信長の野望戦国群雄伝
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『信長の野望戦国群雄伝』(のぶながのやぼうせんごくぐんゆうでん)は1988年光栄(現コーエー)からパソコン用に発売された歴史シミュレーションゲーム・信長の野望シリーズの3作目である。後にファミリーコンピューターなどで発売された。最近ではWindowsでリメイク版が発売された。
目次 |
[編集] ゲームの特徴
[編集] 前作からの改良点
第一に、後のシリーズでは標準ルールとなる、配下武将の概念が出来た。全国で約400人の実在武将が各地で大名の下に配置され、各武将の行動力パラメーターが規定値に達すると、各武将にコマンドを実行させることが出来る。ただし、行動力の回復（最高200）は武将の政治力などで早くも遅くもなる。次に、戦闘の野戦に朝、昼、夜の概念ができ、夜には敵部隊に夜襲を仕掛けることもできるようになった。さらには篭城戦も登場した。
内政のコマンドも幅が増え、戦闘に徹して領土拡張するか、内政をじっくりやるかプレイヤーの自由度は大きくなった。このように多くの新要素が盛り込まれた本作だが、容量が足りなかったせいか東北と九州の大名がカットされた。
また、前作同様、歴史イベントとして本能寺の変を発生させることが出来た。隠しイベントであり、ハンドブックなどでもその存在は明確に記述されていなかった。それにも係わらず、サウンドトラック中の曲（通常聴くことのできないBGMが収録されており、その曲が本能寺の変のBGMであった）や、前作におけるこのイベントの存在から推察し、試行錯誤を重ねて比較的早い時期にこのイベントを出現させたプレイヤーが多かったらしい。
[編集] 配下武将の存在
武将が登場したことで、大名だけではなく、配下武将用の顔グラフィックも登場した。だが専用のグラフィックがあるのは、大名と各地の有名武将のみであった。それ以外の武将は、幾つかパターンが用意されている物に、髭を足したり目つきを変えたりして区別していた（いわゆるモンタージュ顔）。
一国には必ず武将が1人必要で、武将の頭数が足りないとクリアできない。これを補うため、PC版の一部機種では、武将が1人死亡するごとに、架空の武将を自動生成するシステムがあった。しかし、実在武将と区別が付かなくなるおそれがあり、また容量の都合などから、ファミコン版などはこの仕様は削除された。代わりにゲーム開始時は未成年だが、しばらく経つと元服する武将（当然、実在の人物）が何人か追加された。
しかし、配下武将の存在が、このゲーム最大の欠点をも生み出した。
現在でこそシステムの改良で地方大名でのクリアは可能になったが、もともとの武将の能力値や国力が地方のマイナー大名であればあるほど酷い扱いであった。特に赤鬼と恐れられた波多野家の赤井直正（本作では荻野直正名義）、浅井家の磯野員昌などは、後の作品の設定からは信じられないくらいに能力値が低かった。ある登場した武将の子孫から、先祖の評価が低いとする苦情もあったという。そのため、姉小路家などの地方の一国一城のマイナー大名でのクリアは非常に難しかった。
それに反比例するように、有名大名家、とりわけ武田氏、織田氏は国力が高く、武将の能力値も軒並み最強で正にスター軍団であった。ちなみに上杉氏、北条氏などは国力や大名の能力は高いものの、配下武将は大半が過小評価されている。
武将能力の格差については、作品が重なるにつれ、徐々に是正されている。また、一般的なイメージと実績が異なる武将も、シリーズごとに実績を加味するようになっている。
戦闘では、1対1でしか部隊同士が対峙できなかったため大大名の強さが顕著にわかる。
武将以外にも、史実では難攻不落と言われた城が、ゲーム上では極めて攻略しやすい城であったり（七尾城など）、史実でも堅固ではあったがそれを加味しても異常なほど堅固な城があるなど（小田原城）、史実の調査の甘さが指摘されていた。後に出版された武将風雲禄の攻略本にて、畠山義続に「群雄伝の城は余りにもわしを馬鹿にしている。軍神といわれた謙信さえも落しあぐねたのだぞ」とコメントさせている。
しかし、武将を初めて導入した事など、初の画期的要素が満載の本作は評価が高く、ファミコンソフトでは破格の1万円台であったにも関わらず大ヒット商品となった。
[編集] コンシューマー移植版
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