野呂栄太郎

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野呂栄太郎（のろえいたろう、1900年 4月30日 - 1934年 2月19日）は日本の在野のマルクス経済学者で、戦前の日本共産党の理論的指導者の一人であるとともに党幹部として実践活動にも関わった。

北海道長沼町に旧制北海中学（現北海高等学校）から慶應義塾大学に入学。大学在学中から社会科学研究・革命運動に参加し、産業労働調査所などの活動後、日本共産党に入党。大学での先輩に当たる野坂参三の影響があったといわれている。1930年の『日本資本主義発達史』が主著として有名。少年時代は野球のスコアラーを勤めたが、関節炎のため片足を切断した。彼が北海中学に入学したのは、片足切断という障害のために公立中学には入学を認められなかったからである。

岩波書店から1932年より刊行が開始された『日本資本主義発達史講座』の編集にあたり、日本資本主義論争においては山田盛太郎、平野義太郎とともに講座派の中心人物とみなされた。しかし、病気と弾圧のために、野呂自身はこの講座に論文を執筆することはできなかった。1932年10月の検挙を免れた中央委員の一人で、肺結核で療養中であったが、宮本顕治らとともに日本共産党指導部の再建に努めた。1933年 11月、スパイの手引きで検挙され、1934年2月19日、品川警察署での拷問により病状が悪化し、北品川病院に移された後絶命した。