カルトQ
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既存のクイズ番組とは一線を画し、特定分野に特化したマニアックなクイズ番組として、1991年に登場。クイズ番組としては珍しく深夜に放送された、「真夜中の狂信的クイズ」。1992年、 好評を博したためプライムタイムに昇格したものの、裏番組の「たけし・所のドラキュラが狙ってる」(毎日放送)と「進め!電波少年」(日本テレビ)には、勝てず、半年後の1993年3月に番組は終了した。(同時に「アイ・アイゲーム」から続いたクイズ枠に終止符がうたれた)
第1回の「ブラックミュージック」を皮切りに、サブカルチャー(オタク文化)を題材にしたテーマが多く採り上げられ、番組で扱われたテーマは50以上に上った。(後述)
目次 |
[編集] 番組概要
- (開始当初)毎週火曜深夜1:10~1:40
- (1992年4月13日より)毎週月曜深夜0:40~1:10
- (1992年10月18日より)毎週日曜22:30~23:00
- カルトQスペシャル1 1992年1月4日(土曜日)深夜0:45~2:15
- カルトQスペシャル2 1992年3月30日(月曜日)深夜1:10~3:10
- カルトQスペシャル3 1992年9月28日(月曜日)放送時間不明
- 司会:うじきつよし、中村江里子(当時フジテレビアナウンサー)
- 問題を読み上げたのは、牧原俊幸(フジテレビアナウンサー)。
[編集] 流れ
[編集] 予選
まず、テーマごとに出場者を募集し、予選を行う。予選問題は筆記テスト。(初級、中級、超カルト=上級)。予選を通過し、本選に進めるのは上位5名のみ。
[編集] 本選
予選を通過した上位5名がスタジオに集合、カルトキングを目指して戦う。優勝者には賞品ならびにトロフィーが与えられる。
- 初級カルトクイズ
オープニング問題、全5問。早押し。各問題、正解ごとに10点。お手つきをした場合、その問題の解答権を失う。
- 中級カルトクイズ
難易度が上がるが、ルールは初級と同じで、問題数は10問。
- 映像、イントロカルトクイズ
各回、それぞれのテーマにちなんだ映像や音声による問題を出題する。それぞれ、どの映像か、どの曲名かを当てる。
各テーマごとに特別なカルト問題を出題する場合もある。例えば「ラーメン」では「スープカルトクイズ」。スープを一口飲み、どの店のスープかを当てる問題だった。マッキントッシュでは「実演カルトクイズ」として、マッキントッシュの指定されたある画面を表示させるというものだった(このとき解答者は、番組側が用意した解答とまったく違うやり方で正解を出した)。
- 超カルトクイズ
本選中、特に難しい問題。正解者には倍の得点となる20点。ゲーム終了時点で最高得点者が2人以上いる場合は決勝問題を出題し、正解したほうが優勝となる。
[編集] テーマ
オリジナル版でのテーマ(順不同)。
- ブラックミュージック - コンピューターゲーム - スキー - 化粧品 - ブランド - 最近文学 - B級映画 - コミックス - ラーメン - カレー - スティーブン・スピルバーグ - ポップアート - サーフィン - サッカー - F1 - 犬 - 東急ハンズ - ジャンクフード - パチンコ - 競馬 - 大相撲 - YMO - ユーミン - ビートルズ - アクアリウム - ルアーフィッシング - 東京ドライブ - ジャパニーズポップス(2回) - Jリーグ - ヤクザ映画 - 少女マンガ - 宝塚 - ロック&ギター - 阪神タイガース - レイヴ - サタデーナイト・ライブ・ファミリー - スポ根マンガ - SF映画 - バロウズ - 東京ディズニーランド - プロレス - ジャニーズ - 渋谷 - ファミリーレストラン - マッキントッシュ - フォトアート - デヴィッド・リンチ - 東横線 - NBA - スニーカー - ホーキング - メディカルドラッグ(薬) - 平成教育委員会 - ケーキ - 手塚治虫 - エルヴィス
[編集] トリビア
- 放送局
- もう一つのサブタイトル
- 深夜時代のオープニングにおけるテーマ紹介ナレーションでは、「深夜のブレインパーティー」という呼称も付けられている(誰が名付け親なのかは不明)。
- スタジオセット・オープニングなど
- スタジオセットはモアイ像など、岩石島を模したもの。1992年3月30日よりMC部分のみ、モアイ像に?光る宝石を埋め込んだもの(カルトパワーを意味する)になった。
- 1992年10月18日より、全国ネット昇格に伴い、オープニング映像、スタジオセット、テーマソングなど全体的にリニューアルされた。
- 1993年1月10日よりオープニング映像をリニューアル。エンディングテーマに歌がついた(東京バナナボーイズが担当)。
- 賞品など
- 優勝者にはテーマにちなんだ賞品が与えられるが、1992年3月30日放送分(2時間スペシャル)よりトロフィーも授与されることになる。深夜時代はシンプルなガラス製の三角タイプ(ヤマト徽章制作)だったが、日曜プライム昇格後はマーク・ウィーガンによるデザインのもの(カルトロフィー)に変更された。
- 全国ネット昇格から新ルールとして得点が250点を超えるとカルトゴッドとして「カルトな旅」をプレゼントだったのだが、250点を越えたのは1人もいなく、結局謎のまま終わった。
- 出演者
- スタート当初は問題の難易度がそれほど「カルト」でもなく、その道のエキスパートではなく、クイズ研究会などが優勝をさらっていってしまうケースもあった。一例としてはコンピューターゲームの回が挙げられる。この時勝敗を争った二人は早稲田大学のクイズ研究会メンバーで、「サークルの宣伝の為に出た」と語っていたが、終了後MCのうじきに「逆効果にならないように祈ります」とツッこまれている。
- 「競馬」の回で優勝したのは、現在東京都議会議員の柿沢未途である。(当時は東大ホースメンクラブに所属)また、柿沢は「オグリキャップの生涯着順は?」という問題に解答したが、マイルチャンピオンシップとジャパンカップの順番を間違えたにも関わらず、正解とされた。
- 「プロレスラー」の回で予選は芸能人も多かった。ちなみに本選に、獣神サンダー・ライガーの衣装を着た南原清隆が出場したものの、クイズでは2問ほどしか答えられず専ら薀蓄を語ることで存在感を誇示。また「ジャパニーズポップス2」の回ではカステラのヴォーカル、大木知之(現:TOMOVSKY)が出演するも、「当時の彼女が自らを振ったときの台詞」しか答えられなかった。
- 解答者のあまりのカルトさが、番組の想定を超えることもたびたびある。東急ハンズの回では、渋谷店のある売り場で働く店員の名前を答えるという問題が出たが、名札には名字しか書かれていないのに解答者はフルネームを知っていた。これは店内での業務連絡放送を常に聞いていたからであった。
- ブランドの回で、ある解答者が正解したときに言った「基本です」というフレーズは、番組以外でも一時流行した。
- 他番組内のコーナー
- 1992年7月19日午前4:30~5:58まで「FNSの日1億2000万人の平成教育テレビ」内で「たけし・逸見の平成教育委員会」をテーマにした回を放送。解答者に逸見政孝と岡本夏生のチームも参加。(レギュラー放送は一部地域で放送されていなかったが、この回のみFNS26局(当時)全てで放送した。一方でレギュラー回は放送していた青森テレビではこの回のみ未放送だった。)
- 「とんねるずのみなさんのおかげです」で同番組にちなんだテーマの「カルトQ」を放送したことがある。テーマは「仮面ノリダー」と「とんねるずのみなさんのおかげです全般」。ノリダー編では、司会は石橋貴明と中村江里子(ひなと名乗っていた)、解答者に木梨憲武が参加しており、全般編では石橋と木梨が逆になった。ただし、こちらはバラエティのため、最終問題で2位以下が必ず逆転できる得点が予告なしに設定された。
- 1993年、ボクたちのドラマシリーズ「お願いダーリン!」第3話で劇中番組として放送されたこともある。森脇健児演ずる高校教師が「カルトQ『トレンディドラマ』」の回に出場し優勝。このトレンディドラマの回はドラマ内のみで行われた特別編である。
- 終了から4ヵ月後の1993年8月8日の「フジテレビの日」特番(関東ローカル、生放送)でカルトQの特別編(テーマ:フジテレビ)が行われた。
- ゲームソフト
- 1993年5月28日にPCエンジンのゲームソフト「クイズキャラバン カルトQ」が発売されている。 (ハドソン、SUPER CD-ROM²、5,800円)
[編集] 外部リンク
フジテレビ 日曜夜10時30分枠 | ||
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大石恵三 |