前田利常
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前田 利常（まえだ としつね、1594年1月16日（文禄2年11月25日） - 1658年11月7日（万治元年10月12日））は、安土桃山時代から江戸時代の武将で、加賀藩3代藩主である。父は前田利家、母は側室の寿福院。利家にとっては四男。初名は利光。豊臣秀吉の隠し子であるという説もある。兄弟に前田利長、前田利政など。正室は徳川秀忠の娘の珠姫。子に前田光高、前田利次、前田利治ほか。幼名は猿千代、犬千代。
幼少は越中国守山城主の前田長種のもとで育てられる。父・利家没後の1600年（慶長5）に前田氏に謀反の疑いがかけられると丹羽長重の人質となり、関ヶ原の戦いの後の1605年（慶長10）に13歳で男子に恵まれなかった長兄の前田利長の養子となり、前田氏を継ぐ。大坂の陣にも従軍している。大坂夏の陣に際しては、城方が巻き返した折前田軍中から城方に味方するようにとの声が起こったが取り合わなかったという逸話が伝わる。1639年（寛永16）に子の前田光高に家督を譲り47歳で隠居する。治水や農政事業（十村制、改作法）などを行い、次男の前田利次に富山藩を、3男の前田利治に大聖寺藩を与える。1645年（正保4）には光高が死去し、前田綱紀が藩主に就任すると補佐する。
法名：微妙院殿一峯克巌大居士 墓所：石川県金沢市野田町の野田山墓地
[編集] 官職位階履歴
※日付＝旧暦
1601年（慶長6）5月11日、元服し、利光と名乗る。従四位下侍従兼筑前守に叙任。徳川家康より松平の苗字を授かる。
1614年（慶長19）9月、右近衛権少将に転任。筑前守如元。
1615年（元和元）閏6月19日、参議補任。 月日不詳にて参議辞職。
1626年（寛永3）8月19日、従三位権中納言に昇叙転任。（同日、常陸国水戸藩主徳川頼房、薩摩国鹿児島藩主島津家久、陸奥国仙台藩主伊達政宗も同じ官位となる）
[編集] エピソード
- 徳川政権下では最大の外様大名であるため幕府に警戒され、「故意に鼻毛を伸ばして愚君を装った」「病で江戸城出仕をしばらく休んだ後、酒井忠勝に『気ままなことで』と皮肉を言われ、『いやいや、疝気でここが痛くてかなわぬ故』と満座の殿中で陰嚢を晒して弁解した」というエピソードも伝えられる。
[編集] 関連項目
- 前田氏（加賀藩3代）藩主
- 1605～1639
-
- 先代:
- 前田利長
- 次代:
- 前田光高
