パブリックスクール
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パブリックスクール
- イギリスの教育制度で、中世以来の伝統をもつ私立の全寮制中等教育学校。大部分は寄宿制で、裕福な階層の子どもたちが入る。
- アメリカの公立学校。アメリカでは、私立学校はインデペンデント・スクールまたはプライベート・スクールという。
イギリスのパブリックスクール（Public school）は、イギリスのジェントルマン階層の師弟を養成するものとして、深くイギリスの社会の中に浸透している。多くが全寮制で、自由と規律、公正なスポーツマンシップと互いの尊重など、イギリスの教養ある人士の基本となるものを身に着けさせる為の学校だといわれる。代表的な学校には、ウェストミンスター、ウインチェスター、イートン、ハロー、ラグビー（ラグビー・フットボール発祥校の逸話あり）、セントポールズ、シュルーズベリー、チャーターハウスなど、更に新しい世代のものとしては、ゴードンストウン、キングス・ウィンブルドンなど。元々は全寮制の男子単学であったが、ゴードンストウンなど新しい世代のプログレッシブ（progressive―前衛）とよばれる学校群が、男女共学に踏み切ったため、徐々に女子も入学できるようになってきた（チョート等）。卒業生は、多くがオックスフォード大学、ケンブリッジ大学に進学する。 それぞれ学校名には、School若しくはCollegeがつくが、一般に、イートン校（Eton College）、ハーロー校（Harrow School）、ラグビー校（Rugby School）といった呼称が日本では使われている。1387年に司教ウィカムが創立したWinchester College（イングランド、ハンプシャー州ウィンチェスター）は最古のパブリックスクールといわれている。
ロバート・シキデルスキー（Robert Skidelsky）のペンギンブックスからの"English Progressive Schools"1969 London がこれらの学校に新しい光を当てたとして定評がある。
私立なのに公共を意味する“パブリック”と称するのは、費用さえあれば志願者を拒まない方針、また出身地や居住地を問わず生徒を受け入れるため。これに対して公立学校は地元の生徒のみを受け入れるため“ステート（公立）スクール”と呼ばれる。なお、この呼称はイギリスでもイングランド地方のみであり、同じ国内のスコットランド・ウェールズ・北アイルランドでは公立学校を“パブリックスクール”と呼ぶ。
