阪神5101・5201形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

阪神5101・5201形電車（はんしん5101・5201がたでんしゃ）とは阪神電気鉄道の各駅停車用の通勤形電車である。1958年に生産されたいわゆる「ジェットカー」の先行的試験車5001形（初代）の結果を踏まえて、1959年から1960年にかけて、5101形10両、5201形20両の計30両が生産された。5101形と5201形の違いはどちらとも単車運行できるが、5101形は両運転台形式、5201形は片運転台形式である。1960年に30両そろったので（5001形を含めると32両）、昼間時の各駅停車運行は1101形などの旧型車からすべて新性能電車での運行となった。5201形のうち5201と5202は試験車として電車としては当時東急5200系電車ぐらいにしか使われなかった外板にステンレスを用いた車体となり「ジェットシルバー」と呼ばれた。1977年5月に全車廃車になった。

[編集] 性能

各駅停車専用用途として開発され高加減速性能をフルに活かし普通運用で梅田～元町まで45分運転を実現。1kmを起動から停止まで1分で走破できる性能を有する。起動加速度は4.5km/h/s.減速度5.0km/h/sとなっており80km/hまで25秒という高性能を発揮する。平坦線釣合速度は110km/hである。車輪の径が762㎜の特殊設計となっている関係上モータも軽量高速回転が可能な東洋電機製補極補償巻線付TDK-859Aを搭載（定格75kw　300v　285A　65％界磁時定格2000rpm　最高許容回転数6000rpm　最弱界磁率25％）ギヤも直角カルダン駆動、6．83の高ギヤとなっている。