鋼殻のレギオス

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『鋼殻のレギオス』（こうかくのレギオス）は、富士見ファンタジア文庫から刊行されている雨木シュウスケのライトノベル作品である。イラストは深遊。

目次 1 ストーリー 2 世界観 3 登場人物 3.1 主人公 3.2 学園都市ツェルニ 3.3 槍殻都市グレンダン 3.4 サリンバン教導傭兵団 4 用語 5 既刊一覧 6 外部リンク

[編集] ストーリー

大地が汚染され、人が地上に住まうことができなくなった時代。地上には汚染獣と言われる異形が現れ、人類にかわって地上を制圧していた。人々は汚染獣を避けて、自立型移動都市（レギオス）の上で暮らす。都市は常に移動を続け、それぞれの都市は放浪バスによる移動手段でしかつながれてはいなかった。

そんな中、都市のひとつである学園都市ツェルニに新入生レイフォンが入学してくる。入学式の騒動にかかわってしまったレイフォンは、一般科から武芸科へと転科することに。武芸科では、汚染獣から都市を守るために自衛小隊が結成されていた。その中の一つ、第17小隊とその隊長ニーナにレイフォンは関わることになるのだが…。

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注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

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[編集] 世界観

場所：汚染物質（詳細不明。汚染獣以外の生命体に悪影響を及ぼす）に汚染された大地。地球とは明言されていない。

[編集] 登場人物

[編集] 主人公

レイフォン・ヴォルフシュテイン・アルセイフ

槍殻都市グレンダンからツェルニにやってきた学生。髪は茶色で目は藍色。リーリンとは幼馴染。

グレンダンの孤児院で育てられ、次第に剣の才能を発揮するようになり、幼くして天剣授受者にまで上り詰めた。しかし孤児院の資金を稼ぐため裏試合などを行っていた事が発覚しグレンダンを追放されてしまう。

元天剣授受者ということもあって、剣術や剄の腕は達人級。個人技ではツェルニで最も強いと言われる。錬金鋼に2つの設定をすることで、1つの錬金鋼で剣とともに鋼糸さえ操る。本来は刀の使い手だが、現在は剣を主に使っている。また剄技を習得することに関しては誰よりもずば抜けており、ルッケンスの秘奥・千人衝をはじめとする様々な技を習得してはいるが一部の技は使い慣れてはいない模様。

しかし過去のトラウマから本気を出すのを躊躇い、周りに歯がゆく思われることもしばしば。グレンダンで「お金を稼ぐため」という、剣を振るう目的を失った彼は、ツェルニで「戦うことの目的とは?」という問いの答えを探している。生い立ちの故か、戦い以外のことについては優柔不断な一面も。

なお「ヴォルフシュテイン」という名前は天剣授受者十二位に与えられる一種の称号であり、レイフォン・アルセイフが本名。ツェルニでもそう名乗る。

学費は奨学金で賄っているが、生活費を稼ぐため、夜間の機関掃除のバイトをしている。

[編集] 学園都市ツェルニ

ニーナ・アントーク

ツェルニ武芸科の3年生で、第17小隊の隊長。きれいな金髪をショートカットにした、意志の強そうな少女。レイフォンと同様、機関掃除のバイトをしている。

ツェルニを守りたい、という強い信念を胸に秘める。前回の学園都市対抗の武芸大会（作中の2年前、彼女の1年生時）で小隊員だった彼女は、その時のの敗北から一小隊員であるだけではだめだと感じ、自ら小隊を組織して次回の武芸大会に備えようとする。しかし、個々の能力は高いが個性の強い第17小隊の面々に悩まされていた。そんな中でレイフォンを小隊に迎えたことが彼女と第17小隊にとって転機となる。

戦闘では黒鋼錬金綱（クロムダイト）の2本の鉄鞭を自在に操り、冷静な判断能力と鉄壁の防御力を持つ。それを買われて他の小隊にスカウトされたことも。しかし隊長としての評価はあまり高くなく、本人はそのことを歯痒く思っている。

実家は裕福だが、学園都市行きについて父と大喧嘩をし、半ば家出のような状態でツェルニに来たため、ほぼ絶縁状態。その分学費・生活費を自分で稼がねばならず、給料はいいが仕事のきつい機関掃除のバイトをしているのはそのため。

レイフォンのことは「隊長として」気にかけているが、徐々にそれだけではないところを見せつつある。

フェリ・ロス

第17小隊の念威繰者。白銀の髪、銀の瞳、色素の抜けたような肌を持つ少女。生徒会長、カリアン・ロスの妹。武芸科の2年生。いつも無口で無表情。念威繰者としての潜在能力はレイフォンも驚くほど極端に高い。それ故幼い頃から自分の将来が決められていたことを快く思っておらず、自分の才能を嫌悪している。また、自分を無理矢理武芸科に転科させた兄を憎んでいる。そのため、小隊の訓練・試合に対して積極的ではなかった。

しかし自分と同じように才能に恵まれながらそれをあまり使おうとしないレイフォンに興味を持ち、好意を持つようになる。そして少しずつ自分の力をレイフォンのため、他の人のために使うようになっていく。

また、あることをきっかけにレイフォンとお互いを｢フォンフォン」｢フェリ｣と呼ぶ約束をする。

戦闘では重晶錬金綱（バーライトダイト）の杖を用いる。これについた多数の鱗状の念威端子を自在に操り、索敵、通信、念威爆雷によるトラップのコントロールなどの後方支援を行う。また、この念威端子を都市外に飛ばして誰もいない世界を知覚することは彼女の密かな趣味でもある。

料理が壊滅的に苦手。

シャーニッド・エリプトン

第17小隊の隊員で狙撃手。長身と後でまとめた長髪が特徴の飄々とした青年。武芸科の4年生。また、銃衝術（短銃による格闘術）の使い手でもある。白金錬金綱（プラチナダイト）のライフルと黒綱錬金綱（クロムダイト）のごつい短銃2丁を持つ。実力はあるが協調性に乏しい。しょっちゅうデートの約束をしている。

以前は第10小隊に所属していたが、とある理由により除隊。その後ニーナに誘われ第17小隊の一員となる。

ハーレイ・サットン

ニーナの幼馴染で第17小隊の整備担当。錬金科に在籍する学園の3年生。こだわるところにはとことんこだわるがそれ以外は気にしない性格。武器の調整を専門に研究したいが、それだと予算が下りないため、班の研究室で小隊の武器の整備・調整と武器の開発を行っている。

カリアン・ロス

ツェルニの6年生で、生徒会長。学園都市では、生徒会長は大きな権限を持つ（事実上、都市の最高権力者）。ツェルニを守るためには手段を選ばず、妹のフェリを無理やり小隊に入隊させるなどした。レイフォンを武芸科に転向させたのも彼である。妹と同じく料理はしないらしい。

ナルキ・ゲルニ

武芸科に所属している1年生。レイフォンの友人。ミィフィ、メイシェンとは同じ都市（交通都市ヨルテム）の出身で仲が良い。都市警察に所属しているが、後に第17小隊にも所属することになる。内力系活剄に秀でている。武器は警棒と鎖の取り縄。

ミィフィ・ロッテン

一般教養科に所属している1年生。レイフォンの友人。ナルキ、メイシェンとは同じ都市（交通都市ヨルテム）の出身で仲が良い。雑誌の編集部でバイトをしている。そのためか情報通。趣味はマップ作り。ちなみに大のカラオケ好き。ナルキ・メイシェンともどもレイフォンのことを「レイとん」と呼ぶが、その命名者は彼女。

メイシェン・トリンデン

一般教養科に所属している1年生。レイフォンの友人。ナルキ、ミルフィとは同じ都市（交通都市ヨルテム）の出身で仲が良い。料理が得意。入学式で助けられたことから、レイフォンに好意を抱いているが、人見知りで引っ込み思案な部分が災いして、なかなか気持ちを表せないでいる。リーリンがレイフォンに宛てた手紙を偶然手に入れて読んでしまい（この手紙はなんの因果か、ニーナもフェリも読んでしまう）、リーリンとレイフォンの関係について気になっている。

ヴァンゼ・ハルデイ

ツェルニの武芸長を務める男。第1小隊の隊長でもある。彼と彼の小隊は安定した強さを持つことで知られる。

フォーメッド・ガレン

養殖科の4年生で、都市警察強行警備科課長。都市内の密輸などを取り締まる。レイフォンに、危険な事件が発生した時の増員となる臨時出動員の仕事を任せた。レイフォンをいいように使っていたり、金へのこだわりを隠さないなど、かなり都合のいい性格をしている。ただ根は悪い人ではないらしく、レイフォンやナルキに仕事人間扱いされて嘆く一面も。

ゴルネオ・ルッケンス

第5小隊の隊長。武芸科5年生。グレンダンの名門ルッケンス家の出身、天剣授受者である兄（サヴァリス）を持つ。化練剄の使い手。過去にレイフォンと因縁があり、彼に敵意を持っている。厳しい表情の描写ばかりで分かりにくいが実は愛嬌のある顔を持つ巨漢。ちなみに、アパートの部屋はシャンテの隣である。

シャンテ・ライテ

第5小隊の副隊長。赤毛で小柄で、加えて童顔だが、ゴルネオと同じ武芸科5年生。いつもゴルネオの肩の上にいる。隠す気も無くゴルネオが好き。

森海都市エルパの出身で孤児。そこの森林の奥深くで肉食獣に育てられた、いわゆる狼少女。野生児。

やはり化練剄を得意（教えたのはゴルネオ）とし、槍を用いてゴルネオと連携して戦う。二人合わせて、「理性のゴルネオ、野生のシャンテ」と言われる。

キリク・セロン

ハーレイの同僚で、複合練金鋼の開発者。足が不自由で車椅子に乗っている。外見はかなりの美形だが人嫌いで、おまけに口も悪い。研究内容の話になると熱中するらしく、ハーレイと激論を交わしだすと周囲の目も気にしない。ニーナ曰く「ハーレイと揃うと変人になる」とか。不完全だが剄が流れている事から、以前は武芸者だったと予想される。

ディン・ディー

第10小隊の隊長。武芸科4年。先代の第10小隊隊長に好意を抱いていた。ツェルニを守りたいという気持ちが高じ、違法酒に手を出してしまう。戦闘ではワイヤーを使った変幻自在の戦法で戦う。

ダルシェナ・シェ・マテルナ

第10小隊の副隊長。ディンに好意を抱いている。小隊の攻撃の要。突撃槍による一点突破戦法を得意とする。

ツェルニ

学園都市ツェルニを動かす意識。小さな童女の姿をしている。

[編集] 槍殻都市グレンダン

リーリン・マーフェス

レイフォンの幼馴染で、ともに孤児院で生活していた。レイフォンとは離れ離れになったが、その代わりに手紙をやり取りしている。現在はグレンダンの上級学校で経済の勉強をしている。

レイフォンにただの幼馴染以上の感情を持っている。ツェルニへ行きレイフォンに会うきっかけと理由を得たが、まだ決断をできずにいる。

デルク・サイハーデン

レイフォンの義父にして師匠。サイハーデンの名を継いでいる。リュホウの弟弟子だった。サイハーデンの全てを受け継いだ証としてレイフォンに渡して欲しいと、リーリンにとある錬金鋼を託す。

アルシェイラ・アルモニス

全ての天剣授受者を統べる女王。レイフォンがグレンダンで起こした事件を裁く際に、一年間の猶予期間を与え国外退去の命を出した。天剣授受者をも凌駕する力を持っている。

シノーラ・アレイスラ

リーリンの通う上級学校の院に所属する先輩。実は偽名を使っている女王アルシェイラ・アルモニス。リーリンの事を非常に気に入っている。

リンテンス・サーヴォレイド・ハーデン

天剣授受者の一人。普段から不機嫌な顔つき・口調であり、サヴァリスが相手だとさらに顕著。鋼糸の使い手で、レイフォンの鋼糸の師匠でもある。彼にとってレイフォンはただ一人の弟子であった。

サヴァリス・クォルラフィン・ルッケンス

天剣授受者の一人。錬金鋼を手甲や脚甲の形状にして戦う。通常時、戦闘時を問わず良く喋る。ゴルネオの兄。また敵には容赦がなく、敵を追い詰めるために他人を巻き込むことも厭わないという冷酷さを持ち合わせている。

カナリス

天剣授受者の一人。女王の影武者を務めている。生真面目な性格なのか、色々と苦労が絶えない様子。

グレンダン

槍殻都市グレンダンを動かしている意識。幻想的な獣の姿をしている。

[編集] サリンバン教導傭兵団

ハイア・サリンバン・ライア

サリンバン教導傭兵団の３代目団長。赤い髪と顔の左半分に刺青を持つ青年。「～さ」という特徴的な喋り方をする。リュホウに師事していた。刀の錬金鋼を扱う。天剣授受者になれるかもしれない程の力を持っている。

リュホウ・サリンバン・ガジュ

サリンバン教導傭兵団の２代目団長。デルクの兄弟子だった。汚染獣との戦闘後、体内の汚染物質を除去しきれなかったことが原因で死亡した。

ミュンファ・ルファ

サリンバン教導傭兵団の団員。金髪の三つ編み、眼鏡の少女。ハイアに師事している。弓の錬金鋼を扱う。

[編集] 用語

汚染獣（おせんじゅう）

世界にあふれている汚染物質を糧とできる生物。繁殖に関してはすさまじい本能を持っている。雌性体から生まれた幼生体は汚染物質を栄養として消費できないため、栄養源として都市を襲うか、雌性体の体を餌とする。脱皮を繰り返して雄性体から雌性体となり、繁殖を行う。また、繁殖を放棄した老成体というタイプがおり、それが汚染獣として最も強力。幼生体が虫のような姿であるのに対し老成体は爬虫類のような姿だったり、再生能力が強い、など、生命体として謎が多い。

自立型移動都市（レギオス）

この世界において人を含め汚染獣以外の生物の唯一の生活の場。意志を持って動き続ける都市で、セルニウムという物質を動力源としている。都市同士は放浪バスという交通手段と、手紙という通信手段でしか繋がっていない。また、都市はそれぞれその都市と同名の｢意思｣（電子精霊とも言われる）によりコントロールされており、それらは不思議な力を持つ。その姿も様々なものがあると思われる。

学園都市ツェルニ（がくえんとしツェルニ）

本作の主な舞台となる文字通り学園都市。住んでいるのは15～21ほどの学生がほとんどで、大人がほとんどいない。都市としての機能は全て生徒によって管理、運営されている。教育に関しても上級生が下級生の授業を受け持つ。その都市の特徴的な性質上、人の入れ代わりが激しく、あらゆる分野でベテランを欠くという欠点を持つ。都市の意思ツェルニは妖精のような童女の姿をしている。

槍殻都市グレンダン（そうかくとしグレンダン）

武芸の本場として知られる都市。武芸者の数も多いが、都市が汚染獣と出会う確率も他の都市と比べると格段に高い。十二人の天剣授受者と呼ばれる最高の武芸者と、彼らの力すら凌駕する女王によって統治されている。都市の意思は幻想的な獣の姿をしている。

交通都市ヨルテム（こうつうとしヨルテム）

放浪バスの拠点。ここの都市の意思だけが全ての都市の位置を把握しているといわれている。全ての放浪バスは一度この都市に戻り、その後目的の都市へ向かう。交差騎士団という、都市を汚染獣から守る武芸者の一団が組織されている。

森海都市エルパ（しんかいとしエルパ）

畜産業を主体とする都市。様々な有用な家畜の品種改良を生業にしており、その森林には様々な獣が生息している。

碧壇都市ルルグライフ（そうだんとしルルグライフ）

詳細は不明。この都市に籍を置く流通企業がエンターテインメントデータをツェルニに売りに来ていた。

ベリツェン

詳細不明。ニーナとハーレイが放浪バスでツェルニに来るときに近くを通った、汚染獣に襲われ廃墟となった都市。

名称不明

汚染獣に襲われ、廃墟と化した都市。しかし都市としての機能は不完全ながら生きており、最寄のセルニウム鉱山であるツェルニの鉱山に寄ってきた。第三巻で第十七小隊と第五小隊が調査を行った。都市の意思の形は金色の雄山羊。

剄（けい）

世界が汚染された後、人々が手に入れた異能の力。剄を使うものは武芸者と呼ばれる。剄脈という独自の器官を体内に持っており、そこに剄を流すことで超人的な身体能力や回復能力を発揮する。筋力、体力、治癒力などをを強化する内力系活剄と、力そのものを飛ばして攻撃、移動などに使用する外力系衝剄がある。また、それぞれの細かい使い方、技により名称が異なる。

このうち、「念威」と呼ばれる剄は少々ものが異なる。これは剄を情報の収集や伝達に使う、内力系活剄でも外力系衝剄でもない剄のタイプで、武芸者の中でも先天的な才能を有する者のみが扱うことができる。念威の使用者は念威繰者と呼ばれる。

錬金鋼（ダイト）

錬金学で作られた、武芸者が剄を通すことで様々な特性を発揮する特殊な合金、及びそれでできた武具の総称。記憶復元、形質変化などの基本特性を持つ。重量までも復元可能。普段は短い棒状の形をしているが、記憶された持ち主の復元鍵語（声紋と剄紋）に反応して瞬時に戦闘状態に復元される。

錬金鋼（ダイト）の種類には、青石（サファイア）、紅玉（ルビー）、碧宝（エメラルド）・・・などがある。これらの錬金鋼の違いは、主に黒鋼（クロム）の含有量の違いである。黒鋼の量が多ければ頑丈にはなるが、剄の伝導率は悪くなる。また、黒鋼を含有した状態であれば、その比率によって性能に変化が生じる。

黒鋼錬金鋼（クロムダイト）

ニーナの鉄鞭などがこれでできている。剄の伝導率は悪いが密度が高く、頑丈なので打撃武器に向いていると思われる。

青石錬金鋼（サファイアダイト）

現在レイフォンが使用している剣の材質。白銀錬金鋼（プラチナダイト）よりは低いが、剄の伝導率が良い。

白銀錬金鋼（プラチナダイト）

剄の伝導率が良い。天剣授受者の武器はこれからできている。

紅玉錬金鋼（ルビーダイト）

作中ではゴルネオの手甲・脚甲、シャンテの槍がこれを使用。剄に変化を起こしやすい性質を持ち、化錬剄の使い手と相性が良い。

重晶錬金鋼（バーライトダイト）

詳しくは不明だがフェリの杖に使用されているので念威繰者の剄に合った性質を持つと思われる。

鋼鉄錬金鋼（アイアンダイト）

詳細不明。ハイアの刀はこれでできている。

複合錬金鋼（アダマンダイト）

二つ以上の錬金鋼を組み合わせた錬金鋼。複数の特性を変幻自在に使えるという利点ががあるが、復元の際に複数の復元鍵語を必要とするため、非常に使い勝手が悪い。

天剣授受者（てんけんじゅじゅしゃ）

槍殻都市グレンダンにおける12人の最高の武芸者に与えられる称号。最高の栄誉と武具、その称号を示すミドルネーム、そしてグレンダンを守る義務を女王より与えられる。レイフォンもかつてはその末席に名を連ねていた。

サリンバン教導傭兵団（サリンバンきょうどうようへいだん）

槍殻都市グレンダン出身の者を中心に組織された傭兵団。各地を放浪、汚染中との戦闘や都市同士の戦争に参加する。相当の実力者揃いであり他の都市にもその名声は轟いている。天剣授受者とは違いグレンダンの外で主に活動しているため他の都市ではグレンダンと言えばサリンバン教導傭兵団であり、天剣授受者ついてはあまり知られていないようである。

廃貴族を捕らえるに当りディンを犠牲にすることを仄めかしており、現団長の影響か目的の為には手段も選ばないようである。

廃貴族（はいきぞく）

自らの都市を失ってもなお存在する、狂った電子精霊。壊れた都市が生む狂えた力。レイフォンすらその圧倒的な威圧感に気押された。高い志を持つ者に憑依するがその際の能力は憑依者に依存するようである。

目的は不明（グレンダンが汚染獣と遭遇しやすいことに関係するらしい）だが、サリンバン教導傭兵団は廃貴族を捕獲しようとしていた。ハイアによると初代団長も廃貴族相手に「苦労していた」らしい。

ディジー

違法酒にして剄脈加速薬。遺伝子合成されたある果実を発酵させたもの。武芸者が念威操者がこれを飲むと剄や念威の発生量が爆発的に増加するが、剄脈に悪性腫瘍が高確率でできるという副作用がある。

[編集] 既刊一覧

• 鋼殻のレギオス　ISBN 4829118032
• 鋼殻のレギオスII サイレント・トーク　ISBN 482911827X
• 鋼殻のレギオスIII センチメンタル・ヴォイス　ISBN 4829118466
• 鋼殻のレギオスIV コンフィデンシャル・コール　ISBN 4829118717
• 鋼殻のレギオスV エモーショナル・ハウル（2007年1月発売予定）

[編集] 外部リンク

• TEA TIME 絵師のサイト。
• 富士見書房 2006年10月現在、この作品の特集が組まれている。