江ノ島電鉄20形電車

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江ノ電20形

20形電車（20がたでんしゃ）は江ノ島電鉄の電車。

[編集] 概要

老朽化が進み、構造上冷房化が困難だった500形の置き換えと、1902年（明治35年）の江ノ電開業から100周年を迎える事を記念して製造された。2002年（平成14年）4月4日に21-61、2003年（平成15年）4月4日に22-62の計4両が導入された。なお、走行装置などは新性能化されて新しかった500形のものを流用している。

10形の流れを受けたレトロチックなデザインだが、10形ほど凝った作りにはならなかった。これは、10形の特別な存在感を残しつつも、2編成を短期間に増備するために構造の簡略化とコストの低減を図ったためである。具体的にはスカートの省略、側面窓は通常の角形に、屋根もカバー等がつかない普通屋根に、また前面の絞り込み形状が変更され乗務員室が広くなっており、10形を基礎とした割には随分と印象が異なる。

また江ノ電初採用のものとして前面・側面のLED式行先表示器、連結面の転落防止幌が挙げられる。

車内設備は、ドアチャイム設置や車椅子スペースの設置など交通バリアフリー法に対応した造りになっている。また2000形で採用された自動放送装置は本形式ではIC式に変更されている。現在ではROMの更新が行われ新500形同様英語放送が追加されている。

塗装は、通称「江ノ電カラー」と呼ばれる緑色とクリーム色の2色での登場となったが、その色調は300形などの旧型車とは若干異なっており、また少しでもレトロ感を出すためか金色の装飾帯が巻かれている。なお、最近になって1000形も一部が同様の塗装に変更されており、新500形も同様の塗装になっているので、新標準色となる可能性もある。

尚、前述の様に20形導入に伴い、500形は501－551が2002年1月、502－552が2003年1月の運転を持って引退、江ノ島電鉄は冷房化率100％を達成した。通常、江ノ島電鉄では新型車の登場後に旧型車を引退させるが、今回は、機器の一部（台車など）を20形に流用した為に引退時期がずらされている。