的に共存すること、及び二国間関係に関するそれぞれの政策に従って国交を正常化するための措置をとることを約束した。
朝鮮民主主義人民共和国及び日本国は、平壌宣言に従って、不幸な過去を清算し懸案事項を解決することを基礎として、国交を正常化するための措置をとることを約束した。
3.六者は、エネルギー、貿易及び投資の分野における経済面の協力を、二国間又は多数国間で推進することを約束した。
中華人民共和国、日本国、大韓民国、ロシア連邦及びアメリカ合衆国は、朝鮮民主主義人民共和国に対するエネルギー支援の意向につき述べた。
大韓民国は、朝鮮民主主義人民共和国に対する200万キロワットの電力供給に関する2005年7月12日の提案を再確認した。
4.六者は、北東アジア地域の永続的な平和と安定のための共同の努力を約束した。
直接の当事者は、適当な話合いの場で、朝鮮半島における恒久的な平和体制について協議する。
六者は、北東アジア地域における安全保障面の協力を促進するための方策について探求していくことに合意した。
5.六者は、「約束対約束、行動対行動」の原則に従い、前記の意見が一致した事項についてこれらを段階的に実施していくために、調整された措置をとることに合意した。
6.六者は、第五回六者会合を、北京において、2005年11月初旬の今後の協議を通じて決定される日に開催することに合意した。
[編集] 第五回 六者会合 第一ラウンド 議長声明文
第五回六者会合の第一セッションは、北京において、2005年11月9日から11日まで開催された。六者は、第四回六者会合の共同声明の履行の方法について真剣、実際的かつ建設的な議論を行い、諸提案を提示した。
六者は、朝鮮半島の検証可能な非核化を早期に実現するため、及び、朝鮮半島及び北東アジア地域の永続的な平和と安定に貢献するため、「約束対約束、行動対行動」の原則に従って共同声明を完全に履行していくことを再確認した。
六者は、信頼の醸成を通じて共同声明を包括的に履行し、様々な分野においてすべての約束を実施し、実施プロセスを迅速にかつ調整された形で開始しかつ終了し、均衡のとれた利益を達成し、及び協力を通じて共に勝者となるような結果を達成する用意があることを強調した。
六者は、前記の精神に従い、共同声明を実現するための具体的な計画、措置及び手順について作成することに合意した。
六者は、第五回六者会合の第二セッションをできる限り早い期日に開催することに合意した。
[編集] 関連項目
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