水郡線

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水郡線（すいぐんせん）は茨城県水戸市の水戸駅から福島県郡山市の安積永盛駅（列車運行上は郡山駅）までと、茨城県那珂市の上菅谷駅で分岐して茨城県常陸太田市の常陸太田駅までを結ぶ東日本旅客鉄道（JR東日本）の鉄道路線（地方交通線）である。

[編集] 路線データ

路線距離：147.0km（水戸駅～安積永盛駅間137.5km/上菅谷駅～常陸太田駅間9.5km）
軌間：1067mm
駅数：40駅（起終点駅含む）
複線区間：なし（全線単線）
電化区間：なし（全線非電化）
保安装置：ATS-Sn
車両基地所在駅：常陸大子駅

[編集] 運行形態

大半の列車が水戸～常陸太田・常陸大宮・常陸大子間の区間運転となっており、水戸～安積永盛間を全線通しで運行される列車は1日5往復しかない（季節列車を除く）。なお、安積永盛まで運転される列車は、全て東北本線経由で郡山まで運転される。郡山方は郡山～常陸大子間の区間列車は下り4本、上り2本のみと、途中磐城石川発着の1往復のみである。

水郡線は全区間でワンマン運転を実施しているが、休日を中心に増結があり、時刻表にワンマンと書かれていても実際はワンマンではなく車掌が乗務していることがある。またワンマン列車でも車掌のバッチがついた乗務員が乗っていることがあるが、この場合車掌は切符の販売、安全確認などを行いドアの開閉は運転士が担当する。

なお、春の行楽シーズンや秋の大子の紅葉シーズンには、トロッコ列車の「風っこ」号が運行される。

また1990年代は常磐線松戸・我孫子～常陸大子までキハ40系やキハ58系を利用したホリデー快速が運転されたこともある。

[編集] 過去の速達列車

なお、過去には以下の速達列車が運行された。

1958年～1985年：準急列車（1966年より急行列車）「奥久慈」（上野～常陸太田・磐城石川間）
1964年～1968年：準急列車（1966年より急行列車）「久慈川」（上野～福島間）
1964年～1968年：準急列車（1966年より急行列車）「スカイライン」（水戸～福島間）

年表

1958年：上野駅～矢祭山駅間を運行する臨時準急列車として「奥久慈」運行開始。

当初は週末に運行されていた。
1961年 3月：臨時列車ながら毎日運行される上野駅～磐城石川駅間運行の「奥久慈」を増発。
同年10月1日：磐城石川駅発着の「奥久慈」を定期列車化。
1964年5月1日：臨時列車の扱いながら福島駅直通列車として以下の準急列車の運行を開始する。
- 「スカイライン」（水戸駅～福島駅間）
- 「久慈川」（上野駅～磐城石川駅～福島駅間）
同年10月1日：「スカイライン」・「久慈川」定期列車化。また、「奥久慈」に常陸太田駅発着列車を併結開始。
1966年：準急列車制度改変に伴い、「奥久慈」・「スカイライン」・「久慈川」急行列車に昇格。
1968年10月1日：ヨンサントオダイヤ改正により、「スカイライン」廃止、「久慈川」は「奥久慈」に名称統合。

なお、旧「久慈川」であった「奥久慈下り1号・上り2号」は郡山駅までの運行となる。また、この時点で全区間を通して急行として運転する列車はなくなり、途中の常陸大子駅より郡山方向は普通列車として運行される。
1983年 4月30日：「奥久慈」の急行列車区間が常磐線内のみとなる。
同年6月：「奥久慈」1往復廃止。
1985年 3月14日：「奥久慈」定期列車として廃止。

[編集] 使用車両

[編集] 現在

キハ110系

[編集] 過去

他

[編集] 今後

キハE130系（2007年度～2008年度にかけて導入予定）

[編集] 歴史

[編集] 太田鉄道→水戸鉄道（2代）

1897年 11月16日【開業】太田鉄道 水戸～久慈川【駅新設】青柳、下菅谷、上菅谷、額田、久慈川
1899年 4月1日【延伸開業】久慈川～太田【駅新設】太田
1899年4月17日【一般駅→貨物駅】久慈川
1899年5月11日【駅廃止】（貨）久慈川
1899年9月7日【駅新設】河合
1901年 10月21日【譲渡】太田鉄道→水戸鉄道（2代）
1918年 6月12日【延伸開業】上菅谷～瓜連【駅新設】常陸鴻巣、瓜連
1918年10月23日【延伸開業】瓜連～常陸大宮【駅新設】常陸大宮
1919年 2月1日【駅新設】静

[編集] 大郡線→水郡線→水郡南線

1922年 12月10日【開業】大郡線 常陸大宮～山方宿【駅新設】玉川村、山方宿
1925年 8月15日【延伸開業】山方宿～上小川【駅新設】上小川
1926年 3月21日【駅新設】西金
1927年 3月10日【延伸開業】上小川～常陸大子【駅新設】袋田、常陸大子
1927年12月1日【買収国有化・線区統合・線名改称】水郡線 水戸～常陸大子、上菅谷～常陸太田（水戸鉄道を買収し、大郡線を編入）【駅名改称】青柳→常陸青柳、太田→常陸太田
1929年 5月10日【線名改称】水郡線→水郡南線（水郡北線開業にともない）
1930年 4月16日【延伸開業】常陸大子～東館【駅新設】下野宮、東館
1931年 10月10日【延伸開業】東館～磐城塙【駅新設】磐城石井、磐城塙
1932年 4月2日【仮乗降場新設】矢祭山
1932年11月11日【延伸開業】磐城塙～磐城棚倉【駅新設】近津、磐城棚倉（白棚鉄道の既設駅に乗入れ）

[編集] 水郡北線

1929年5月10日【開業】水郡北線 笹川～谷田川【駅新設】磐城守山、谷田川
1931年10月30日【延伸開業】谷田川～川東【駅新設】川東【駅名改称】笹川→安積永盛

[編集] 全通後

1934年 12月4日【延伸開業・全通】磐城棚倉～川東【線名改称】水郡南線・水郡北線→水郡線 【駅新設】磐城浅川、里白石、磐城石川、野木沢、泉郷
1935年 9月1日【駅新設】常陸津田、後台、中菅谷、常陸中里、常陸村田、常陸酒出、佐竹
1937年 3月27日【仮乗降場→仮停車場】矢祭山
1939年 11月15日【仮停車場→駅】矢祭山
1941年 8月10日【駅休止】常陸中里、常陸村田
1952年 5月1日【駅新設】小塩江
1953年 2月1日【駅名改称】常陸酒出→南酒出
1954年 10月21日【駅名改称】佐竹→谷河原
1956年 11月19日【駅新設】野上原、中舟生
1957年 8月1日【駅新設】南石井
1958年2月1日【駅新設】中豊
1959年 6月1日【駅新設】川辺沖
1982年 10月1日【貨物営業廃止】上菅谷～常陸太田
1987年4月1日【貨物営業廃止】水戸～安積永盛【承継】東日本旅客鉄道
1992年 3月14日ワンマン運転開始
2006年度～2007年度キハE130系導入予定

[編集] 駅一覧および接続路線

*印を付した駅は交換可能駅

[編集] 本線

路線名	駅名	営業キロ	接続路線	所在地
水郡線	水戸駅	0.0	東日本旅客鉄道：常磐線鹿島臨海鉄道：大洗鹿島線	茨城県	水戸市
	常陸青柳駅*	1.9			ひたちなか市
	常陸津田駅	4.1			ひたちなか市
	後台駅	6.5			那珂市
	下菅谷駅*	7.8
	中菅谷駅	9.0
	上菅谷駅*	10.1	東日本旅客鉄道：水郡線（常陸太田支線）
	常陸鴻巣駅	13.4
	瓜連駅*	16.7
	静駅	18.1
	常陸大宮駅*	23.4			常陸大宮市
	玉川村駅*	28.8
	野上原駅	32.5
	山方宿駅*	35.2
	中舟生駅	37.9
	下小川駅*	40.7
	西金駅	44.1			久慈郡大子町
	上小川駅*	47.3
	袋田駅	51.8
	常陸大子駅*	55.6
	下野宮駅	62.0
	矢祭山駅	66.9		福島県	東白川郡矢祭町
	東館駅*	71.0
	南石井駅	73.8
	磐城石井駅	74.9
	磐城塙駅*	81.3			東白川郡塙町
	近津駅	86.4			東白川郡棚倉町
	中豊駅	88.8
	磐城棚倉駅*	90.5
	磐城浅川駅*	97.0			石川郡浅川町
	里白石駅	100.0			石川郡浅川町
	磐城石川駅*	105.3			石川郡石川町
	野木沢駅	110.1			石川郡石川町
	川辺沖駅	112.6			石川郡玉川村
	泉郷駅	115.3			石川郡玉川村
	川東駅*	122.2			須賀川市
	小塩江駅	126.0			須賀川市
	谷田川駅*	128.9			郡山市
	磐城守山駅	132.1
	安積永盛駅	137.5	東日本旅客鉄道：東北本線（郡山駅まで乗り入れ）
東北本線	安積永盛駅	137.5	東日本旅客鉄道：東北本線（郡山駅まで乗り入れ）
東北本線	郡山駅	142.4	東日本旅客鉄道：東北本線・東北新幹線・磐越東線・磐越西線

[編集] 常陸太田支線

駅名	営業キロ	接続路線	所在地
上菅谷駅*	0.0	東日本旅客鉄道：水郡線（本線）	茨城県	那珂市
南酒出駅	2.5
額田駅	3.6
河合駅	6.7			常陸太田市
谷河原駅	8.2
常陸太田駅	9.5

[編集] 過去の接続路線

磐城棚倉駅：白棚線 - 1944年12月11日休止
常陸太田駅：日立電鉄線（常北太田駅） - 2005年4月1日廃止

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