池袋ウエストゲートパーク
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『池袋ウエストゲートパーク』（いけぶくろウエストゲートパーク）、通称『I.W.G.P.』は、石田衣良の小説シリーズ。後にテレビドラマ、コミック化された。
目次 |
[編集] 登場人物
真島誠
- 通称「池袋のトラブルシューター」。地元・池袋の工業高校を卒業後に「プータロー」（フリーター）となり、実家の果物屋を手伝って小遣いを稼ぎながら、池袋西口公園＝池袋ウエストゲートパークで過ごしている。のちに地方紙のコラムニストも勤めるようになる。池袋では名の知れた存在で、彼の家にはしばしば困難な依頼が持ち込まれるが、持ち前の好奇心と人の良さから首を突っ込む羽目になり破天荒な方法で解決する。元は有名な不良だが、性格は母親の教育の賜物か意志が強い正義漢である。ボウリングが異様に上手い。好物は焼きそば。案外マザコン。
渋沢光子（ヒカル）
- マコトの彼女。お嬢さん学校の生徒で、よく池袋に遊びに来ている。父親は交響楽団の指揮者、母親は目白の大学勤務で、実家は裕福だが両親とも不在がち。マコトの女性関係でやきもちを焼き、すぐ泣く。中学生時代のあだ名は「椎茸」。
安藤崇（キング）
- 池袋を勢力下に置くカラーギャング集団「G-Boys」の「キング」。マコトとは工業高校の時の同級生。冷徹な性格と強烈なカリスマ性の持ち主で不良少年たちをまとめ上げている。高校時代からマコトの資質に注目し何度も勧誘している。親衛隊と呼ばれる配下とともにマコトの依頼に協力することも多い。昔は気弱だった。
水野俊司（シュン）
- マコトの友達。イラストが得意な専門学校生。マコトやマサとは本屋で万引きしているところを見つかって知り合い、「いけふくろう」像を盗んだ時から、マコトたちのグループとして一緒に行動するようになる（ドラマ版）。アニメオタク。
斉藤富二夫（サル）
- 池袋を仕切る暴力団「羽沢組」の構成員で、組長の娘である「姫」こと天野真央の付き人。マコトの中学の同級生。昔はいじめられっ子だった。小柄な体躯だが非常に闘争心が強く冷静な判断力も持ち合わせている。行方不明の「姫」の捜索をマコトに依頼、以来マコトに恩義を感じ情報の提供などで便宜を図っている。
山井武士（ドーベルマン山井）
- 池袋で最も切れている男。凶暴で孤独。マコトやタカシとは高校の時の同級生だが、3年留年してマコトたちより3歳年上。高校時代にドーベルマンと決闘して以来、「ドーベルマン殺しの山井」と呼ばれていた。一見強そうな外見だがケンカはあまり強くない。タカシにケンカを売るが負け、ドラマではG-Boysに降るが、G-Boysとマコトを憎み、後にBlack Angelsに入る。
尾崎京一
- タカシに対抗して、東口の公園を本拠地に「Black Angels」というチームを率いる。
橋本千秋
森正弘（マサ）
- マコトの相棒。大学生。いつもマコトとつるんで池袋西口公園で遊んでいる。ボウリング場でアルバイトしている。後にG-Boysに入る。
浜口巡査
安藤テツ
- タカシの父。サウナを経営している。吉岡刑事とは学生の頃からの知り合い。
桜井刑事
- 吉岡の部下。東北訛りが抜けない。
ジェシー
- タカシの彼女。ロシア語が堪能。
森永和範
- マコトの中学の同級生。学年一番の秀才だったが、今は自室に引きこもりがちである。後に情報屋となる。武田久美子のファン。
電波くん
- 名前の通り電波オタク。その特技でマコト達を手助けしている。コンビニで働いている。
カオル
- マサのバイト先であるボーリング場のバイト仲間。シュンの彼女。
アリ
- 千秋の彼。本名アリ・ビン・アブドゥラ・アジーズ・アル・モバラク。不法滞在として本国に強制送還される。
松井加奈
- 「真島フルーツ」のパート従業員。前職はモデル。
吉岡刑事
- 池袋西署の刑事。池袋に古くから勤務しており、池袋に詳しい。マコトの母、リツコにぞっこん。
真島リツコ
- マコトの母。池袋西口公園商店街のはずれにある果物屋「真島フルーツ」を営み、女手ひとつでマコトを育ててきた。「ドリームコネクション」というマルチ商法にハマっている。
横山礼一郎
- 池袋署長。連続女子高生絞殺未遂事件（池袋のストラングラー事件）を解決するために急遽配属となった。
[編集] 小説
池袋西口公園に屯している果物屋の息子・“池袋のトラブルシューター”真島 誠（マコト）を主人公とするハードボイルド短編集。シリーズは『池袋ウエストゲートパーク』、『少年計数機』、『骨音』、『電子の星』、『反自殺クラブ』、『灰色のピーターパン』。そしてサブの登場人物が登場する外伝ものに『赤（ルージュ）・黒（ノワール）』がある。
- 『池袋ウエストゲートパーク』
- （文藝春秋、1998年） ISBN 4163179909
- （文春文庫、2001年） ISBN 4167174030
- 『少年計数機 池袋ウエストゲートパークII』
- （文藝春秋、2000年） ISBN 4163192808
- （文春文庫、2002年） ISBN 4167174065
- 『骨音 池袋ウエストゲートパークIII』
- （文藝春秋、2002年） ISBN 4163213503
- （文春文庫、2004年） ISBN 4167174081
- 『電子の星 池袋ウエストゲートパークIV』
- （文藝春秋、2003年） ISBN 4163223908
- （文春文庫、2005年） ISBN 416717409X
- 『反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパークV』
- （文藝春秋、2005年） ISBN 4163237704
- 『灰色のピーターパン 池袋ウエストゲートパークVI』
- （文藝春秋、2006年） ISBN 4163250301
- 『赤（ルージュ）・黒（ノワール） 池袋ウエストゲートパーク外伝』
- （徳間書店、2001年） ISBN 4198613087
- （徳間文庫、2004年） ISBN 4198920133
- （文春文庫、2006年） ISBN 4167174103
[編集] テレビドラマ
宮藤官九郎の脚本により、2000年4月14日から同年6月23日にかけて、金曜21:00-21:54にTBSテレビでテレビドラマ化（全11回）された。平均視聴率 14.9%。
放送終了後、深夜での再放送が高視聴率に加え、窪塚洋介、山下智久、妻夫木聡、坂口憲二、小雪、佐藤隆太、阿部サダヲら出演者の人気が急上昇した事も手伝って、「もう一度みたい」という声が多く寄せられ、後にスペシャル版として「スープの回」（原作：骨音）が製作された（2003年3月28日21:00 - 22:54放送）。
- 暴力的なシーンが多く、地方局等での再放送は深夜帯に行われている事が多い。
- この作品を機に、酒井若菜、森下愛子、佐藤隆太、窪塚洋介などはその後の宮藤官九郎脚本作品の多くに出演する（窪塚は映画中心）。また阿部サダヲを始め、脚本家の宮藤と同じ劇団「大人計画」所属俳優の出演も多い。なお、「大人計画」座長の松尾スズキの出演はそれほど多くなく、むしろ「劇団☆新感線」所属の古田新太が起用されることが多い。
- 窪塚はキングの役を軽妙かつ迫力のある演技で熱演し、後の『GO』や『ピンポン』に繋がる役者の幅を拡げたと言える。
- 妻夫木はやくざのサル役で出演し、人気俳優の仲間入りを果たす事になった。
- 坂口は山井役で名実ともにキレた演技を見せた。
- 渡辺謙と小雪の共演シーンは少なかったが、のちに映画『ラストサムライ』で共演した。また、両名とも「スープの回」には出演していない。
- 坂口憲二と小雪は、後にテレビドラマ『天体観測』で共演し、交際することになる。
- 山下智久と妻夫木聡は、後にテレビドラマ『ランチの女王』で、窪塚洋介は『ロング・ラブレター～漂流教室～』で共演する。
[編集] メインキャスト
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[編集] ゲスト出演
- 第1話
- 中村リカ - 酒井若菜
- 川崎麻世 - 川崎麻世
- 佐藤比呂子(プロボウラー)
- 河野洋一郎・新納敏正・皆川猿時
- 美咲涼香・横村直子・相沢花・遠井道憲・加賀谷圭・谷津勲
- 氏家恵・伊達みず恵・楊原京子・田中啓三・大山鎬則・小林誠一郎
- 杉山琢大・木村良平・畠中正文・杉山裕哉・中山達也・横道智
- 第2話
- 岩渕さん - 川俣しのぶ
- 早乙女アツオ - 羽賀研二
- 山西惇・河野洋一郎・新納敏正
- 小栗旬・多田木亮佑・松本じゅん・長田奈麻・岡田正・サムエル・ポップ・エニング
- 瀬戸将哉・稲葉満・五十嵐敏郎・鈴木浩司・松岡史明・川本貴浩・ブッチー武者・今井耐介・椰野素子
- 秀鷹・松本恵美・藍原沙織・笹本昌幸・五十嵐れい・山代美帆・小川信行・沖遥・小林誠一郎
- 第3話
- 氷高（羽沢組若頭） - 遠藤憲一
- 羽沢辰樹（羽沢組組長） - 村松克己
- キムラ緑子・宇野智史
- 多田木亮佑・桜庭博道・藍井る加・朝倉かほり・菊地均也・浜田道彦
- 濱近高徳・カワイ麻弓・残間洋志・森本武晴・横山愛子・沖愛ゆみ
- 第4話
- 第5話
- 第6話
- 多田三樹夫（豊島開発 組長） - 白竜
- 吉村ちづる（ヒロキの母親） - 銀粉蝶
- 吉村エリト（ヒロキの異父兄） - 遠藤雅
- 多田ヒロキ - 鈴木藤丸
- 高橋玄人・上野潤・河内一治・堀勉・西村大介・加賀谷圭・岩田丸
- 山上賢治・姫・伊東康弘・森瑠花・根岸勇人・宮崎景子・椎名裕美子
- 第7話
- イザベル内藤 - 未唯
- 蓮沼（関東京極会二代目組長） - ＫＯＲＮ
- 島田洋七 - 島田洋七
- 氷高（羽沢組若頭） - 遠藤憲一
- 羽沢辰樹（羽沢組組長） - 村松克己
- 岩渕さん - 川俣しのぶ
- たかはし等・青木和代・池田鉄洋
- 河原雅彦・大野英憲・三鴨絵里子・しのへけい子・横山愛子
- 長田奈麻・途中慎吾
- 第8話
- マドカ - 山口あゆみ
- 島田洋八 - 島田洋八
- 伊藤明賢・岡田正・鈴木穣・津田健次郎・大森ヒロシ・佐藤比呂子(プロボウラー)・谷津勲・名川貞郎
- 阿部光子・水森コウ太・児玉頼信・植松洋・妹尾正文・中村良平・小川智美・柳下明子
- 氏家恵・大澤菜津美・小川雅史・鳴海悠子・田村孝裕・柴山香織
- 第9話
- 蓮沼（関東京極会二代目組長） - ＫＯＲＮ
- 河野洋一郎・新納敏正・舟木幸
- 麻生果菜・中上ちか・荒川良々
- 御代川太・村野友希・MASA・備瀬貴之・ギュウゾウ(電撃ネットワーク)・サムエル・ポップ・エニング
- ナレーション - 森山周一郎
- 第10話
- 渋沢和子（ヒカルの母） - 杉田かおる
- 蓮沼（関東京極会二代目組長） - ＫＯＲＮ
- キャシー - 峯村リエ
- 池田成志・京晋佑・舟木幸・新納俊正・長田奈麻・MASA・サムエル・ポップ・エニング・ギュウゾウ(電撃ネットワーク)
- 村野友希・栗田友樹・廣澤恵・尾高杏奈・中森健治・大竹竜二
- 第11話
- 氷高（羽沢組若頭） - 遠藤憲一
- 蓮沼（関東京極会二代目組長） - KORN
- 川崎麻世 - 川崎麻世
- サムライ - 宮藤官九郎
- シンヤ（サルの舎弟） - 河原雅彦
- 中村リカ - 酒井若菜
- MASA・サムエル・ポップ・エニング・長田奈麻・小林誠一郎・美咲涼香・本橋洋子・尾高杏奈・備瀬貴之・宮沢たかし・浅木信幸・佐藤比呂子(プロボウラー)
- スープの回
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[編集] 放映リスト
サブタイトルは1(イチゴ)・2(ニンジン)・3(みかん)…と、数字の語呂合わせをしている。
- イチゴの回（2000年4月14日）
- ニンジンの回（2000年4月21日）
- みかんの回（2000年4月28日）
- しいたけの回（2000年5月5日）
- ゴリラの回（2000年5月12日）
- 6チャンネルの回（2000年5月19日）
- 洋七の回（2000年5月26日）
- 洋八の回（」2000年6月2日）
- 九州の回（2000年6月9日）
- 十手の回（2000年6月16日）
- 士（サムライ）の回（最終回）2000年6月23日）
[編集] スタッフ
- 主題歌 - SADS『忘却の空』（東芝EMI）
- 制作協力 - オフィスクレッシェンド
- 制作 - TBSエンタテインメント（現：TBSテレビ）
- 脚本 - 宮藤官九郎
- 音楽プロデューサー - 志田博英
- 音楽 - 羽毛田丈史、曾田茂一（FOE）、KREVA
- 撮影 - 唐沢悟、斑目重友
- CG - 曽利文彦、ほか
- タイトルバック - 薗田賢次
- プロデューサー - 磯山晶
- 演出 - 堤幸彦、金子文紀、伊佐野英樹
[編集] 関連書籍
- 宮藤官九郎『宮藤官九郎脚本 池袋ウエストゲートパーク』
- （角川書店、2003年） ISBN 4048734377
- （角川文庫、2005年） ISBN 4043725035 スペシャル「スープの回」も収録のドラマ脚本完全版。
[編集] コミック
- 講談社『週刊少年マガジン』2006年第14号～18号・20号～23号は朝基まさし作画、期間限定（全8回）のマンガ版『IWGP 電子の星』が連載された（単行本は2006年7月発行）。ISBN 4063636992
[編集] CD
- 『池袋ウエストゲートパーク』（東芝EMI、2000年） TOCT-24394
- TBS系ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』のオリジナル・サウンドトラック。
- 『池袋ウエストゲートパーク Classic Edition』（ワーナーミュージック・ジャパン、2005年） WPCS-11850
- 作中、度々に登場するクラシック音楽の中から、原作者が全面監修して選んだコンピレーション・アルバム。曲目解説ももちろん石田氏が執筆。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
| TBS系 金曜9時枠の連続ドラマ | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 池袋ウエストゲートパーク | 次番組 |
| 恋の神様 | Summer Snow | |
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