和田昭允
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和田 昭允（わだ あきよし,1929年6月28日 - ）は生物物理学者。
東京赤坂生れ。 和田小六の長男、木戸孝允、山尾庸三の曾孫、吉川重吉の孫、都留重人の義弟。
目次 |
[編集] 研究業績
生命現象の諸過程における“物理”の側面を切り出し、生命の分子過程の物理的意味（役割）を発見・解明することを目的として生物物理学の研究を推進。
- 溶液におけるDNA2重ラセン構造の存在証明。
- ポリペプチドのα-ヘリックスの巨大電気双極子モーメントの発見。
- 球状蛋白質における電荷分布にみられる一般則の発見。
- 球状蛋白質の電荷分布と機能との相関の発見。
- 球状蛋白質のフォールディングの中間状態としての“モルテン・グロビュール”状態の発見と命名。
- DNAのヘリックスーコイル転移の微細構造（多段階転移）の発見。
- DNA2重ラセン上の強度分布と遺伝子分布との相関の発見。
- DNAの塩基配列を支配している一般則の解明。
- 高分子の内部運動測定のための動的光散乱法の開発：特に前方偏光解消法の開発。
- バイオリアクターの基盤開発（科学技術庁）：酵素機能の高度利用のための、自動化された酵素反応回路の開発。
- DNAの塩基配列の高速自動解析（科学技術庁）：今後の遺伝情報大量解析を予想して、解析過程のロボット化の推進。
- ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム（科学技術庁、通産省）の推進とその基本哲学の確立。
- その他
- 小谷正雄、大沢文夫に協力して日本生物物理学会を設立。
- council menber として国際純正応用生物物理学連盟(IUPAB)を6年間運営。
- 東大の理学部長として、理学院構想を立ちあげ。
- 理学部長としてTISN（Toudai International Science Netwark）の建設指導。
- 日本学術会議会員、および、第４部長として我が国の科学技術政策推進に協力。
[編集] 略歴
- 東京大学理学部化学科卒業（1952.3)
- ハーバード大学博士研究員(1954～1956)
- 東京大学理学部教授 （物理学科）(1971.12)
- 東京大学理学部長（.1989.4)
- 日本学術会議 15・16・17期 第4部会員(1991.7～2000.7)
- 日本学術会議17期第4部長（1997.7～2000.7)
- 理化学研究所ゲノム科学総合研究センター所長（1998.10～2004.3）
- （独）理化学研究所ゲノム科学総合研究センター特別顧問(2004.4～)
- （財）横浜市青少年育成協会副理事長(2004.4～)
- 同協会「横浜こども科学館」館長(2004.4～)
- （学）東京理科大学特別顧問（2004.4～)
- （学）高梁学園顧問（2004.4～)
- （国学）お茶の水女子大学学外理事（2005.4～)
- 日本学術会議連携会員（2006.4～)
[編集] 賞
- 東京大学名誉教授（東京大学1990）
- ΣΞ Award, Harvard Chapter, USA（1956）
- 進歩賞（日本化学会1961）
- 松永賞（松永記念財団1971）
- 島津賞（島津科学技術振興財団 1983）
- ヘネシー・ルイヴィトン賞（1993）
- 高分子科学功績賞（高分子学会 1995）
- 紫綬褒章（1995 ）
- HFSP10周年記念賞（1998）
- 勲二等瑞宝章（2002）
- 横浜文化賞（2003）
[編集] 著書
「物理学は越境する―ゲノムへの道」岩波書店（2005）
[編集] 伝記
岸宣人著「ゲノム敗北」ダイヤモンド社(2004)
