逆鉾伸重

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逆鉾伸重（さかほこのぶしげ、1961年 6月18日 - ）は鹿児島県姶良郡隼人町（現在の霧島市）出身で井筒部屋所属の元大相撲力士。本名は、福薗好昭（ふくぞのよしあき）。最高位は関脇。現在は年寄・井筒を襲名し、井筒部屋で後進の指導に当たっている。

[編集] 来歴

1978年1月場所に福薗の名で初土俵をふむ。1981年7月場所に、兄の鶴嶺山と同時に新十両となる。一度幕下に陥落したが、1982年5月場所に再十両、このとき井筒部屋伝統の四股名、逆鉾に改名した。同年11月場所に入幕。現役時代は「相撲巧者」と言われ、立合いから相手の両差しに潜り込むのが速く、技能賞の常連となる。ちなみに本来は左四つだが、両差しに移行する際は右四つから巻き変えるのが特徴。このため、右四つが得意な力士とは相性がよかったが、左四つが得意な力士とは安易に左四つになり相手十分の相撲となってしまうことも多かった。

1984年7月場所に小結を飛び越して関脇昇進、当然次期大関候補の筆頭と呼ばれたが、何故か本人には出世欲がなく、9勝止まりに終わる事が多く、父で師匠の鶴ヶ嶺やファンをがっかりさせた。反面、エピソードには事欠かず隆の里に勝って土俵上でガッツポーズを取って問題にされたり、弟の寺尾が取り組みに負けた際、思わず控えで立ち上がってしまうなどして話題になった。寺尾ともに同時関脇、同時三賞受賞もしばしばあり、若花田・貴花田が台頭してきた時期には悪役の役回りを割り振られたがそれでも人気は高く、十両に陥落し1992年9月場所引退するまで当時の人気力士として活躍した。

朝青龍が左手で手刀を切ることをある横綱審議委員が問題視したが、逆鉾も朝青龍と同じく左利きでずっと左手で手刀を切っていた。当時はこれを問題視するものはいなかった。

師匠の定年退職後、年寄・井筒を襲名して井筒部屋を継承した。大相撲放送のゲストとして招かれることも少なくなく、現役時代の技の冴えを髣髴とさせる機知に富んだ語り口調でトークを展開している。現在は審判部に所属し、審判席で彼の姿を見ることができる。

[編集] 家系図

西ノ海（25代横綱）の曾孫（養女の養女の子供）、加賀錦（元幕下）の孫、鶴ヶ嶺（元関脇）の次男、薩摩錦（元幕下）の従兄の孫。井筒3兄弟と言われ、長兄が鶴嶺山（元十両）、次男が逆鉾、三男が寺尾（元関脇）。また、福薗洋一郎（元十両、現在は幕下）は従弟に当たり、中日ドラゴンズの井上一樹外野手は親戚に当たる。長女は宝塚歌劇団92期生の天咲千華。

─：血縁　━：養子縁組

 ┌──┐　　　　　┌───┐
 ○  　○　　女┰西ノ海　高千穂
 │ 　 │ 　　 ┃
薩摩錦 ○ 　　 女┰加賀錦
　 ┌─┴─┐　　┃
　 ○　　鶴ヶ嶺┬女
　 │　　┌──┼──┐
　福薗　寺尾　逆鉾 鶴嶺山

[編集] 主な成績

通算成績：551勝567敗29休（89場所）
幕内成績：392勝447敗16休
幕内在位：57場所
三役在位：16場所（関脇12場所、小結4場所）

[編集] 三賞・金星

三賞：9回
殊勲賞：5回（1984年5月場所、1987年9月場所、1987年11月場所、1988年1月場所、1988年7月場所）
技能賞：4回（1984年3月場所、1984年7月場所、1986年9月場所、1989年1月場所）
金星：7個（隆の里3個、千代の富士2個、双羽黒2個）

[編集] 改名歴

福薗好政（ふくぞのよしまさ）1978年1月場所-1982年3月場所
逆鉾昭廣（さかほこあきひろ）1982年5月場所-1989年7月場所
逆鉾信繁（- のぶしげ）1989年9月場所
逆鉾伸重（- のぶしげ）1989年11月場所-1992年9月場所

[編集] 年寄変遷

春日山好昭（かすがやまよしあき）1992年9月-1994年4月
井筒好昭（いづつ -）1994年4月-

カテゴリ: 力士 | 1961年生 | 鹿児島県出身の人物