筒井政憲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
筒井 政憲（つつい まさのり、安永6年（1778年） - 安政6年（1859年））は、江戸時代末期の旗本、行政官。長崎奉行、南町奉行、大目付。右馬助、佐次右衛門。官位は伊賀守、和泉守、紀伊守、肥前守。旗本久世広景の次男で後に戦国大名の末裔である筒井氏を継いだ。子に下曽根信之がいる。
目付、長崎奉行をへて、文政4年より南町奉行を20年間務めたが、天保年間は一時失脚し、不遇をかこつ。
すなわち、但馬出石藩の御家騒動・仙石騒動に巻き込まれ町奉行を免職され、西丸留守居役に左遷され、さらに弘化2年には、町奉行在任中の与力・仁杉五郎左衛門の市中米買付に関係する不正が暴露され、当時の責任者として責任を問われ、留守居役を免ぜられ、小普請に左遷される。
ただ、学問に優れた筒井はこの間も御儒役として林大学頭に代わり将軍に進講するなどし、2年後には阿部正弘の命で西丸留守居役に復職となる。
嘉永6年にはロシアのプチャーチンが国書を携えて長崎に来航し、樺太・千島の日露国境確定と交易開始の要望を日本に呈した。幕府は筒井と川路聖謨を交渉全権代表に任命して長崎に派遣した。あわせて、西丸留守居役では重みにかけるとして儒役はそのまま、幕府内の席次を大目付格に上げた。 長崎での日露交渉は不調に終わり、ロシア側も船舶が故障したことやクリミヤ戦争発生で一時日本を離れたが、 安政元年には下田に再び姿を見せた。 幕府はやはり交渉委員を長崎同様、筒井、川路とし、補佐役として、下田奉行伊沢政義（美作守）、目付松本十郎兵衛、勘定吟味役村垣定行（淡路守）、儒者古賀謹一郎をつけた。 交渉は無事妥結し、開港関係は日米和親条約を骨子とし、千島列島の国境を択捉島、ウルップ島（得撫島）間と定め、ロシア船の下田・箱館（現、函館）への寄港、薪水食糧の発売を決めた。 樺太では国境をきめず両国人の雑居地とした
[編集] 経歴
- 1778年（安永6年） 旗本久世三四郎広景の次男として生まれる。
- 1798年（寛政10年） 旗本筒井正盈の養子となる。
- 1815年（文化12年） 目付
- 1817年（文化14年） 長崎奉行
- 1821年（文政4年） 南町奉行
- 1841年（天保12年） 西丸留守居
- 1845年（弘化2年） 学問所御儒役
- 1847年（弘化4年） 西の丸留守居
- 1853年（嘉永6年）7月 プチャーチン長崎に来航、交渉委員となる。大目付格
- 1854年（安政元年）槍奉行も兼務する。10/15プチャーチン下田に来航、再び交渉代表。
- 1855年（安政2年）12/21 下田長楽寺で日露和親条約が締結
- 1859年（安政6年） 死亡（享年82）
墓:東京都新宿区西新宿 常圓寺
 |
この「筒井政憲」は、人物に関する書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています。 |
