東京都交通局7500形電車

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東京都交通局7500形電車（とうきょうとこうつうきょく7500かたでんしゃ）は、東京都交通局の路面電車。

[編集] 概要

1962年（昭和37年）に20両が製造されている。1956年（昭和31年）に8000形が登場しているので、形式としては逆戻りしている。これは7500形が「7000形と8000形の長所を組み合わせる」というコンセプトの下に製造されたからだといわれている。

[編集] 登場背景

8000形は耐用年数を10～12年程度の設計で製造され、すぐに老朽化が始まった。また、一部の路線では廃止の延期や存続の可能性もあったため、このまま8000形を増備する事もできなかった。そのため、新たな車両を製造する事になった。これが7500形である。当初は全車が青山営業所に配置された。

車体は再び丸みを帯びたものとされ、製造コストを下げるためにバスの構造を取り入れた。側面のバス窓に最も顕著に表れている他、前照灯をシールドビーム2灯とされたのもその影響である。塗色はそれ以前の車両と同じ黄に赤色の帯だった。

現在の7500形（梶原駅近辺で2004年9月17日撮影）

[編集] 荒川線集結後

都電が27・32系統（後の荒川線）のみになると、当然の事ながら車齢が若かった7500形は優先的に配備され、7517号と7519号以外の18両が荒川電車営業所に集結した。さらに、荒川線が78年からワンマン化されるのに併せて7509号と7514号以外の16両がワンマン改造された。外見ではバックミラーの他、ホームかさ上げに伴うステップの撤去、運転台側ドアをホームと直角に（そのため、前面から見ると向かって右側がやや張り出している）、帯の色が赤色から青色になるなどの変化が出ている。

1984年以降7502号・7504号・7508号の3両を除いた13両が冷房化と車体更新（アルナ工機で車体を新造）を施行させ、車体の形状と塗色が変更された。なお、新造車体は7000形を基本にしているが、冷房ダクトの関係で屋根が深くなり、旧車体のイメージを踏襲した全面3枚窓になっている。この7500形更新車は都電初の冷房車である。更新直後、集電装置はビューゲルのままだったが後年パンタグラフに変更されている。

[編集] 保存車

動態保存的な存在だった7504号以外も数両が各地に保存されている。このうちワンマン化されずに廃車された7514号は1999年から江戸東京たてもの園内に静態保存され、現在最も状態が良い。

7502号

廃車後、萩中交通公園内に静態保存された。塗装はピンクに白のラインと、原形とは異なっており、車体も傷みが激しい。結局荒廃により2006年頃撤去された。

7504号

「学園号」として1998年頃まで朝ラッシュ時に運行されたが、2001年に廃車。その後も座席を撤去した上、荒川車庫内で倉庫として使用している。路面電車の日のイベント時には公開される事もあり、自走も可能だが車籍がないため本線を走る事はない。
倉庫代用のため、長らく整備が行われておらず老朽化が激しかったが、2006年に都職員の手によって修復工事が施され、同年6月10日の路面電車の日の記念イベントで特製の方向幕と共に公開された。