バンコク・メトロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
バンコク・メトロ社（－しゃ、Bangkok Metro Company Limited）は、タイの首都・バンコクの地下鉄を経営する会社。
目次 |
[編集] 地下鉄
|
[編集] 建設
建設は困難を極めた。バンコクは過去に何メートルにも及ぶ洪水を経験したこと、地下に配水管や電話線が無造作に埋まっていること、さらに、スカイトレインがあり開発には否定的な意見が多かったが、そのような中で1997年に建設が開始された。建設費は約27億ドルそのほとんどが、日本円租借で賄われた。建設の指揮は大衆電車公社が行い、請け負った会社はイタリアン・タイ・ディベロップメント社、チョーカンチャン社、大林組、鹿島建設、熊谷組、東急建設、西松建設であった。
[編集] 開通
地下鉄は2004年7月3日に開通した。本来は2003年のAPECに間に合うよう開通させる予定だったが、間に合わず2004年8月12日の母の日（シリキット王妃誕生日）の開通を目指した。しかし、試運転段階において特に問題が発生しなかったために、予定を早めての開通となった。
[編集] 車両
車両は当初、三菱電機電気・アムストム社（仏資本）が共同で請け負う予定で、すでに落札を終えていたが、後にスカイトレインとの接続を可能にするため、スカイトレインと同じ、シーメンス社と同じ車両になった。車両は三両編成で、そのデザインはタイの国旗をイメージさせる白・青・赤の三色が使われている。基本的に外装はスカイトレインとデザインは変わらない。
[編集] 駅一覧
総延長は20キロ、全駅を30分で走行する。
| 駅記号 | 駅名 | タイ語駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 備考 | 所在地 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| BAN | バーンスー駅 | บางซื่อ | -km | 0.0km | 国鉄バンスー駅と接続 | |
| KAM | カムペーンペット駅 | กำแพงเพชร | -km | km | ||
| CHA | チャトゥチャック公園駅 | สวนจตุจักร | -km | km | BTS・モーチット駅と接続 | |
| PHA | パホンヨーティン駅 | พหลโยธิน | -km | km | ||
| LAT | ラートプラーオ駅 | ลาดพร้าว | -km | km | ||
| RAT | ラッチャダーピセーク駅 | รัชดาภิเษก | -km | km | ||
| SUT | スッティサーン駅 | สุทธิสาร | -km | km | ||
| HUI | フワイクワーン駅 | ห้วยขวาง | -km | km | ||
| CUL | タイ文化センター駅 | ศูนย์วัฒนธรรมแห่งประเทศไทย | -km | km | ||
| RAM | ラーマ9世駅 | พระราม 9 | -km | km | ||
| PET | ペッチャブリー駅 | เพชรบุรี | -km | km | 新空港連絡鉄道と接続予定 | |
| SUK | スクムウィット駅 | สุขุมวิท | -km | km | BTS・アソーク駅と接続 | |
| SIR | シリキット・コンベンション・センター駅 | ศูนย์ประชุมแห่งชาติสิริกิติ์ | -km | km | ||
| KHO | クローントゥーイ駅 | คลองเตย | -km | km | ||
| LUM | ルンピニー駅 | ลุมพินี | -km | km | ||
| SIL | シーロム駅 | สีลม | -km | km | BTS・サーラーデーン駅と接続 | |
| SAM | サームヤーン駅 | สามย่าน | -km | km | ||
| HUA | フワランポーン駅 | หัวลำโพง | -km | km | 国鉄フワランポーン駅と接続 |
[編集] 運賃
営業時間は朝の6時から、深夜の12時まで。2004年の母の日までの運賃は一律10バーツである。その後、2005年7月3日までは乗車距離に応じて、12～31バーツに、その後は乗車距離に応じて14から36バーツにする予定である、なお母の日までの収益金は、王室慈善プロジェクトに寄付された。
[編集] 事故
開業から5ヶ月が経過した2005年1月17日。フワランポーン駅へ向かう電車がタイ文化センター駅を出発した所で、後ろから空の車輌が追突。追突された車輌には700人の乗客が乗っており、およそ100人の乗客が負傷した。人為的によるミスが原因。
その後地下鉄は約2週間営業を停止し、2月1日に復旧。
[編集] その他
交通渋滞が激しいため、パークアンドライドを目的にラートプラオ駅とタイ文化センター駅に駐車場を設けた。
2005年9月9日よりスクムウィット駅にてメトロモールと呼ばれるショッピングモールが開業。今まで売店も無く飲食も出来なかった地下鉄において、このメトロモールが開業したことにより、より利便性が高まった。ただし飲食はメトロモール内のみで可能で、その他の地下鉄構内では不可能。 最終的に11の駅で開業する見込み。
