黒崎一護
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黒崎一護(くろさき いちご)は、漫画『BLEACH』の主人公。アニメの声優は森田成一(少年時代は松岡由貴)。ミュージカルでの俳優は伊阪達也。
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[編集] プロフィール
- 15歳
- 空座第一高校一年生兼死神代行
- 身長174cm
- 体重61kg
- 血液型AO型
- 7月15日生まれ
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 人物
髪はオレンジ(本人曰く地毛)、瞳はブラウンの高校1年生。実家は町医者。
「見える」「聴こえる」「触れる」「喋れる」超A級霊媒体質のハイスペック霊能力者で、虚(ホロウ)に襲われた際に朽木ルキアから死神の力を譲り受け、以降彼女の代わりに死神の仕事を代行。死神化する前から霊力はかなり高く(潜在的なものもかなり高い)、後に織姫やチャドの秘められた力を覚醒させるきっかけとなっている。
一時譲り受けた死神の力を朽木白哉の斬撃により失ってしまうが、浦原喜助との特訓で己自身の死神の力を発現させ再度死神となる。しかし、この浦原との特訓が元で、内なる虚の意志が生まれ、自身の魂魄に宿ってしまう。その内なる虚(ホロウ)が徐々に強大になり破面との戦いの時に虚の意志が表に出て戦いに支障をきたした事を機に、内なる虚の力を抑えるために「仮面の軍勢」による特訓を受け、内なる虚を抑えることに成功する。
派手な髪の色や一見ぶっきらぼうで無愛想に見える態度から常に教師や上級生から色眼鏡で見られ不良扱いを受けることも多かったが、実際は義理堅く心優しい性格で、親からその名に託された思いを背負って兄として妹を護るという強い意志を持つ。しかし、時に気負いすぎる所もある。その思いから幼い頃から強くなる為に道場に通い空手を習っていた。今は道場通いをしていない様子だが、かなりの腕前。人の顔と名前を覚えるのは苦手で、石田のことも織姫から教えてもらうまで全く知らなかったり、出会って間もない弓親やドンドチャッカの顔すらまともに覚えてなかったりしている。ドルドーニのこともドン・パニーニと間違えてドルドーニにつっこまれていた。初めの頃は硬派な印象だったが、乱菊の胸チラをちゃっかり見ていたことから、読者の一部で実はスケべではないかとのうわさがある。また、護廷十三隊に所属していないためか隊長や副隊長でも呼び捨てや「さん」付けで呼んでいる。
長男としての使命感故に自分以外でも兄である者が弟・妹を虐げるのを絶対に許さない。少年時代に起こった母親の死の原因が自分のせいだと長年自分を責め続けていたが、グランドフィッシャーとの戦いを通じ、葛藤した末に立ち直った。尸魂界へ連れ去られたルキアを救うために仲間と共に尸魂界へ乗り込み死神との幾多の戦闘を繰り広げた後にルキア救出に成功する。その後正式に死神代行に認められ、虚退治に奔走する。
名前の発音のアクセントは「越後」と同じ。経験こそ浅いが数々の戦闘を経て死神の基本戦闘技術である「斬」「拳」「走」「鬼」の「鬼」以外は隊長格と渡り合うほど高い実力を身に付け、斬魄刀を解放した副隊長3人を素手で打ちのめした。
[編集] 斬魄刀
斬魄刀の名は『斬月(ざんげつ)』。
包丁のような形をした巨大な刀身のみの刀で、柄も鍔も無く、茎(なかご。刀身の普段柄に入っている部分)に直接晒しを巻いて柄としている。斬魄刀それ自体の攻撃力、耐久力が非常に高く、卍解の修行後には双極の矛を受け止め磔架を一撃で破壊するという荒業をやってのけた。戦闘方法は通常の刀と同じく、接近しての剣戟が主体となるが、切り札として「月牙天衝(げつがてんしょう)」と言う技を持つ。又、茎の晒しはある程度自由に伸び縮みする為、それを活かした用法もできる(使わない時は晒しが伸びて刀身に巻き付き、鞘の代わりになる)。
数ある斬魄刀の中でも非常に珍しい「常時解放型」の斬魄刀で、初めて解放して以来常に始解の状態を保っている。解放の掛け声は常時解放型ゆえ無し。
白哉に力を奪われる前は柄頭の緒を除き柄も鍔もルキアの刀をほとんどそのまま大きくした形でこれといった能力は無かった。
[編集] 卍解
【卍解】の名は『天鎖斬月(てんさざんげつ)』。
卍型の鍔と柄頭に途切れた鎖がついた全てが漆黒のやや長い日本刀となり、一護本人は斬月のコートに似た独特の死覇装を纏う。他の死神の卍解よりは勿論、始解状態の斬月と比べても小型であり、解放された霊力の全てをその小型に凝縮する事で超スピードの斬撃と移動を可能にしている。又、この状態でも月牙天衝を放つ事が可能で、その時は色が黒くなる。
朽木白哉との戦いにおいて驚異的な力を発揮したが、藍染惣右介には先の朽木白哉との戦いで消耗していたとはいえ、指一本で防がれてしまいその実力差が明白になっている。卍解完成後の修行を十分に行ってないことから、さらに能力が向上する可能性がある。アニメでは、一護本人の「誰かを守るために命を賭ける」という覚悟が足らなかったことで無意識に卍解発動を制限していたということになっている。
[編集] 斬月(本体)
声:菅生隆之
漆黒のコートに身を包んだ長髪で髭面、半透明のサングラスをかけた男。一護の精神世界に存在する。浦原との特訓のなかで虚(ホロウ)になりかけた一護の精神世界内に現れ、死神の力を取り戻した後は浦原との一騎打ちに挑んだ一護に恐怖心を捨てることを諭すことで斬魄刀解放に至らせる。
尸魂界で更木剣八との戦いの中で、斬魄刀の名を知らない剣八に油断し倒された一護に、精神世界内で虚一護と戦わせることで斬魄刀を理解し共に戦うことを教え、【卍解】の修行では転神体により具象化され、一護と戦う等、一護を導く存在として登場する。
人の話を聞かずに勝手に話を進める節がある。
[編集] 技
「月牙天衝(げつがてんしょう)」
刃先から超高密度の霊圧による斬撃を放つ、斬月唯一にして最強の技。威力、射程距離の両面において通常の斬撃を遥かに上回るが、その分体力の消耗も激しい。
卍解時に放たれた月牙天衝は色が黒く、卍解によって斬月自体の攻撃力も向上している為に桁外れの破壊力を発揮する。朽木白哉との決戦において白哉の至近距離から放たれた黒い月牙天衝は彼の切り札「終景・白帝剣」を打ち砕いた。
[編集] 虚
精神世界に存在する虚(声:森田成一)の意志は、体格、顔つきは一護と似ているが、肌や髪の色、死覇装は白く、眼球の色が黒い、舌の色が青いなど、虚を思わせる姿をしていて、性格も真逆で非道・好戦的。一護とほぼ同じ霊力を持ち、斬魄刀、斬月も同じ物を持っているが、戦闘テクニックがケタ違いに高く(晒しをつかんでぶんぶん振り回すなど、飛び道具のように使う)、一護のもつ”迷い”や”甘さ”を持ち合わせていないため、本気で戦えば一護よりも遥かに強いと思われる。卍解、天鎖斬月は一護のとは違い白い。