鬼頭史郎謀略電話事件
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鬼頭史郎謀略電話事件（きとうしろうぼうりゃくでんわじけん）は京都地方裁判所判事補の鬼頭史郎が三木武夫内閣総理大臣に謀略電話をかけた事件。
ロッキード事件捜査の最中である1976年8月4日、鬼頭は布施健検事総長を騙って、三木首相にロッキード事件捜査での指揮権発動を誘導させ、三木首相の事件への政治介入の言質を聞き出そうとする。
鬼頭はこの時の会話の録音テープを報道関係者に公開する。鬼頭は報道関係者に対し取材源秘匿という職業倫理を盾に、自分の名前を出さないように要求。しかし、報道関係者は布施検事総長を名乗る人物の声が鬼頭に酷似しており、検事総長を騙った鬼頭自身が電話した謀略事件であることを突き止める。
取材源を秘匿にしたまま報道することは、謀略事件に加担することになるとして、10月22日、報道関係者は取材源が鬼頭であることを公開した上で謀略事件として報道。報道によって鬼頭は謀略事件の主役として世間から晒されることになった。
11月12日、鬼頭は参議院で証人喚問されるも、豊富な法律知識をふりまいて宣誓を拒絶する。鬼頭は1977年2月2日に裁判官弾劾裁判所に訴追され、3月23日に罷免させられる。
また鬼頭はこの事件で官職詐称の罪で刑事起訴もされ、拘置29日の判決を受けている。
鬼頭は1985年に法曹資格を回復するも、弁護士会で弁護士登録を申請しているものの、入会を拒絶されており未だ登録はされていない。
