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ニコンのカメラ製品一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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ニコンのカメラ製品一覧は、ニコンの発売してきたカメラ関係の製品の一覧。

目次

[編集] 銀塩レンジファインダーカメラ

[編集] Sシリーズ

35mmレンジファインダー・カメラシャッターライカに酷似した3軸式(右側に太いドラムが1本、左側に細いドラムが2本。このためボディーは右側が長い)であるが、バヨネットマウントと一眼距離計ファインダーが採用され、外観や操作方式はコンタックス式(回転方向が反時計回り)である。レンズマウント自体もコンタックスマウントとほぼ互換性があるが、標準レンズ焦点距離が僅かに異なり、そのためコンタックスレンズを装着した場合、長焦点のレンズになるほどピント精度に問題が出る。 ライカを目標に改良を重ねてきたが、1954年に登場したM3によって大きく引き離されてしまったため、当時実用的になりつつあった一眼レフカメラに方向転換することとなった。ちなみにS型の登場以前にはI型やM型が存在していた。
2000年S3の復刻モデルを発売。
2005年1月14日に、1957年に発売されていたニコンSPを復刻して販売することを表明。2500台の限定生産。価格は690000円(税込み724000円)。

[編集] Nikon I

ニコン初の量産カメラ。通常の35㎜フィルムフォーマットでは画面サイズは縦24㎜×横36㎜(ライカ判)だが、このカメラの画面サイズは24㎜×32㎜(ニコン判/ニホン判)だった。これは通常は一画面に8個のパーフォレーション(フィルムの縁に沿って開けられた孔)を使うが、このカメラは7個のパーフォレーションを使う設計のためである。この独自の画面サイズのため、アメリカのスライド自動処理機械で扱えないため、クレームがつき、少数の生産にとどまった。Nikon Mとともにコレクターアイテムとしての価格がつき、非常に高額で取引されている。1948年3月発売。

[編集] Nikon M

Nikon Iでクレームがついた画面サイズの横幅を34㎜まで拡大した改良機。一画面を通常の8パーフォレーションに改め、フィルムのコマ間の間隔については解決したが、横幅についてはボディの金型とシャッターの設計上の問題から36㎜までは拡大できなかった。この画面サイズの問題は次のNikon Sにも引き継がれ、シャッターを変更したNikon S2まで解決しなかった。1949年10月発売。

[編集] Nikon S

Nikon Mにシンクロ接点の追加等の改良を加えた機種。Nikon Iからの改良も一段落し、生産数は距離計連動式ニコンの中ではS2についで多い。ニコンの生産現場ではNikon IからNikon Sまで同一の生産指示番号で作成されていたという逸話がある。またNikon IからNikon Mまではその大半がPXでの進駐軍相手の販売だったため国内やヨーロッパにはほとんど流通せず、Nikon Sが実質的には初の民間相手のニコンカメラとの認識がある。1950年12月頃発売。

[編集] Nikon S2

日本光学(ニコンの旧社名)はS型の改良型を開発中であったが、1954年春にドイツのエルンスト・ライツ・ウェツラー社が発売したライカM3に大きな衝撃を受けた。開発中だった新機種はその影響を受け、等倍式の標準レンズ用アルバダフレーム内蔵、レバー巻き上げなどの仕様変更が行われた。同年末に発売されたのがS2で、ニコンでは初めて35mmフルサイズとなり、軽合金ダイカストボディーが採用されたためS型よりも軽量化・高精度化された。使用感も大変良い。また、写真家三木淳の発案による巻き戻しクランク(三木淳のSに取り付け)が採用され、撮影後のフィルム巻き戻しが迅速に行えるようになった(世界初の採用だったが、特許申請をしなかった為、ほどなく他メーカーも追随して採用した)。また、モータードライブをアクセサリーとして最初にラインナップに加えたカメラでもあった。S2は好評で、距離計連動式ニコンの中ではもっとも多く製造された。S2はシャッターダイヤルや距離目盛りが刻まれたヘリコイド部がクロームメッキの初期型と、その部分が黒い後期型がある。また、黒焼き付け塗装仕上げ(クロームメッキによる金属反射が原因で狙撃された、朝鮮戦争従軍のカメラマンからの要望により行われたSのカスタマイズがきっかけ)の製品もある。なお、製造台数が多かったためか細部の設計変更はたびたび行われた形跡がある。1954年12月発売。

[編集] Nikon SP

S2の後継機(ニコンの公式見解ではS3が後継機であり、SPは「スペシャルなプロフェッショナルバージョン」としている。設計番号はS3が先)として1957年9月に発売された。主な改良点はファインダーで、主ファインダーは倍率等倍、標準レンズ用のフレームが常時表示されており、セレクターダイヤルによって85,105,135各mmのレンズ用フレームが色違いで表示される。また、副ファインダーは視野いっぱいが28mm、他に35mm用フレームが示される。この「ユニバーサルファインダー」と称されるファインダーの採用によって、ニコン用交換レンズのうち28mmから135mmまでは他の外接ファインダーを必要としない。正面から見たときのファインダーもブライトフレームの受光窓を加えたために独特のスタイリングとなった。ニコンでは初めて電気式モータードライブの装着も可能となった。フィルムカウンターは自動復元式である。また、のちにはシャッター幕焼損を防ぐためそれまでのゴム引きサンドイッチ幕からチタン幕へ改良された。この幕はニコンFで採用されたのにあわせてSPにも採用された。このような改良を行いながら、SPの大きさはS2とほとんど変わらない。この点も高く評価できる(S2の大きさに収めることが設計目標だった)。ただし、巻き戻し軸の途中に副ファインダーの光学系が入り込んでいるため、この部分にギヤを使って光学系を迂回している。このため酷使すると巻き戻し部分にガタが出やすい欠点もあると言われている。なお、SPのPはプロフェッショナルの頭文字から採られた。文字通り距離計連動式ニコンの最高級機であったが、すでに時代が一眼レフに移行しつつあった。さらに会社で起きた労使紛争と鍋底景気が重なり製造台数は延びず、2万2千台程度にとどまった。SPはクロームメッキ仕上げのものと、黒焼き付け塗装仕上げのものがある。また、東京オリンピックを記念して新設計の50mm F1.4を装備したスペシャルバージョン(黒塗装仕上げ)も製造された。

2005年には、2500台限定で復刻モデルを生産、併せてW-nikkor 3.5cm F1.8レンズも復刻された。

[編集] Nikon S3

S2の実質後継機、SPの廉価版という性質を併せ持つ。ファインダーは倍率等倍、35,50,105mmフレームが常時表示されており、パララックス自動補正を省く簡略化が行われた。ただしSPまでの金蒸着プリズムから銀蒸着に変わった結果、コンタックスから受け継いだ"盲腸"というべき、緑に蒸着された暗いファインダーは解消され、結果としてこちらを好むファンも多い。時代の趨勢が一眼レフに移行しつつあったことと、ポストライカM世代のカメラとしては、やはりSPに比べて魅力に乏しいと考えられたため、生産は13000台程度にとどまった。 なお報道用に、モータードライブ連動で秒6コマ撮影可能なハーフサイズ機S3Mも少数供給された。1958年3月発売(S3Mは1960年4月発売)。

2000年に、ミレニアム記念として復刻モデルを受注生産、販売した。

[編集] Nikon S4

S3をさらに簡略化し、セルフタイマーの撤去、フレームの簡略化などキヤノンPの対抗機種として発売された。ただし価格はこれでも歯が立たず、2000台程度しか作られていない。 実質S2を一軸不回転シャッターにしたものと考えるとこのモデルの雰囲気がつかめるだろう。1959年3月発売。

[編集] 銀塩一(フィルム)眼レフカメラ(Fマウント)

現在のニコンカメラで使用されているレンズマウント、『Fマウント』が初採用されたモデル。

ニコンの35mm一眼レフカメラは、メインのフォーマットがデジタルに移行した現在でも「ニコンFマウント」の規格が採用されている。ニコンFマウントは、約50年前に発売された「F」で採用されたものだ。そのため機能に制限が付く場合があるものの、最新のレンズを「F」で使ったり、初期のレンズを最新のデジタル一眼レフカメラで利用したりできる使用できない(装着できない)組み合わせも少なくないことに注意、中にはレンズやボディを損傷してしまう組み合わせも極少数ながら存在する、詳しくは公式ページで確認のこと。 特に、最近発売された「Gタイプ」及び外部メーカーのGタイプ互換レンズは絞り環を持たないため、ボディ側で絞り制御ができない機種では装着はできても使用は出来ない。とはいえAF化などでマウントそのものを変更してきた他社と異なり、新旧モデル間、MFとAF間、銀塩とデジタル間におけるレンズとボディの互換性は圧倒的に高い。

「F」は、発売後50年近く経つ今でも、メーカーの補修用部品の在庫の範囲で修理が可能。

[編集] F(1桁代)シリーズ

35mm一眼レフカメラ
ニコンFシリーズの1桁ナンバーはニコン銀塩カメラのフラッグシップモデルに冠せられ、FからF6まで6モデルがある。「F一桁」(エフ・ヒトケタ)とも呼ばれる。

[編集] F

1959年発売。『Fマウント』が初採用されたモデル。

それまでのカメラと違い、ほぼ100%のファインダー視野率、ファインダー交換可能、ミラーアップ機構の搭載、自動絞りなど、ユーザーにとって使いやすく、アタッチメントやアクセサリを活用することで多くの場面に利用できるカメラとして報道分野などのプロユースで広く使われた。特に1964年に行われた東京オリンピックでは、多くの超望遠レンズによる迫力ある写真を提供したことによってその地位を確たるものにした。

基本的にはSPのボディを左右に二分割し、間にミラーボックスを挟んだ「一眼レフ版SP」といった設計である。シャッターボタンが背面寄りにあるのはその名残。裏蓋は取り外し式で、通常のパトローネ入りフィルムのほかフィルムマガジンも使用可能。

基本的に露出計を持たないカメラだが、露出計内蔵の「photomic」ファインダーを装着する事により測光が可能となる。フォトミックファインダーは、photomic(外部測光モデル)、photomic T(TTL平均測光)、photomic TN(TTL中央部重点測光)、photomic FTn(TTL中央部重点測光)の4機種が発売された。photomic FTnでは、レンズ装着時に絞りリングを最小絞りから開放まで往復させることで、レンズの開放値がファインダーに伝わり開放測光が可能になる。この絞り環の往復操作を俗に『ガチャガチャ』と呼ぶ。

Fはモータードライブの有効性を示すなど、その後の一眼レフの方向性を決定づけた面もある。このFから採用されたFマウント(当時は最大口径を誇った)は、ニコンの一眼レフカメラにおける標準マウントとして健在である。他社がAF化に伴い大口径の新マウントに切り替えていった中で、ニコンはFマウントのままAF化とデジタル化を実現した。

ニコン製品として初めてグッドデザイン賞を受賞したカメラである。亀倉雄策氏がデザインを担当した。

機械式カメラであるため、消耗的な電子部品による寿命の制約がなく、定期的なメンテナンスやオーバーホールを続けることによって、部品が払底しない限り半永久的に使用できる。しかし、露出計内蔵ファインダーは測光素子の寿命が尽きているものが多い。

中古品としては比較的高額で売買されている。初期生産モデルはシャッター幕がゴム引き布幕(その後はチタン幕)で、シャッター音が小さい。生産台数がわずかな為、ごく一部のマニアだけが知る「幻のモデル」である。また、アポロ15号以降、スカイラブまでの宇宙船に搭載されたNASA向けの特殊モデル(レンズには窒素ガスを封入。アポロ15号にはPhotomic FTnベース、スカイラブ用にはウエストレベルファインダー・モータードライブ装備のカメラ)がある。

[編集] F2

1971年10月発売。Fの改良版と表現される場合もあるが、実際には全面的に設計が変更されており、全く別の機種である。F一桁機最後の機械式シャッター機となった。

Fにおいて、背面寄りの位置にあり使いにくいという声のあったシャッターボタンを前に移動し、カドのとれたフォルムにするなどより手にフィットする筐体となった。裏蓋は開閉式になったが、フィルムマガジンの使用に対応したため、フィルム交換などで裏蓋を開閉するには底部のレバー操作が必要である。

シャッター速度は10秒~1/2000秒(10秒~1秒はセルフタイマー併用、1/80秒~1/2000秒は中間速度も使用可能)、スピードライト(ストロボ)は1/80秒以下のシャッター速度で同調する。巻上機構は分割巻き上げが可能で、巻上レバーにはプラスチックの指当てが付く。Fの欠点であった望遠レンズ使用時のミラー切れ対策としてミラーは大型化され、昇降機構も改良された。モータードライブは無調整で装着できる複数の機種が用意された。そのほか、250枚長尺フィルムに対応するマガジンとの背板交換、さらには絞りリングをサーボモーターで直接操作する機構でシャッター優先自動露出撮影を可能にした「EEコントロールユニット」など、多くの機能を利用できるシステムカメラだった。

単にF2と呼んだ場合は、露出計のないアイレベルファインダー(DE-1)を装着したタイプを指すが、F以上に露出計内蔵ファインダーを重視したカメラであり、生産開始当時からTTL測光が可能な「F2 photomic」シリーズが各種リリースされた(カッコ内はファインダーの型番である)。

  • F2 photomic (DP-1)
1971年発売。測光素子はCdS、表示は指針式。
  • F2 photomic S (DP-2)
1973年発売。測光素子はCdS、表示はLED式。EEコントロールユニット使用可能。
  • F2 photomic SB (DP-3)
1976年発売。測光素子はSPD、表示はLED式。DP-2の測光回路を小型化したもの。EEコントロールユニット使用可能。
  • F2 photomic A (DP-11)
1977年発売。DP-1をAi方式に改良したもの。
  • F2 photomic AS (DP-12)
1977年発売。DP-3をAi方式に改良したもの。EEコントロールユニット使用可能。

指針式のDP-1・DP-11は別売のイルミネーターを装着すれば、暗所でもファインダー内の情報を照明によって読み取ることができる。AASは、同世代の中級機であるNikon EL2・Nikomat FT3から採用されたAi方式(Automatic maximum aperture Indexing)で開放絞り情報をレンズからカメラ側に伝えられるようになったため、「ガチャガチャ」は不要となった。

特殊モデルに、植村直己の北極犬ぞり横断に際して防寒対策がとられた"ウエムラスペシャル"、外装部品にチタンを使用した"F2チタン"、専用モータードライブと固定式ハーフミラーの採用で10コマ/秒の連続撮影が可能な"高速モータードライブカメラ"などがある。

F3が登場した1980年に生産を終了。

[編集] F3

1980年発売。電子制御式シャッター・絞り優先AEをF一桁として初めて搭載。「スーパー・ニコン」の宣伝文句で、20年以上の長期にわたって販売されたモデルである。

ニコンでは電子制御式シャッターをNikomat ELシリーズから採用したが、これはコパル製の縦走りシャッター「コパルスクエアSE」によるもので、F3では自社設計による横走りシャッターを採用している。シャッター幕はチタンで、開口時間はクォーツを組み込んだCPUで制御される。使用可能なシャッター速度は8秒~1/2000秒、スピードライト(ストロボ)は1/80秒以下のシャッター速度で同調する。

F・F2と同様ファインダーの交換が可能である。ファインダーに測光機構をもつF Photomic・F2 Photomicと異なり、測光機構はボディ内部にある。これはサブミラーを通じてミラーボックス下部のSPDに光を導く方式で、この「ボディ測光」により、F3はすべてのファインダーでTTL測光ができる。後にほとんどのメーカーで一般的になるメインミラーのハーフミラー化をせず、ピンホールミラーを採用した為に、円偏光フィルターではなく通常のPLフィルターを使用できる。測光方式は中央部重点平均測光だが、中央エリアの重点度が高く、スポット測光的にも使える。

TTL自動調光も一部のスピードライトで可能となった。クリップオンタイプのスピードライトはF・F2と同様に巻戻しクランクの直上部に装着する方式で、一般のJIS規格ホットシュー付ストロボはそのままでは使えず(ガンカプラーが必要)、また、フィルム交換のたびにスピードライトを取り外す必要があった。報道用のF3Pはペンタプリズム部にホットシューを装備、汎用品のストロボが使用可能となり、フィルム装填時のスピードライト脱着を不要としている。

モータードライブと本体を一体で設計し、高速化と静穏化、巻上機構の最適化、制御のコンピュータ化、自動巻き戻し、表示の液晶化を実現した。自動車のデザインなどで著名なイタリアデザイナージュージアーロ(Giorgetto GIUGIARO)がデザインを担当。右手で保持する部分に盛り上がった手がかり(グリップ)を設け、さらに赤いラインを入れるなど、従来のニコン一眼レフとは一線を画したモダンな外観となっている。グリップ部の表皮は、発売当初はメルセデス・ベンツのステアリングに採用されていた柔らかい素材が張られていたが、途中からゴム素材に変更されている。

本体のバリエーションも多岐にわたり、下記のモデルがリリースされている(カッコ内はファインダーの型番である)。

  • F3 (DE-2)
1980年発売。標準仕様のアイレベルファインダーを搭載。
  • F3 high-eyepoint (F3HP) (DE-3)
1982年発売。ファインダー倍率やアイポイントを変更し、眼鏡使用時でもファインダー視野が確保できる。
  • F3/T (DE-4)
1982年発売。ファインダーとボディ外装をチタンとしたモデル。「チタンカラー」「ブラック」のカラーバリエーションがある。特殊モデルだったF2チタンと違い、通常モデルとして生産された。
  • F3AF (DX-1)
1983年発売。ニコン一眼レフ初の市販AFモデル。専用AFレンズでAF撮影が、F3.5より明るいMFレンズでフォーカスエイド撮影が可能。3種類の専用AFレンズ以外ではAFは動作しない。専用AFファインダー以外のF3用ファインダーも装着可能だが、その場合は通常のF3と同等の性能になり、当然AF動作は不可となる。
  • F3P (DE-5)
1983年発売。F3HPを基本に、報道向けに各部仕様を特化したもの。ファインダーはチタン製の外装で、JIS規格ホットシューが追設される。セルフタイマーや多重露出レバーの省略、各部の防滴性能強化などがなされる。
  • F3 Limited (F3L) (DE-5)
1993年発売。報道向けのF3Pを一般市場向けとした記念モデル。外装に「Limited」の刻印がある以外はF3Pと同仕様。
  • F3H (DE-5)
1996年発売。F3Pを基本に、クイックリターンミラーを廃し固定式ハーフミラーを採用、専用モータードライブMD-4Hとの併用で13コマ/秒の連続撮影が可能。スポーツ報道などの特殊用途むけとして限定販売。

またF3の設計と同時にNASAからスペースシャトルに載せるカメラ(スモールカメラとビッグカメラ。この他、搭載されるスチルカメラは中判のハッセルブラッド)の発注があり、F3と並行してNASAモデルが設計、製造されている。

採用されている電子部品の調達が困難になったこと、その部品の性能試験装置のメンテナンスが、これまた部品の枯渇により不可能になることなどが原因で、2000年に製造を終了。F一桁シリーズでは最長の20年に渡って製造された。後継のF4が発売されても並行して製造が続き、F4が生産中止されF5の時代になって以降も製造されていたのは特筆すべき点である。そのため短期間だがF3・F4・F5が並行して販売されていた時期があり、3機種が同時に掲載されたカタログも存在する。

[編集] F4

Nikon F4は1988年9月に発表され、同年12月に発売された。ニコンF一桁シリーズ初の本格的AF機構を搭載したカメラで、予測駆動フォーカスも可能となっている。バッテリーパックの違いにより、F4(単3電池4本使用)、F4S(同6本使用)、F4E(同6本使用)の3種類が存在した。ただしカメラ本体は3種類とも同一で、バッテリーパックは全て付け替えが可能。ボディデザインをジウジアーロに依頼。

AF化されたものの、基本操作はF3以前のマニュアル機の感覚そのままに使えるよう配慮されている(コマンドダイヤル方式のキヤノンEOSなどと対照的)。F一桁で初めて、外装にエンジニアリングプラスチックを採用。Nikon FAで世界で初めて採用された多分割測光(マルチパターン測光)機能を搭載。MFレンズ(Ai/Ai-sレンズ、ただし改造Aiを除く)でマルチパターン測光が可能な唯一のF一桁機だった(後継のF5は不可だったが、F6では可能になっている)。

F一桁機として初めて縦走りシャッターを採用し、使用可能なシャッター速度は8秒~1/8000秒、スピードライト(ストロボ)は1/250秒以下のシャッター速度で同調する。フィルム巻き上げ機構が自動化されていること、明るくピント合わせがしやすいファインダー(MF時の操作性はF5以上であると言われる)、MFレンズでマルチパターン測光が可能であること、シャッター速度が速く後のモデルにも見劣りしないこと、F一桁機で初めてペンタプリズム頂部にホットシューを標準装備しクリップオンストロボの使用が容易になったことなどにより、AF機でありながら「最高のMF機」として今日でも愛用する人が多い。

細かな弱点としては、AF機構組み込みのためかシャッターのタイムラグがF3以前よりわずかに長く、報道(特にスポーツ報道)関係者の中には違和感を覚える例もあった。ライバルのEOS系に比べAF速度が遅いなどと言われることもあったが、暗所などの悪条件下ではEOSよりF4のほうがAF精度が高いと評価する声もあった。

NASAスペースシャトルにも船内活動用として採用されている。

1996年、後継機であるF5の登場とほぼ同時に製造終了。後継機種との並行生産が無かったF一桁シリーズはF2とF4のみである。

[編集] F5

1996年10月に発売。ニコンで初めて多点測距(5点)のAFが採用されるとともに、色情報と被写体までの距離を計算に含めて測光する「3D-RGBマルチパターン測光」が採用され測光精度の向上が図られた機種。F一桁機で初めて、露出調整などの操作がコマンドダイヤル式になり、軍艦部に液晶表示部を備えたのも特徴。

3D-RGBマルチパターン測光が使用できるレンズは、DタイプレンズとGタイプレンズのみ。Ai、Ai-s、Ai-P、改造Ai、DとG以外のオートフォーカスレンズを装着した場合には機能しない。代替機能として、レンズがCPUレンズの場合はRGBマルチパターン測光として機能し、それ以外は中央部重点測光として機能する。コマンドダイヤル式のため、AFレンズ使用時には1/2段や1/3段の露出調節が簡単確実にできるようになった。

他の機種ではオプションであることが多いバッテリーパックをボディと完全に一体化し、さらにモーターを効率よく配置するなどして最高秒間8コマの連続撮影が可能となっている。その一方、電池が消耗してもフィルムの巻き戻しができるよう手動巻き戻しクランクも併設されており、「報道のニコン」としてのポリシーを感じさせた。

NASAのスペースシャトル計画でも船内・船外で使用されている。1999年にはSTS-103(ディスカバリー)に潤滑剤以外ほぼ市販品のF5が、2001年には、米EastmanKodak社によるデジタルカメラ仕様のF5本体とNikkorレンズなどが搭載された。

マニュアルフォーカスの性能はF4と同等とされていたが、実はファインダー倍率がやや低い。これをユーザー側から指摘されたため、ニコンがカタログ表記のスペックを改めるという一幕もあった。

1999年以降、デジタル一眼レフカメラ「D1」シリーズが発売されると、報道関連での主力は急速にデジタルへと移行した。そのためF5は2006年をもって生産が終了した。

[編集] F6

それまでF一桁モデルを愛用していた報道をはじめとするプロカメラマンの多くがデジタル一眼レフへと移行したことにより、その登場が危ぶまれていたが、カメラとしてのあらゆる性能を追求したモデルとして、2004年に発売された。他社が銀塩一眼レフのフラッグシップ的モデルを発売していないため、これまで以上に貴重な名機と見る向きもある。

背面に大型液晶ディスプレイを配置することで各種設定がやりやすくなるよう配慮。従来モデルでは別売だったデータバックも標準装備となった。さらに『F100と同じサイズのF一桁機をつくる』とのコンセプトにより、F5では一体型だったバッテリーパックを分離。大型バッテリーパックなしの状態ではF5よりはるかに軽量になっている。また固定式ファインダーの採用で更なる防塵・防滴性能の向上が図られている。その一方、手動巻き戻しクランクはF6になっても残された。

AF測距点は11点。焦点距離と開放F値を入力・設定することにより、MFレンズでもRGBマルチパターン測光が可能になっている。これははF5で省略された機能の復活であり、マニュアルフォーカスレンズを多く持つユーザーには特に喜ばれた。

2006年に発表された銀塩カメラ事業の縮小に伴い、今後は銀塩一眼レフカメラの新規開発の予定がなくなったため、復刻版を除くニコン銀塩カメラとしての最後の製品となった。

[編集] NIKKOREXシリーズ

ニコン一眼レフで最初の普及機のシリーズ。低価格実現のための工夫により、結果としてユニークな製品群となった。このシリーズが企画された当時は、社外から低コストで購入できるユニット化されたシャッターはレンズシャッターしかなかった。レンズシャッターを採用したためフォーカルプレーンシャッター用であるニコンFマウントレンズは装着できない(「NIKKOREX F」をのぞく)。またレンズシャッターはレンズごとにシャッターが必要で、レンズ交換式ではコスト面で不利なため、コンバージョンレンズによる望遠・広角化を行い、後にはズームレンズの装備で対応した。ファインダーやデザインも特徴があった。このシリーズでニコンは初めて最終組立までを社外に外注した。(上記のような事情でこのシリーズにはニコン以外のメーカーが関連しているが、ニコンが公表したものや、発売時点でカメラ雑誌等であきらかになっている場合を除き、関連メーカー名は仮称で記載する。)

[編集] NIKKOREX 35

C社のレンズシャッターを使用したレンズ固定式の一眼レフ。クイックリターンミラーではなかった。外光式のセレン光電池のシャッター、絞り連動の露出計を装備していた。レンズは50㎜F2.5で、35㎜F4と90ミリF4に変換するフロントコンバージョンレンズが用意されていた。コスト削減のため、光学ガラス製のペンタプリズムではなく、3枚のミラーを使うポロミラー式のファインダーを持つ。C社製シャッターと他のメカとの相性が悪く、故障が多かったためにNIKKOREX 35IIに切替られた。1960年3月発売。

[編集] NIKKOREX 35II

カメラとしてのスペックはNIKKOREX 35と同様だが、シャッターをS社製に変更、内部のメカニズムは簡素化され、信頼性は向上した。また外観の金型を修正しイメージを変えている。しかし前作の不評を払拭するには至らなかった。1962年4月発売。

[編集] NIKKOREX F

コパル社(現社名 日本電産コパル)のフォーカルプレーンシャッターを使用した一眼レフ。このカメラで初めてニコンFマウントのレンズが利用可能な普及機が誕生した。このころコパルはフォーカルプレーンシャッターのユニット化に取り組んでおり、数社のカメラメーカーがそれを支援していた。そして最初のユニットシャッターが完成したとき、3社に優先使用権が与えられた。そのうちの1社であったM社の一眼レフをニコンFマウント仕様に改造したのがこのカメラだといわれている。なおコパル社のシャッターを利用しているが、NIKOMAT FTとは違う型のシャッターを使用しているため、通常の位置にシャッターダイヤルがある。1962年6月発売。セレン光電池による外付け露出計が存在する。

[編集] NIKKOREX Zoom35

NIKKOREX 35IIのボディーに43-86㎜ F3.5のズームレンズを装備したカメラ。カメラとしては成功しなかったが、ズームレンズはFマウント用に改良され、初期ズームレンズの中でベストセラーとなり、改良を受けながら1980年代まで生産された。1963年2月発売。

[編集] Nikon AUTO 35

ニコンの一眼レフで最初にシャッター優先AEを実現したカメラ。装着されたレンズは48㎜F2で、35㎜F4と85ミリF4に変換するフロントコンバージョンレンズが用意されていた。レンズシャッターの一眼レフでは技術的に難しいクイックリターンミラーを実現した。このカメラのファインダーは通常と同じペンタプリズムによるものだが、ペンタプリズムの屋根を突出させないフラットなデザインになっている。1964年9月発売。

[編集] Nikomat(ニコマート)シリーズ

Fシリーズのコンシューマー向け廉価版。レンズ等はFシリーズと共通。Fシリーズに先立って新しい機能を投入されることもあった(Nikomat ELの電子シャッターなど)。

NikomatはOEM供給を試みたNIKKOREX Fの失敗をふまえて開発された。コストダウンしつつもニコン基準の品質を死守することに注力し、コパル製縦走りシャッターなど汎用部品を使いつつも、開発・製造はニコンで行われている。ニコンのコンシューマー向け一眼レフはなかなか成功しなかったが、Nikomat一号機「Nikomat FT」は相当なヒット商品となった。

Nikomatには、機械式シャッターを備えた FT系と、電子シャッター・絞り優先AEを備えたEL系がある。なおFT系はニコン一眼レフで唯一、レンズマウント周囲に設置されたリングでシャッター速度を調節する独特の操作方式を持つ(後のオリンパスOMシリーズが同様の方式を採用)。

Nikomat ELWの後継機種EL2は「Nikomat」ではなく「Nikon」の銘が使われた。その後、FT系はFMに、EL系はFEに継続され、Nikomatシリーズは消滅した。

倒産したコンビニエンスストアチェーン「ニコマート(Nikomart)」とは何の関係もない。なお輸出モデルは「Nikkormat」という名前で販売された。

[編集] Nikomat FT

NIKKKOREX Fの商業的失敗を受け開発された初のNikomat。それまでのニコンカメラと異なり、前板とミラーボックスのダイキャストを一体化するなどユニット・アッセンブリーを多用し、コストダウンに気を配りながら、品質面でも妥協をしない作りから、ヒットとなった。コパルスクウェアSシャッター(カム軸がシャッター面と垂直に交わる設計)を採用した結果、シャッターダイヤルがマウント基部に配置されているのも特徴。平均測光露出計内蔵。

[編集] Nikomat FS

FTから露出計とミラーアップ機構を省いたモデル。ニコマートシリーズ中で露出計がないのはこの機種だけである。発売から数十年が経つ現在、FTやFTnの露出計は故障している個体が多いため、壊れる部品のないニコマートとして比較的高値で取引される。

[編集] Nikomat FTn

「ニコンのガチャガチャ」と呼ばれる開放F値補正操作を初めて取り入れたモデル。それまで手動で開放F値を設定する必要があったのだが、この機構の採用により絞り環を往復させるだけで解放F値の設定が完了する。またNikomatシリーズで初めての中央重点測光が取り入れられた。

[編集] Nikomat FT2

ホットシューの採用、シンクロソケットの単一化・タイムラグ自動調整、水銀電池から酸化銀電池への使用電池の変更などがFTnと異なる。生産はさほど多くないがFTnより現代的でストレスなく使える。

[編集] Nikomat FT3

FT2のAi方式化機種。1977年3月に発売されたが、同じ年の5月にFMが発売されたため生産はかなり少なかった。Nikomatの最終機種(同時に最初で最後のAi方式)となった。

[編集] Nikomat EL

ニコン初の絞り優先AE機(ちなみにニコン初のAE機はニコン オート35)。電子シャッター制御で、調整範囲は1/1000~4秒(無段階)、電池がないときは機械式の1/90秒のみ使用可能。ちなみにFT系と異なりシャッターダイヤルが軍艦部にある。電池ボックスがミラーボックスの中にあるので有名。

[編集] Nikomat ELW

Nikomat ELをオートワインダーAW-1に対応させたモデル。ニコンカメラでは伝統的に巻き上げレバーの予備角引き上げで露出計の電源をONしていたが、本機ではオートワインダー連携のため、シャッターボタン周囲のリングで電源のON/OFFが出来るように変更された。

[編集] Nikon EL2

Nikomat ELWをベースに絞り連動機構をAi方式にしたモデル。仕様面での変更は地味な印象だが、技術面では多くの新機軸が採用されている。たとえば、受光素子がこれまでのCdSからSPDに変更されており、ニコンではじめて本格的にFPC(フレキシブル・プリント基板)を採用したモデルでもある。EL2の開発はFEと併行して行われたため、露出制御ICはFEと共用することを念頭において開発された。なお名称は「Nikon」だが、このモデルまでは「Nikomat」シリーズと見なされる場合が多い。

[編集] FMシリーズ

縦走り機械制御式シャッターを積んだマニュアル露出・マニュアルフォーカスのシリーズ。1970年代半ば、各社の一眼レフは小型化が流行となっており、FMシリーズ各モデルはそれに対応した製品と言える。Nikomat FTシリーズの後継機と言えるが、さらにコンパクトになり、取り回しの良いバランスのとれたサイズである。F一桁機に比べ小型で安価だが、精度と耐久性が高く、プロカメラマンが使用する例も多かった。姉妹機種として電子シャッターや絞り優先AEを搭載したFEシリーズがあるが、2001年に発売されたFM3Aで両シリーズは統合された。

[編集] FM

1977年発売。キャッチフレーズは「コンパクト・ニコン」。

レンズの絞り値をカメラ本体に伝える機構としてAi方式(Automatic Maximum Aperture Indexing:開放F値自動補正方式)を前提とした初の機種(採用した初の機種はF2photomic AとNikomat FT3)。FMの登場によりレンズのAi方式化が一気に進み、Nikomat以来の「ガチャガチャ」方式は姿を消す事になる。Ai方式に対応したレンズはAiレンズと呼ばれる。FMは連動レバーを倒すことで非Aiレンズも装着可能(この場合開放測光はできず絞り込み測光となる)。FM2からはこの機構が廃止されAiレンズのみ使用できる。

[編集] FM2

1982年発売。FMをベースにシャッター速度の高速化を図った機種。

チタンシャッター羽をハニカムパターンで肉抜きすることでシャッタースピード1/4000秒およびシンクロ同調速度1/200秒を実現。シャッタースピードおよびシンクロ同調速度は、当時の一眼レフの中で最高だった。シャッター高速化は、日中シンクロ撮影の多い報道カメラマンから強い要望を受けて開発されたもの。ただしAi連動レバーは固定式となり、非Aiレンズは装着できなくなった(New FM2、FM3Aも同様)。

[編集] New FM2

1984年発売。FM2をさらに改良してシンクロ同調速度を1/250秒へ高速化した機種。

高速化の肝はシャッター羽のかしめ位置の変更であった。前期モデルはチタン合金製9枚羽ハニカムシャッターであったが耐久性に問題があり、後期モデルと呼ばれる1992年以降のモデルではアルミ合金製7枚羽シャッターに変更となった。(一般的にこの変更はコストダウンと捉えられることが多かった)

歴代のFMシリーズ同様に写真学校生の定番モデルと言われ、長い間各校の推薦を得ていた。発売時点で既に一眼レフは自動化の流れにあったが、シンプルな機能、取り回しの良いサイズ、電源不要であることから一種のニッチを確立し、2001年にFM3Aにバトンタッチするまでロングセラーとなった。

1993年には外装をチタン合金製に変更したチタンモデルも登場した。

[編集] FM3A

2001年7月発売。FM系列で初めて絞り優先オートを搭載した。FM3Aにとってメカニカル制御一眼レフであることが“主”で、絞り優先オートはあくまで“従”であるとされ、名前の"A"は通常小さな文字で記載される。とはいえユーザーサイドには、FMシリーズとFEシリーズの統合機という見方も存在する。

シャッター制御は機械式と電子式のハイブリッド。全速でのメカニカル制御が可能で、スローガバナーまで備えたハイブリッド・シャッターは、おそらく世界初と見られる。ストロボTTL調光やDXコード対応など、2000年代のカメラとしての機能も堅実に盛り込まれ、FM系伝統の3LED式露出計ではなく、評判の良いFE系のアナログ指針式露出計を採用した点も評価が高い。

カメラ事業をデジタル主体に整理するため、2006年に生産終了となった。生産終了がアナウンスされた直後から急激に中古市場での価格が上昇している。

[編集] FEシリーズ

FM系の姉妹シリーズであり、Ai方式採用の次世代中級機として開発された。FMシリーズの機械制御式シャッターとLED3灯による露出計表示に対して、電子制御式シャッターと追針式表示を採用。絞り優先AEが使用できる。

[編集] FE

1978年発売。キャッチフレーズは「シンプル・ニコン」。FMとほぼ同じ外観とスペックに絞り優先AEと電子シャッターを備えた姉妹機。

電子シャッター機だが、電池消耗時のため機械式の非常用シャッター(1/90秒のみ)を備える。この機能から誤解を受けやすいが、本機のX接点は1/125秒である。FMと同等以上にヒットし、プロのサブカメラとして使用される例も多かった。FMと同様、連動レバーを倒すことで非Aiレンズも装着可能。

[編集] FE2

1983年発売。FM2に対応したFEの発展型。史上初の1/250秒シンクロ機。同時にFMシリーズでは不可能であるTTL自動調光が可能になった(後に登場したFM3AはTTL自動調光が可能)。

マニュアルと絞り優先AEのみのシンプルな露出制御と見やすいアナログ指針式露出計、1/4000秒 & X250シャッター、TTL自動調光といったモダンな仕様から、バランスの取れた名機として名高い。それゆえ人気が高く、製造中止になってからしばらくは中古市場で新品時の定価以上の値で取引されていた。ただしAi連動レバーは固定式となり、非Aiレンズは装着できなくなった。

[編集] FA

1983年9月21日発売。愛称は「マルチ・ニコン」。当初 "FE2"として開発が行われていたが、価格の上昇や仕様の肥大化により、FM/FEとは別の新クラス機として発売された。

世界初の多分割測光(5分割マルチパターン測光)機能を搭載したフルモードAE機。露出モードはプログラムオート、シャッター速度優先、絞り優先、マニュアル。測光モードとして、マルチパターン測光の他に中央部重点測光(プログラム時は瞬間絞り込み測光)も備える。但し、本機のシャッタースピード優先オートはミノルタXD・フジカAX-5・マミヤZE-Xなどに採用されていたプログラムAEである。これはシャッター速度が設定値固定でなく絞りでの露出制御限界を超えると、絞り込み再測光により高低にシフトするという内容。135mm以上の望遠レンズを装着すると、機械的な連動でプログラムラインが高速側へシフトする。

発売当時はマニュアル一眼レフとして最高ランクのスペックと完成度を持っていた。ただしF3と同系統の「+」「−」のみの露出計表示や、レリーズ操作からシャッターが切れるまでのタイムラグの長さ(特に瞬間絞込み測光時)、エンジニアリングプラスチックを使用したトップカバーには一部不満の声があった。

マルチパターン測光という画期的な技術により、第1回カメラグランプリを受賞。グランプリ受賞を記念して金メッキにトカゲ革張の通称FAゴールド(当時の価格50万円)が少数作られた。

[編集] EMシリーズ

ニコンFG-20
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ニコンFG-20

EMシリーズはFM/FEシリーズより下位のエントリーモデルとして開発された。ニコン一眼レフカメラではもっとも小さいボディをもち、初めてエンジニアリングプラスチックをボディに本格的に用いたシリーズでもある。

シリーズ第一弾のEMはエントリーモデルとして割り切った仕様としたが、発表当時の日本市場であまり受け入れられなかった反省から、続くFGではフルスペック化が行われた。ただし絞り値直読窓を持たないなど、あくまでFM/FEシリーズの弟分という位置づけになっている。

とはいえ小刻み巻き上げが可能など、一部FM/FEシリーズを上回るスペックを持つ。これはニコンらしい設計者の拘りによるものと言われる。

[編集] EM

女性ユーザーもターゲットに入れ開発された、ニコンとしては初のエントリーモデル。「リトルニコン」の愛称で知られる。EMの発売と同時期に低廉な交換レンズの「ニコンレンズシリーズE」もリリースされた。

1979年3月、海外市場で先行発売。1980年3月、外装の意匠を一部変更し国内発売を開始。海外仕様機は貼り革の意匠が異なり、バッテリーチェックボタン・逆光補正ボタンが青い。

小型化と操作の簡略化を重視して設計され、撮影モードは絞り優先AEのみ(逆光用の露出補正ボタン付き)。ニコン一眼レフの中でオート露出専用なのはEMだけである。シャッターユニットはスクエア型のセイコーMFCを採用。電池消耗時の非常用として、機械式シャッター(1/90秒のみ)も備えている。

外装デサインはジュージアーロにより、F3と同時になされている。専用モータードライブMD-Eとの一体化を意識したデザイン、小刻み書き上げ可能な巻き上げレバー(中折れ式)、その中央に配置されたシャッターボタンなどF3に似た特徴が多く、一部では「リトルF3」などと呼ばれていた。

AE露出専用の普及機だったこともあり、ニコン=プロ用高級機のメーカーというイメージが強い日本では、発売当時あまり人気がなかった(先行発売された海外ではかなりの成功を収めたと言われる)。だが非常に小型軽量でシンプルであること、デザインが秀逸であること、ニコンカメラのブランド性、そして1990年代に写真家の田中長徳が著書の中で褒めたことなどから、むしろ生産終了後に人気が出た。

EM以降の機種はレンズマウント周囲の「露出計連動レバー」が固定式になったため(F4を除く)、非Ai方式レンズはAi改造しなければボディに装着できなくなった。

[編集] FG

愛称は「プログラム・ニコン」。EMをベースにプログラムAE、絞り優先AE、マニュアル露出制御を加えたAE機。

プログラムAEは絞りを手動で変えるとプログラムシフトと称してシャッタースピードAE的に使用できる。この露出機構のため、自動絞り連動レバーの動きを絞り段数にほぼ比例するよう改善したAi-Sニッコールが投入された。とはいえ旧Aiニッコールレンズでも自動露出を可能とするため、ミラーアップ直前に絞り込み測光を行う瞬間絞り込み測光が搭載されている。

[編集] FG20

電子制御シャッターを搭載したエントリーAE機/マニュアル機。「ライトニコン」の愛称で知られる。 同じエントリー機でもAE専用のEMとは違い、マニュアル露出モードがついているので作為的な撮影がしやすい。

FGと比べると、プログラムAEとストロボTTL調光が省略され、FE風の針式メーターとなっている。多重露光機能とマニュアル露出時のファインダー内情報を省いた以外、スペック的には初代FEに近いと言える。

露出モードは絞り優先AE(シャッター速度1~1/1000秒・電子制御無段階可変)とマニュアル(1~1/1000秒、1/2ステップごとに1・1/2・1/4・・・1/500・1/1000と設定できる)。X接点は1/90秒である。電子シャッター機だが、電池消耗時の非常用シャッター(1/90秒のみ)を備える。

[編集] コシナニコンシリーズ

コシナOEM供給により開発されたマニュアル一眼レフシリーズ。名称に FM / FE の名が冠されているが、本質的に別シリーズであるため、ここでは仮称として「コシナニコン」とする。

海外向け廉価版モデルとして企画されたシリーズで、当初は海外向け販売のみだった。しかし一部業者が逆輸入販売したことで人気が盛り上がり、後に日本国内でもニコンの手で正規販売されるようになった。機械シャッター機と電子シャッタ(絞り優先AE)機のラインナップを持つ。

[編集] FM10

機械式シャッター機。リコー XR-8 Super (コシナのOEM)相当のボディを持つ。ベースボディと比べ、ファインダー視野枠に突出した露出表示を視野枠外にずらしてあったり、FM系でおなじみのミラーバランサーを追加するなど、ニコンらしい拘りの改良が施されている。

2006年に、ニコンがカメラ事業をデジタル主体に整理するのにあたり、唯一のMF一眼レフとして継続発売されることが決まった(なおAF一眼レフで唯一の継続生産はF6)。

[編集] FE10

電子シャッター式絞り優先AE機。リコー XR-7 (コシナのOEM)相当のボディを持つ。FM10と同様にファインダー視野枠突出表示の改善とミラーバランサーの追加がされている。カタログ上の説明写真ではファインダー表示部が画面に突出しているが、実機ではファインダー視野を全く削り取っていないのが面白い。超低価格一眼レフとして中途半端な値段/位置づけだったためか、FM10に先立ち製造終了。

[編集] F3桁シリーズ

オートフォーカスを前提とした中級~普及機シリーズ。ただしニコンの販売戦略の都合で、F-301、F-601Mの二機種のマニュアルフォーカスカメラを含む。フィルムのイージーローディング、巻上げ用モーターの内蔵、フィルム感度自動設定などはこのシリーズから導入された。

[編集] F-301

ニコン初のフィルム巻上げ用モーター内蔵一眼レフ。マニュアルフォーカスカメラだが、内容的にはF-501からオートフォーカス機能を取り外したものであり、オートフォーカスに対する市場動向を探る過程で先行導入された。1985年9月発売。

[編集] F-501

ニコンの本格的なオートフォーカス(AF)一眼レフの第一弾(試験的モデルとしてはF3AFが存在する)。この機種ではまだ自社製のセンサーではなく、アメリカのハネウェル社製のTCLセンサーを使用していた。1986年4月発売。

[編集] F-401

ニコン初のストロボ内蔵一眼レフ。この機種から自社製のAFセンサーが導入された。また普及機としては初めてマルチパターン測光が採用された。1987年年6月発売。なお非CPUのAiレンズで開放測光ができなくなった初の機種である。

[編集] F-801

幕速度2.7msの実現による1/8,000秒高速シャッターを搭載。シンクロ同調1/250秒。ベーシックだが基本性能が高く、プロのサブ機として使用される例も多かった。1988年6月発売。

[編集] F-401s

F-401の改良機種。AFセンサーがF4やF-801と同じものに交換された。1989年4月発売。

[編集] F-601

F-801とF-401系の中間に位置する機種。シャッター等はF-401並みだが、上位機種F-801にないスポット測光やデータバックを装備しないでも使えるブラケッティング(段階露出補正)内蔵など多機能を誇った。またAiレンズで開放測光が可能であり、海外ユーザー等に好評だった。1990年9月発売。

[編集] F-601M

F-601からAF機能と内蔵ストロボを取り除いたマニュアルフォーカス(MF)専用機。F-601と同様にブラケティングやストロボの後幕シンクロ制御などをもち多機能だった。1990年9月発売。

[編集] F-801s

F-801の改良機種。動体予測AF機能やスポット測光機能が追加され、AF自体もモーターの交換等で強化された。1991年3月発売。

[編集] F-401x

F-401系の三代目。AF機能や内蔵ストロボについては上位機種のF-601と同等まで強化された。1991年9月発売。

[編集] F2桁シリーズ

レンズ内の距離環の示す距離の絶対値を信号として発生するDタイプレンズに対応したAF一眼レフシリーズ。距離情報をAFの高速化や、露出やストロボ制御の高精度化に利用している。またキヤノンやミノルタと比較して遅れていたAFセンサーのワイドエリア化、クロスタイプ化、そして多点測距化も導入された。

[編集] F90

被写体までの距離情報を用いる「3D測光」が初めて採用され、より測光精度が向上したモデル。専用コードで電子手帳と接続することにより、カスタムセッティングの設定や撮影データの保存が可能(後にPCリンクキットも登場)。世界24地域の現地時間・サマータイムに対応したデータバックも用意されており、本格的かつ高度に電子化されたパイオニア的モデルであった。マルチコントロールバックを標準装備したものをF90S、ワールドタイムデータバックを標準装備したものをF90Dと呼ぶ。F90S・F90Dは1992年9月発売、通常の裏蓋のF90は1993年2月発売。

[編集] F70

スピードライトを内蔵(ガイドナンバー14、照射角28mm)しており、F-601の後継機、F80の前身機である。情報表示用にアイコンを駆使したカラー表示の液晶ディスプレイが採用されており、設定状態などがアナログ感覚で読み取れるようになっている。斬新な機構ではあったが賛否両論あり、その後ニコンからは同様の機構のモデルは出ていない。マニュアルニッコールレンズが使える(非CPUのAiレンズで開放測光が行える)こと、露出補正が1/3ステップである(F80は1/2ステップのみ)などF80にない機能を持っている。ただし旧機種ゆえ、後に登場するVRニッコールの手振れ補正機能は使えず、Gタイプニッコールでは露出モードがプログラムとシャッタースピード優先しか使えない。ただしAF-Sレンズが使えるのはF-601にはない利点である。1994年11月発売。

[編集] F50

F401系に該当する普及機。シャッターやマニュアルレンズへの対応などはF401系とほぼ同じで、AFセンサーも従来のままであったが、Dタイプレンズに対応した3Dマルチパターン測光の採用と、イメージプログラムの採用が改良点。ドットマトリクス液晶を採用しダイヤルを廃した斬新なユーザーインターフェイスを採用したが、初心者やファミリーユースにはあまり受け入れられなかった。また露出補正など中〜上級者がよく使う操作が煩雑になり、F70とともに一部マニア層の不評を買った。ニコンの一眼レフで最初にパノラマ切替機構を採用したモデルでもある。1994年4月発売。

[編集] F90X

F90のマイナーチェンジモデル。AF性能の向上、縦位置グリップ対応などにより信頼性の高いカメラとなった。なお、マルチコントロールバックを標準装備したものをF90XS、ワールドタイムデータバックを標準装備したものをF90XDと呼ぶ。1994年10月発売。

[編集] F60

F50の後継機。カメラとしてのスペックはほぼF50をそのまま踏襲したが、デザインや操作性に関してはF5の要素を取り入れた。また他社並みにモード切替ダイヤルを採用し、操作性は大幅に改善された。なおこのモデルまでは普及機クラスでも、ペンタプリズムには光学ガラス、カメラ内部の要所(マウント周り、フィルムガイドレール等)には金属部品が使用され、ニコンらしいポリシーが感じられる。1998年年8月発売。

[編集] F100

1998年発売。キャッチフレーズは「F5ジュニア」。5点測離AFに加えて、ニコンとして初めて採用されたのがAFエリアのスーパーインポーズによるファインダー内表示である。スーパーインポーズにはLEDが採用されており、選択されたAFフレームが赤く照らし出され認識しやすくなっている。ボディにはマグネシウムダイキャストを使用。フィルムカメラ事業の縮小により、2006年をもって生産終了となった。

[編集] F80

F70の後継機であるが、F70に比し機能省略も行われている(詳しくはF70の項を参照)。AFは上位機のF5やF100同様に5点測離だが、AFエリアの表示には「PN液晶」が採用されており、被写体に応じて表示色が赤または黒に変化する。また、このPN液晶により格子線をカスタム設定で表示することも可能。このF80にはDとSが存在するが、Sにはデータバック(コマ間データ写し込み機能「シャッター速度」「絞り値」「露出補正値」)が予め組み込まれている。なお後発のF6にも同様にデータバックが標準装備された。F100とともに、2006年に生産終了。

[編集] U

2001年発売。「大きくて重い」「使いづらい」「難しい」という、今まで一般ユーザーが抱いていたニコン一眼レフカメラのイメージを払拭、400gというニコン史上最小・最軽量(当時)のボディで登場。キャッチフレーズは「ずっとずっと、With U」。海外では「F65」の名称で販売されていた。35㎜フィルムを使うニコンFマウントカメラでは初めてペンタプリズムではなく、ペンタミラーを使用した。

[編集] Us

初代Uをさらに小さくしたモデル。ボディとレンズ2本(AFニッコール28-80 G/AFニッコール70-300 G)、バッグ、使い方ビデオをまとめた「カジュアルセット」もあった。初代Uと比べ徹底した肉抜きが施された結果、AF制御信号線が省かれているため、AF-I及びAF-Sといったレンズ内にAF駆動部があるレンズではAFの使用が出来ない。ニコンの35㎜フィルム一眼レフでは唯一のプラスチックマウントであり、歴代最軽量モデルである。尚、レンズ交換式ニコン一眼レフ全体での歴代最軽量モデルはPRONEA Sである。

[編集] U2

Usの後継モデル。キャッチフレーズは「一眼レフで遊ぼう。」エントリーモデルでありながら5点測距AFや3D-25分割測光を装備する。Usの「カジュアルセット」と同じようなもので「プレジャーセット」というのもある。Usよりも高品位化が図られ、金属マウントの復活や、ペンタミラーの蒸着をアルミから銀に変えるなど各所に手を加え、AFも上級機F80並みの専用ダイヤルでの5点選択式に改良、測光機能などはF80を上回る部分もある。2006年に生産終了。

[編集] PRONEAシリーズ

APSフォーマット用一眼レフカメラ。

このシリーズのカメラはAiリングを持たない為、CPU内蔵ニッコールレンズ以降を使用する必要がある。また、小さなイメージサークルにあわせて専用に設計されたIXニッコールも発売された。

[編集] PRONEA 600i

APSフォーマット用一眼レフカメラの第一弾。基本的な機構はF70のものを利用したといわれている(機能等はF70の項を参照)。しかし操作系はモード切替ダイヤルの採用等でF70よりは改善されている。上から見るとおにぎりのような三角形の断面をしているのが外見上の特長。なお、量産されたAPSフォーマット用一眼レフカメラの中で、光学ガラスのペンタプリズムを持つのは他社を含めても当機のみ。1996年12月発売。

[編集] PRONEA S

APSフォーマット用一眼レフカメラの第二弾。キヤノンやミノルタのAPS一眼レフの第二弾は先行機の単なる簡略機であったが、PRONEA Sは機能の簡略化を含めて製品コンセプトを根底から変えてきた。女性向けにアピールする為、キャチフレーズを「ウーマンズ・ニコン」とし、徹底的な小型化・軽量化を実施。重量325g(ボディのみ電池を除く)と、ニコン最軽量の35㎜一眼レフである「Us」よりも35g軽い。現在のデジカメのスペックからみて、レンズ交換式のニコンFマウントカメラで最軽量の座を当面維持していくと見られる。1998年年9月発売。

[編集] 銀塩全天カメラ

小雨程度なら十分耐えられる防水機能を持つカメラは特に珍しくない。また本格的な水中撮影を可能とする防水ケースが用意されているカメラも古くからあった。しかしカメラ本体で台風のような環境や、数十メートルの水深での撮影に耐えられるものは少なく、防水ケースもカメラ操作や使用レンズにかなり制限がある。ニコンには本格的な防水機能(50メートル防水)を持つレンズ交換式のカメラがあり、悪天候時の取材や滝壺等の撮影、海辺やスキー場など屋外レジャーに利用され、ダイバーたちに愛用された。しかしフィルムカメラである以上、フィルムの交換は空気中でしかできない為、撮影枚数の制限が緩やかなデジタルカメラの高性能化にともない、生産は終了した。

[編集] NIKONOSシリーズ

35mm版のレンズ交換式水中用カメラ。ただし「RS」以外は陸上でも使用可能なレンズが用意されており、全天候カメラとしての側面があった。ピント合わせは目測によるため、よほどの熟練者でも広角レンズ以外は使いにくい。しかし水中撮影用カメラとしては唯一といっていいシステムカメラであり、ストロボや接写装置など豊富なアクセサリーがそろえられていた。またニコン純正以外のアクセサリーも存在した。 現在ではすべて生産終了となっているが、もし実用目的で中古で入手するつもりなら、信用のおける店で店員に水中で使用する旨を伝えて購入することをすすめる。Oリングが経年劣化のため水中撮影能力がなくなっていたり、ひどいものではすでに内部に浸水して作動不良となっている個体が多いためである。2001年12月まで販売していたNIKONOS V以外の修理はかなり困難である。

[編集] NIKONOS I

フランスのアクアラングメーカーであるスピロテクニック社の製造販売していた水陸両用カメラ「カリプソ」を見本にして、ニコンが自社製レンズを使う水中システムカメラとして製造したもの。強靱な金属外殻にプラスチックを真空含浸しマクロホールをふさぎ、Oリングを併用して6気圧防水を実現した。楕円形の外殻にカメラ本体を上から押し込むような構造で、レンズをはずさないとフィルムの交換ができなかった。シャッターもフォーカルプレーン式だが独自の構造のもので、巻き上げレバーもシャッターレリーズと両用だった。レンズは水陸両用のものと、水中専用のものが用意された。これは空気中と水中では収差の出かたが違うため、水陸両用のレンズでは画面周辺部の画質に問題があった為である。メインのレンズはニコンS時代の35㎜F2.5をリファインした水陸両用のレンズで、ボディ内蔵のファインダーはこのレンズの陸上専用のもので、水中撮影時や、陸上でも他のレンズを使用する場合は、外付けのファインダーを使用する。1963年8月発売。

[編集] NIKONOS II

NIKONOS Iに若干の改造を加えたモデル。主な改良箇所は巻き戻し機構で、バルナックライカのような巻き戻しノブが一般的な巻き戻しクランクに変更された。またフィルム圧板も可動式になり、フィルムの装着が容易になった。バルナックライカとM型ライカの関係を想像すれば「I」から「II」の改良点は理解できると思う。1968年8月発売。

[編集] NIKONOS III

NIKONOS I及びIIではフィルムの巻き上げを中版カメラのように、巻き上げ角度を少しずつ調整する方式で行っていたが、これを通常の35㎜カメラのように、フィルムのパーフォレーションとスプロッケットギアで行う方式に改めた。これによりフィルムのコマ間の間隔は均等になった。ファインダーも従来のアルバダ式から採光式のブライトフレームに改められた。また水陸両用の80㎜F4用のフレームも、もうけられた。これはピント合わせ不要の山岳での使用者の要望にしたがったためと見られるが、「IV」以降のモデルには引き継がれなかった。これらの改良により若干横幅が広がり、軍艦部のデザインが変わったが、「カリプソ」の設計が残っている最後のニコノスである。つい最近(手元資料で確認できたのは2002年)まで「IV」型とともに補修用のOリングがニコンの価格表に残っていたが、現在では消えている。1975年6月発売。

[編集] NIKONOS IV A

ユーザーから要望が多かったTTLの絞り優先AEを実現したモデル。ファインダーも35㎜F2.5ならば水中でも使用可能なアイポイントの長い大型のものになった。ボディ構造は通常の裏蓋開閉式になり、レンズをはずさなくてもフィルム交換が可能になった。シャッターや巻き上げレバーも通常のフォーカルプレーンシャツターカメラと同じになった。デザインは一新されたが、工事記録用カメラ(例 コニカ現場監督)のようになり、クラシックカメラとしての風情はなくなった。機構面はニコンEMがベースであるとされる。1980年7月発売。

[編集] NIKONOS V

NIKONOS IVはAE専用機であったが、それにマニュアルシャッターを加えたもの。またストロボのTTL調光が可能となった。2001年12月まで販売しており、部品の保有期間が最低10年となっているため、アマチュアが現在(2005/11月時点)唯一安心して使用できるニコノスである。1984年4月発売。

[編集] NIKONOS RS

おそらく世界で唯一の水中専用の一眼レフシステムカメラ。内蔵モータによる巻き上げ・巻き戻し、動体予測機能付きのAFなど、同時代の通常のAF一眼レフの機能はひととおり備えている。レンズも水中魚眼、水中マクロ、水中ズームなどがラインナップされた。水中専用となったが100メートル防水を実現した。その代わり、従来のニコノスがボディ単体では540~740グラムであったが、RSでは2,130グラムとニコンのカメラでもっとも重くなった。

価格は発売当時で39万円(ボディー単体、NIKONOS Vは7万3千円)と、フィルムカメラで限定生産でないものとしては最高の価格のカメラとなった(それでも採算は合わなかったといわれている)。圧倒的高性能な水中カメラとして注目されたが、発売当初軍事利用などへの懸念から戦略物資指定を受け(ココム規制)、個人利用であっても海外持ち出し台数が制限された。こういった情況に加えてバブル崩壊後の不況が重なり、NIKONOS Ⅴに先立って製造が打ち切られてしまった。 なお、ベースとなったのはシャッターのスペック、使用電池からF-601と思われる。1992年6月発売。

[編集] 銀塩コンパクトカメラ

ニコンは1980年代に入るまでコンパクトカメラを生産していなかった。AF一眼レフ開発前夜の時期は一眼レフ市場が冷え込んだ時期であり、新たな可能性を求めてコンパクトカメラ市場に参入したものと思われる。なお現時点(2005年11月)ではニコンのホームページを見る限り、国内販売されている銀塩コンパクトカメラは存在しない。

[編集] L35AF/AD

ニコンのコンパクトカメラ第1号機。1983年3月発売。愛称は「ピカイチ」。このクラスのカメラとしては贅沢なレンズ(4群5枚35㎜F2.8)やオートポップアップスピードライトを採用し、露出補正機構やフィルターねじの装備など堅実な設計のカメラだった。なお「AD」はデート機構付きのもの。多くの派生モデルを生み、1990年代初頭までニコンのコンパクトカメラは「ピカイチ」の一族のみで構成されていた。派生モデルとしては「メイト(35㎜F3.5の普及版)」、「テレ(35㎜/65㎜の2焦点カメラ)」、「カリブ(3メートル防水カメラ)」「ズーム」などがある。

[編集] ズーム105ワールドタイム

ズームコンパクトカメラの最高峰を目指した野心作。AF一眼レフのようなパッシブAFを採用し、ワイドエリアAF・スポットAF・予測駆動AFモードを持つ。フィルムの途中交換機能や世界24エリアのデート機能、焦点距離を切り替えるズーム連写モードや、撮影倍率を一定にするイメージサイズロック、プラスマイナス2EVの露出補正など、並みの一眼レフを軽く凌駕する多機能機であったが、重量520グラムとなり、重さ大きさも一眼レフ並みになってしまった。1992年3月発売。

[編集] ニコンミニ

発売当時は世界最小最軽量だった28㎜沈胴式レンズを持つカメラ。レンズの描写が評判でプロのサブカメラ等にも使われた。ミニズームやメタルズームなどの派生モデルがある。1992年6月発売。

[編集] 35Ti/28Ti

ニコンの高級コンパクトカメラ。35Tiは35㎜F2.8、28Tiは28㎜F2.8の「ニッコール」レンズが使われている。チタン外装のボディー、一眼レフ並みのマルチパターン測光を持つ。コンパクトカメラではこのシリーズのレンズのみに「ニッコール」の名称がつけられている。35Tiは1993年12月、28Tiは1994年9月発売。

[編集] ズーム700VRQD

スチルカメラとしては世界で初めて手ブレ補正機能を搭載したカメラ。その手ブレ補正機能は現在いくつかのデジカメで採用されているのと同じジャイロと補正光学系を組み合わせた方式であった。1994年4月発売。

[編集] ライトタッチズーム

ニコンのコンパクトカメラでは最後のシリーズ。デジカメの普及した時期と重なるため、特に話題になることもなかった。上級機にはEDレンズを採用したモデルもあった。現時点(2005/11月)ではすべて生産終了となっている。

[編集] ニュービス

APSフォーマットのコンパクトカメラシリーズ。35ミリフィルムのコンパクトカメラより一足早く生産終了となった。

[編集] アナログ電子カメラ

[編集] QV-1000C

[編集] デジタル一眼レフカメラ

デジタルカメラの原理・仕組みについてはデジタルカメラを参照

35mmタイプ、デジタルカメラタイプで数多くの製品を出している。一眼レフタイプはすべてのモデルにおいてFマウントと呼ばれるバヨネットタイプのマウント構造を採用している。そのため、レンズの流用度が極めて高い。

[編集] Eシリーズ

ニコン初のデジタル一眼レフシリーズ。富士写真との共同でプレス向けに開発された。 縮小光学系をボディ内に備えることで、35mmフィルム使用時と同じ画角を得ることができたが、 その反面ボディの大型化を招いた。

D一桁シリーズ発売以降はその役目を譲った。

[編集] E2

[編集] E2N

[編集] E3

[編集] D1桁シリーズ

デジタル一眼レフカメラ。 35mmフルサイズより小さいAPS-Cサイズのイメージセンサを採用し、ニコンではこれをDXフォーマットと呼んでいる。

レンズはFシリーズの物と同様のレンズを使用できるが受像範囲が小さいため、35mmフィルムサイズ(フルサイズと呼ぶ)に対し約1.5倍の焦点距離に相当する画角となる。

Dシリーズにもノイズリダクション機能を搭載しているが、COOLPIXシリーズとは異なる方式のため、COOLPIXシリーズの様なノイズキャンセルの差分を得るための時間はほとんどない。

[編集] D1

1999年9月29日発売

それまでのデジタル一眼レフが100万円を超える非常に高い機材であったのに対し、D1は小売価格65万円という当時としては低価格で販売されたことで、プロを中心としたデジタル一眼レフ普及の基礎を作った。 有効画素数は約260万画素と低かったものの、新聞に掲載するには必要十分な解像度だったことと、ISO1600という高感度撮影が可能だったため、報道機関を中心に普及し始めた。

カメラボディは、F100をベースに作られたため、堅牢性は比較的高い。

[編集] D1X

2001年5月31日発売

有効画素数5.3メガピクセルでありながら、RAWのデフォルトサイズを6MPか10MPに選択できる。撮像素子の画素が縦方向に長い(横方向に細かい)ことによる特徴であった。

[編集] D1H

2001年7月25日発売

デジタル一眼レフにおける「ハイスピード・ハイパフォーマンス」への要求に解を提供するため、5コマ/秒(最大40コマ)の連続撮影、最高1/16,000 秒のシャッタースピード、1/500 秒のシンクロスピードを実現。電子シャッターと機械式シャッターを併用。有効画素数は2.7メガピクセルであるが、そのシャッタースピードは現在でも他に並ぶ機種がなく、スポーツ報道の現場では今も現役で使用しているカメラマンが少なくない。

[編集] D2H

2003年11月29日発売

ニコンが開発したJFET式センサ「LBCAST」を採用し、37msのレリーズタイムラグ、8コマ/秒(最大40コマ)の連続撮影が可能となっている。画素数は410万画素。 またAFセンサも11点に増え、より激しい動きの被写体にも対応できるようになった。

それまでのデジタル一眼レフのボディは既存のフィルム一眼レフを流用したり、デザインを利用していたが、D2Hよりデジタル一眼レフを主体としたボディワークを利用するようになった。後に発売されたF6は、D2Hのボディーワークの一部デザインのほか、AFセンサなどを流用している。

ディスプレイを中心として左右にボタンを配したシンメトリーデザインで操作性に寄与。 ボディ構造材にマグネシウム合金を採用。リチウムイオン充電池。

[編集] D2X

2005年2月25日発売

新画像処理システムで色再現力と階調性を徹底的に追求したモデル。 センサは1240万画素のCMOSを採用。センサの中央部約680万画素だけを使うことで、D2H並の秒間8コマの連写ができるクロップ高速の機能を備える。

[編集] D2Hs

2005年3月25日発売

D2Xの発売に伴い、細かなボタン位置などをD2Xと共通化したマイナーチェンジモデル。

[編集] D2Xs

2006年6月29日発売

D2Xにより大容量のバッテリーや高視野角液晶モニターを採用し、クロップ高速時のファインダー表示などを改良したマイナーチェンジモデル。

[編集] D2桁・3桁シリーズ

2桁モデルはエントリーモデル、3桁モデルはハイアマチュアをも狙ったモデルとして発売されている。

[編集] D100

2002年6月22日発売

ニコン初のアマチュアユーザもターゲットとしたカメラで、当時の小売価格は30万円。 画素数は、D1シリーズよりも多い610万画素で、サイズもミドルクラスのフィルム一眼レフ並みの大きさまでコンパクトにすることができた。

カメラとしての性能も、F80に相当する機能を備えており、キヤノンEOS D60とともに、アマチュア層へのデジタル一眼レフ普及の礎を作った。

しかし、当時日進月歩の勢いで進歩していくデジタル一眼レフカメラの中で、より低価格な後継機に性能面で劣るようになってしまった。2005年に生産を終了し、後継のD200に譲ることになった。

ちなみにD1シリーズでは利用できたAiニッコールレンズに対して、露出計が動作せずマルチパターン測光も利用できなくなっている。これはD70/D70s/D50も同様である。

[編集] D70

2004年3月19日発売

最大144コマ連写可能であることや1/8000秒高速シャッターの採用などD100を上回る機能を備えている。
反面、ファインダーにペンタミラーを採用し、モードダイヤルにオートモードとデジタルイメージプログラムを採用するなど、u2に相当するエントリーユーザに対する配慮や、D100との差別化を行っている。

また、初めてレンズキットが設定、18-70mmレンズが付属された。
発売後にはニコンのデジタル一眼レフ普及に大きく貢献した。 2004年カメラグランプリ受賞。

ちなみにファームウェアをアップグレードすることで、内蔵ストロボや背面モニタを除く部分でD70sに相当する機能を利用できる。また、有償改造を行うことでD70sと同様にリモートコードの使用ができるようになる。

[編集] D70s

2005年4月27日発売

D70のマイナーチェンジモデル。主な変更点は、背面の液晶を2インチに拡大、レリーズ用リモートコードの接続端子をボディーに増設、内蔵スピードライトを18mmに照射範囲を拡大、標準バッテリー容量の増加など。

[編集] D50

2005年6月29日発売

D70よりもよりエントリーユーザ向けに開発されたデジタル一眼レフ。

D70sと比較すると、記憶媒体がコンパクトフラッシュからSDメモリーカードになったこと、標準レンズキットに付属するレンズが18-55mmとなったことがあげられる。 また、デジタルイメージプログラムに「こどもスナップ」モードを加え、よりファミリー向けカメラとして使用できるよう設計されている。

[編集] D200

2005年12月16日発売
カメラグランプリ2006受賞
発売から3年半経ち機能面の陳腐化が進んだD100の後継機。
CCDは1020万画素へと向上し、連写能力も5コマ/秒、最大54コマのバッファリングが可能となり、レスポンス面でも向上している。

ボディにマグネシウムを使用し、接合部分にシーリングを施すことで防塵防滴性能を持たせている。また、 シャッターはフラグシップ並みの10万回の耐用を実現しており、プロカメラマンでもサブ機として利用できる仕様へと向上している。
センサはD2シリーズ同様の11点へと拡大し、さらに左右3点ずつを1点として利用するワイドAFへの切り替えも可能。測光もD2Xと同等へと進化している。
さらに、F6同様にCPUを内蔵しない旧型のニッコールレンズ(Aiニッコールなど)でも、レンズ情報を入れることで露出計の動作を可能にしており、さらにRGBマルチパターン測光を利用することが出来る。

全体的に、デジタルにおけるF100のような、アマチュアもプロも愛用できるメインストリームを行くカメラとして仕上げられている。

発売直後は、特定条件において撮影画像に縞状のノイズが発生するという欠陥がインターネット上で話題となったが、今日では正式に対応が表明されている。

[編集] D80

2006年9月1日発売
CCD及びAFは1020万画素及び11点センサとバッテリー、それにファインダー視野率がD200と同等である一方、このクラスでありながら軽量化を実現するため記憶媒体がSDメモリーカードに変更されている。ニコンのデジタル一眼では初のSDHC対応。

シャッタースピードは1/4000までとなっている。


また、標準レンズキットでD70s相当の18-70mmのほかに、新たに18-135mmの設定が増えている。 後者は当初レンズキットのみでの販売であったが、2006年12月より単体発売された。

当機種よりカメラ内で画像が編集できるDライティング等の機能が追加された。

[編集] D40

2006年12月1日発売
ラインナップとしては最も下のモデルで、コンパクトカメラからの乗り換えやファミリーまでもターゲットにしている。
CCDはD50同様に610万画素だが新開発の画像処理エンジン搭載、AFは3点測距、AE測光パターンはD80同等の420分割RGBセンサーを採用している。
一番の特徴は、AF用モータを搭載せず、超音波モータ搭載レンズ(AF-S)限定にしている点である。従来では、AF-Sレンズが使用できないようにすることで廉価化された機種はあったものの、逆にボディのモータを使用するレンズのAFが使用できないカメラはニコンで初となる。ただしマニュアルフォーカスは可能
そのほか、ニコンが苦手だといわれていた軽量、コンパクト化に成功し、重さは本体のみで475gである。
記録媒体にはSDカードを採用。(SDHC対応)
レンズキットには、AF-S DX ズームニッコール ED 18-55mm F3.5-5.6GIIが含まれ、ダブルズームキットでは、AF-S DX ズームニッコール ED 55-200mm F4-5.6Gも含まれる。

D80と同様カメラ内で画像を編集することが出来る、液晶画面も大型化され視認性の向上につながっている。

[編集] デジタルコンパクトカメラ

[編集] COOLPIXシリーズ

Nikon COOLPIX 950
拡大
Nikon COOLPIX 950

Dシリーズに対しコンパクトサイズのデジタルカメラ。レンズなどの光学系がニコン、電子系が三洋電機という合作製品でもある。三洋電機は、ニコンに限らず多くのカメラメーカーに電子部品を提供している為、独自ブランドのデジタルカメラが浸透していないにもかかわらず、生産高日本一と言われる所以でもある。

995以降ではノイズリダクション機能を搭載しているため、暗所でのノイズが少ない。これは一度撮影した後、シャッターを閉じたまま再度撮影を行い、カメラのノイズをチェック、その差分を差し引くことによりノイズをキャンセルする仕組みである。この為、長時間露光した場合、その時間分、書き込みに時間が掛かるという欠点がある。

報道機関で写真のデジタル伝送化を推し進める上で、Fシリーズなどでは現像、乾燥、スキャンなどの時間が掛かることから時間的ロスが多く足かせとなっていた。しかし、Dシリーズを推し進めるには高価であったため、先にDシリーズをレンズ交換を多用する部署など一眼レフカメラ独特の性能を必要とするカメラマンに先に配布し、一般記者などには990、995などをDシリーズへ移行する前の穴埋め的存在として採用していた。 特に色彩が鮮やかであることと取り扱いが容易であることもあり、TV等での報道の際には990または995にFシリーズで使用しているストロボをブラケットで組み合わせた報道カメラマンを多く見ることが出来た。D70の登場後、990、995を採用していた報道機関のカメラはD70以降の機種へと移行しつつある。

天文関係でも、アマチュア用望遠鏡へのカメラアタッチメントが市販されている数少ないコンパクトカメラの一つでもある。現在、ハイアマチュアクラスはFマウントが利用出来るためD70以降の機種を使用しつつある。

[編集] COOLPIX 100

1996年10月31日1997年1月30日発売
1/3インチ33万画素CCD、単焦点。本体にPCカード(TypeII)が搭載。記憶媒体は内蔵メモリ(1MB)のみ。

[編集] COOLPIX 300

1997年6月21日発売
1/3インチ33万画素CCD、単焦点。2.5インチタッチパネル液晶(TFT)搭載。記憶媒体は内蔵メモリ(4MB)のみ。

[編集] COOLPIX 900

1998年4月25日発売
1/2.7インチ130万画素CCD、光学3倍ズーム。レンズ部が180度回転する。
記憶媒体は当機種以降コンパクトフラッシュ。

[編集] COOLPIX 600

1998年4月25日→5月22日発売
1/2.7インチ108万画素CCD、単焦点。コンパクトカメラ型。

[編集] COOLPIX 910

1998年10月24日発売
1/2.7インチCCD130万画素CCD、光学3倍ズーム。900同様の回転レンズを採用。
外付シンクロターミナルを搭載(Nikon一眼レフ用スピードライト使用可能)

[編集] COOLPIX 950

1999年3月25日発売
1/2.2インチ211万画素CCD、光学3倍ズーム。回転レンズ。
新開発の専用ニッコールレンズ搭載。コマンドダイヤルを採用。

[編集] COOLPIX 700

1999年4月24日発売
1/2インチ211万画素CCD、単焦点。

[編集] COOLPIX 800

1999年11月6日発売
1/2インチ211万画素CCD、光学2倍ズーム。
QVGAサイズで30コマ/秒、最大40コマ撮影を可能にした「ウルトラハイスピード(UH)連写」搭載。
バッテリー駆動時間の向上(単3アルカリ乾電池4本で約100分連続使用可能)

[編集] COOLPIX 990

2000年4月27日発売
1/1.8インチ334万画素CCD、光学3倍ズーム。USB端子搭載。
D1に搭載された5点測距マルチエリアAF採用。マニュアル撮影に特化(マニュアル露出モード)。動画撮影機能も。

[編集] COOLPIX 880

2000年9月23日発売
1/1.8インチ334万画素CCD、光学2.5倍ズーム。990と同様の機能を備える。
「いつでも・どこでも・だれにでも」をコンセプトに小型化が図られる。
11種類のシーン別プログラムモードが搭載され、手軽な撮影が可能になる。

[編集] COOLPIX 995

2001年6月8日発売

[編集] COOLPIX 775

2001年9月8日発売

[編集] COOLPIX 885

2001年10月6日発売

[編集] COOLPIX 5000

2001年12月13日発売

[編集] COOLPIX 2500

2002年3月21日発売

  • 有効画素数:200万画素

[編集] COOLPIX 5700

2002年6月20日発売

[編集] COOLPIX 4500

2002年6月20日発売

[編集] COOLPIX 2000

2002年6月29日発売

[編集] COOLPIX 4300

2002年9月21日発売

[編集] COOLPIX 3500

2002年11月23日発売

[編集] COOLPIX 3100

2003年3月8日発売

[編集] COOLPIX 2100

2003年3月21日発売

[編集] COOLPIX 5400

2003年6月28日発売

[編集] COOLPIX SQ

2003年6月28日発売

[編集] COOLPIX 3700

2003年12月20日発売

[編集] COOLPIX 8700

2004年2月14日発売

[編集] COOLPIX 3200

2004年2月27日発売

[編集] COOLPIX 2200

2004年3月12日発売

[編集] COOLPIX 5200

2004年6月4日発売

[編集] COOLPIX 4200

2004年6月25日発売

[編集] COOLPIX 4100

2004年7月2日発売

[編集] COOLPIX 8400

2004年10月1日発売

広角レンズ採用。

[編集] COOLPIX 8800

2004年11月12日発売

[編集] COOLPIX 4800

2004年11月19日発売

[編集] COOLPIX 5600

2005年2月25日発売

[編集] COOLPIX 5900

2005年2月25日発売

[編集] COOLPIX 7900

2005年3月18日発売

[編集] COOLPIX 7600

2005年4月8日発売

  • 有効画素数 710万画素

[編集] COOLPIX S1

2005年4月15日発売

[編集] COOLPIX S2

2005年7月8日発売

[編集] COOLPIX S3

2005年9月23日発売

[編集] COOLPIX S4

2005年9月23日発売

[編集] COOLPIX P1

2005年9月23日発売

[編集] COOLPIX L1

2005年10月14日発売

[編集] COOLPIX P2

2005年10月21日発売

[編集] カメラレンズ

ほとんどのレンズには『ニッコール』の名が付けられている。F以降も一眼レフカメラにはFマウントが採用されているが、時代と共に信号の伝達方式や機能が変わっている。その他に大判用レンズや工業用レンズ、引き伸ばし用レンズ(エル・ニッコール)も製造している。以下ではカメラ用レンズについて解説する。

現在は、DXニッコール、AFニッコール、MFニッコール、IXニッコール、大判カメラレンズ等が製造されている。


[編集] DXニッコールレンズ

ニコンDXフォーマット採用デジタル一眼レフ専用のレンズ。 全てがオートフォーカス仕様のためAF記号が付いている。 専用設計のため、軽量、コンパクト化が可能となっている。現在、オートフォーカス用のモーターに単焦点レンズは従来のモーター、ズームレンズでは超音波モーターを使用している。

AF-Sニッコールレンズが使用できるフィルムカメラにも装着、使用できるが、イメージサークルが小さい為、周辺部が蹴られたようになってしまう。

[編集] AFニッコールレンズ

オートフォーカスレンズ。F3AF用とその他オートフォーカス一眼レフカメラ用に大別される。近年のレンズは距離エンコーダを内蔵したDタイプ、距離エンコーダを内蔵し絞り操作用の絞り環を無くしたGタイプになっている。画像素子サイズがAPS-Cのデジタル一眼レフカメラに装着した場合、35mmフィルムカメラに装着した場合と比較し画角が異なる。

[編集] MFニッコールレンズ

Fシリーズ用のマニュアルレンズ。Dシリーズでも使用可能だが、画像素子寸法の関係で、Fシリーズと画角が異なる。

[編集] カメラレンズ(機能)

これらは各ニッコールレンズに共通した仕様であり、レンズは複数の機能を組み合わせているものが多い。

[編集] Fマウント

ニコンFから採用されたマウント方式である。バヨネット方式で、レンズを反時計回りに約60度回転させるだけで装着ができる。開放測光を行ない、撮影時に所定の絞り位置まで絞り込むための仕組みが備わっている。これは、レンズ上に小さなレバーがあり、撮影時にこのレバーをカメラ側の自動絞り連動レバーが押すことで、絞り込み操作を行なうようになっている。

また、国内の殆どの望遠鏡(顕微鏡など)メーカーではFマウント用の望遠鏡アタッチメントを販売しており、カメラ用マウントを装着可能な望遠鏡では殆どレンズ代わりに望遠鏡を装着可能となっている。

現存するデジタル一眼レフマウントの中では最古の規格となる。

[編集] インターフェース機能による分類

Fマウントニッコールレンズは、ボディへレンズの情報を伝える機能により、 以下のように分類される。

[編集] 非Ai

Ai方式が登場する以前の古いレンズ。開放F値をカメラボディ(露出計)に伝えるための「露出計連動爪」(通称カニの爪)が、絞り環の「F5.6」の位置についている。レンズをボディに装着した後、絞り環を左右方向に目一杯まで回転させて、開放F値をカメラ側に伝える(カメラ上にあるピンの位置を設定する)作業が必要となる。この作業は通称で「ガチャガチャ」と呼ばれている。

該当するレンズは Autoニッコール、Newニッコールなど。なお「非Ai」とは、1977年にAi方式が登場して以降に生まれた呼び名である。

Ai方式採用以降のカメラは開放F値の伝達方式が異なる上、ボディ側のAi連動レバーが絞り環と干渉して装着できない機種も多いため、下記にあるAi改造を行う必要がある。ただしAi方式以前のカメラボディ、あるいはAi連動レバー可倒式のカメラボディ(この場合は絞り込み測光となる)と組み合わせるならば、必ずしもAi改造をしなくてもいい。

[編集] Ai

Ai(Automatic Maximum Aperture Indexing=開放F値自動補正)とは、レンズの絞り環とカメラボディ側の改良により、開放F値を自動設定できるようにした機構のこと。1977年に登場した。開放F値設定のための爪連動操作(ガチャガチャ)を行なわなくて済む。外観上、Aiレンズは「カニ爪」が肉抜き(穴開け)されており、これがNewニッコールレンズ(非Ai)との相違点。

デジタル一眼レフにおいては、D2シリーズおよびD200では、開放F値および焦点距離をカメラに入力することで、露出計とマルチパターン測光が使用できる。

[編集] 改造Ai

非Aiレンズを改造(絞りリングを換装)することにより、Ai化したレンズ。Ai機構が採用されてからしばらくの間は、ニコンによるAi改造が行われていた。Ai方式の新品カメラボディを購入すると、無料でレンズ1本分のAi改造がサービスされていた時期もある。非Aiレンズの大部分は、改造することでAi方式に変更可能だったため、ユーザーは過去の資産を有効に活用できた。なおAi改造はユーザーの任意であるため、改造されていない(非Aiのままの)レンズも多数存在する。

Aiレンズと改造Aiレンズは開放F値連動ピンの有無で判別可能(改造Aiにはピンがない)。このためF4、FAにおいては、Aiニッコールでは可能な多分割測光(5分割マルチパターン測光)が、改造Aiでは不可能という機能上の制約がある。

デジタル一眼レフにおいては、D2シリーズおよびD200では、開放F値および焦点距離をカメラに入力することで、露出計とマルチパターン測光が使用できる。

[編集] Ai-S

マルチモードAE機に対応したレンズ。該当するレンズは Ai-S、シリーズE、AFニッコール(Ai-P とGタイプを除く)。

Aiニッコールまでは、自動絞り連動レバーの押し込み角と絞り段数が比例しておらず、大きな動作領域が開放から2段分までに設けられていた。この構造のままでは小絞り時の制御に高い精度を要求し、プログラムモードでボディ側から絞り値を制御する際の大きな障害になる。Ai-Sタイプはこの点を修正したレンズシリーズである。

Ai-SレンズとAiレンズとは、絞り環の絞り値表記で識別が可能である。Ai-Sレンズは最小絞りの表記が直読式の小さな表記共々、オレンジ色に着色されている。

ニコンによれば、F4とFAのマルチパターン測光の精度は、AiニッコールよりAi-Sニッコールの方がよくなるとされる。Ai-Sは、マウント部の識別ピンで135mm以上の望遠レンズを識別できるようになっており(Aiにはない機能)、F4とFAは望遠レンズ装着時にマルチパターン演算のプログラムを変化させ、望遠レンズに適した露出コントロールが行える。

[編集] Ai-P

CPU内蔵マニュアルフォーカスニッコールレンズ。
CPU内蔵のため、従来のMFレンズとは違い、近年に発売された一眼レフカメラでも露出計の動作やマルチパターン測光の使用が可能。
ただし、距離エンコーダは持たない。

[編集] AiAF

CPUを内蔵しAFに対応したレンズ。

該当レンズは AiAF-Sニッコールと、F3AF用ニッコール。ただしF3AF用ニッコールはAFファインダーを装着したF3AF、F4、F501以外の機種ではAFが動作しない。

[編集] D

AFレンズに被写体までの距離情報の測定機能を持たせたレンズ。この距離情報を用いることでより精度の高い測光、調光が可能となっている。AF駆動部非内蔵のDタイプが最も互換性が高い。このため現在、外部のレンズメーカーより発売されるFマウント対応のAFレンズは大抵Dタイプ互換である。ただし全てのFマウントカメラに対応できるという意味ではない。また、いわゆるデジタル専用レンズにおいては、対応する全ての機種でボディ側から絞り制御が出来るのでほぼ全てのレンズが後述するGタイプ互換である。

[編集] G

手操作用の絞り環を省略し、軽量化とコストダウンを図ったレンズ。 Ai機構を持たないため、これまでのニッコールの進化と違い、上位互換を持たない。 反面、絞り機構の位置に自由がきくため、小型化・高画質化・低コスト化を両立させやすい。

構造上、電子絞り調整を持たないカメラでは、絞り調整や開放測光が出来ない。

当初は一部普及型レンズやIX、DXニッコールでのみ採用されるにとどまっていたが、近年は高級レンズにも広がってきた。
DXニッコールは対応する全ての機種が電子絞り調整をもっているので全てGタイプとなっている。

[編集] 光学・レンズ構成での分類

本欄はカメラとの接続に視点を置いたレンズ解説であるが、 ニコンのレンズ型式は非常に複雑であるため、接続形式とレンズ構成の符号を 誤解する者も少なくない。

それをさけるため、本項では光学性能に関連する符号を簡潔に説明する。

[編集] IF

インナーフォーカスの略。 ピント合わせの際にレンズ全長が変化しないように工夫されている。

[編集] ED

特種低分散レンズを使用したレンズ。

[編集] AF駆動方式での分類

[編集] AF-I

AF駆動用のモーターを内蔵したレンズ。(但しAF-Iニッコールといった場合、 F3AF用レンズは含まない) AF-Sタイプまでの過渡期のレンズである。

[編集] AF-S

AF駆動用に超音波モーターを内蔵したレンズ。無音でかつ高速なAFと常時MFが可能である。 ニコンでは超音波モーターを SWM(Sonic Wave Motor)と呼ぶ。

[編集] その他 特殊機能等

[編集] VR

手ブレ補正機構を搭載したレンズ。公称では手ブレの限界となるシャッター速度よりも絞り3段分遅い速度でも補正されるといわれるが、近年では絞り4段分遅いシャッター速度でも補正可能な、VR IIへと進歩している。

[編集] フォーマット特化による分類

[編集] IX

APS一眼レフ プロネアシリーズ専用のレンズで絞り環を持たない。

現在、そのAPS一眼レフカメラは生産されておらず、DXニッコールとの互換がなく、デジタル一眼レフにも使用できない。

[編集] DX

ニコンDXフォーマットのデジタル一眼レフカメラ Dシリーズ専用のレンズ。

イメージサークルをAPS-Cサイズにすることで、焦点距離の短縮と小型化を果たしている。入射光路を撮像素子に適したものにしたほか、撮像素子の反射などを考慮したデジタルに最適化した設計となっている。

イメージサークルが小さいため、フィルム一眼レフに装着した場合は周辺部が蹴られてしまう。

[編集] その他 特殊レンズ

ニコンは医療・産業用などに特殊なレンズを生産していた。しかしそのほとんどは現在生産終了してしまっている。

[編集] メディカルニッコール(Medical Nikkor)

発光部と一体化した接写・医療用レンズ。発光部がスマートに鏡筒内に組み込まれており、歯科医の口腔内撮影に最適である。専用の電源部を接続して発光させる。医療用ではあるが、一般にも販売されていた。口腔内撮影に最適であるため歯科医の絶大な支持を受けているが、現在はカタログから姿を消している。

  • メディカルニッコール120mm F4
  • メディカルニッコール200mm F5.6

[編集] ノクトニッコール(Noct-Nikkor)

非球面レンズを採用することでコマ収差を最大限に排除し、夜景・天体撮影に適したレンズ。F1.2という大口径でありながら、開放で点光源を撮影してもコマ収差が目立たない。
夜景・天体撮影のみならず、やわらかい描写が一般撮影においても魅力的といわれる。当時「ニッコールの描写は硬い」というイメージが定着しており、ポートレートを撮るカメラマンが他のメーカーに行ってしまうことを恐れた開発陣はイメージを払拭すべく投入したとも言われる。
価格が高価だったこともあり生産本数は少なく、現在は生産終了している。現在では中古市場で定価より高い価格で流通するプレミアレンズとなっている。
一部に、誤ってNocf-Nikkorと刻印された個体が見られる。

  • Ai Noct-Nikkor 58mm F1.2S
  • Ai-S Noct-Nikkor 58mm F1.2S

[編集] ニコンレンズシリーズE

エンジニアリングプラスチックを鏡筒に採用することでコストを抑えたシリーズ。ニコンEMにあわせて投入された。後発のAi-Sニッコールと同じ規格を採用している。 その後シリーズE 50mm/f1.8は、Ai-Sニッコールに組み込まれた。設計上、絞りリングに「カニ爪」を装着することができない為、Ai方式以前のカメラボディでは露出計が使用できない(絞りリングのF5.6の位置に絶えず連動ピンを移動すれば、おおよその露出値を知ることはできる)。 現在は生産終了している。

[編集] おもしろレンズ工房

交換レンズのおもしろさを広く知って貰うために企画されたトイレンズシリーズ。 20mm F8の対角魚眼レンズ「ぎょぎょっと20」、120mm F4.5マクロ・90mm F4.8ソフト組替の「ぐぐっとマクロ・ふわっとソフト」、400mm F8「どどっと400」の3本がある. 位置づけから作りは簡素であり絞り環すらない。開放F値も実用には難がある。

1995年12月に発売されたが、好評であったため2000年9月に一部改良されて再発売されている。

[編集] 逸話

[編集] ニコン神話

ニコンのカメラは信頼性が高いと言われているが、それを裏付けるような神話的なエピソードが数多く存在する。ただしその多くは噂や伝聞であることが多く、どこまで信憑性があるのか不明な場合が多いことに注意が必要。

朝鮮戦争当時、多くの従軍カメラマンたちはライカコンタックスを使っていたが、過酷な環境の中それらは軒並み動かなくなってしまった。しかし、ニコンは不具合を起こすことなく作動していた。これを機に、ニッコールレンズの描写性能の高さも相まって、ニコンの技術力の高さが世界に認められることとなった・・・という。よく語られる内容だが基本的に伝聞であり、その後の従軍カメラマンが全員ニコンに鞍替えしたわけでもなく、真偽は不明。

アメリカの有名な報道写真家デビッド・ダグラス・ダンカンが来日した際、写真家三木淳が距離計連動ライカのボディにスクリューマウントのニッコールレンズを装着し、ダンカンのポートレートを撮影した。出来上がった写真を見たダンカンは「これはライカやツァイスよりシャープだ!」と驚き、以後ニコンやニッコールを愛用するようになった・・・という。これも有名なエピソードだが、実際には細部のニュアンスが異なるという説もある(ダンカンはニッコールの性能に特に驚いたわけでもなかった、など)。

同じく三木淳が密林地帯を取材中、誤ってニコンFを川の水の中に落としてしまった。故障しているだろうと諦めたが、よく乾かしたところちゃんと作動した・・・という。三木本人の談話。ただし「作動した」と「精度に狂いがなかった」は別問題である。また三木はニコンFに対し「初期ロットはよく故障した」と発言している。

'60年代、いわゆる学生運動が華やかだった頃、学生のデモ隊と機動隊の衝突を取材する報道カメラマンが、学生のゲバ棒で殴られそうになった。カメラマンは手にしていたニコンFをとっさに頭上にかかげ、ゲバ棒の打撃をカメラとレンズで受け止めてしまった。取材後にカメラを点検したところ、大きな衝撃を受けたのに何の問題もなく作動した・・・という。こういったエピソードもよく語られるが、他のカメラと頑丈さを比較テストしたわけではなく、たまたま幸運だっただけかも知れない。

[編集] 報道機関

新聞社等の報道機関に所属しているカメラマンはニコン製カメラを使用している例が多い。会社から支給されるカメラの殆どはニコン製である。ニコン製品は長年の実績で報道機関から絶大な信頼を受けている上に、報道カメラマンからの要望を製品にフィードバックしているのが強みといわれている。いわゆる「報道のニコン」である。

ただしキヤノンF-1登場以降、キヤノンカメラを使用する報道カメラマンも増えた。スポーツ報道などではキヤノン使用カメラマンの方が多いのでは・・・という声もある。

報道機関に販売されるモデルは「記者番」と言われる別枠の製造番号が存在する為、同じモデルでも報道機関に販売される物の方が頑丈だという噂が一部のニコン・マニアの間で存在する(例:F3の90万番台、F5の210万番台)

[編集] 備考

2003年4月1日、サポート業務はニコンカメラ販売株式会社に移管されている。そのため、カタログでは同社が表に出るようになった。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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