1979年の西武ライオンズのユニフォーム

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1979年の西武ライオンズのユニフォームは前年国土計画（現：コクド）が福岡野球株式会社（クラウンライター・ライオンズ）を買収し、本拠地を埼玉県所沢市に移転して誕生した西武ライオンズの初代ユニフォーム（ホームは2003年まで、ビジターは1995年まで使用）のうち1年だけ使用されていたベルトレスタイプのユニフォームことである。翌年カバー付きベルトユニフォームという見慣れたものに変更されたため認知度が低く事実上の短命ユニフォームである。

[編集] デザイン

ホームは白地でビジターはスカイブルー、アンダーシャツとストッキング、帽子の色はホーム・ビジター共スカイブルー、ラインはホーム・ビジター共通で上が赤、下が緑、スパイクは白・黒・赤・緑。帽子はマスコットのレオのマークの部分が緑色で下に筆記体のLionsのロゴ。ホームは前がスカイブルー書体のLionsのロゴと胸番号。後ろにスカイブルー書体の背番号とネーム。左袖に西武百貨店のマーク。ビジターは前が白書体のSEIBUのロゴと胸番号。後ろには白書体の背番号とネーム。左袖には白書体のLionsのロゴ。ベルトレスタイプであった。

[編集] 概要

前年西武グループの総帥、堤義明が福岡の球団クラウンライター・ライオンズを買収。埼玉県所沢市を本拠地とする西武ライオンズを誕生させオーナーに就任した事はプロ野球全体の大いなる話題となった。この頃堤氏は球団経営に相当張り切っていたようで新しい球団旗に手塚治虫の代表作ジャングル大帝の主人公・レオ（※手塚自身は「あれはレオではなく父親のパンジャなんです。」とこぼしていたという。確かにパンジャと成人後のレオは瓜二つである）をあしらった画期的なものを披露。同時に球団公認のマスコットにした。そして上記のユニフォームを年が明けないうちから記者会見で披露。以後おなじみのユニフォームとなるが実は初代のユニフォームは短命であるのは事実である。

初代のユニフォームは素材に限ればクラウン時代のものとなんら変わっていない。その証拠として早稲田大学野球部のユニフォームで見られる長襟付きのボタン止め上着が採用されているが西武になってからもそれを踏襲していたのである。詳細は不明だが当時の選手が本拠地ごと移転という事態に反発していたのを西武のフロントが知って問題になったからである。事実買収時一員として名を連ねた竹之内雅史は「所沢には絶対行かないぞ!」とクラウンの首脳に噛み付き、阪神へのトレードが決まって喜んでいたほどである。本拠地移転による関係が影を落としたのが素材のみの踏襲という形で表れていたという。

さて、初年度の西武はアメリカ合衆国アリゾナ州のブランデントンで春季キャンプを張るほど意気込んだが肝心の調整に失敗。開幕12連敗でスタートダッシュに失敗し結果、前後期通算で最下位。しかもトニー・ミューサーが「チームに迷惑をかけた」と謝罪するほど不調を囲い前期限りで帰国。田淵幸一極度の不振にあえぎと踏んだりけったりであった。そこで球団は翌年悪い流れを払拭しようとズボンをベルトレスからカバーつきベルトタイプに変更。するとチームは後期のみ優勝争い→前期2位で前後期通算勝率5割キープ→西武となってから初のリーグ優勝・日本一→黄金時代樹立とステップアップしている。結果変更して正解であったと言われている。

変更後もロッテオリオンズから誕生と同時に移籍入団した山崎裕之が使用し続けたが若干の変更であったためチームの和を乱すものと批判される事態にはならなかった。