秋田市八橋運動公園硬式野球場

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秋田市八橋運動公園硬式野球場
Akita Yabase Baseball Stadium
施設統計
所在地	秋田県秋田市八橋運動公園1-7
開場	1941年（1962年、1981年、1990年、2006年改築）
所有者	秋田市
管理・運用者	秋田市
グラウンド	内野：クレー舗装外野：天然芝
照明	なし
設計者
使用チーム、大会

収容能力
16,421人
規模
グラウンド面積：12,067m² 両翼：100 m 中堅：122 m
フェンスの高さ

秋田市八橋運動公園硬式野球場（あきたし・やばせうんどうこうえん・こうしきやきゅうじょう）は、秋田県秋田市の八橋運動公園内にある野球場。旧称から、一般には秋田市営八橋球場（あきたしえい・やばせきゅうじょう）と呼ばれる。同市が運営管理を行っている。

[編集] 歴史

1941年完成。市内中心部、JR秋田駅から西へ約3km程のところに位置する。

戦後は秋田県内の野球の中心的なグラウンドとしてプロ・アマを問わず数多くの試合を展開した。特に地元・秋田県南秋田郡若美町（現男鹿市）出身の落合博満（現中日ドラゴンズ監督）の現役時代、ロッテオリオンズに在籍していた頃にはロッテの主催ゲームがほぼ毎年開催されており、落合にとっては凱旋試合でもあったため、地元から大勢のファンが詰め掛けたという。

しかし両翼90m、中堅112mと、プロ野球規格よりもいずれも10mも狭いグラウンドであったため、特にプロ野球では本塁打が多数出るなど、問題になっていた。

このため、秋田市では球場の完成50周年に合わせて1990年に外野拡張・スコアボード改築など、大規模な改修工事を行い（このため1990年シーズンは全面閉鎖。これに伴い、ロッテオリオンズ－近鉄バファローズは旧秋田県立野球場で代替開催された）、1991年シーズンから使用再開。両翼100m、中堅122mのプロ野球開催規格に適合するフィールドを備える野球場となった。

その後もプロ野球公式戦が開催され、この間ロッテの他、オリックス・ブルーウェーブ、広島東洋カープなどが主催試合を開催していた。しかし、球場そのものが老朽化し、狭隘な現在地での増改築が難しいこと、ナイター設備がないこと、スタンドが小さく、内野スタンドの全ての座席がベンチ席となっているため、入場料金に指定席を設定できないこと、更にはロッカールームが狭いため、プロの試合でも選手がスタンド外で着替えを強いられたり等々で、選手・スタッフからは不満の声が常々上がるなど、設備面においてプロ野球を開催するにはそぐわない状態であることが、かねてから問題になっていた。

2003年、秋田県立野球場（こまちスタジアム）が完成したのに伴い、2002年シーズンを以って、八橋球場でのプロ公式戦の開催を終了。現在は高校、社会人などアマチュアでのみ使用されている。

2007年開催の国民体育大会（秋田わか杉国体）の開催に備え、2005年の全国高等学校野球選手権大会秋田県大会終了後（8月）から大規模な改修工事を行った。具体的にはスコアボードの電動化、ベンチ席の設置方法改善による通路拡幅など内野スタンドの全面改修（これに伴い収容人員は19,560人から16,421人に減少）、ロッカールームの拡充、トイレのスロープ設置などバリアフリー対策を行い、2006年シーズンより使用を再開した。

[編集] 主なエピソード

金田vsトレーバー

1991年 5月19日のロッテ－近鉄戦では、ロッテ・園川一美の内角攻めに激高した近鉄・ジム・トレーバーが園川に暴行を加えたのをきっかけに、両チーム入り乱れての大乱闘に発展。トレーバーは暴力行為で退場処分を受け、一旦乱闘は治まった。ところが、収まりが付かないトレーバーは再び激高するや、一塁側のロッテベンチへ猛突進。止めに入らんと再び両チームがとっさに駆け寄ったが、トレーバーは勢い余ってバックネット付近で前のめりに転倒。この際、ちょうど転倒した場所にいたロッテ監督・金田正一がとっさにトレーバーの顔面に蹴りを入れた。しかし審判からこの一部始終は見えなかったためか金田は不問とされ、退場者はトレーバー一人だけだった。

移動照明車購入構想

秋田市でのプロ野球・Jリーグのナイター開催を目指す市民団体「市民の手でナイターを実現させる会」は、1995年3月から1998年6月にかけて募金活動を行った。これは、八橋運動公園内の野球場と陸上競技場に、移動照明車による簡易ナイター照明を導入しようというもので、団体がまず市民・県民からの募金により1億円を集めて照明車を1台購入し、更にプロ野球開催に必要な5台分の購入を、秋田市に働きかけるというもの。募金開始から1年間で約1,700万円を集めたものの、安全性やランニングコストの問題がネックとなったこと、更にはJリーグ公式戦開催スタジアムの要件緩和（照明なしでも開催可能に）、それに秋田県立野球場の建設計画が具体化するなどしたため、その後は募金額が伸び悩み、募金は結局20,346,914円で打ち切られ、集まった募金は全額、秋田市体育協会に預託され、プールされた。この2,000万円余は2004年、八橋運動公園の多目的グラウンドに照明設備を設置する費用の一部として活用された。