金戒光明寺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

金戒光明寺（こんかいこうみょうじ）は京都市左京区黒谷町にある浄土宗寺院。山号：紫雲山。本尊：阿弥陀如来。地元では、地名の愛称から黒谷（くろだに）と呼ばれている。知恩院とならぶ格式を誇る浄土宗の大本山だが、下記にあるように、会津小鉄とのゆかりから、観光地としては敬遠される傾向がある。

[編集] 起源と歴史

1175年（承安5年）、法然が比叡山の黒谷を下り、草庵を結すんだのがこの寺の始まりである。

[編集] 伽藍

三門

　　万延元年（1860年）の完成。

大殿（だいでん）

　　御影堂（みえいどう）とも言う。法然上人７５歳時の御影（座像）を安置。火災による焼失後、昭和19年（1944年）に再建。

阿弥陀堂

　　慶長10年（1612年）再建。

文殊塔（三重塔）

　　本尊の文殊菩薩と脇侍の像は運慶作と伝えられる。塔は重要文化財。

大方丈

[編集] 会津藩・新撰組

幕末の頃、本寺院に京都守護職の会津藩と新撰組の屯所が置かれていた。NHK 大河ドラマ新選組!のオープニングで、隊士が石段を駆け上がるシーンは、この寺である。
このころ中間として出入りしていた侠客が「会津の小鉄」（上坂仙吉）で、鳥羽・伏見の戦いで戦死した会津藩士の菩提を弔っている。

[編集] 文化財

一枚起請文
吉備観音（重要文化財）
山越阿弥陀図（重要文化財）
山門（1860年完成・重要文化財）
文殊塔（三重塔・重要文化財）

[編集] 歴代法主

括弧内は何代目かを記す

法然房源空(1)→信空(2)→湛空(3)→恵尋(4)→恵"豈頁"(5)→寿観房任空(6)→→運空(8)→僧然(9)→佛立恵照国師(10)→→良真(15)→称譽秀馨(16)→極譽理聖(17)→→雲栖(19)→→法山(21)→道残(22)→源良(23)→→→琴譽盛林(26)→了的(27)→潮呑(28)→→→→道残(32)→→→法譽(41)→→→→→→→禀譽(48)→→→定円(56)→観定(57)→説門(58)→観定(59)→定玄(60)→→教岸(65)→→教善(67)→→→定譽梁寿(70)→法譽弘道(71)→等譽覚順(72)→仁譽俊映(73)

※57世と59世は同一人物