日立 世界・ふしぎ発見!
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日立 世界・ふしぎ発見!(ひたち せかいふしぎはっけん)は、TBSで毎週土曜日21:00-21:54に放送されている世界を中心とする教養系クイズ番組で、1986年4月19日に22時台で開始(当初は22:00-22:54)、1987年10月10日より21時台に移動し、現在に至る。通称「世界・ふしぎ発見!」、「ふしぎ発見!」。
過去に1度だけTBSチャンネル(CS放送)で再放送されている(この時は、2004年アテネ夏季オリンピックの開催に合わせて、アテネやオリンピック関連を特集したものを再放送)。全国31局ネット(JNN系列28局+秋田放送(ABS)・福井放送(FBS)・四国放送(JRT) 但しABS・FBC・JRTは別時間で1週遅れの放送。ABS・FBCでは1週間後の土曜12時から、JRTでは13時から放送)。字幕放送。
クイズダービー(TBS)や平成教育委員会(フジテレビ)、マジカル頭脳パワー!!(日本テレビ、ただしこの番組は後に木曜19:54に移動)などと列んで、土曜日を代表するクイズ番組の1つとされ有名である。
2005年10月以降から放送音声がステレオ化し(これに従い、問題出題BGM等の音が変わっている)、2006年4月8日放送分よりハイビジョン放送となる。
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[編集] 概要・変遷
- 世界各地の様々な歴史・風土を取り扱い、その中から出題する。そのレベルの高い取材内容は世界各国で認められ、これまでに数々の遺跡等のテレビ初取材に成功している。番組は第1回放送より日立製作所の一社提供で、番組名にも冠している。その後1998年4月から、日立製作所と日立グループがスポンサーとなり、番組の最後に日立の樹のCMが放送され始めた。また、2000年5月末からは「次の時代に新しい風を、Inspire the next、日立グループがお送りします(しました)。」という提供読み上げになり、日立グループでの提供になっている。
- 「ミステリーハンター」と呼ばれる番組独自のレポ-ターが海外取材・出題を担当する。第1回放送の初代ミステリーハンターは女優・黒田福美で、最多出演は竹内海南江。女性が務めるのが基本だが、男性としてはこれまでにうじきつよし、越前屋俵太、野々村真、安東弘樹(TBSアナウンサー)、原田龍二、濱田岳、杉浦太陽が経験している。
- 第1回放送より、解答者はレギュラー3人(下の解答者参照)とゲスト2人の5人体制で、解答者席のモニターはパネリストの上にあるセット(このセットは1991年5月11日(第252回)にマイナーチェンジされている)から、2000年7月15日(第694回)からリニューアルし、セットが明るくなりモニターは解答者の下に移動し、レギュラー3人・ゲスト3人の6人体制となっている。同時に、解答時間に流れるBGMがなくなり、その代わりに解答時間の最初を示す簡単なBGMが流れるようになった。
- 2005年4月からは、司会席がセット中央に、解答者はそれを取り囲むように左右に3人ずつ並び、モニターは司会席の後方に置かれるようになった。
- レギュラーのうち野々村真だけは放送開始から一度もパーフェクトをとったことが無かったが、2005年8月6日放送(第928回)「第七の大陸 マダガスカル大冒険!」(ミステリーハンターは川瀬良子)で番組開始から20年目にして初めてのパーフェクトを達成した。ちなみにこの回の瞬間最高視聴率は野々村のパーフェクト達成の瞬間で19.1%を記録した(この回の視聴率も16.6%を記録している)。
- 初期は和田アキ子も準レギュラーだった。野々村真は初期の約2年間は準レギュラーだったが、1988年頃にレギュラーに昇格した。
- ゲスト解答者は、初期は作家など文化人と呼ばれる者や中高年の芸能人が主だったが、2000年7月のリニューアル以降は20代、30代の若手の芸能人が多く出演するようになった。
- 2004年、1987年ごろより使用してきたテーマ曲を一新。ただし、パネリスト正解時のBGMとボッシュートのBGM出題時のBGMは当初から使用されている(全員不正解のときに流れるBGMは基本的にはない。全員不正解時でもボッシュートのBGMが流れている。ただし、2005年10月以降はステレオ化されたため、音源が変わっている)。
- 2000年よりパネリスト解答時のBGMが変更。また、2005年4月より再度BGMが一部変更となっている。
- 番組のタイトルロゴは第1回放送より変更されていない。
- 番組の企画の中には、世界の遺跡の最新の採掘現場を訪ねるもの、ゲスト回答者としてもおなじみの考古学者吉村作治の古代エジプト調査団を追うもの、後日公開予定の映画の宣伝と予習もかねてその映画の舞台背景を探るものがある。
- 番組で使う航空会社(エンディングロールで紹介する協力会社)が、最近ANAやスターアライアンス加盟の航空会社が増えている。特にANAの場合は、必ずと言っていいほどANA機体飛行イメージが映し出されている。
[編集] クイズルール
[編集] 初期
4問の問題が出題された。金貨の入った袋(ガリンペーロ)10個をあらかじめ持ち、解答時にこの中から解答への自信に応じて金貨の袋を賭け、正解すればガリンペーロを2倍獲得出来たが、誤答の場合は賭け分が没収(ボッシュート)された。ガリンペーロ10個分を表す「大ガリンペーロ」という袋もあった。また、途中から、最終問題のみ、正解すると賭けた分の他に大ガリンペーロももらえるようになった。黒柳徹子は絶対に1個ずつしか賭けなかったが、このルールのおかげで確実に得点を増やしていった。 ガリンペーロの個数は、世界まるごとHOWマッチ!!のニアピン賞と同様、次回の出演時に持ち越す。合計50個になれば解答者が海外旅行(世界七不思議旅行)を獲得できるが、マイナス10個になると(0個になった場合、10個借りることができ、解答席の出演者名が赤くなる。その分もなくなると)、アメリカ横断ウルトラクイズのような、海外での罰ゲームがある。野々村真や井上順が罰ゲームを受けたが(ヘビだらけの中に放り込まれる、刑務所に入れられる、ビーチで風鈴売りをさせられるなど)、和田アキ子は無謀な賭けを繰り返して2回もマイナス10個になったにもかかわらず、罰ゲームを受けることなく、代わりに、番組に出演しなくなった。
[編集] 中期(1986年10月~2000年7月)
問題数は4問。金貨の袋に替わり、司会の草野仁をモデルにしたマスコット「ひとし君人形」が登場した。解答者は、探検家の服を身にまとって白い帽子をかぶる「ひとし君人形」3個と、正解すると「ひとし君」3個を獲得できる赤い帽子の「スーパーひとし君人形」1個の計4個をあらかじめ持っていた。(ちなみに、この人形とモンチッチの企画およびデザインをした人は同じ人である。この人形は、非常に精巧な制服と小道具、頭が揺れるデザイン、ある程度の高さから落ちても大丈夫な耐久性、といった条件を満たすために非常に高価であり、第一回の企画および制作費は約50万円、一体の制作コストは6万5000円もした。)
解答時に「スーパーひとし君」「ひとし君」のうち1個を賭け、正解すると賭け分の「ひとし君」が得点分へとなった(スーパーひとし君は通常のひとし君人形3個に交換)。その際、コンパニオンによって「ひとし君」人形に金貨の袋(ガリンペーロの名残と思われる)が付けられ、解答席前部のスペースに移される。不正解だと、賭けた「ひとし君」はボッシュートされた。
尚、いちど得点分となった「ひとし君」は再び賭ける事はできなかった。
クイズ終了時の、ひとし君人形の獲得個数でトップ賞が決定する。全問正解の場合、ひとし君人形は6個となり、「パーフェクト賞」を獲得できる(解答者はトップ賞の賞品のみで、視聴者に海外旅行が抽選でプレゼントされる)。ただし、スーパーひとし君の1問のみ(=ひとし君3個)でトップとなる事を避けるため、トップ賞獲得の条件がひとし君人形4個以上と設定されていた。そのため、実際に(まれではあるが)トップ賞無しの回があった。
又、放送398回目では参加者5人全員がひとし君人形4個で並び、「全員がトップ賞」という珍事になった。
[編集] 2000年7月~2005年3月
問題数は4問から3問へ変更となり、「スーパーひとし君」の換算も「ひとし君人形」2個分と変更された。そのため、パーフェクトは人形4個となった。なおトップ賞獲得の条件は撤廃され、同じ数のトップ賞が2人以上出た場合、同時トップ賞とする。ただし賞品の数に限りがある場合もあるため、同時トップ賞になっても賞品をもらえないこともあった。
[編集] 2005年4月~
放送開始20周年突入に当たり、解答者がクイズに挑戦してトップ賞を目指す番組形式から、解答者が書いたものの中から選ばれた解答の中から、正答と思われるものに視聴者が投票し、視聴者へ賞品を授与するテレゴング形式へ変更(双方向に準じたもの)。同時にスタジオセットも大幅に変わった。
司会・草野仁は「クイズマスター」と名乗り、6名の解答が4種類以上に分かれた場合はその中から3個を選び出し、それをテレゴング1・2・3の選択肢とする。草野仁が行うこのテレゴングの選択肢を選び出す行為を「マスターズ・チョイス」と呼ぶ。ただし、解答者の答えが3種類以内の場合は「マスターズ・チョイス」の選出はなし。「マスターズ・チョイス」後、選ばれた選択肢を書いた解答者は、解答への自信に応じて「金」「銀」「銅」のひとし君人形からひとつ選ぶ。ただし、これが得点や賞品に影響を及ぼす事はなく、テレゴングで投票する際の参考にするだけである(あくまでも自信度なので、参考にはしにくい面があるが)。解答者の中に正解者がいなかったときのために、4「正解なし」という選択肢も用意されている。文字フォントの色もデジタル放送受信機のリモコンの色に準じて1が青、2が赤、3が緑、4が黄色の文字フォントが使われている。2006年7月現在、デジタル放送で解答を選べる双方向サービスは実施されていない。
なお、3択で出される問題も出題されるが、その場合は4「正解なし」がない。また、「視聴者限定!ラスト・クエスチョン」で出される問題も同様である。2006年6月3日放送分からは、テレドームにサービスを切り替えたため、一般電話(NTT・KDDIなど)だけではなく、携帯電話でも参加できるようになった。 これらの問題の正解者の中から抽選で「クリスタルひとし君人形」とその日のテーマにちなんだ賞品が授与される(まれに、テーマと関係のない日立製の電化製品の場合もある)。また、パーフェクトを達成した解答者には「スーパーひとし君トロフィー」が授与される。2006年12月時点では黒柳徹子がパーフェクトを8回達成しこれを8個獲得した。リニューアル後は、それまでになかった3択形式の問題が設定されたこともあり、それまで正答率が低かった野々村が黒柳より正解が多くなることが増えてきている。2006年10月14日放送分では、1問目で黒柳以外の5人(板東英二、野々村真、吉村作治、伊集院光、磯野貴理子)が正解し、2問目でも板東、野々村、吉村の3人が正解し、パーフェクトにリーチをかけた人が3人も出る珍事となった。しかし、3問目は全員不正解となったため、この回にパーフェクトとなった者はいない。(なお、この回は珍しく黒柳が全問不正解となった)
[編集] 「ボッシュート」
2005年3月まで不正解になるとひとし君人形が没収されていたが、この状態を草野仁は「ボッシュート」と呼んでいた。
尚、2005年4月9日以降は、マスターズ・チョイスで選ばれたが不正解だった時、自信度を示すひとし君人形が「ボッシュート」される形に変更された。テレゴングの選択肢に選ばれなかった解答はボッシュートではなく、自信度を示す権利がなくなるだけである。その為、実質的な全員ボッシュートが起こる回数は少なくなった。ただ、現在でも草野は全員不正解でひとし君人形がボッシュートされる時は、(マスターズ・チョイスで人形を出せない人がいても)「全員ボッシュート」と言っている。
由来は、ひとし君人形が落とされる様子が学校などにあるダストシュートに似ているということで、「没収」と「ダストシュート」を掛け合わせた造語であるが、一時期は視聴者からの苦情があり、その際は『「没収」と「シュート」を合わせた言葉』と説明した。また、一部で言われている草野の愛称”HBK”は草野が大ファンであるWWEのプロレスラーショーン・マイケルズの愛称HBK(HeartBreak Kid)を真似たものであるが、Bはこの「ボッシュート」(Hitoshi Bosshoot Kusano)である。
[編集] 出演者
[編集] 司会
[編集] アシスタント
[編集] 解答者
[編集] ■レギュラー
[編集] ■主なゲスト
2000年までのセットのゲスト解答者の席は初期は3枠と5枠(最初の頃は4枠も)、中期から2枠と4枠。
- あ
- 青島幸男
- 秋野暢子
- 浅野ゆう子
- 安達祐実
- 東貴博(Take2)
- 東ちづる
- アリtoキリギリス
- 池谷幸雄
- 石原良純
- 石川亜沙美
- 石田靖
- 磯野貴理子
- 伊集院光
- 糸井重里
- 伊藤かずえ
- 井上順
- 植草克秀
- 上原さくら
- うじきつよし
- 蛭子能収
- 越前屋俵太
- えなりかずき
- 大島渚
- 大槻ケンヂ
- 太田光(爆笑問題)
- 荻原次晴
- か
- さ
- た
- な
- は
- ま
- や
- ら
- わ
[編集] ■これまでの主なミステリーハンター
- 秋沢淳子(TBSアナウンサー)
- 阿部まりな
- 甘糟記子
- 石橋けい
- 石井麻理
- 石川紗彩
- 今井陽子
- 今村雅美
- うじきつよし
- 岡田薫
- 緒川たまき
- 緒沢凛
- 川瀬良子
- 川幡由佳
- 木村郁美(TBSアナウンサー)
- 黒田福美
- 五島静
- 坂本三佳
- 庄司麻由里(フリーアナウンサー)
- 末吉里花
- 瀬戸カトリーヌ
- 竹内海南江(ミステリーハンターの中心的存在)
- 田中規子
- 長田江身子
- 中村英子
- 浜島直子
- 濱田岳
- 原理恵子
- 藤村知可
- 松田小百合
- 三浦聡子
- 水沢螢
- 宮地眞理子
- 諸岡なほ子
- 森口瑤子
- 村田香織
- 望月理恵
- 山之内重美(当時は山之内滋美)
- 渡辺由紀
[編集] ■ゲストミステリーハンター
- 浅野ゆう子(415回)
- アヤカ(ココナッツ娘。)(720回)
- いしのようこ(546回、601回)
- 奥貫薫(462回)
- さくら(857回)
- 白川みなみ(673回)
- 高田万由子(564回)
- 田中佳奈(881回)
- 田中千絵(729回)
- 田中千代(882回)
- はしのえみ(347回、356回、369回、411回)(当時は橋野恵美)
- 本上まなみ(498回、542回)
- みれいゆ(724回)
- 山咲千里(624回)
[編集] セットのデザイン
セット自体は何度も入れ替わっているが、デザインは2000年7月8日、2005年4月9日の2回分で大幅な変更がされている。
以下はセットの全体のデザインである。
- 初代:1986年4月19日 - 1991年5月4日
- 2代目:1991年5月11日 - 2000年7月1日
- 3代目:2000年7月8日 - 2005年4月2日
- 現タイプ(4代目):2005年4月9日 -
[編集] 主なスタッフ
- 構成:藤岡俊幸/石田章洋
- 制作補:草地正典
- 海外プロデュース:黒田亜希、神田望美
- 制作プロデュース:岩垣保、大塚修一、佐藤寿一/菅沼直之、加藤敏浩
- 演出:本郷幸高
- 音楽:越部信義
- プロデューサー:重延浩
- 制作:テレビマンユニオン、TBS
[編集] 関連書籍
[編集] 備考
[編集] 外部リンク
[編集] 番組の移り変わり
TBS 日立一社提供枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 日立 世界・ふしぎ発見! | 次番組 |
日立テレビシティ | - | |
TBS 土曜22時台(1986年4月~1987年9月) | ||
日立テレビシティ | 日立 世界・ふしぎ発見! | ドラマ・赤ちゃんに乾杯! |
TBS 土曜21時台(1987年10月~) | ||
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