ジェームズ・ワット
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ジェームス・ワット（James Watt, 1736年1月19日 - 1819年8月19日）はスコットランドの数学者、エンジニアである。凝縮機、調速機、変速機の発明など蒸気機関の改良をおこない産業革命の進展に貢献した。
[編集] 生涯
1736年、スコットランドのグノーリックで生まれた。14歳の時にロンドンにでて、機械製造業を学んだ。1757年にグラスゴーにもどり、グラスゴー大学の仕事をすることになった。当時、グラスゴー大学には物理学教授のジョゼフ・ブラックがおり、彼から熱力学について学ぶ機会があった。物理学授業の実験用のニューコメンの蒸気機関の模型の修理を行うことを通じて、これまでの蒸気機関における問題点、そして改良点を見抜いていった。
従来までのニューコメンの蒸気機関は、生みだされた熱の1％程度しか動力に転換できなかったと考えられる。ワットは、まずシリンダーから冷却機を分離した蒸気機関を発明することに成功し、より多くの熱を動力に転換できるようにした。そして、1769年に支援者のローバックとともに「火力機関において蒸気と燃料の消費を減少させるためにあらたに発明された方法」で特許を収得した。その後、新たな協力者であったボールトンとともに、1774年にボールトン・ワット社を作り、ワット式の蒸気機関の製造を開始した。その後も蒸気機関の改良は進められ、1781年には遊星歯車装置の特許を取得した。翌1782年には複動機関、89年には遠心調速器、91年にはボール調速器を開発している。
ワットの功績は、単に蒸気機関の発明だけにとどまらない。彼は蒸気機関の出力を表わす単位として「馬力」（ワット）という単位を作っている。（なお、この単位が設けられたのは、ワットに対する特許料支払いの基準を作る必要があったからである。）また、複写インキの発明も行った。1819年、産業革命が一層進展し、イギリスが「世界の工場」と称される繁栄へと向かう中、ワットはバーミンガム近郊のヒースフィールドで死去した。
