細谷千博
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
細谷 千博（ほそや ちひろ, 1920年4月1日 - ）は、国際政治学者。専門は外交史。1995年イギリス学士院（The British Academy）客員会員（Corresponding Fellow）、1991年日本学士院会員。1985年紫綬褒章、1991年勲二等旭日重光章。『サンフランシスコ講和への道』で毎日出版文化賞・吉田茂賞を受賞。
1988年日本学術会議第14期・第15期会員。1951年から1955年まで日本国際政治学会理事長。アメリカ国際政治学会副会長、ヨーロッパ国際関係史学会理事等も務めた。
東京都生まれ。東京府立第四中学校（現東京都立戸山高等学校）、第一高等学校を経て、1945年東京帝国大学法学部政治学科卒業、同大大学院進学を経て、1949年東京商科大学（現一橋大学）特別研究生。1962年京都大学より法学博士号を取得。
1951年一橋大学法学部助手、1952年同専任講師、1956年同助教授、1962年同教授、1983年同名誉教授（定年退官）、同年国際大学副学長、1985年日米関係研究所所長。この間プリンストン高等研究所客員研究員、ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員教授等も歴任。
一橋大の大学院では、井上寿一（日本政治外交史、学習院大教授）、岩田賢司（国際関係論、広島大教授）、臼井久和（国際政治学、中央大教授）、大芝亮（国際機構論、日本国際政治学会理事長、一橋大教授）、大隈宏（国際関係論、成城大教授）、菊池努（国際関係論、青山学院大教授）、吉川元（国際関係論、神戸大教授）、林忠行（国際政治史・チェコスロヴァキア外交史、北海道大学副学長）、黒川修司（国際政治学、東京女子大教授）、佐々木卓也（アメリカ外交史、立教大教授）、首藤もと子（国際関係論、筑波大教授）、田中孝彦（国際政治史、一橋大教授）、滝田賢治（アメリカ外交史、中央大教授）、貫芳祐（国際関係論、法政大教授）、野林健（国際関係論、一橋大教授）、林忠行（東欧国際政治史、北海道大副学長）、丸山直起（国際関係論、明治学院大教授）、横山宏章（中国政治外交史、北九州市立大教授）らを教えた。
目次 |
[編集] 著書
[編集] 単著
- 『シベリア出兵の史的研究』（有斐閣, 1955年／岩波書店［岩波現代文庫］, 2005年）
- 『ロシア革命と日本』 (原書房、1973年)
- 『日本外交の座標』（中央公論社, 1979年）
- 『サンフランシスコ講和への道』（中央公論社, 1984年）
- 『両大戦間の日本外交――1914-1945』（岩波書店, 1988年）
- 『日本外交の軌跡』（日本放送出版協会, 1993年）
[編集] 編著
- 『日英関係史――1917-1949』（東京大学出版会, 1982年）
- 『太平洋・アジア圏の国際経済紛争史――1922-1945』（東京大学出版会, 1983年）
- 『アメリカ外交――日米関係の文脈のなかで』（日本国際問題研究所, 1986年）
- 『日米関係通史』（東京大学出版会, 1995年）
- Redefining the Partnership: the United States and Japan in East Asia, (University Press of America, 1998).
- Japan and the United States: Fifty Years of Partnership, (Japan Times, 2001).
[編集] 共編著
- （皆川洸）『変容する国際社会の法と政治――大平善梧先生還歴記念論文集』（有信堂, 1971年）
- （斎藤真・今井清一・蝋山道雄）『日米関係史開戦に至る10年――1931-1914年（１-４）』（東京大学出版会, 1971年-1972年）
- （綿貫譲治）『対外政策決定過程の日米比較』（東京大学出版会, 1977年）
- （斎藤真）『ワシントン体制と日米関係』（東京大学出版会, 1978年）
- （南義清）『欧州共同体(EC)の研究――政治力学の分析』（新有堂, 1980年）
- （臼井久和）『国際政治の世界――第二次大戦後の国際システム変容と将来の展望』（有信堂高文社, 1981年）
- （本間長世）『日米関係史――摩擦と協調の130年』（有斐閣, 1982年）
- （丸山直起）『国際政治ハンドブック――解説と資料』（有信堂高文社, 1984年）
- （安藤仁介・大沼保昭）『東京裁判を問う――国際シンポジウム』（講談社, 1984年）
- （臼井久和）『国際政治の世界――第二次大戦後の国際システム変容と将来の展望［増補改訂版］』（有信堂高文社, 1986年）
- （有賀貞）『国際環境の変容と日米関係』（東京大学出版会, 1987年）
- （丸山直起）『国際政治ハンドブック――解説と資料［増補改訂版］』（有信堂高文社, 1991年）
- （本間長世）『日米関係史――摩擦と協調の140年［新版］』（有斐閣, 1991年）
- （臼井久和）『国際政治の世界――21世紀国際システムの展望［新版］』（有信堂高文社, 1993年）
- （丸山直起）『ポスト冷戦期の国際政治』（有信堂高文社, 1993年）
- （本間長世・入江昭・波多野澄雄）『太平洋戦争』（東京大学出版会, 1993年）
- （入江昭・後藤乾一・波多野澄雄）『太平洋戦争の終結――アジア・太平洋の戦後形成』（柏書房, 1997年）
- （信田智人）『新時代の日米関係――パートナーシップを再定義する』（有斐閣, 1998年）
- （有賀貞・石井修・佐々木卓也）『日米関係資料集――1945-97』（東京大学出版会, 1999年）
- （長尾悟）『ヨーロッパ統合――テキストブック』（有信堂高文社, 2000年）
- （入江昭・大芝亮）『記憶としてのパールハーバー』（ミネルヴァ書房, 2004年）
