DJ Premier
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DJ Premier(DJプレミア、本名Christopher Martin、1967年5月5日 - )はアメリカ合衆国テキサス州ヒューストン生まれのミュージシャン、音楽プロデューサー。通称プリモ(Primo)。アメリカのヒップホップ界を代表するプロデューサー(トラックメーカー)である。
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[編集] 初期
高校を卒業後、テキサス州ヒューストンのPrairie View A&M Universityに入学し、コンピューターサイエンスを専攻。大学寮にいたときクラスメイトが所有していたターンテーブル(TechnicsのSL-1200)を拝借し、DJとしての技術を鍛錬しながら、自身のファーストネームの頭文字にちなみWaxmaster Cと名乗る。その後 Inner Circle Posseという音楽グループを組み、有名になるべくレコード会社のWild Pitchへデモテープを送る。しかし、このデモテープを偶然聴いたグールー(Guru)〔当時DJマーク・ザ・45キング(DJ Mark the 45 Kings)とギャング・スター(Gang Starr)を組んでいたMC〕が、この無名の男の才能に驚き、電話をかけニューヨークに呼び寄せ、なんとギャング・スターの正式なメンバーとして採用してしまう。その際にレコード会社のWild Pitch社長の 「もうちょっと覚えやすい名前にしたほうがいいのではないか」 というアドバイスに基づき、現在のDJプレミアへと名前を変更する。デビューアルバムは1989年の「No More Mr. Nice Guy'」。
グールーは、この当時の出来事について 「普段ならデモテープなど聴かないし、ましてやテキサスの無名の奴らなんて気にも留めない。だけどあの時は何かが俺を動かしたんだ。」 と運命の出会いを語っている。
[編集] 中期
ギャング・スター、ジェルー・ザ・ダマジャ(Jeru the Damaja)、グループホーム(Group Home)、M.O.P.、ジェイ・Z(Jay-Z)、Big-L、ノトーリアス・B.I.G.(The Notorious B.I.G.)、ナズ(Nas)Buckshot Le Fonqueなど数多くのアーティストたちの楽曲を手がけ、またそのどれもが一級品の傑作と名高いもので、一躍ヒップホップ界のスーパープロデューサーへと躍り出る。
[編集] 現在
自身が所属するギャング・スターのみならず、アフー・ラ(Afu-Ra)、ロイス・ダ・ファイブ・ナイン(Royce Da 5'9")、テフロン(Teflon)など、メインストリームやアンダーグラウンドを問わない精力的なプロデュース活動を続ける。また Year Round Records というレーベルも立ち上げ、兼ねてからの念願だった 「自分のレコードレーベルを持つ」 という夢も叶えている。
[編集] トリビア
DJプレミアが手がけた楽曲は、リミックスを含めるとおよそ500曲に及ぶ。