レーダーサイト

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航空自衛隊第18警戒隊のレーダーサイト
（北海道稚内市）

付帯施設のOHアンテナ

レーダー・サイト(RADAR SITE)とはレーダーを設置した基地等の呼称で、SHF等、直進性の高い電波をアンテナから発信し、その反射波で対象物を捉える監視装置を備えた設備全般を指す。

対空無線・見通し外通信アンテナ(OH)等の通信施設を備え、監視情報を他の関連部署と共有したり、航空運輸や軍事目的に利用するための施設。

一般的にレーダーを風雪などの自然環境や悪意の攻撃から保護するための装備や施設を持つ。

[編集] レーダー・サイトの運用と戦闘

軍事目的のレーダー・サイトはどのような国においても防衛の要となる重要施設で、3次元レーダーを使用して、対空監視を任務としている。組織的な戦闘が可能なサイトは防空部隊(対空ミサイル)や航空部隊(戦闘機)と連携して航空戦力の支援とその運用を効率良く行えるように組織されている。また多くのレーダーサイトでは、無線傍受(エリントやコミント)などの情報収集任務も行なわれている。

湾岸戦争では開戦後すぐに、連合軍によりイラクのレーダー・サイトの指揮所が撃破され、次いでサイトが攻撃された事から現代戦における前線基地の役割を担っており、その重要性が伺える。

固定型で大型のレーダーサイトは、出力が大きく探知能力も高いが、移動できず脆弱性がある。また、設置場所については、地平線の見通し線の関係から、高所への設置が望まれている。この他、レーダー覆域の空白を埋めるために海上に人工プラットホームを設置し、そこに据えられるケースもある。

日本では航空自衛隊が領空侵犯を防止するため全国各地にレーダーサイトを配置し24時間態勢で防空の任務を行っている。レーダーサイトで抽出したレーダーデータは、全国4つの担任防衛区域ごとにある各防空指令所(Direction　Center)に集められ、探知発見された航跡について彼我等識別が行われる。ひとたび領空侵犯の疑いのある飛行物体が防空識別圏に接近すると、千歳(ちとせ)・三沢・百里・小松・築城(ついき)・新田原(にゅうたばる)・那覇の各航空自衛隊基地から、アラート任務に就いている戦闘機が発進できる態勢がとられている。出撃することを俗に「スクランブル」という。

[編集] 日本のレーダー・サイト

日本の航空自衛隊のレーダー・サイト(航空警戒管制部隊)は、以下の通りである。レーダーサイトは、交通手段がほとんどない山頂に設置されることがほとんどであり、航空救難団ヘリコプター空輸隊が三沢・入間・春日・那覇）に配備されており、CH-47大型輸送ヘリで、レーダーサイトへの物資補給や人員移動を行っている。地上要撃管制員が配置されており、GCI周波数を通じて、要撃戦闘機との交信をつかさどる。