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Privacy Policy Cookie Policy Terms and Conditions ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントMF機種) - Wikipedia

ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントMF機種)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントMF機種)とは、ペンタックス(旧:旭光学工業)が発売したマニュアルフォーカス式Kマウント規格一眼レフカメラのシリーズ製品の一覧記事である。

目次

[編集] Kマウント:MF機シリーズ

旭光学工業はシステムのバヨネット式Kマウント化によって標準仕様としての開放測光を実現し、現在の一眼レフカメラの完成を見ることになる。そこで生まれた次なる課題は自動露出(自動露出を以降はAEと記述する)であった。すでにPSマウント機である『アサヒペンタックスES』で実装されていた「絞り優先式AE」が『アサヒペンタックスK2』にも採用され、当時は「シャッター速度優先式AE」と2種類の方向性があったAEを"写真を決めるのはレンズ"という考えのもとに旭光学は絞り優先式を選択している。ただし、KマウントにおいてはESのような複雑な連動機構を設けなくともAE化が可能であり、続くペンタックスMシリーズにおいては驚異的ともいえる小型軽量化を実現しつつ絞り優先AE専用機という大胆な仕様の『アサヒペンタックスME』を製品化している。やがてこの2種の方式は1977年に発売された『ミノルタXD』によって統合され、『キヤノンA-1』とともに「マルチモードAE」の時代に突入する。その間、旭光学工業は世界初のAFカメラ製品である『ペンタックスME-F』を発売するものの商業的には失敗に終わってしまい、ペンタックスAシリーズにて再びMFカメラに回帰し業界の流れに追従し、他社よりやや遅れて完全自動露出(プログラムAE)を実現する。続くペンタックスPシリーズにおいては複数のプログラムAEを選択できる「マルチプログラムAE」を達成したものの『ミノルタα7000』とともに訪れたAF機時代の大波によってMFカメラにおけるAE化路線は大幅に縮小され、新たに生まれたAF機シリーズであるペンタックスSFシリーズにたすきを渡すこととなった。
なお、ペンタックスはAF化された後においても必ず最低1機種はMF機種を残しており、現在も『ペンタックスMZ-M』が銀塩カメラの最後のMF機として現行商品として扱われている。


[編集] アサヒペンタックス Kシリーズ

アサヒペンタックスKシリーズとは、新規のバヨネット式のKマウントを採用した一眼レフカメラの初代シリーズ製品である。1975年6月に『K2』、『KX』、『KM』の3機種が同時発売された。"アサヒペンタックスブランド"は踏襲したもののロゴデザインやボディ外装デザインは一新され、新しいカメラであることを印象付ける配慮がなされた。また付加価値としてKマウント用新レンズ群である『SMCペンタックスレンズ注1)』は基本フィルター枠を49mm径から52mm径に拡大し、その大口径化を印象付けるような明るい新設計のレンズ製品や、鏡胴の造りもコストをかけた贅沢な設計がなされ、従来のPSマウントシリーズ機よりもワンランク上の高級機としての位置付けを狙ったようである。
しかし見た目の印象は異なるものの、K2以外の普及型機種はカメラの内部構造、各部レイアウトは従来のSP系シリーズを踏襲しており、マウント変更によって従来の大ヒットシリーズであったPSマウント機ユーザーの流出を極力抑えるために、Kシリーズの各種アクセサリーの多くが従来のSP系のものがそのまま対応している。また従来のタクマーレンズ所有者のために『マウントアダプターK』が安価で発売されたことからも、従来のユーザーへの配慮がうかがえる。
そういった意味ではこの新マウント用機種のシステム化は、徹底的なAE化を実現した次のMシリーズからともいえる。しかしこのKシリーズより、旭光学工業のペンタプリズムへの蒸着ペンタプリズムが社内基準に達したことにより実装され、従来のPSマウント機シリーズでは暗いと指摘されていたファインダーが明るくなったことや、内蔵露出計がCdSからSPDに変更され応答速度が速まったことがユーザー側には一番ありがたかったことであったのではないかと思われる。
しかしながら翌年である1976年に、大幅に小型軽量化された廉価シリーズに相当するペンタックスMシリーズを発売し、更なる小型軽量一眼レフカメラの需要が高まる中で、時代のニーズに合った後者のほうがセールスが良かったためか初代の高級路線を狙ったKシリーズは短命に終わったのである。

注1SMCペンタックスレンズ群に関する詳細はペンタックスの写真レンズ製品一覧の記事を参照のこと。


  • K2 - 1975年6月発売。『アサヒペンタックスK2』とは、Kシリーズの中で唯一の完全新規設計されたシリーズ最上級機(発売当時)である。デザインの意匠がシリーズで統一されているために『KX』、『KM』と酷似するものの細部の操作系レイアウトやデザインが異なる。先代のAPシリーズ初の高級機であった『アサヒペンタックスK』のネーミングを引き継いだところから旭光学工業のKマウント機にかける意気込みがうかがえる。最高級機であるK2においてはステンレス製マウントの採用(他のペンタックスカメラでは『ペンタックスLX』のみである)など最高級機にふさわしい贅沢な仕様の機種であった。
    新機軸として、セイコー光機と共同開発された電子制御式の金属縦走行式フォーカルプレーンシャッターユニットセイコーMFが搭載され、オート時だけでなくマニュアル撮影時でも電子制御式になったことにより露出の精度がより高められ『アサヒペンタックスESII』でも遅いと指摘されていた「絞り優先AE機能」も受光素子を従来の「CdSセル」から「SPD(シリコン・フォト・ダイオード)」に変更されたことによって応答速度、省電力性が大幅に向上された。操作系レイアウトは機械的構造上、日本光学のニコマートのように露出倍数設定、ASA感度設定ダイヤルがマウント部に集約されている。しかし数々の新機軸を盛り込みながらもサイズも従来機とほぼ同じであり、APシリーズのコンセプトを踏襲している。
    このことからK2はESIIで残された課題をマウント変更と新技術によって克服し、より実用性を高めた最新高級機に相応しい機種となり、「TTL開放測光」、「絞り優先自動露出」、「電子シャッター化による、より正確な露出」の実現を目指していたPSマウント機種の完成型ともいえよう。
  • KX - 1975年6月発売。『アサヒペンタックスKX』とは、Kシリーズの中級機に位置する機種である。主な機械構造はSP系機種がベースとなっており、従来の「布幕横走り型シャッターユニット」を採用した"機械式フルマニュアル機"である。
    しかしその一方では最新のSPDによる露出計や、ファインダー内情報表示の変更、銀蒸着のペンタプリズム、ミラーアップ機構など、K2の新機軸も新たに取り入れられており、さらには「絞り値の直読み窓」が設けられ、機械式フルマニュアル機ながらも「絞り優先AE機」のような使い勝手を実現した新しい一面があることも見逃せない。
    この直読み窓には最新のDFAレンズ群(注2)の絞り輪も対応しており、ペンタックスのシステムがいかに互換性を重視しているかがうかがえる。KXはSPを理想的な形でKマウント化した機械式シャッター機の完成型といえる。なお、特注品としてモータードライブ対応型が存在する。
    注2DFAレンズ群に関する詳細はペンタックスの写真レンズ製品一覧の記事を参照のこと。
  • KM - 1975年6月発売。『アサヒペンタックスKM』とは、Kシリーズの普及機に位置する機種である。KXと同様にSP系機種がベースとなっているものの、Kシリーズで唯一ペンタプリズムが従来のアルミ蒸着のままであるばかりか「フォトスイッチ」までもが継承されており、操作系レイアウト、内部構造ともに従来のPSマウント機である『アサヒペンタックスSPF』をほぼそのままKマウント化したような機種である(ただしマウントの各連動機構が大幅に異なるため、一部メカニズムは完全に新規のものであるのだが)。このことからKMは従来ユーザーの乗換えを配慮した製品であることがうかがえる。こちらも特注品としてモータードライブ対応型が存在する。
  • K2 DMD - 1976年9月発売。『アサヒペンタックスK2 DMD』とはK2の後継機である。そして結果的にKシリーズの最高級機となった。名称の"DMD"の由来となった「データバック(D)」、「モータードライブ(MD)」への対応など高級機に相応しいシステム面が強化された。また機能面では「メモリーロック機能(一般的にはAEロックと呼ばれる)」や、KXで採用された「絞り値直読み窓」の追加。ESIIに実装されたもののK2では省かれた逆入光防止のための「アイピースシャッター機能」の復活などの改良が加えられ、ここにてAPをルーツとする一連の流れのカメラの完成を見ることとなった。
    しかし発売された時期には『オリンパスOM-2』を端緒とする、新たな"小型軽量で普及型一眼レフ機の時代"に入っており、発売後間もなく次世代の小型軽量化されたMシリーズが登場しそちらが主力製品となったため少数が生産されるにとどまった。プロなどの上級者向け機種ということを意識したためブラックボディを中心に販売されたが、極少数クロームボディのものも存在する。
  • K1000 - 1986年6月発売。『ペンタックスK1000』とは、KMの「セルフタイマー機能」と「プレビュー機能」を省いた廉価機種として1976年より輸出専用機種として生産されていた機種である。しかし、マルチモードAEカメラが全盛であった1980年代後半に天文撮影や美術系学生などの一部で「機械式フルマニュアルカメラ」の需要があったためか、プログラムAE機のPシリーズやワインダー内蔵機種である『ペンタックスA3デート』などの電子自動化されたKAマウント機が居並ぶ中で、必要最低限の機能しかないこの機種が遅れて国内で発売されたのである。
    名称の"1000"は輸出版の名称でよく使われていた最高シャッター速度(1/1000秒)の数値より由来するものと思われる。1995年までの長期間に渡って国内外にて販売されたため数度のマイナーチェンジがあり、一例として国外にて発売された初期型の金属外装機やプラスチック外装機(国内発売された最後期型)などがある。国内発売時期の関係から、Kシリーズではこの機種のみが"AOCOマーク"と"アサヒ銘"の存在しない"ペンタックスブランド"機である。


[編集] ペンタックス Mシリーズ

ペンタックスMシリーズ(MX、MEのみアサヒペンタックスブランド)とは、Kシリーズにて一眼レフカメラのひとつの完成を見た旭光学工業が、新たな時代と実質的な需要である「小型軽量化」、「電子化によるAE化」、「システムの充実」を目指し、特に当時の小型軽量一眼レフカメラの代表格であったオリンパスのOMシリーズへの対抗製品として、「小型軽量化に重点を置いて開発されたシリーズである。しかし高性能化を志向していたOMとは異なり機能のスリム化を重視しており、旭光学独自の小型軽量化路線への考え方が現れている。筐体の小型軽量化に合わせてボディ設計も従来のK(SP)シリーズから一新され、真の意味での初代Kマウントシリーズともいえよう。ただし、発売当初は併売されていたKシリーズの弟分的な位置付けであったためか、機械式フルマニュアル機であるMXを除いたシリーズ機種と、ボディの小型化に合わせて専用レンズとして用意された新設計の小型レンズ群であるSMCペンタックスMレンズ群)の評価は人によって分かれている。
このMシリーズより各部の電子化がより進められ、ファインダー内の露出計表示が従来までの「アナログ式の指針」による追針式露出計から「LED」を採用した定点式のものに全機種が改良されている。電子回路も大幅な進歩をとげ、K2のものよりも更なる小型化が実現した。またTTL露出計もカメラ専用露出計として開発され、かつ中央重点測光に適しているGPDガリウムヒ素リン・フォト・ダイオード)が従来のSPDに替わって採用された。ファインダースクリーンの合焦補助機構も従来の「マイクロプリズム」に加えて「スプリット・イメージ」が追加され、よりピント合わせがしやすくなった。
そしてようやくKマウントシステムの充実化が図られ、新規の様々なアクセサリー群が用意された。現行品である『視度調整アダプターM』はこの時代に発売され、現行のファインダー系アクセサリー用のアイピースのスリット幅もこのシリーズからの規格である。なお、当シリーズより電子制御による縦走行式シャッターユニットの実装や、外装のプラスチック化、アナログ式ではなく電子ボタン式の入力操作系が採用され、ペンタックスカメラにおける近代一眼レフカメラの雛型ともなった。

SMCペンタックスMレンズ群の詳細はKマウント用交換レンズ:35mm判カメラ用の節のSMCペンタックス-Mシリーズの項目を参照のこと。


  • MX - 1976年11月発売。『アサヒペンタックスMX』とは、Mシリーズ1号機でありながらも電子制御化とAE化のコンセプトに反し、シリーズ唯一のフルマニュアル操作方式のみの「布幕横走行式の機械式シャッター搭載機」である。よって、同時に開発されたMEとは基本設計レベルから異なり、ワインダーなどのオプション品も他のME派生型機との互換性もなく、独自のシステム展開がなされているのが特徴である。
    しかし新機軸もしっかり投入されており、TTL露出計はMEと同様にGPDが採用されている他(後期型は応答速度の向上したSPDに変更されている。製造番号が「9」で始まるものが前期型、「4」で始まるものが後期型である)、ファインダー内の露出表示も追針式からLED表示の定点式に変更されている。
    8年にわたって製造されたが後継機種は存在せず、電子制御カメラ一色のMシリーズのアクセントとなっている。Mシリーズ機らしく小型化への執念は凄まじいものがあり、全高を抑えるためにシャッター幕の巻き取りリボンをより細くするために紐(ひも)を採用するなど、旭光学工業の精密加工技術を総結集したとさえ思わせる。同じ超小型軽量の機械式カメラである『オリンパスOM-1』と寸法を比較すると、幅・高さ・厚さともすべて0.5mmずつ小さくなっている(OM-1=136mm×83mm×50mmMX=135.5mm×82.5mm×49.5mm)のも興味深い。
  • ME - 1976年12月発売。『アサヒペンタックスME』とは、MXとは対照的に、シリーズのコンセプトに忠実に機能のスリム化と電子制御化を図った絞り優先AE専用機という大胆な仕様の機種である。小型化のために超小型の専用シャッターユニットが採用されたが、MXとは異なり電子制御式の金属縦走行式シャッターユニットセイコーMFC-Eを採用している。このシャッターユニットは、サイズもK2で採用された『セイコーMF』と比較して縦横5mmずつ小型化され、重量も半分となっている(ME以降の電子シャッター搭載機種はすべて縦走行式シャッターユニットになったのである)。またTTL測光用の受光素子もMXと同様にGPDが実装された。他にもK2ではICを採用していた電子制御回路には、従来よりも大幅に集積度を向上させた最新のBi-MOSLSIが搭載され、「応答速度の更なる向上省電力性の両立のために当時の最先端技術が惜しみなく投入されている。各部の電子化によってMXより更なる小型軽量化が実現し、サイズは131mm×82.5mm×49.5mm、重量は460gとMXよりも 35gほど軽くなっており、当シリーズのコンセプトを明確に体現した機種といえる。
    ちなみに、当機種は"アサヒペンタックス"ブランドの最終機でもあり、これまでペンタ部に刻印され続けてきたお馴染みの"AOCOマーク"もこの機種で最後となり、いよいよ"ペンタックス"の世代の幕開けとなる。
  • MV 1 - 1979年9月発売。『ペンタックスMV 1』とは、MEベースの普及機種である。各部のパーツを共有しつつも大幅なコストダウンとスリム化が図られた。軍艦部の素材も従来の真鍮からプラスチックに変更され、更なる軽量化を実現している。またファインダー内部のインジケーター表示も簡素化(露出の適正、アンダー、オーバー、しかない)され、より普及機としての位置付けが鮮明な機種となっている。この機種よりペンタ部の"ASAHI"が塗りつぶされ"PENTAX"ブランドとなる(金型が間に合わなかったためと思われる)。ちなみにシリーズ中、やや違和感のあるネーミングである"MV1"は、当時の大ヒット商品であった『キヤノンAE-1』の影響があったといわれている。
  • ME スーパーSuper) - 1979年12月発売。『ペンタックスMEスーパー』とは、絞り優先オート撮影に特化したMEにマニュアル撮影機能を追加し、最高シャッター速度を1/2000秒に向上させるなどのスペックアップがなされた高級機種である。それに合わせてシャッターユニットも従来の改良型であるセイコーMFC-E2が搭載されている。
    ただし、マニュアル露出時におけるシャッター速度の設定方式は機械式カメラであるMXのダイヤル式操作とは異なり「アップ」、「ダウン」の機能をあてがわれた「プッシュ式の2ボタン」であるのが特徴である。電子シャッターを採用したことから実現した方式であるといえる。この操作方法は後の『ペンタックススーパーA』などの他、ペンタックス初のセミ判一眼レフである『645』まで引き継がれ、更に現代のAF機種にも発展した形で継承されている。
    なお、この機種よりファインダースクリーンに新規開発された『クリアーブライトマットスクリーン』が採用され、より明るくピントの山がつかみやすくなった。
  • ME F - 1981年11月発売。『ペンタックスME F』とは、MEスーパーをベースとしたペンタックス初のAF(オートフォーカス)カメラである。このカメラこそが世界初の製品化されたAF一眼レフカメラであり、ペンタックス一眼レフ開発史においては第4世代のカメラと位置付けられている機種である。旭光学工業独自のTTL電子合焦装置TTL-EFC=TTL-Electronic Focus Control)と命名され、高精度の合焦性能を持った「コントラスト検出方式」を採用し、マウントも新たに専用のKfマウントが開発され採用された。新マウント対応レンズは専用AF用モーター内蔵レンズ()を使用するタイプものであった。
    しかし、革命的なカメラであるのにも関わらず従来製品であるMEスーパーと外観がほぼ同じであったために、購買層に新しいカメラとして訴えることが出来なかったためあまり売れなかったようである。その結果、このAF機構は"システムの一環"とはならずME-F独自の機能として完結してしまい短期間で生産中止となってしまったのである。そのため現在のペンタックスAFシステム用レンズとは測距方式も異なり機能の互換性はなくAF機能は使用できない。だが、従来のMFレンズや現行のレンズを使用した場合でも合焦検知機能は働くため「フォーカスエイド機能」は利用できる。
    なお肝心のAF機能であるが、合焦精度が高すぎたために被写体のごく微妙な動きすら検知してしまい、なかなかピントが決まらないという致命的な欠陥があった。そのため、後の『ペンタックスSFX』では「位相差検出方式」が採用されることとなり、MEFの失敗から得た多くの教訓が後のSFシリーズの開発時において生かされることとなったのである。
    :専用AFレンズの詳細はKマウント用交換レンズ:35mm判カメラ用SMCペンタックスAFレンズの項目を参照のこと。
  • MG - 1982年1月発売。『ペンタックスMG』とは、Mシリーズ最終機種である。位置付けとしてはMV1の後継機に相当するも、MV1では簡素だったファインダー内情報表示はMEと同等以上となり、そのベース機は併売されているME-Fである。スペック面でも時代の変遷にあわせてほぼME相当にまで引き上げられ、ファインダー内情報表示には新たにストロボ充電完了表示が追加されており、初代のME登場から大幅な電子技術の進歩があったことを示している。

[編集] ペンタックス LX

ペンタックスLX』とは、1980年6月、5年もの開発期間を経て発売されたペンタックス35mm判一眼レフ唯一無二のプロ用超高級機である。旭光学創立60周年を記念してローマ数字の60を意味する『LX』と名付けられた。 ファインダー交換式。マウントはステンレス製。視野率縦98%・横95%。低速側(4秒~1/60)を電子式、高速側(X=1/75~1/2000)、バルブをメカで制御するハイブリッドシャッター搭載の絞り優先AE機。モータードライブは当然ながら、長尺フィルムバックなども用意され、システム面も抜かりなく、21年に亘る製造期間中最末期まで改良が続けられ、各種改造サービスもあり、まさにプロのための機体だった。

独自のダイレクト測光システムである、IDMシステム(ファインダー側に受光素子を持たず、常時ボディ側で測光する)や、封入にシリコンコーキングを用いた防塵・防滴構造など非常に特殊な機構、構造をもつカメラであり、特に防塵・防滴構造などは他社のプロ機も倣うようになった。

金メッキ、チタン外装などいくつかの限定版が存在する。そのひとつである『LX2000』登場時には、当時の主力製品であったMZシリーズで採用されている透過率の高い「ナチュラルブライトマットスクリーン」が採用されたが、IDMシステムを採用しているため、以前のモデルにも露出計の調整無しで使用可能である。


[編集] ペンタックス Aシリーズ

ペンタックスAシリーズとは、ペンタックス初の「マルチモードAE機」シリーズである。
まずマルチモードAEカメラとはその名の通り複数のAE機能を持つカメラのことであり、まず1977年発売の『ミノルタXD』によって「絞り優先AE」と「シャッター速度優先自動露出(以降はシャッター速度優先AEと記述する)」の両AE機能の実装が実現された。そしてその翌年である1978年発売の『キヤノンA-1』によって「完全自動露出(=プログラム自動露出:以降はプログラムAEと記述する)」の実現によって、一眼レフカメラにおいても撮影者はピント合わせとレリーズのみによって誰でも写真を撮れるようになったのである。そのような時代背景の中で旭光学は依然として絞り優先AE機であるMシリーズに重点を置いており、またMEスーパーがヒットしたためマルチモード化に関してはそれほど急いでいなかったように思われる。しかし他社が続々とマルチモード化、プログラムAEの実装などのエレクトロニクス面での開発競争に入ったため、遅れを取った旭光学はより精度の高いマルチモード機を実現すべくAシリーズの開発に取り組んだと思われ、その結果新マウントを開発することとなる。
機能的には外観も酷似していることからMEスーパーをマルチモードAE化した延長上のシリーズ機のように思われがちであるが、実際は旭光学工業初の電磁レリーズ、電子セルフタイマーの実装など大幅なエレクトロニクス化が行われており、ペンタックス独自のより高精度な「絞り位置制御方式」によるマルチモードAE対応とともに、このシリーズから新たな絞り値伝達用の電子接点つきのKAマウントが採用された。これによって「シャッター速度優先AE」と、「プログラムAE」が新たに可能となったのである。新マウント対応レンズとして開発されたSMCペンタックスAレンズ群も同時に用意され、絞り環に最小絞り値のとなりに新たに自動露出を意味するA位置が設けられ、A位置に設定しておけばカメラ側が判断した絞り値に自動的に絞り込まれる機能が加わった。
またこのシリーズよりすべての機種がポリカーボネートなどのプラスチック系素材による外装となり(『LX』、『MZ-S』を除く)、更なる軽量化と電子カメラとしての耐ショック性の向上、ボディ外装デザインの自由度が増すことになる。しかしながらMF機も完成域まで熟成されつつあり、残るは測光演算処理、プログラム設定の熟成やワインダー内蔵などの電子技術、操作の自動化が開発競争の主点となっていく。AF化の波が徐々に近づいて来ており、ペンタックスにおける本格的なMF機システムはこのシリーズのものが最後となった。


  • スーパーAsuper A) - 1983年3月発売。『ペンタックススーパーA』とは、ペンタックスカメラ初のマルチモードAE機種である。発売当時はマルチモードカメラとしては最大のモード数である「プログラムAE」、「絞り優先AE」、「シャッター速度優先AE」、「マニュアル」、「TTLオートストロボ(ダイレクト測光式)」、「外光オートストロボ」の6種の露出モードを実装しただけでなく新機軸を盛り込んだ時代の最先端を行く機種であった。外装デザインは従来のMEシリーズを踏襲しつつ、LXのイメージを取り入れた斬新さに欠けるものになったものの、内部機構は大幅な電子化が進められ、初の電磁レリーズの実装、電子式セルフタイマー、ファインダー内表示の液晶(LCD)化などが施されており、目立たないところで大幅に進化している。それによってKAマウントの「絞り位置制御方式」に対応すべく絞り機構を新設計されたsmcペンタックスAレンズとの組み合わせによって、より正確な絞り制御が可能となった。その技術が高く評価され、同年「ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤー'83」を受賞。1984年4月には受賞記念限定モデルも発売された。
  • プログラムAprogram A) - 1984年3月発売。『ペンタックスプログラムA』とは、スーパーAの普及機種である。6種あった露出モードから「シャッタースピード優先AE」、「TTLオートストロボ」を省略し、最高シャッタースピードも1/2000秒から1/1000秒へとスペックダウンされている。外見は酷似するものの液晶表示によるシャッター速度パネルがなくなっており、内部構造もコストダウンのために大幅に簡略化されている。ただ改良点もあり、誤作動しやすいと不評だった電子セルフタイマー機構の位置が改められ、続く『ペンタックスA3デート』にも受け継がれている。
  • A3 デートA3 DATE) - 1985年3月発売。『ペンタックスA3デート』とは、ペンタックス初のワインダー機構内蔵機種であり、データバック(裏蓋交換によるデート印字機能)を標準実装した機種である(国内ではデータバック付き機種のみ販売されたのが真相であるのだが)。ワインダー内蔵化によって「オートローディング機構」が初実装され、規定位置までフィルムを伸ばし、そのままフィルム室蓋を閉じると撮影者の巻上げ操作を要することなく内蔵ワインダーによって自動的に1コマ目まで巻き上げられるようになった。またフィルム室蓋にペンタックスでは初めて内装フィルム確認用の"覗き窓"とDX情報付きフィルムによる自動 ISO 感度設定機能」が設けられ、以降の機種では背面フィルム室蓋にあったメモホルダーが廃止された。他にはプログラムAをベースとしながらも「マニュアルモード」が省略されるなど更なる自動化が図られている。ワインダー搭載によって横幅が広がり、軍艦部が広くなったぶん「モード選択ダイヤルが大型化」され操作性は向上している。ただし露出補正機能は簡略化され、暗所撮影用の+1.5のボタンが設けられるにとどまっている。ちなみに巻き戻し操作は"そのほうが速い"といった理由から手動となっている。
  • A3 デートS - 1986年6月発売。『ペンタックスA3デートS』とは、A3デートの改良機種である。グリップ部の貼り革(グッタベルカ)のデザインと素材が変更されホールディング性と、ファインダースクリーンの変更による合焦性能の向上などのマイナーチェンジが施されている。発売時期がPシリーズと重なったためかデザインの意匠は当時の流行が取り入れられたためPシリーズやSFシリーズに近く、クラシカルな風味を残していたAシリーズの中でも異彩を放つ機種となった。


[編集] ペンタックス Pシリーズ

ペンタックスPシリーズとは、P30より始まる最後のMFカメラシリーズである。Aシリーズからの変更点として全機種がDXコードに対応した他、「イージーローディング機構」が実装され、使用者が自らスプールにフィルムを巻き込む操作をしなくても、規定位置までフィルムを引き出しそのまま裏蓋を閉じ、そのままレバーにて巻き上げ操作を行うことによってスプールにフィルムが巻き取られるようになった。外装デザインも当時の流行にあわせて鋭角的なものとなり、従来のシリーズ機とは一線を画したものとなっている。本来はPProgram)の名称通り、Aシリーズをより進化させた「マルチプログラムAE」、「ワインダー」実装機種を中心としたシリーズ展開を構想していたと思われるが、実際は機能面ではより基本的な機能に抑えシンプルなものとし、かつA3デートのようなワインダー内蔵化は控えてコストを抑え、これまで続いてきたボタン式であったシャッター速度設定をダイヤル式に戻す(『ペンタックスP30』)など、見た目で分かりやすい操作性を目指したシンプルなシリーズとなった。
その背景としては、発売直後に業界を揺るがした"αショック"が訪れ、その結果ペンタックスも開発ロードマップの大幅な変更を迫られ、社運を賭けた新世代のAFシリーズ機である『ペンタックスSFX』の開発に会社が重点を置かざるえなくなったことではないかと思われる。そのSFシリーズに「マルチプログラムAE」や「ワインダー」が標準で実装されることとなったため、Pシリーズは本来の構想から方向転換することとなり、SFシリーズのマルチモードAE機能に特化されてしまった感のある操作性に馴染めない層をフォローする下位機種的な役割と、旧来のMFカメラから新世代のAFカメラへの橋渡し的な役割を担うシリーズに方向転換されてしまったのが真相かと思われる。
マニュアル撮影と必要最低限のプログラムAE機能による撮影のみの、マルチプログラムAEカメラ全盛期にあってあえて機能を絞り込んだ廉価機中心のシリーズ展開であったが、数々の新機軸を実装したためある一面においては走りすぎた感のあったSFシリーズの影で『ペンタックスK1000』とともにペンタックスシリーズの屋台骨を人知れず支えた重要なシリーズであったといえる。『ペンタックスP30』の派生型である『P30T』はAF化後も『ペンタックスMZ-M』の登場まで発売されている。


  • P30 / デート - 1885年10月発売(『デート』は1986年6月発売)。『ペンタックスP30』とは、「マニュアル露出モード」と「プログラム全自動露出モード」のみの、きわめてシンプルかつ白黒のはっきりとした大胆な仕様のカメラである。そればかりか外部ケーブルレリーズ用ソケットも省略され、またデザイン面ではシャッター速度設定がLX以来のダイヤル式操作に戻ったことから、一見するとAシリーズよりも退化したようにも見えるが『K2DMD』以来の「メモリーロック機構(AEロック)」が実装されているばかりか、内部の電子回路もより進化しており実用的な機能に絞り込まれた堅実な機種であるといえる。発売当時は『α-7000』による"αショック"の真っ只中にあり、各社も総力を挙げてAFカメラ製品の開発に重点を置いていたため普及機とはいえスペック的に物足りない感が否めないものの、ペンタックス機らしく必要最低限の機能は抑えてある機種となっている。
  • P50 デート - 1986年9月発売。『ペンタックスP50 デート』とは、Pシリーズ最高級機である。スーパーAの後継機種的な色合いが強く、モータードライブなどのアクセサリーは共通である。プログラムモードは「シャッター速度優先ライン」と「被写界深度優先ライン」の複数を持ち、ペンタックス初のマルチプログラムAE機となった。またボディに大型の液晶情報パネルが実装され、従来機種と比較して設定情報がより分かりやすくなった。普及機種としてはペンタックスで初めて露出補正機能が1段単位から1/2段単位になり、よりAEカメラとしての使い勝手が向上している(これ以降の機種では1/2段単位が標準となった)。ただ翌年発売されることとなる『ペンタックスSFX』の販売戦略上の影響もあってか、スペック面ではスーパーAよりも抑えられている。すでにα-7000も発売されている中であったゆえか本来のPシリーズらしい唯一の機種となってしまった。
  • P30N - 1989年4月発売。『ペンタックスP30N』とは、P30に「絞り優先AE」と「外部ケーブルレリーズ用ソケット」が追加された派生機種である。これによってシンプルすぎてむしろ敷居が高くなってしまっていた点が改善され、誰にでも使えるカメラとなった。
  • P30T - 1991年6月発売。『ペンタックスP30T』とは、P30Nの外装をチタンカラー化(チタン製ではない)し、ファインダースクリーンのスプリットイメージを斜めに切り、縦位置でのピント合わせの向上が図られている派生機種である。時期的にはすでに2世代目のAF機シリーズ製品であるZシリーズの1号機である『ペンタックスZ-10』とともに発売され、希少なMF機としてK1000とともに『ペンタックスMZ-M』が発売されるまで販売された。

[編集] ペンタックス MZシリーズ

詳細記事:ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントAF機種)参照

  • MZ-M - 1997年11月発売。現行機種である。ペンタックスMZ-Mとは、MZ-3とMZ-5をベースとしたマルチモードAE機能搭載のシリーズ唯一のMFである。ベース機である両機種が、MF機と酷似したデザインをしていることから実現した趣味性の濃い機種である。コストダウンのためにプラスチック製マウント、ペンタミラーの採用、内蔵ストロボの省略がなされたが、ファインダースクリーンはスプリット・マイクロプリズム式を採用し、電子プレビュー機能、ワインダーの搭載など、最新MF機として必要最低限の機能は確保されている。この機種は新たなKA2マウントが採用され、Fレンズ群以降の情報伝達機能が追加されている。


[編集] Kマウント:AF機シリーズ

詳細記事:ペンタックスの銀塩一眼レフカメラ製品一覧:35mm判 (KマウントAF機種)

[編集] 関連項目

[編集] 参考図書

  • 豊田堅二 『入門・金属カメラオールガイド』 カメラGET!-スーパームック第11巻、CAPA編集部、学習研究社、2003年7月20日、ISBN 4-05-603101-0
  • 中村文夫 『使うペンタックス』 クラシックカメラ-MiniBook第10巻、高沢賢治・當麻妙(良心堂)編、双葉社、2001年5月1日、ISBN 4-575-29229-X
  • 那和秀峻 『名機を訪ねて-戦後国産カメラ秘話』 日本カメラ社、2003年11月25日、ISBN 4-8179-0011-3
  • 『アサヒカメラニューフェース診断室-ペンタックスの軌跡』 アサヒカメラ編集部、朝日新聞社、2000年12月1日、ISBN 4-02-272140-5
  • 『往年のペンタックスカメラ図鑑』 マニュアルカメラ編集部、枻文庫、2004年2月20日、ISBN 4-7779-0019-3
  • 『ペンタックスのすべて』 エイムック456-マニュアルカメラシリーズ10、枻出版社、2002年1月30日、ISBN 4-87099-580-8
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