テンジクネズミ
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テンジクネズミ属 | ||||||||||||||||||||
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モルモット |
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分類 | ||||||||||||||||||||
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テンジクネズミ(天竺鼠)は、テンジクネズミ科 テンジクネズミ属に含まれる齧歯類の総称である。ペットや実験動物として知られているモルモットは、テンジクネズミの一種である。
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[編集] 概要
頭が大きくずんぐりとした、ブタのような体つきをしているため、英語では西アフリカのギニアのブタを意味する「ギニーピッグ」(ギニアピッグ、Guinea pig)と呼ばれている。この名前の由来については、テンジクネズミの肉の味が豚肉に似ているためという説もある。また、この動物はギニアには分布しない。ギニアという言葉の由来として、イギリスに初めてこの動物が持ち込まれたとき、持ち込んだ船がアフリカ経由の船であり、当時のヨーロッパ人にとってギニアとは漠然とアフリカを表す言葉であったためにこの名が付けられた、とする説がある。別の説では、テンジクネズミの原産地である南米のギアナ“Guiana”の転訛として、この語の由来を説明する。
体長は約20~40cm。小さくて丸い耳をもち、尾椎はあるものの尻尾はない。指は前足は4本、後ろ足は3本である。オスメスともに、乳房は1対である。跳躍力はあまりなく、跳躍することはほとんどないが、仮にしても20~30cmほどの高さしか跳ぶことができない。
テンジクネズミは胎内ですでに乳歯をもっているが、生まれる前にその切歯(前歯)は吸収され、臼歯も生後40日程度で生え替わる。切歯も臼歯も常生歯となっている。上顎の臼歯は外側に傾斜しながら生え、下顎の臼歯は内側に傾斜しながら生えている。切歯は前面のエナメル質が分厚くなっていて、前面と後面に磨耗の差がある。その為切歯は常に鋭さが維持されている。
また、胃腸の半分以上が盲腸という構成となっている。環境変化などによるストレスによって胃腸内(とりわけ盲腸内)の細菌のバランスが崩れると、摂取した食物の消化が困難になり衰弱する。タンパク質などの栄養素の摂取を、盲腸内の細菌の働きに頼っているためである。また、一度に消化しきれなかった栄養を吸収するため、ウサギと同様に食便する。 テンジクネズミの糞の形は、オスとメスとで微妙に異なる。
寿命は個体差があるが、5~8年である。
野生のテンジクネズミは、南アメリカ全域の草原などに、巣穴を掘って棲んでいる。草食性である。つがいは形成せず、乱婚的に交尾をする。通常1年に1回出産し、一度に2~4頭の子を産む。生まれた子どもは早成であり、誕生の翌日には自分で草などを食べることができる。このため親は子どもの世話をほとんどしない。よってメスの乳房が1対しかなくても、子の成長に問題はない。また子どもが早成で胎内で大きく育つために、メスは骨盤の形が固まってしまう生後10か月以内に出産を経験していない場合、子を生むとき難産になりやすい。
テンジクネズミは現在、ネズミ目(齧歯目)の新世界ヤマアラシ亜目に分類されることが多い。しかし、1991年のDan Graurの研究では、テンジクネズミは他の齧歯類とは別に進化してきた生物であり、新しい哺乳類の目として分類されるべきであるとしている。
[編集] モルモット
モルモットは、家畜化されたテンジクネズミである。モルモットの元となった種は、ナナテンジクネズミとも呼ばれる種であるが、その野生種はすでに絶滅している。
愛玩用や実験動物用とされるが、元は食肉用に家畜化されたもので、南米では現在でも食肉用としても用いられている。日本では戦前まで医学関係者の一部によって海猽(かいめい、かいべい 独Meerschweinchenの直訳、猽は子豚の意)と呼ばれていたこともあるが、戦後はわずかな論文の中に見られる程度となり、現在は死語となっている。学名はCavia porcellus。
野生のテンジクネズミの体色は褐色または灰色だが、モルモットには白、黒、黄褐色、縞や斑点など、様々な体色のものがいる。16世紀にヨーロッパの人々が南米に到達したときには、すでにインカ帝国で食肉用として家畜化されていた。モルモットという名の由来は、ヨーロッパ人によって発見された当初、ヨーロッパに生息するリス科の動物、アルプスマーモット Marmota marmota と誤認されたことによるとされる。日本でのモルモットという言葉の由来は、1843年長崎にモルモットが伝来したとき、オランダ語での「マルモット」 (Marmot) が訛ってモルモットとなったことである。
英語圏の愛好家の間では「ケィビィ」 (Cavy) と呼ばれている。最近は日本でもこの名称で扱われる事が増えつつある。
かつてモルモットは実験動物としてよく用いられており、ジフテリアの病原体はモルモットを用いた研究によって解明された。その後、実験動物の主役はマウスやラットなどより小型の齧歯類に取って代わられたものの,その生理学的な特性によってある種の実験(アレルギーに関する実験など)には欠くことのできない動物種として存在している。モルモットが特に実験動物として優れている点として、人間と同様にLグロノラクトンオキシターゼと呼ばれるブドウ糖をビタミンCに変換する酵素を持っていないため、ビタミンCを体内で生成できないこと、薬物に対する感度が高いことが挙げられる。 以上から、肉体的・心理的に試される(実験される)人間を表す比喩として、「モルモット(にする/される)」という表現が使われる。
[編集] モルモットの品種一覧
- イングリッシュ(直毛短毛種・最も一般的な品種)
- アビシニアン(中毛種・全身にロゼットと呼ばれるつむじを持つ)
- シェルティ(直毛長毛種・頭部と脇が長くなる)
- ペルビアン(直毛長毛種・頭部と背の毛が長くなる)
- ティディ(ティディとも・縮れ毛の短毛種)
- レックス(縮れ毛の短毛種だが、ティディとは違う遺伝子で生じる)
- テッセル(縮れ毛長毛種)
- クレスト(クレステッド、梵天とも・頭部につむじを持つ短毛種)
- スキニー(ギニアピッグとも・無毛か、頭部や手足に少量の縮れ毛を持つ)
[編集] モルモットの食べ物
モルモットは草食動物なので、基本的に主食は牧草や野草である。 その他に、野菜や果物なども食べる。
[編集] モルモットの食べ物一覧
牧草
- ティモシー
- アルファルファ
野草
野菜
果物