石井裕也

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石井裕也（いしいゆうや、1981年 7月4日 - ）は、プロ野球・セントラル・リーグ、中日ドラゴンズ所属のプロ野球選手（投手）。背番号は30番。

[編集] 来歴・人物

左耳は全くきこえず、右耳も先天性感音性難聴のハンディを持っている。

小2で野球に熱中し、小５で外野手と投手を兼務し始めたときはノーコンで有名だった。その後、横浜商工高に進学。横浜商工高では3年生の夏に5試合を投げてベスト8に進出。37個の三振を奪い「サイレントK」と称された。尚、当時から現在においてもマウンドに上がると補聴器をオフにすることが多い。

三菱重工横浜に入社後、チームは2001年に親会社の方針で企業登録からクラブ登録へと変更になり、三菱重工名古屋に移籍の話もあったが、本人は横浜残留を希望してチームにとどまる。2003年は新日本石油、2004年には東芝の補強選手として都市対抗野球に出場して経験を積み、チームのエースに成長。その後、即戦力左腕として2004年ドラフトで中日が6巡目指名。得意球は、スライダーとスクリュー。当時（～指名時）は終身雇用が保障されている「身体障害者枠」で三菱重工横浜に入社していたが、どうしてもプロ入りがしたいと家族を説得し、最後は熱意で押し切った。ドラフト会議前は横浜が獲得すると言われていた。

2005年　プロ入り初登板は4月13日の広島戦。記念すべきプロ入り第1球は、前田智徳に豊橋市民球場のライトスタンドに放り込まれた。 4月17日の阪神戦でプロ入り初勝利。登板中に補聴器を通してドラゴンズファンの歓声がかすかに届いていたらしい。その試合で逆転適時打を打った福留にお立ち台にそっと連れて行ってもらい、岩瀬からウィニングボールを手渡された。初めてのヒーローインタビューは大テレで顔を真っ赤にしていたが、たどたどしい言葉が場内に響くたびに拍手が巻き起こった。交流戦のオリックス戦に登板した際、谷繁元信のサインに首を振って投げた球で三振を奪い、ベンチで谷繁にその新人らしからぬ度胸を褒められていた。 9月24日には巨人戦でプロ入り初先発。5回を投げ、巨人打線を無失点に抑える。一方4回には自らタイムリー二塁打を放ちチームの勝利に貢献。見事に初先発を白星で飾った。

さらに自身のインタビューが高校生向けの某英語の教科書（2005年）に取り上げられている。内容は石井が、これまで難聴のハンディを感じたことがほとんどないことや、プロ野球選手が夢だったことを語っている。その教科書では昨年（2004年）はヤンキース・松井、過去にはマリナーズ・イチローなどのインタビューも掲載されたていたが、ルーキーが取り上げられるのは異例のことだった。