相鉄9000系電車
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相模鉄道の9000系電車（9000けいでんしゃ）は、1993年（平成5年）から導入された相模鉄道の通勤形電車である。
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[編集] 概要
新旧の6000系を置き換えるため、8000系とともに1993年（平成5年）から2001年（平成13年）にかけて10両編成7本（70両）が新造された。
8000系と同じくアルミ車体であるが、本形式では車体が塗装されている。この塗装には当初、｢メラミン焼付け塗装｣が採用されたが、汚れやすいことがわかり、後に従来の塗装に戻されている。帯の最端部は、相鉄の頭文字である「S」の文字を模ったデザインになっている。
相鉄伝統の直角カルダン駆動方式、ディスクブレーキ、電動車へのパンタグラフ設置などは従来と変わらないが、空調装置をこれまでの集中一体型から分散型に変更した。
内装では、相鉄では初めて床が色分けされ、中央部が大理石模様とされた。
これまで相鉄では、新型車両を日立製作所に発注していたが、本形式は東急車輛製造に発注されている。また、制御装置も日立製作所製ではなく東洋電機製造製のものを使用しているのが8000系とは異なり、一部MG（電動発電機）などの機器は旧6000系の廃車発生品を流用している。
[編集] 基本性能
- 電動車（M）と付随車（T）の構成：6M4T
- 起動加速度：3.0km/h/s（10両編成時）
- 減速度：3.5km/h/s（常用最大）・4.5km/h/s（非常）
- 主電動機：TDK-6140Aかご形三相誘導電動機 出力180kW
- 制御方式：GTO素子によるVVVFインバータ制御
- 制動方式：遅れ込め制御付き回生ブレーキ併用電気指令式電磁直通空気ブレーキ・保安ブレーキ
- 設計最高速度：120km/h
- 保安装置：相鉄形ATS、誘導無線装置
[編集] 編成
←横浜 海老名・湘南台→
クハ9700（Tc2）-モハ9100（M1）-モハ9200（M2）-サハ9600（T2）-モハ9100（Ms1）-モハ9200（M2）-サハ9600（T1）-モハ9100（Ms1）-モハ9200（M2）-クハ9500（Tc1）
[編集] 特徴
- 座席…横浜方から5両目と8両目はセミクロスシート、その他の車両はロングシート。9701F・9705F・9706Fのセミクロスシートは、背もたれ上部（頭が当たる部分）をビニール・レザーに張り替える工事が、下に示すつり革増設工事とともに施工されている。
- 相鉄の鉄道車両としては初めて車いすスペースを両先頭車に設置。
- 行先表示器･･･9702F（第2編成）までは幕式、9703F（第3編成）以降はLED式。
- 車内の案内表示器…9703F（第3編成）までは車両妻部にLED式の案内表示器を設置（3行）、9704F（第4編成）以降はドア上部に変更（1行、千鳥配置）。
- ドアチャイム…9704F（第4編成）以降は新製時から導入。9703F（第3編成）までにも2005年度に設けられた。
- パンタグラフ…9706F（第6編成）以降はシングルアーム式に変更。菱形のパンタグラフを搭載して登場した車両の一部も後にシングルアーム式に変更されている。
- 吊革…2005年夏から2006年夏にかけて、全編成を対象に吊革の持ち手部分が丸型から三角型に変更され、同時にセミクロスシートの車両に吊革の増設が行われた。8000系や新7000系でも同様の工事を行っている車両がある。
- ロゴ…2006年秋から車体前面貫通扉下部及び車体側面に、相模鉄道のロゴ及び"SOTETSU"文字列の記載を開始している。
[編集] 運用
10000系とともに主に運行番号が60番台の運用に充てられ、急行・快速を中心に使用されている。
[編集] その他
一時期、9702FのパンタグラフにPS-13が搭載されていた。相鉄ではパンタグラフは部品扱いで車両に固定されたものではなかったため、こういった現象も発生していた。しかし、この第2編成はPS-13の状態で広報用の撮影が行われたため、その広報用写真を使用したポスターやパンフレットを見た沿線外の鉄道ファンを驚かせることもあった。
