Jリーグ準会員
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
Jリーグ準会員（―じゅんかいいん）とは、社団法人日本プロサッカーリーグが、日本フットボールリーグ以下のサッカークラブに対して与える資格である。
日本プロサッカーリーグが提示した運営法人母体、スタジアムのキャパシティ、下部組織等の条件について、これを満たすか、あるいは将来的にこれを満たすことを目指すサッカークラブに対して日本プロサッカーリーグ理事会において審査を行い、Jリーグ参入を促すシステムである。
目次 |
[編集] 1993年から1998年までの準会員制度
日本でのプロサッカーリーグ開始にあたり、日本プロサッカーリーグではJリーグが開幕する1993年から数年間の内は、適当な参入クラブの数を10と考えていた。そして暫くの期間この10クラブで固定し、その後2-3年程度に1回の割りで徐々に参加クラブを増やし、最終的に16クラブ程度にする計画を持っていた。このため上記方針により日本プロサッカーリーグは、1993年の時点でJリーグ参加を認めるクラブを大幅に制限する事になった。Jリーグへの参入を希望していたものの叶わず、ジャパンフットボールリーグに参加していた多くのクラブは、この時点でもJリーグ参入の意向を強く持っていたことから、日本プロサッカーリーグは当初の計画の変更を迫られ、対応を迫られた。
そこで生み出されたのが準会員と言う制度である。日本プロサッカーリーグではジャパンフットボールリーグ加盟クラブのうちJリーグ昇格条件を満たすか、それに準ずるクラブ環境を持っているクラブに対し、準会員として認めることとした。1994年から準会員の内、ジャパンフットボールリーグで2位以内に入り、なおかつ日本プロサッカーリーグ理事会の審査によって昇格に際して特に問題がない場合、Jリーグへの参入が認められた。
1995年までは準会員の入会申請は9月に行い、11月の本プロサッカーリーグ理事会・実行委員会の審査により準会員として認められるかを審議した。1996年からは申請期間が翌シーズンの開幕前まで延長された。
また準会員クラブに対してはJサテライトリーグ、Jリーグカップの出場権が与えられた。1996年以降準会員申請の延長がされて以降は、シーズン前のスケジュール設定に間に合わずJリーグカップに参加できないクラブがあった。
[編集] 準会員となったクラブ
[編集] 1993年
[編集] 1994年
- セレッソ大阪（1994年JFL1位でJリーグ加盟）
- 京都パープルサンガ[1]（1995年JFL2位でJリーグ加盟）
- 鳥栖フューチャーズ[2][3]（サガン鳥栖として1999年のJリーグ再編によりJ2リーグ加盟）
[編集] 1995年
[編集] 1996年[4]
[編集] 1997年
[編集] 補足
- ↑ 1993年の申請当初では運営母体、スタジアムの問題により準会員承認を保留。94年シーズン途中に承認。Jリーグカップ、サテライトリーグは不参加。
- ↑ 1993年の申請当初では運営母体、スタジアムの問題により準会員承認を保留。94年シーズン途中に承認。Jリーグカップ、サテライトリーグは不参加。
- ↑ 96年に運営会社「佐賀スポーツクラブ」が経営破綻。97年のシーズン開幕前に準会員資格取り消し。97年のJリーグカップには「サガン鳥栖FC」として特別参加
- ↑ 96年シーズンはJリーグ準会員クラブはJリーグカップ出場せず
- ↑ Jリーグカップに参加せず
- ↑ 準会員への申請と承認は本田技研サッカー部ではなく、設立予定であった受け皿となる法人の「浜松FC(仮称)」に対して行われたが、同年9月に準会員資格を返上
[編集] 2006年以降のJリーグ準会員制度
2000年代初めになると日本フットボールリーグ以下のカテゴリのサッカークラブの中から、新たにJリーグへの参入を目指す運動が日本各地で活発になってきた。
Jリーグ参入を目指すクラブが増大した事を受けて、日本サッカー協会により2005年10月に将来的なJリーグの姿について考える「Jリーグ将来構想委員会」を立ち上げられた。この時に提唱されたのが、将来的なJリーグ参入を目指す日本フットボールリーグ以下のサッカークラブに対する準加盟制度の復活である。
2006年から日本サッカー協会及び、日本プロサッカーリーグでは、将来的なJリーグ加盟を目指すサッカークラブに対しJリーグへの参入を促すことを念頭に、随時Jリーグ準会員申請を受け付ける事になった。
年4回の審査によりJ2リーグ参入の条件を満たすか、あるいはそれに準ずるクラブに対し、準会員クラブとして認定している。
[編集] 準会員認定クラブ
[編集] 2006年
- ロッソ熊本（日本フットボールリーグ）
[編集] 外部リンク
- Jリーグ将来構想委員会 第一回報告(pdf)
