ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ・ジュニア

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ジョン・フィッツジェラルド･ケネディ･ジュニア（John Fitzgerald Kennedy Jr., 1960年 11月25日 - 1999年 7月16日）は、アメリカ合衆国の弁護士、法律家、出版者である。学位は法務博士。

ジョン・F・ケネディ大統領とジャクリーン・ケネディの長男である。愛称は「ジョン・ジョン」。

[編集] 幼年期

ジョン・F・ケネディ・Jrが誕生したのは父親が大統領に就任する直前であり、幼児期から衆目を集める存在であった。彼は生後3年間ホワイトハウスで過ごした。折りしも彼の父親が1963年11月22日暗殺された日は3歳の誕生日の3日前であった。3歳の誕生日に行われた父親の葬儀において父の棺に対し幼い彼が挙手の敬礼をした姿は世界中の人々の涙を誘い、この場面は1960年代の悲痛な象徴的な出来事として人々の脳裏に記されることになった。母ジャクリーンと姉キャロライン、ケネディ・ジュニアはやがてニューヨークに移り、マンハッタンのアッパー・イースト・サイドで幼年時代を過ごした。1968年、母ジャクリーン・ケネディはケネディ・ジュニアが14歳のときギリシャの海運王アリストテレス・オナシスと結婚し、この結婚は1975年彼の死去まで続いた。だがアリストテレス・オナシスはジョンの人生に対し特に大きな影響を与えることはなかったとするのが大方の一致するところである。

[編集] 教育

ジョン・F・ケネディ・ジュニアはアンドーバーのフィリップス・アカデミーで教育を受け、ブラウン大学に進学した。ブラウン大学においてケネディは「ファイ・カッパ・サイ(ΦΚΨ)」のメンバーに名を連ねている。（しかしながら当時、同支部は公式には活動を展開してはいなかったとされる）。1989年、彼はニューヨーク大学ロー・スクールより法律学の学位を受けている。

[編集] 経歴、私生活、結婚

ジョージア州アトランタの民主党全国大会で演説をした。ニューヨーク州地方検事補を1989年から1993年まで務めた。また1995年、ライフスタイルとしての政治を扱った高級誌『ジョージ』（アシェット・フィリパッキ・メディア社発行）を創刊、編集長を務めた。同誌は死後の2001年に廃刊となっている。

1980年代を通してケネディJr.は、1999年7月の死に至るまでセレブリティとしてしばしばカメラの被写体となり、マンハッタンにおいてその姿を目撃されてきた。1988年には「ピープル」誌が選ぶ「世界で最もセクシーな男」のひとりになったこともある。彼は1996年、カルバン・クラインの広報担当だったキャロリン・ベセットと結婚している。

[編集] 死去

[編集] 墜落

1999年7月16日、ケネディ・ジュニアは小型飛行機を操縦し、アメリカ東部のニュージャージー州フェアーフィールドのエセックス・カントリー空港から一家の別荘があるマサチューセッツ州マーサズ・ビンヤード島へ向かう途中、ロングアイランド沖の海上で消息を断ち、20日に、マーサズ・ビンヤード島南西沖約12キロで、妻キャロリン・ベセット＝ケネディ、義理の姉ローレン・ベセットと共に、遺体で発見された。米沿岸警備隊の発表によると、機体は胴体部分が水深約35メートルの海底に横たわり、中から3人が見つかったという。

彼らは当日、開かれる予定だった故ロバート・F・ケネディ司法長官の末娘、ロリー・キャサリン・ケネディさんの結婚式に参列するしようとしていたのであった。この事件によって挙式は延期された。

事故の起きた海はケネディ家の別荘のあるハイアニスポートの近くで、ケネディ大統領がこよなく愛し、大統領職の疲れをいやす為たびたび訪れた場所であり、ケネディ家の遺族の手によってケネディ大統領をダラスから運んだ棺を極秘裏に沈めた海に近い場所であった。まさに”ケネディ家の悲劇”の繰り返しに、全米は驚きと悲嘆にくれた。

[編集] 事故原因

国家運輸安全委員会の事故調査の結果、機体、システム全体、航空電子機器、エンジンには機械的異常の証拠は見出されなかった。操縦していた小型飛行機（N9253Nパイパー・サラトガ）は、高性能である反面、機体制御が難しいと見なされている。その上ケネディJr.はパイロットとしての経験はあまり積んでいなかった。飛行時間は310時間で、そのうち夜間飛行は55時間、高性能機での飛行経験は36時間で、計器飛行訓練については規定の半分の訓練時間しか積んでいなかった。

これらの結果、事故の原因は「操縦者が夜間に海上に降下していくとき空間的な方向感覚を失い、機体の制御が維持出来なくなったため」と結論付けられた。しかし一部のメディアでは、大統領に当選した際に、父の死の真相を明かすことを防ぐための暗殺であるとうわさされた。