相鉄5000系電車
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5000系電車（5000けいでんしゃ）は、相模鉄道の通勤形電車。
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[編集] 概要
1955年（昭和30年）12月から1960年（昭和35年）4月にかけて4ロット20両が製造された。相鉄初の自社発注車、高性能車両である。
新製当時は車体長は18m（最初の4両は17m）の片運転台で、2両で1編成を組んでいた（後に4両固定編成になったものあり）。車体を床下まで覆い、普通は床下に吊り下げる機器類を「車体側」に乗せるボディーマウント構造を、高速鉄道用として日本で初めて採用したのが最大の特徴。軽量効果の高いモノコック構造であったこともあり、自重は27トン～29トンであったという。ドアも今と違って片開きで前面は2枚窓、いわゆる「湘南型マスク」のスタイルだった。この車両で採用された直角カルダン駆動方式はその後9000系まで採用されている。
姉妹車として、同じくボディーマウント構造・モノコック車体・直角カルダン駆動を採用した名古屋市営地下鉄東山線の100系車両が挙げられる。内外装ともに今日的なプロダクト（インダストリアル）・デザインが行われたといい、複雑な塗り分けの塗装（旧6000系、3010系に引き継がれる）でも話題になった。今では当たり前となった屋上断流ヒューズを、計画段階で日本で初めて導入（ただし路面電車を除く）したのもこの車両だという。
台車は、最初の4両（No.5001～5004）は防振ゴム枕バネを使った珍しい台車（日立KBD-108）だったが、次の6両（2次車No.5005～5010、1957年<昭和32年>5月竣工） はいわゆるオール・コイルバネ構造に変更（日立KBD-108A、その後KBD-108もコイルバネ式枕バネに改装）、1959年（昭和34年）1月竣工の3次車（No.5011～5016）からは応荷重ブレーキ装置付き空気バネ台車（日立KH-22）になった｡最後の4両（No.5016～5020）は中間電動車で､この車両を使い3次車3編成のうち2編成が4両固定編成とされた。
制御装置とモーターも、最初の4両と2次車以降で2種類に分かれるが、これは2次車から車体を1メートル延長したのに伴い、モーター出力を増強（55kw→75kw）したため。運転席背面に窓と座席が増設されている。
1972年（昭和47年）から1975年（昭和50年）にかけて、車体の老朽化や輸送力増強、冷房化推進のため車両更新を行なうことになった。更新と同時に冷房化を行なうことになったが、単純に長い車体にすると重量が増加し、走行性能・経済性が減じるため、車両重量は更新前とほぼ同じにするという条件がつけられた。元の5000系も軽量車であり、難しい条件であったが、これを実現するために、2100系と基本的には同様の構造でさらに改良を施した、軽量のアルミ製の20m車体を東急車輛で新製、これに5000系の主要機器を移しかえた5100系が誕生した。これにより、自重は30t前後に抑えられた。なお、その優美なスタイルで人気のあった旧車体は解体された。
1988年（昭和63年）から1989年（平成元年）にかけて足回りが抵抗制御からVVVFインバータ制御に更新され、再び5000系となり、現在に至っている。
制御装置の老朽化のため、2005年2月までに20両すべてが運用を離脱し休車となり、3月に入ってから10両（5051F）が廃車・解体されたが、5月に10両（5053F）が営業運転を再開した。
[編集] 編成
←横浜 海老名・湘南台→
モハ5000（Mc）-サハ5600（T）-モハ5100（M）-サハ5600（T）-クハ5500（Tc）+モハ5000（Mc）-サハ5600（T）-モハ5100（M）-サハ5600（T）-クハ5500（Tc）
[編集] 特徴
- 車内には、一部のドアの上に地図式の旅客案内表示器が設置されている。同時期の3000系（3010系改装）、新7000系に共通する特徴。
- 相鉄の車両では珍しく、客室ドア支持が黒Hゴムの車両が存在する（5053・5657）。
- 5151（廃車）･5153は、相鉄では今のところ唯一の事例である、車体乗せ換えを伴わない中間車化改造車。窓などに、先頭車時代の名残がある｡
- 2006年11月には車体前面および側面に相模鉄道のロゴおよび"SOTETSU"の文字が貼付けされた。
[編集] 運用
2006年5月20日のダイヤ改正以後も5053F（10両編成）が運用中である。予備車的な扱いとなっており、検査などで運用を外れた編成の埋め合わせをする形で運用に入る。10両編成のため、急行・快速を中心に使用されている。
[編集] 今後の予定
現在運用に就いている5053Fは車体更新から30年以上を経過しており、また2006年度に10000系8連1本が増備されるため、今後の動向が注目されている。
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