阪神801形電車

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阪神801形電車（はんしん801がたでんしゃ）は、かつて阪神電気鉄道が保有していた鉄道車両。本項では同仕様車の831形についても記す。

[編集] 概要

601形が半鋼性であったのに対し、全鋼性車となったのがこの801形である。なお801形となったのは1929年で、1926年の製造時は401形と称していた。スタイルは311形や601形と余り変わらず、前面5枚窓であった。

なおホームのかさ上げもこの頃行われていたため、801形は従来の電車が有していたステップを廃止した。

1928年には前面を平面状3枚窓にした831形が製造され、801形と共に阪急神戸線を走る電車に対抗すべく、急行電車に投入されモーター音を上げながら疾走した。801形は30両、831形は20両が製造された。

集電装置はシングルポールであったが、401形が801形に形式番号を改めたのと同じ1929年にパンタグラフに改めている。その後大型車投入と老朽化のため、1964年までに廃車された。

831形のうち10輛は、当時小型車デナ1形淘汰を控えており、また列車衝突事故の影響で車輛不足の状態にあった京福電気鉄道叡山線（現・叡山電鉄）へ譲渡され、同社デナ500形となった。集電装置はシングルポールに戻されたが末期には再度パンタグラフに改めている。発電ブレーキを装備していなかったことから平坦な叡山本線ならびに鞍馬線二軒茶屋までの限定で使用されたが、老朽化に加え車体幅が狭いこと、乗務員専用扉がなく無人駅の多い同線で使いにくいこと、前述の発電ブレーキ未装備による運用の限定があったことなどが理由で、6輛がデオ600形に更新され、更新されなかった4輛は廃車されている。