早期警戒機

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E-2C ホークアイ

早期警戒機（そうきけいかいき）とは機体に全方向を監視できるレーダーを装備し空中から管制等を行う航空機（軍用機）のこと。Airborne Early Warning の頭文字から AEW とよばれる。管制能力の差から早期警戒管制機 (AWACS) とは区別して使われるが、どこで分けるのかは曖昧である。

[編集] 概要

AEW は半径数百 km内の航空機やミサイルなどを探知できる。高空から監視ができるため、地表の曲率の影になったり、地上のレーダーでは死角となってしまって見えない、低空で進攻してくる目標の発見に優れる。また、敵地に侵攻する場合など、地上のレーダーの支援が受けられないときでも空中からそれを補うことができるなどの利点がある。

変わった使い方としては、航空機を用いた麻薬密輸に対する監視活動がある。これは不法な離着陸地点の多いアメリカ独特の任務で、レーダーによって麻薬密輸が疑われる航空機を捕捉し、地上及び艦艇に通報するものである。沿岸警備隊や国土省、税関などが専用の早期警戒機を保有する。使われる早期警戒機としてはC-130、P-3など中古大型輸送／哨戒機にE-2 ホークアイのレーダーを搭載した廉価な改造機が使用されている。メキシコのE-2は、この任務に重点を置いている。

[編集] 各国のAEW一覧

アメリカ合衆国

E-1B トレイサー（Tracer）
E-2C ホークアイ（Hawk-eye）
E-8 ジョイントスターズ
P-3 AEW （アメリカの税関が使用）

ソ連/ロシア

Tu-126 (NATOコードネーム:モス)
A-50 (同上:メインステイ)

イギリス

BAe HS-748
シーキングAEW

中華人民共和国

空警一号

イスラエル

Phalcon707

スウェーデン

S100B　アーガス

日本

E-2C

台湾

E-2T

フランス

E-2C

トルコ

737-400AEW&C

オーストラリア

737-400AEW&C

エジプト

メキシコ

E-2（イスラエルから購入）

イラン

A-50をロシアから購入しているといわれる。
厳密には早期警戒機ではないが、イラン・イラク戦争時に限定数のF-14をAEW任務に投入した。

さらにシリアがTu-126を運用しているという説があるが未詳。

過去に運用していた国

イラク

アドナン1／2 - IL-76MD中距離輸送機に地対空用のフランス製TRS-2105レーダーを搭載。A-50と同じくIL-76を母体とする。2はTRS-2105レーダーを搭載した改良型。
湾岸戦争の際に破壊されたか、逃亡先のイラン空軍に捕獲されたといわれており、イラク戦争では存在が確認されていない。