東葉高速鉄道1000系電車

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東葉高速鉄道1000系電車

東葉高速1000系（中野駅にて2004年8月29日撮影）
両数	10両
起動加速度	3.3km/h/s
営業最高速度	100km/h
設計最高速度	110km/h
減速度	4.5km/h/s（通常） 5.0km/h/s（非常）
車両定員	座席50・立席86（先頭車）／座席58・立席86（中間車）
編成定員
全長	20,000mm
全幅	2,870（先頭車）／2,856（中間車）mm
全高	4,145mm
車両重量	37.1t（制御電動車）／ 38.0t（電動車）
編成重量
軌間	1,067mm
電気方式	直流1,500V
駆動装置	WN平行カルダン駆動方式
モーター出力	100kW
編成出力
歯車比	1:6.29
制御装置	抵抗制御
ブレーキ方式	電磁直通ブレーキ・発電ブレーキ
保安装置	自動列車制御装置(WS-ATC)
備考

■Template（■ノート ■解説）■鉄道PJ

1000系電車（1000けいでんしゃ）は、かつて東葉高速鉄道に在籍していた通勤形電車。

本項では1000系と表記するが、東葉高速鉄道公式サイトでの表記は1000形である。

[編集] 概要

東葉高速線の開業に併せて、1995年に同社が乗り入れ先の営団地下鉄東西線で使用されていた5000系10両編成12本計120両（すべてセミステンレス車）を運行元の帝都高速度交通営団（以下営団→現・東京地下鉄（以下東京メトロ））から譲受した車両である。

5000系投入の理由としては、土地買収に難航し、東葉高速線の建設費が予想を上回ったために新車投入費を浮かす必要があったこと、この時期に営団が05系投入による5000系の置き換えを進めており、ちょうど処分予定の車両だったこと、乗り入れで引き続き東西線を走行するため、営団での取り扱い上有利だったことなどが挙げられる。

東葉高速車としての使用開始にあたって、10編成100両にメトロ車両で整備改造（実質的なリニューアル工事）が行われ、イメージアップが図られた。内容は冷房装置の搭載（譲受車はすべて非冷房）・戸袋窓の撤去・客用ドアの大窓型への取り替え・ラインカラーの暖色系（上から赤・白・オレンジ）への変更・化粧板の白色、床の茶系、座席モケットの緑色への張り替えなどで、特に前面は周辺が縁取りされた上にアンチクライマー^[1]が取り付けられ、さらに上半分が黒色に塗装されて前照灯や尾灯が丸型から角形に取り替えられるなど、形状が大幅に変化している。側面行先表示幕は設置されなかった。

新しい正面形状は「窓の周りを囲う」という意味から「額縁型」と呼ばれ、1970年代後半～1990年代前半にかけて流行した形状である。開業当初は09Fと10F（F＝Formation＝編成の略。それぞれ1091以下10両編成、1101以下10両編成の事）は開業前に乗務員訓練に使用されていた関係で本格的な改造を行うことができず、帯と戸袋窓のみの暫定的な改造で運用に入ったいた（下記参考サイト参照）が、後に予定通り改造されている。また、尾灯や側灯などの灯具には当初発光ダイオードが使用されていたが、経年劣化による照度低下により、後年電球に交換されている。

残り2編成は増発予備車として上記の改造がなされずに東葉高速に入籍しないまま保留された。後に増車計画は中止となり、この時点で改造途中だった11Fは改造を中断された。この後は2編成共部品取り車となり、一部台車を他編成に供出して仮台車になった車両もあったものの、機器は車庫内の移動ができる程度に整備されていた。これらは2004年に新車置き換え計画が浮上したことから、翌2005年中に解体された。

[編集] 運用

改造時に東日本旅客鉄道（JR東日本）線に対応する保安機器類を撤去したため、同線への乗り入れは不可能だった。また、JR車は東葉線への乗り入れは機能上可能であるが行わない方針であるため、東京メトロ車やJR車とは独立した運用に就き、営団(東京メトロ)の運用(S運用)に入る場合(殆どは深川への検査のためであった)も三鷹行のない運用に限定されていた。

登場時、社章は前面右上の計2ヶ所のみに入れられていたが、2005年以降側面の戸袋部分にも順次緑色の社章ステッカーが追加で貼付された。

2005年以降、後継の2000系への置き換えが進み、また2007年に予定されている東西線のCS-ATC化には対応せずに、また老朽化による鋼体（骨組みの鉄部分）の傷みも進行しているため、東葉高速での運行は2006年 12月3日をもって営業運転を終了(翌4日に輸出準備のため深川への送り込みを兼ねて朝のラッシュ時のみメトロ車の運用に入ったことから実際の引退日は12月4日であった)した。

最後まで運用していた3編成については解体を免れ、現存する東京メトロ5000系と共にジャカルタ近郊輸送用にインドネシアのPT Kereta Api社に売却された。2006年10月に09Fが、11月に08Fがそれぞれ深川検車区から甲種車両輸送された。