銀河 (列車)
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銀河（ぎんが）とは、東海道本線東京駅～大阪駅間を、西日本旅客鉄道（JR西日本）が運行している寝台急行列車である。
東京と大阪の両都市を結ぶ目的の列車としては、2006年現在唯一の定期運転の寝台列車である。
なお、「銀河」の列車愛称の由来は天体の銀河であるが、北海道ちほく高原鉄道が銀河鉄道のイメージで命名された自社線の名称にちなみふるさと銀河線で運行されていた快速列車に用いられた事例がある。但し、この列車は全車座席が指定されない快速列車でかつJRの管理するマルスシステムに管理されていないことや、沿革にもあるように1949年に日本国有鉄道が同区間を運行する夜行列車に与え、1968年に東海道本線夜行急行列車の総称として固定化させたこともあり、本稿では旧国鉄・JR東海道本線で運行している列車についてを記載する。
 
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目次 |
[編集] 運行概況
- 客車
- 定期列車で唯一全車寝台車で編成されている急行列車である。
上が大阪方、下が東京方である。
- 電源車：カニ24形（まれにトワイライトエクスプレスのカニ24が連結される）
- 1号車：オロネ24形0番台：開放式A寝台
- 2～5号車：オハネ25形：開放式B寝台
- 6号車：オハネフ25形：開放式B寝台
- 7号車：オハネ25形：開放式B寝台
- 8号車：オハネフ25形：開放式B寝台
- ＊7･8号車を連結しない場合がある。
- 牽引機関車
- 列車番号
- 銀河の列車番号は全区間下り=101、上り=102である。
- 停車駅
- 東京駅 - 品川駅 - 横浜駅 - 大船駅 - 小田原駅 - 熱海駅 - ＜沼津駅＞ - ＜富士駅＞ - （静岡駅） - ＜名古屋駅＞ - （岐阜駅） - 米原駅 - 大津駅 - 京都駅 - 新大阪駅 - 大阪駅
- （）内の駅は下りのみ停車
- ＜＞内の駅は上りのみ停車
- 運行時間・車内設備等
- 上り下りとも、東海道新幹線東京駅～新大阪駅間の最終列車出発後、始発列車到着前の運行となる。
- 新幹線の最終列車（東京・新大阪駅21:18発）よりも遅い時間（東京駅23:00発、大阪駅22:22発）に出発し、翌朝の新幹線の始発列車（東京・新大阪駅8:30着）に乗るよりも早い時間に寝ながら東京（大阪）に着くことが出来る（大阪駅7:18着、東京駅6:42着）ことが売りである。また、東京～大阪をB寝台利用で移動する場合、「のぞみ」の普通車座席指定席で移動した場合の料金とほとんど変わらないのも売りである。
- 早朝に東京・大阪に到着できるため、ターミナルから距離のある場所でも、朝一番から活動可能である。
- 東京・大阪に朝ちょうど良い時間に着くために、途中の停車時間を多めにとることなどで到着時刻を調整している。
- 利用者層としては様々であるが、一般にビジネス客が多いと言われている。行楽シーズンにはドリーム号（ドリーム大阪号、ドリーム京都号）等の夜行高速バスを敬遠したい小さな子供を含む家族連れも多い。
- 近年は夜行列車の退潮の影響を受け、4～5月の大型連休や旧盆、年末年始など一部の期間を除けば乗車率は低迷している。さらに宿泊料金の価格破壊や、東京周辺～京阪神周辺を結ぶ夜行バス路線の充実と運賃の低下、さらに早朝・深夜の東京－大阪（神戸）間の航空機が便数を増やし、運賃も下がったことも影響している。このため減車を余儀なくされており、車両の老朽化や、A・B寝台とも開放式寝台のみで個室寝台車がないといったこともあり、季節列車（臨時列車）への格下げや廃止説もたびたび浮上している。
- 担当車掌
全区間で大阪車掌区が担当している。
[編集] 沿革
- この列車は2006年現行で東海道本線をほぼ通しで運行する唯一の夜行列車であるが、この名称に収斂された1968年以前には様々な名称での列車が運行されていた。その為本稿での沿革のみならず東海道本線優等列車沿革も参考にされたい。
- 1949年：「銀河」、東京駅～神戸駅間において東海道本線経由で運行を開始する。
- 1950年：急行列車全てに愛称が与えられるようになる。このとき、前年に命名がなされなかった夜行急行列車に運行順に「明星」・「彗星」の名称が与えられる。
- これ以降、純粋に夜行急行列車の増発と共に名称が与えられたため、最大時には「銀河」・「明星」・「彗星」・「月光」・「金星」・「あかつき」・「すばる」と、7つの異なる列車愛称が同区間の寝台急行列車に付けられた。
- 1956年：「銀河」に三等寝台車が連結される。
- 1965年：「銀河」、山陽本線姫路駅まで延長。
- 1968年：東京駅～大阪駅間で運行されていた寝台急行列車「明星」を統合して2往復となる。また、座席夜行「なにわ」廃止により、大阪駅発着の季節列車を1往復設定する。
- 1972年：姫路発着1往復を大阪発着に改める。また、1往復に東京駅～紀伊勝浦駅間の急行「紀伊」を併結する。
- 1975年：「紀伊」連結列車を14系客車に置き換えて、東京～京都間を特急に格上げ。運行区間も山陰本線米子駅まで立替え延長して、「いなば」となる。これにより、定期「銀河」は実質1往復削減の1往復のみとなる。なお、季節列車1往復は存置。多客期はさらに下り臨時1本も運行。
- 1976年：「銀河」、20系客車に置き換え。
- 1984年2月：上り東京着が長年続いた朝9時台から現行のダイヤである朝6時台に変更。上り大阪発も若干早まるが、途中駅での「瀬戸」や「出雲4号」の待避はなくなる。
- 1985年：「銀河」、20系客車から14系客車に置き換え。
- 1986年：定期「銀河」、14系客車から24系25形客車に置き換え。
- 1997年：臨時列車「銀河81号・82号」1往復のダイヤを利用し、285系電車（サンライズエクスプレス）による寝台特急「サンライズゆめ」を運行。しばらくは運行日を違えて併存したもののその後、実質格上げと愛称変更された格好となる。
[編集] 登場する作品
- 『寝台急行「銀河」殺人事件』（西村京太郎、文藝春秋、1985年 ISBN 4163083103）
- 『時刻表おくのほそ道』（宮脇俊三、文藝春秋、1982年）
[編集] 関連項目
- 東海道本線優等列車沿革
- ムーンライトながら（東京駅～大垣駅間の夜行快速列車で、本列車と停車する駅が一部重複する。）
- 寝台車・寝台列車
- 宮城道雄（作曲家、1956年に「銀河」乗車中に転落死）
[編集] 外部リンク
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