最後の挨拶

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最後の挨拶
著者	コナン・ドイル
発表年	1917年
出典	シャーロック・ホームズ最後の挨拶
依頼者	英国首相と外務大臣
発生年	1914年
事件	第一次世界大戦前のスパイ事件

『最後の挨拶』(His Last Bow、1917年発表)は、アーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズ作品の1つ。同名の短編集（日本では「シャーロック・ホームズ最後の挨拶」）に収録されている。「ストランド・マガジン」1917年9月号、「コリヤーズ・マガジン」1917年9月22日号初出。この作品の発表の後再びホームズシリーズの断筆を宣言している。

マザリンの宝石とともに三人称で書かれる数少ない作品で、ホームズの世界の時系列として最後の事件となった。ホームズの引退作。ホームズシリーズの構成的な完結を見せている作品でもある。

注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

[編集] あらすじ

第一次世界大戦開戦直前のイギリスの郊外で、ドイツのスパイ、フォン・ボルクはフォン・ヘルリンク伯爵と会見し、明日イギリスを引き払う段取りになった。

そこへアルタモントから電報が入り、暗号簿を持って来るという。アルタモントとは、フォン・ボルクが利用しているアイルランド系アメリカ人のスパイで、この仕事のために500ポンドの報酬を用意しているという。ヘルリンク伯爵が帰った後、アルタモントが海軍の暗号簿が入った包みを持って現れる。

アルタモントは自分の仲間が次々と逮捕されていくことをフォン・ボルクに伝え、自分の身にも危険が迫っているという。フォン・ボルクはアルタモントに、ロッテルダム経由でアメリカに渡ることができるだろうといい、報酬と引き替えに暗号簿を受け取る。暗号簿の入った包みを開けると、そこにはホームズの書いた「養蜂実用ハンドブック」なる書物が入っていたのだった。