1961年の日本シリーズ
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1961年のプロ野球日本シリーズは、2年ぶりの読売ジャイアンツと、南海ホークスとの対決となり、10月から後楽園球場と大阪球場で行われた。
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[編集] 戦評
日本シリーズは、鶴岡一人監督率いる南海と、新生川上巨人が顔をあわせた。
大阪球場で始まった第1戦は、10月21日の予定が雨で順延となり翌22日開幕となった。 南海が先手を取った。スタンカ完封、野村克也の本塁打など言うことなしの試合だった。
続く第2戦はまた雨で1日延びた。南海の先発皆川睦男がパラパラ点を取られて、1勝1敗のタイとなった。
移動日を挟んで場所を後楽園球場に移しての第3戦。南海が2点をリードした7回裏、ランナー1、3塁で平凡なレフトフライを穴吹義雄が落球して、そこから逆転されてしまい、巨人の2勝1敗となった。
翌10月27日と10月28日は雨で第4戦が順延となったが、巨人は多摩川のグランドで土砂降りの雨の中、練習していたといわれる。
3日ぶりの第4戦はこのシリーズのクライマックス、9回表、南海は1点ビハインドから、広瀬叔功が逆転2ランを放つ。ノーアウト1塁からスタンカが4戦中3試合目の登板。坂崎一彦三振の後、国松彰がファーストゴロ2塁フォースアウトで2アウトになる。代打藤尾茂もファーストファールフライでゲームセットになるはずがあろうことかファースト寺田陽介がミットに触れながら落としてしまい、2アウト1、2塁。次打者の長嶋茂雄の打球が平凡なサードゴロで試合が終わるはずが、サード小池兼司がファンブルしてしまい、2アウト満塁となった。
しかし、スタンカ-野村のバッテリーは次の宮本敏雄を2-1と追い込む。そして次の球が外角低めに決まり、ゲームセットかと思った野村が腰を浮かせたところ、球審・円城寺はボールの判定。この判定にバッテリー、鶴岡監督は抗議に出るが、当然判定が変わるわけもなく、試合再開後の冷静さを失ったスタンカが投げた外角高めを宮本がライトにはじき返し2者生還。このときスタンカはベースカバーに入ると見せかけて円城寺に体当たりを食らわせた。試合が終わるや否や南海の選手たちは円城寺球審に猛抗議をする。円城寺は関係者に守られながら球場を後にする。巨人はこのサヨナラ勝ちで3勝1敗になり、シリーズの王手をかける。
続く第5戦の南海の先発はなんとスタンカだった。この試合でスタンカが因縁の相手宮本にビーンボールまがいの球を投げて、両軍入り乱れての乱闘になる。この試合は南海が勝ち南海の2勝3敗。
月と場所が変わっての第6戦。2-2の10回表、このシリーズ5試合目のスタンカが坂崎にテキサスヒットで勝ち越され、その裏の攻撃を抑えられ試合終了。4勝2敗で巨人が6年ぶりにの日本一の座に返り咲いた。
[編集] 試合結果
[編集] 第1戦
10月22日 大阪球場 入場者数：30720人
| 巨人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 南海 | 0 | 2 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | X | 6 |
| （巨） | ●中村稔（1敗） |
| （南） | ○スタンカ（1勝） |
| 本塁打 | |
| （南） | 野村1号（中村稔）、穴吹1号（中村稔）、寺田1号（堀内） |
[編集] 第2戦
10月24日 大阪球場 入場者数：26845人
| 巨人 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 南海 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 4 |
| （巨） | ○堀本（1勝） |
| （南） | ●皆川（1敗） |
| 本塁打 | |
| （南） | 穴吹2号（堀本） |
[編集] 第3戦
10月26日 後楽園球場 入場者数:30878人
| 南海 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 巨人 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 0 | X | 5 |
| （南） | ●スタンカ（1勝1敗） |
| （巨） | ○伊藤芳（1勝） |
| 本塁打 | |
| （巨） | 宮本1号（スタンカ） |
[編集] 第4戦
10月29日 後楽園球場 入場者数：33186人
| 南海 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 巨人 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2X | 4 |
| （南） | ●森中（1敗） |
| （巨） | ○堀本（2勝） |
| 本塁打 | |
| （南） | 杉山1号（堀本）、広瀬1号（堀本） |
[編集] 第5戦
10月30日 後楽園球場 入場者数：30135人
| 南海 | 2 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 巨人 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 3 |
| （南） | ○スタンカ（2勝1敗） |
| （巨） | ●藤田（1敗） |
| 本塁打 | |
| （南） | 寺田2号（伊藤）、野村2号（伊藤） |
| （巨） | 長嶋1号（スタンカ） |
[編集] 第6戦
11月01日 大阪球場 入場者数：21565人
| 巨人 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 南海 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 |
| （巨） | ○中村稔（1勝1敗） |
| （南） | ●スタンカ（2勝2敗） |
| 本塁打 | |
| （巨） | 王1号（皆川） |
| （南） | 野村2号（堀本）、寺田2号（堀本） |
[編集] 表彰選手
[編集] テレビ・ラジオ中継
（第7戦の放送予定については書きかけです。）
[編集] テレビ中継
- 第1戦:10月22日
- 第2戦:10月24日
- 第3戦:10月26日
- 第4戦:10月29日
- 第5戦:10月30日
- 第6戦:11月1日
[編集] ラジオ中継
- 第1戦:10月22日
- 第2戦:10月24日
- 第3戦:10月26日
- 第4戦:10月29日
- 第5戦:10月30日
- 第6戦:11月1日
[編集] エピソード
- 第4戦の円城寺球審の判定に関して、「円城寺 あれがボールか 秋の空」という句が詠まれた。ちなみに詠み人知らずである。
- 巨人は第2戦の勝利で、1958年第4戦から続いていた日本シリーズでの連敗を9で止めた。9連敗は現在も日本シリーズ最多連敗記録として残っている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
| プロ野球日本選手権シリーズ 1950 | 1951 | 1952 | 1953 | 1954 | 1955 | 1956 | 1957 | 1958 | 1959 |
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