Theora

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Theora(セオラ、シオラ)は、Ogg Vorbisと同様にXiph.orgがOn2 VP3をベースに開発しているビデオコーデック。 On2 VP3とは完全な互換性がありOggコンテナフォーマットの標準ビデオコーデックとして利用される。仕様とその標準的な実装であるlibtheoraはオープンソースで提供される。（BSD License、ロイヤリティフリー）

[編集] 特徴

ブロック単位の動き補償
8x8 Type-II 離散コサイン変換
品質ベースエンコード（VBR）
適応インループフィルター（deblocking）
最小8x8のマクロブロック
量子化行列のカスタム（intra/inter, luma/chroma）
フレキシブルなエントロピー符号（1フレームあたり80個のVLC tables）
YUV4:2:0に加えYUV4:2:2、YUV4:4:4のピクセルフォーマット
8bitカラーチャンネル
複数のreference frames
ピクセルアスペクト比
16の倍数でないフレーム（現在は8x8以上のフレームをサポート）
量子化値の非線形スケーリング
ブロック単位までの適応量子化
ストリームはIフレームとPフレームによって構成されBフレームはサポートしない
1/2画素精度の動き補償

[編集] 利用例

テレビ番組やビデオカメラで録画した映像の保存。
友人同士でのビデオカメラで録画した映像の配布。

[編集] コンテナ形式

Oggコンテナフォーマットに準拠する専用のコンテナ形式が存在するが、従来のビデオコーデック同様にDirectShowを利用したコンテナ形式(AVI、MKV等)なら格納することが可能。

(Theora+Vorbis).ogg
(Theora+MP3).avi
(Theora+Vorbis).mkv

[編集] 問題点

現状でTheoraはα版でしかなく、動画品質は良いものの一部圧縮出来ないなどの問題点がある。その関係上、現在実用として使うには難があり、正式版が出てくるのはまだまだ先でありそうである。

ただし、libtheora 1.0 alpha 3 releaseでストリームフォーマットが一旦凍結されておりlibtheora 1.0 alpha 4 releaseでは最初のストリーム仕様であるTheora I Format Specificationが公開されたため、以降にリリースされるlibtheoraにおいては異なるバージョン間における互換性のリスクはかなり低くなっている。

しかし、H.264/MPEG4 AVCの登場や新しい圧縮技術を採用したコーデックの普及によって、優れた圧縮性能を誇るOgg Vorbisと違い、フリーであると言うだけでは普及しないことも考えられる。

[編集] 動向

現在最新のlibtheoraはalpha 7 releaseでこのバージョンを最後にalphaからbetaバージョンに移行する予定である。 ffmpegのコアライブラリであるlibavcodecでも限定的ではあるがTheoraの開発が進んでいる。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

圧縮フォーマット

動画ファイルフォーマット

音声ファイルフォーマット

ISO/IEC MPEG: MPEG-1 Layer III (MP3) | MPEG-1 Layer II | AAC | HE-AAC
ITU-T: G.711 | G.722 | G.722.1 | G.722.2 | G.723 | G.723.1 | G.726 | G.728 | G.729 | G.729a
その他: WavPack | FLAC | TTA | iLBC | RealAudio | WMA | SHN | Speex | Musepack | Vorbis | ATRAC | AC-3

画像ファイルフォーマット