BREAK-AGE
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『BREAK-AGE』(ブレイクエイジ)は、1992年から1999年にかけて『月刊アスキーコミック』(後に『月刊コミックビーム』)に連載されていた馬頭ちーめい・STUDIOねむ原作の漫画作品。単行本は全10巻。略すときは「B-A」と称する。
OVA化される。
外伝として、同じ作者による漫画『BREAK-AGE外伝 ボトルシップ・トルーパーズ』がある。
小説版の『BREAK-AGE EX』2作品及び外伝『BREAK-AGE』3作品がある。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
西暦2002年、アミューズメントセンター「コニーパレス」において、話題の大型体感ゲーム「デンジャー・プラネット」(略称DP)が稼動された。リアルなグラフィックと奥深いシステムを持ち、さらに専用回線を用いて全国規模でのネット対戦までが可能なDPはたちまちに日本中のユーザー達を熱狂させ、その波は世界にまで広がっていった―――。 そして2007年。主人公、仁村桐生は「DP3」をプレイ中に『弁慶』とマーキングされたVPと遭遇する。常識を超えた怪物VPを前に一瞬にして敗北を喫してしまった桐生は「弁慶」との再戦を誓う。
人気ゲーム「DP」を通じて主人公達は様々な人達と出会い、成長してゆく。そして「DP」開発の裏に隠された悲劇は新たな悲劇を生み、ある者は大きなトラウマを抱え、ある者はそれに真正面から立ち向かい、そしてまたある者は人生そのものを狂わされる事となる…。
[編集] 用語解説
[編集] DP
[編集] 組織
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- コニージャパン(CONNY JAPAN)
- 多国籍に活躍するアミューズメント企業コニーの日本法人。本社はアメリカ。日本各地にアミューズメントスポット(ゲームセンター)コニーパレスを展開する。
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- デッガー(DEGGER)
- ゲームソフトメーカー。DPシリーズを開発した企業であり、システム運営に当たる。自社でのVP販売も。DP開発のためにコニー社の資本参加を受けて業務提携し、実質的に子会社になる。
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- イーディス(EDITH)
- ゲームソフトメーカー。2006年設立。主業務はVPの開発・販売。社長はディーターと彩理の母エーファ・高原。ディーターの死後、その死による保険金や弔慰金を出資して設立し、彼の死をきっかけにデッガー社を飛び出した浅野ら開発陣を迎え入れた。
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- NPHエンジニアリング
- 英国・ハイアームズ財閥の一社。コニーUKと提携し、英国におけるDP事業を展開中。トーマスは常務。
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- 国立国府高等専門学校
- 逢羽市にある国立の高専(工業)。4年生以上は私服通学。
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- 新屋敷女子学院
- 逢羽市中心部にある女子校。小学校から大学までがある。
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- 逢羽工科大学
- 逢羽市にある公立の工学単科大学。入試を遠隔地の会場でネット受験できるようにしたり、海外留学中の学生が遠隔授業を受けられるようにするシステム(TALS=タルス)を導入するなど先進的。
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- シトラスハウス
- 逢羽市中心部にあるショーパブ。TOWER筐体を2基設置し、DPを遊ぶことができる。ホステスには、バニーガールとそれ以外の衣装の人がいるが、バニーだけが女性で、そうでない人はママを含めて男性。
[編集] 地名
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- 逢羽市(あいばし)
- 物語の舞台。モデルは香川県坂出市であり、浦ノ州(実際は「番の州」)などと地名も似せてあるが、埋め立て地の地形が違っていたり、空港があったりする点が現実と異なる。
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- 来瀬市(くるせし)
- 逢羽市の西隣の市。モデルは香川県宇多津町。コニーやイーディスの本社がある。
[編集] 登場人物
- 仁村 桐生(にむら きりお)パイロット名:KILIO、VP:九郎(CROW)
- 主人公。国府高専の学生(物語が開始した2007年度では1年生)。ビデオゲーム同好会会員。小学生の頃からDPで遊ぶヘビーユーザーで逢羽市を含む第27圏(ゾーン)のトップパイロット。将来は、現実世界でロボットを作るロボット工学者になるのが夢。素直で優しく、のほほんとした性格の優男だが、実は腕っ節が強い。不本意ながらシトラスハウスでホステスのバイトをすることがあり、その際の源氏名はクレア。ウィッグとつけ胸で女装した姿は美人で、彩理やジェラも気づかなかった。
- 高原 彩理(たかはら さいり)パイロット名:TAKA→SAIRI、VP:弁慶(BENKEI)
- ヒロイン。桐生の恋人。新屋敷女子学院高校2年生(2007年度)→逢羽工科大学。ディーターが命名したドイツ名は「エーディト(EDITH)」。第27圏ではトップクラスのパイロット。
- DPシリーズの開発中からテストパイロットを務めていたが、ディーターの死後、彼を死なせた(と思った)コニー、そしてDPに復讐するためにベンケイで戦う。マスターシステム停止事件の後、プレイヤーに復帰。高校卒業後はイーディスの開発担当役員に。
- ディードリッヒ・高原(ディーター)
- デッガーの開発部員。彩理の異父兄。デンジャープラネットの発案者。故人。
- 統一前の東ベルリンで生まれ、母エーファの再婚により来日。日本国籍を取得。
- DPを発案し、マスターシステムと初期にデッガーが販売したVPすべてをほとんど独力で開発する。2005年ガンにより死去。
- 倉田 大輔(くらた だいすけ)パイロット名:DAI、VP:サインボルフ)
- 桐生の親友。国府高専1年生(2007年度)。ビデオゲーム同好会会員。
- 実人生でもDPでも、桐生のアシストが主。2009年度サマーグランバトル第27圏で優勝。
- 長船 悠樹(おさふね ゆうき)パイロット名:PETER、VP:(トリックスター)
- 国府高専ビデオゲーム同好会の会長。通称「会長」。
- 1985年生まれで、2001年度に国府高専に入学後、わざと留年を繰り返し、2007年度(物語開始時)では21歳の4年生。最終的に卒業したのは2010年度という、パイロット名どおり大人にならない人。
- 学校でも私生活でも自動車の運転時でも、着ぐるみを常に着用しているが、実は、子供の頃からのゲーム生活によって重度の近視と乱視のため、網膜投射のディスプレイシステムに頼らないと日常生活が送れない。趣味と実益を兼ねた格好なのである。
- 2005年度サマーグランバトル第27圏代表というSA級パイロットで、素顔は美男子だが、桐生たちはそれを知らない。
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- 任谷 篤志(とうや あつし、パイロット名:A.T.(アーテー)、VP:(トリックスター)
- 国府高専ビデオゲーム同好会の副会長。2年生(2007年度)。
- いつも温厚で冷静な同好会の良心かと思いきや、ときどき爆弾発言がある。
- 一時期、長船と共に第27圏のトップペアだったSA級パイロットだが、桐生たちはそれを知らない。
- 実家はお寺で、曰くつきの『突撃ピューマン』枕を持ってきたこともある。
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- 木戸初利(きど はつとし、パイロット名:BILLY、VP:グリーナー)
- 国府高専ビデオゲーム同好会会員。2008年度入学。通称も「ビリー」。
- 神戸出身。家はウェスタン風内装のステーキハウス。母は米国人。
- パイロット名でもある愛称は、初利→(読みを変えて)ういりー→Willy→Billy。姉の名前が安奈(あんな)で、通称「アニー」であることから、アニー・オークレーとビリー・ザ・キッドというシャレでもあると思われる。
- 実は霊感が高いらしく、何度も金縛りにあったことがある。
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- トーマス・ブライアン・ハイアームズ(パイロット名:THOMAS、VP:ゴールディ)
- 英国人。貴族でもある英国ハイアームズ財閥当主の長男。2007年現在、18歳にしてブリッジズ工科大学大学院博士課程在学。祖父の死によりコンツェルンの役員に。2007年度英国サマーグランバトル優勝(個人戦・タッグ戦)。
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- ジェラルディン・フレデリク・ハイアームズ(ジェラ)(パイロット名:GERA、VP:アシュレイ)
- 英国人。貴族で財閥オーナー家のお嬢様。トーマスの妹。2007年で13歳だが、飛び級により英国・ブリッジズ工科大学附属高校2年生(新学年)。後に、ブリッジズ工科大学に入学、逢羽工科大学に留学。
- 2007年度英国サマーグランバトル優勝(タッグ戦)・準優勝(個人戦)。
- 素直で努力家、誰にでも愛される金髪碧眼の美少女。桐生に片思いしているが、それが実らないこともまた自覚している。
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- 久我徹(くが とおる、パイロット名:THOR、VP:(クリムゾン))
- フリーのシステムエンジニア。デッガーでのバイト時に知り合ったディーターを敬愛していたが、その死を知った後、イーディスの新製品開発を妨害する企みに荷担する。
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- 東海林亜紀子(しょうじ あきこ)
- 新屋敷女子学院高校2年→新屋敷女子学院大学。彩理の親友。コニーパレス新屋敷店アルバイト。
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- 山科有珠(やましな ありす、パイロット名:ALICE、VP:飛(フェイ))
- 新屋敷女子学院中学校2年生(2007年度)→新屋敷女子学院高校。桐生に一目惚れして、DPまで始めてしまう積極的な女の子。プレイヤーとしては……。
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- エレノア・キャンベル(ネリー)(パイロット名:LEN、VP:黒曜丸)
- アフリカ系米国人。新屋敷女子学院高校の留学生(2008年度)。
- 己蒼(きそう)流剣道の師範代(師範は大輔の従兄)。流派での名前は「煉」。2008年サマーグランバトル(全国大会)で桐生を破る。
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- 藤井 海音(ふじい かいね、パイロット名:KAIN、VP:(ティガー))
- 逢羽工業高校1年生(2009年度)。2007年サマーグランバトルに、中学生として史上最年少で優勝。コニーのテストパイロットになるが、「敵がいない」という状態になり意欲を失い、誘いに乗ってイーディスの新製品開発を妨害する企みに荷担する。
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- 仁村美鈴(にむら みすず)
- 桐生の母。息子と子供のような夫を仕切る強い妻。在宅CADオペレーターという設定は本編に生かされなかった。
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- 仁村哲東(にむら てつはる、パイロット名:PAPA/PAPEY、VP:(ヒステリックマドンナ))
- 桐生の父。わんぱくこぞう逢羽店の店長だが、ソフトを売るより遊ぶ方が主。
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- エーファ高原(えーふぁ たかはら)
- 彩理とディーターの母。イーディスの創業者・社長。ドイツ人。
- 夫を亡くし、統一前の東ベルリンで息子をかかえて困窮していたときに日本人の学者と出会い結婚、来日。
- ディーターの死後、会社を飛び出してしまった浅野たち開発部員を、ディーターの死によって得られた保険金や弔慰金を出資して設立したイーディスで引き受ける。
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- 桑田章弘(くわた あきひろ)
- デッガー開発企画部長。DPのシステム保守責任者。ディーターの親友の一人だったが、死後もあえてデッガーに残り、「マスターシステムの子守じじい」(自称)を務め続ける。
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- 浅野秀直(あさの ひでただ)
- イーディスDP事業部長。ディーターの親友。デッガー開発部員としてDPの開発に当たる。彼の死後、デッガーを飛び出し、イーディスへ。
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- 樋口涼子(ひぐち りょうこ)
- イーディスDP事業部主任。ディーターの婚約者。デッガー開発部員としてDPの開発に当たる。彼の死後、デッガーを辞めてイーディスへ。
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- 遠野雅(とおの みやび)
- 久我の恋人。
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- 芳村邦香(よしむら くにか、パイロット名:KUNIKA、VU:グレープシード)
- 新屋敷女子学院大学の学生→高校教諭。長船とは中学での同級生。片思いしていた。教育実習先の国府高専で再会し、ショックを受ける。桐生たちとの交流によって頑なさがとれ、DPを始めるまでに。長船とは、その後も一応付き合っている。
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- イーナック・アルター
- デッガー社員。久我と藤井にイーディスの新製品開発の妨害を依頼する。
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- 元木桂奈(もとき けいな)、千原智子(ちはら ともこ)、西村依子(にしむら よりこ)、片桐紫(かたぎり ゆかり)、清水綾乃(しみず あやの)
- 新屋敷女子学院高校1年生(2007年度)。彩理と東海林の後輩の、姦しい仲良し5人娘。
- 片桐紫は、カナダから帰化。英名・Julia。「紫」は瞳の色から。
[編集] 登場メカ
[編集] ―カスタムVP―
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- 1型"九郎"
- イーディス社製VP”ゴブリン”をベースにしたカスタムVP。仁村桐生の搭乗機。当初は割と普通な外見のVPとして開発されていたが、「ベンケイ」との再戦にあたって装甲を間接部・胸部装甲以外のほとんどを取り払い、ほぼ骨組みだけに近い外見のVPとなった。長射程の対戦車ライフル「ドーラ」一丁のみを武装とし、軽量・高機動を生かしたヒットアンドアウェイ戦法で敵を破壊する。左腕には小型シールドを装備しており、格闘戦時にはこれをもって相手を殴ることも可能である。
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- 九郎Ver.2
- 1型"九郎"のバージョンチェンジ。対ベンケイ用に即席の改造を施した感が強かった1型と比べ、Ver.2ではさらに改造・調整が施され、以降の”九郎”シリーズに近い形になっている。主にバックパックや肩部等に変更が見られる。
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- 九郎Ver.3.1
- 大破した九郎Ver.2を長船会長の協力によって修理・改造した機体。新たなサブウェポンに使い勝手の悪い武装として有名な”日本刀(ジャパニーズ・ブレイド)”を装備し、今までの”九郎”とは打って変わって近接戦闘メインのVP。胸部にはターボチャージャーを搭載し、瞬間的な加速で敵との間合いを詰め、一刀の下に斬り伏せる事ができる。
-
- 九郎Ver.3.2
- 上記機体のバージョンチェンジ。外見にほとんど代わりはないが、布地の表現処理に容量を喰っていたのか、腰部分の草摺(くさずり)は取り外され、Ver.2及びVer.3.1では無くなっていた左腕のシールドも復活している。武器は対戦車ライフルと日本刀を装備し、遠近ともに対応可能だが主に日本刀で戦うシーンが多かった。
-
- 九郎Ver.4
- これまでの既製品をカスタムした機体と違い、完全に1から創られた”九郎”。ベンケイに搭載されていた戦闘処理ルーチン”Bモジュール”を載せているため、今までにないほどのデータ量で創られている。中央のメインカメラのほかにサブカメラを両脇に2つ持ち、その風貌から「三つ目」と称される事も。ただでさえ高かった機動性はさらに向上し、あまりの速さにレーダー上ではミサイルと誤認されるほどである。メイン武装は今まで通りの対戦車ライフル。ただし、弾薬の威力は格段に上昇しており、煙幕弾も搭載している。また、固定武装としてショットシェルを仕込んだ射出式のワイヤーアームも持っている。もはや装甲は無いに等しく、ほぼ骨格のみで動くというある意味イカれたVP。
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- Ⅲ対応"ベンケイ"
- 下記のプロトタイプベンケイをマイナーダウンしD.PⅢでも起動可能としたVP。武装は両腕のバズーカ2門をメインウェポンとし、ガトリングガン1門、キャノン2門、グレネードランチャー、ホーミングミサイルと出鱈目な数の重火器を持つ。その超巨体に似合わず、機動性もバーニア全14基によって生み出している。また武器と下半身を切り離し、ホバリングも可能。作中、桐生はこの状態の体当たりをまともに受けて敗北する、という夢も見ていることから最後の切り札ともいえるだろう。この機体にはウイルスが仕込まれており、累計撃墜数が1000機をカウントすると起動。D.PⅢのO.Sを完全にクラッシュさせる(メインのO.Sのみではなく、サブO.Sのすべても含む)という極悪極まりないものである。これはディートリッヒ・高原が残したメッセージでもある(「この機体が1000機を撃墜するまでにD.Pに進化がないのなら、いっそ破壊したほうがマシ」という過激なもの)。なおヴァージョン・アップさえ施されていればこのウイルスは無効にできる。
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- プロトタイプベンケイ
- ディートリッヒ・高原が生み出したオリジナルのベンケイ。V.PⅣ以降でなければ起動することができないことから、D.Pのヴァージョン・アップを見込んだ上での設計であることがわかる。
- 上記の武装に加え、レーザー砲まで備えた極悪な性能のV.P。特にレーザー砲は周囲のV.Pをまとめて薙ぎ払えるという高出力。
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- バリアブルベンケイ
- プロトタイプベンケイを九郎との連携を前提においてカスタムされたVP。上半身の「ウイング」と下半身の「タンク」に分離できる。(この辺りは今までのベンケイのシステムを継承している)
- 「ウイング」は九郎Ver.4と合体し飛行能力を与え、「タンク」は地上にて援護するという役割がある。この場合「ウイング」のコントロールは九郎に渡されるが、基本的には双方ともにベンケイのパイロットがコントロールを引き受けることになる。これによって片方が撃破されてもパイロットは生き残ることができる。
- 武装は基本的にプロトタイプベンケイと同様のものとなっているが、「ウイング」には合体後、変形を行うことによって『ルフト・ドーラ』と呼ばれる広範囲殲滅可能なレーザーキャノンが搭載されている。
-
- サインボルフ
- デッガー社製VP”ボルゾイ”をベースに改造されたVP。桐生の親友、大輔の愛機。一見した所、外見はほぼ無改造のボルゾイにしか見えないが中身は非常に高い改造が施された燻し銀な機体。パイロットのテクニックが最も試されるタイプの機体であると言えよう。物語後半でヴァージョンアップが行われたが、やはり見た目はほとんど変わらず、武装が変更されたぐらいしか変更点がないように見える。桐生が割と頻繁にVPを乗り換えていたのに対して大輔は一貫してこの機体に乗り続けており、
彼の愛着の高さがうかがえる機体である。武装は右腕に固定型のバルカンを装備、後半からは手持ち式のグレネード・ランチャーに持ち替えている。
-
- グリーナー
- ブラックホース社製VP”デザフィーオ”をベースに改造されたVP。パイロットであるビリーの趣味が前面に押し出されており、見た目はまるで西部劇に登場するガンマンそのものである。武装は見た目通りのシングルアクション式リボルバーガンとランダルショットガン。主攻撃はリボルバーガンの早撃ちで、ショットガンは装備してはいるものの、作中では「トロイ」との対戦中にごく僅かに使用されただけにとどまっている。アナクロな武装の割に戦闘能力が高いのはパイロットの腕によるものだろう。ちなみに機体名の意味は”未熟者”。
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- 黒曜丸
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- 鴉
- ”九郎”をベースに製作されたレディメイド(既製)VP。業界初の”Bモジュール”対応VPということもあって話題になり、大ヒットを記録した。軽装・高機動の九郎が元になっているだけあって高い機動性を持ち、操縦系統も使いやすく設定されている。さすがに九郎のような骨格剥き出しではなく、ちゃんと全身に装甲が施されている為、防御力もやや高め。付属火器こそ無いが、武装さえ持たせれば即実践投入可能という、レディメイドとしては高性能機にあたる。
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- 飛(フェイ)
- イーディス社製VP”スプライト”をベースに改造されたVP。
- 初心者用に機動性・操縦性、あと少々装甲を強化した扱いやすい機体となっている・・・はずである。
- 武装は右腕部にマウントされたバルカン。装甲がナックルガードの役割も示すため多少の格闘戦にも耐えられる。
-
- クリムゾン
- 業務用回線を荒らしまわる可変型VP。
- 真紅の塗装とその変形時の形状から「ザリガニ」「マッカチン」などとも呼ばれる。
- 外見上では九郎Ver.4のデータを取り入れる以前の外骨格型の初期タイプと、九郎Ver.4のデータを取り入れた後の後期タイプ、九郎Ver.4及びバリアブル・ベンケイとの決戦に使用された最後期タイプの3つが存在する。
- 初期タイプですらベンケイに匹敵する火力・装甲・反射を備えた強力なVPであり、九郎Ver.4のデータを取り入れた後期タイプは九郎Ver.4とプロトタイプ・ベンケイのコンビすら圧倒するほどの性能を示した。
- 武装はキャノン2門。基本的には格闘戦で勝負を決めている。変形時は両足が変形したクローアームで握りつぶしも行っている。最後期タイプでは収束式ミサイルパックを数基装備している。
-
- トリックスター
- クリムゾンに対抗する為に開発された複座可変型VP。
- 登場時はステルス素材のマントをかぶりまるで幽霊の様な外見をしているが、マントを脱ぐや、細身の本体が現れる。その幽霊の様な外見から「お化け野郎」とも呼ばれた。
- 武装は高周波の鎌とホーミング・ミサイル。
- Bモジュールによって得られた大容量の殆どをステルス素材のマントに使用しており、また、自爆装置を備えるなど製作者の遊び心に満ちたVP。
- ステルス・マントには「花」、「苑」などの文字が書かれているが、本来は「死」という文字のはずである。
- 後にマイナーダウンをしてイーディスから既製VPとして発売された。
-
- ティガー
- 後期型クリムゾンをベースに改良を加えたVP。その模様から「クルマエビ」とも。
- 製作者曰くクリムゾンの120パーセントほどの性能らしい。
-
- トロイ
- 海音が作り出したVP。Bモジュールによって大型化しているが、その性能は全体データの大半がクリムゾンのデータに食われる為、ごく普通の大型VP止まりである。アームキャノンとナックルによる近・中距離戦タイプ。
[編集] ―レディメイド(既製品)VP―
-
- ブリンデル
-
- ジャグラー
-
- アリゾナ11
-
- ボルゾイ
-
- TR
[編集] ~~~ボトルシップトルーパー~~~
[編集] ―カスタムVP―
[編集] ―レディメイド(既製品)VP―
[編集] ~~~戦士たちの夏~~~
[編集] ~~~戦士たちの秋~~~
[編集] ~~~イマジネーション・ブルー~~~
[編集] ~~~ムーン・ゲッター~~~
[編集] ~~~ロアゾォ・ブルー~~~
[編集] 外伝 ボトルシップ・トルーパーズ
月刊コミックビーム1999年9月号から2000年3月号にかけて連載され、作者体調不良による休止のあと、2006年、ストーリーを書き足して単行本『BREAK-AGE 外伝 ボトルシップ・トルーパーズ完全版』(エンターブレイン)として発表された、登場人物も舞台となる場所も全く違う外伝。
[編集] 小説版
本編の登場人物たちが脇役としてしか登場しない外伝。
- BREAK-AGE 戦士たちの夏 (著・篠崎砂美、ログアウト文庫)
- BREAK-AGE vol.2 戦士たちの秋 (著・篠崎砂美、ファミ通文庫)
- BREAK-AGE イマジネーション・ブルー (著・遠野ひろみ+STUDIOねむ、ファミ通文庫)
- BREAK-AGE EX ムーンゲッター (上・下) (著・遠野ひろみ+STUDIOねむ、ファミ通文庫)
- BREAK-AGE EX ロアゾオ・ブルー全7巻 (著・鍋本ちぇいある+STUDIOねむ、ファミ通文庫)
- いずれも、原作・監修 馬頭ちーめい+STUDIOねむ。
- 2006年、小説版シリーズのガイドブック『BREAK-AGE OFFICIAL WORKS』(馬頭ちーめい+STUDIOねむ・編、エンターブレイン)が発行。
[編集] OVA版
- 1999年9月25日発売
- LD・DVDでも発売。
- 発売元:ビームエンターテイメント。
[編集] ストーリー
原作第0話での桐生と彩理との出会いから対戦までの間に、第1話の国府高専祭のエピソードを挟み込んだ形になっている。
2007年、デンジャープラネットに熱中する高専生・桐生は、ある日のゲームで、巨大なVPベンケイになすすべもなく破れる。相手プレイヤーに興味を持った桐生が会いに行くと、プレイヤーは美人女子高生の彩理だった。 ショックを受けた桐生だったが、通っている高専の学園祭で偶然再会した彼女に再戦を申し込むと、彩理も以前、別の機体を使っていたときに桐生に敗れていたことを思い出し、申し出を受ける。 桐生は、ベンケイに対抗できる新しい機体九郎を制作し、戦いに臨むのだった。
[編集] キャスト
- 仁村桐生:鈴村健一
- 高原彩理:山崎和佳奈
- ディードリッヒ・高原(ディーター):森川智之 - 実質的にはナレーター。
- 倉田大輔:上田祐司
- 長船悠樹(会長):子安武人
- 任谷篤志:飛田展男
- 東海林亜紀子:高田由美
- 仁村美鈴:富沢美智恵
- 日下部崇:西村朋絋 - 国府高専の電算部部長。
- 梶谷弘樹:一条和矢 - デッガーの営業部員。長船とは同学年だった。
[編集] スタッフ
- 監督・脚本:冨永恒雄
- キャラクターデザイン・作画監督:加野晃
- メカデザイン:牛島勇二
- メカ作画監督:宍戸聡
- 演出:山口頼房
- 美術監督:脇威志
- 音響監督:田中一也
- 音楽:山中紀昌
[編集] ガイドブック
1999年、OVA版発売に合わせてBREAK-AGE オフィシャル・ガイドブック(編・馬頭ちーめい+STUDIOねむ、アスペクト)が発行される。 用語集・年表・登場人物一覧など。
[編集] 備考
- 月刊アスキーコミック1992年11月号に読み切り作品として掲載。1993年7月号から連載開始。1995年、発行元が発行誌を統廃合して月刊コミックビームに移行する際に打ちきりを勧められ、一時「BREAK-AGE ~FLASHBACK~」の題名で過去のエピソードを扱う形になったが、人気が衰えなかったため題名を元に戻して本編に復帰した。
- 主人公たちの通う学校が高等専門学校というマンガ作品は珍しい。
- 国立高専の命名の慣例からすれば「逢羽工業高等専門学校」という校名になるはずではないかと思われる。
- 作中でもお花見のシーンがあるが、モデルとなった国立高松工業高等専門学校も構内のありとあらゆる場所、及び裏山に桜の木がある。地元では隠れたお花見スポットではあるが、お花見と言えば飲酒問題があり、高校生扱いとなる1~3年生を持つ学校側は頭を悩ませている。
- OVA版は、当時のアニメ雑誌では、作画の質が悪いとの理由で低い評価しか得られなかった。
- 作品中の年代は2007年以降という設定であるが、実際の連載が1990年代だった関係上、現実とは多くの食い違いがある。
- 一方、先進的なものもある。
- 店舗間をネットにより結んだ、通信対戦可能な大型体感ゲーム。
- 大学入試が、会場に設置されたパソコンによる出題・回答であるので、遠隔地の会場でもネット利用により同時受験が可能(現実には、一部では自宅受験も実現している)。
- 新聞紙面をネットにより画面上で見るサービスが普及(実現しているのは紙面そのままではない)。
- 電子メールはボイスメール。後に動画メール。
- 部屋に入って照明をつけると同時にオートパイロットが始動してネットからメールをダウンする(一般的ではない)。
[編集] 関連項目
- 兄弟神技
- ぱっくんぽっけ
[編集] 外部リンク
- コニーパレス新屋敷店
- スタジオねむ・ひみつてちょう(馬頭ちーめい+スタジオねむオフィシャルサイト)